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エンジン負圧計とは、負圧計またはバキュームメーター(vacuum mater)と呼ばれるメーターです(以下バキュームメーター)。このメーターはエンジンの負圧を表示します。
バキュームメーターの単位は2種類あります。「mmHg」と「kg/cm2」です。
ここでは「oHg」で話を進めます。
バキュームメーターはエンジン内の負圧を表示します。
筆者の認識で負圧とは、エンジンの「空気を吸える量・吸いたい量」です。掃除機の吸引力ならぬエンジンのシリンダー吸引力という感じです。
エンジンは、吸った酸素の量に応じて燃料を混ぜて燃焼。そこで燃やしたエネルギー分だけ力を出します。
負圧は、エンジンがあとどれだけ空気を吸えるのかを表しますので、エンジンがあとどれだけ力を出せるかを表示します。
負圧がゼロになったらそれ以上は空気を吸えません。
ターボ車のブーストメーター。これもエンジン内の圧力を表示するメーターです。このブーストメーターの、「ゼロよりマイナスの部分のみ表示できるのがバキュームメーター」です。
ブーストメーターのゼロより先の正圧の部分がなく、ゼロまでを表示すると思って下さい。
自動車は走行中、アクセルペダル操作に応じて、エンジンに入る空気量をコントロールしています。
空気量(酸素量)に応じてガソリンを噴射し、混合し、動力に変えます。
アクセル操作に応じた吸入空気量は、可変式の抵抗でコントロールされます。この抵抗がスロットルバルブ。
スロットルバルブでわざと抵抗を作ることで、エンジンの出力が調整されます。
アクセル開度が低い=抵抗で吸入空気量を減らす。アクセル全開=抵抗なくして吸えるだけ吸う、状態です。
停止から発進する時、アクセルを30%踏んで発進するとします。この時、エンジンが出せるチカラには、あと何%の余力があるのでしょうか。
アクセルは30%しか踏んでないので、あと70%分は力を出せると思ってしまいがちですが、そんなことはありません(排気量と回転数、車重等による)。
仮に2000回転とします。諸条件によりますが、1300cc以下のクルマですとこの状態で負圧はゼロ近く。つまり余力はゼロ近いです。
チカラのないコンパクトカーは特に、アクセルペダルを少し踏んでも、スロットルは多く開きます。いわゆる早開きです。このスロットル早開きと低回転を保ちたがるATにより、このようになります(燃費的な効率は良い)。
4人乗車で上り坂の状況を考えてみて下さい。加速が鈍いからってアクセルを踏み増しもウンともスンとも反応せず、踏んでも意味がないって思ったことはありませんか?
これがまさに負圧0近くの状態です。
排気量が大きくても、車重に対して余裕がないクルマでもコンパクトクラス同様です。負圧はゼロに近い状態で発進加速したり、上り坂を登ります。
負圧がゼロに近づくと、エンジンは空気を目一杯吸い込んでいます。では、そこから踏み増ししたら何か変わる??
それ以上はアクセルを踏んでも、出せる力はほとんど変わりません。
本当は、ポンピングロスの減少と空気と燃料の混合割合が変わり、力が増えます。増えるらしいですが、体感できるかどうかはクエスチョンなレベルです。
実際は、ミッションの変速が1番大きな変化。トルクとスピードの変化と、エンジン回転数の変化です。
大排気量車や、排気量に対して車重が軽い車だと、加速中も負圧は高い数値が表示されます。
3000cc、4000ccのセダンで、アクセル開度30%の発進加速だと、負圧は-200〜-350位になります。
負圧0近くをキープしての加速は、たとえ3000回転でも回りの流れを完全にリードするものになるでしょう。
負圧はエンジンの負荷、回転数も関係します。ATやCVTの場合、変速でギヤが下がると負荷が減り、回転数も上がって加速します。
同じアクセル開度を保ったまま、回転が上がっていくとします。すると、回転の上昇に伴い負圧は上がっていきます。
そのまま回転数が上がらなくなるとこまでくると、「低回転で-100」とかを指していたのが「-400とか-500」とかを指します。
パワーをだせる高い回転数の方が負圧が大きく、アクセルにパワーがついてくるって事になります。
電子制御スロットルのクルマが増え、今まで以上にアクセル開度とスロットル開度が一致しなくなってきました。
コンパクトカーや2000ccクラスでは、停止からの加速中は想像以上にこの「ずれ」が大きくなっています。アクセル一定でもスロットルは勝手に大きく開いて徐々に閉じてくるなんていう制御がされています。
これも、負圧計をチェックしていると動きが想像できます。
(4気筒クラスではこの方がレスポンス良く感じることが多い)。
バキュームメーターはエンジンの負圧のを教えてくれます。
負圧がわかると、残る余力、燃費効率の良い加速方法、エンジンの健康状態などがわかります。
タコメーターと並んで動きが大きいので、飾りでも楽しめます。バキュームメーターはヤフーオークションだと2000円くらいから手に入ります。
ブースト計だってOK。こちらはさらに手に入りやすいはず。興味ある人はぜひ!
アイドリング時の負圧により、エンジン内部の健康状態を想像することが出来ます。
負圧とはシリンダーの吸引力。掃除機のパワーと一緒でしょうか、負圧が高いほど吸引力が強い=密閉性が高いという目安になります。
ディーラーに問い合わせをすると、アイドリング時の標準的な負圧を教えて貰えます。負圧をチェックして照らし合わせれば、判断材料になります。
新車時に入っているエンジンオイルと出来るだけ近い種類のエンジンオイルを注入し、オイルが温まってから計測します。
経験上、走行距離10万キロくらいでは問題はありません。この辺りの方がエンジンが元気なんじゃないの?と感じることも。
なので健康チェックはそれ以上の走行距離の場合に絞られるかもしれませんね。
余談ですが、エンジン効率という考え方をすると、負圧=ポンピングロスということもできます。よく聞くポンピングロスという言葉です。
最近では、クルマの「検診コネクター」というカプラーに差し込むだけで作動する様々なメーターが販売されています。
負圧やアクセル開度を表示させて運転すれば、低燃費走行の技術もメキメキ上達。このタイプのメーターは反応が遅く、見ながら運転するには多少コツがいりますが、低価格な上に取り付け簡単。ほとんど配線を束ねるのが仕事っていうくらい。
エンジンルームから配線を通す必要がないため、あっという間に取り付け完了。まずはこの辺の追加メーターから初めてみるのがいいかと思います。
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評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。