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2014コンパクトカー比較「3」

当ページは3ページ目です!

スポーティグレード編/走行性能と快適性の比較

コンパクトカー比較

2014年コンパクトカー比較。スポーティモデル及びスポーティグレードの比較と評価。

当ページでは「走行感覚や乗り心地、静粛性」をメインに掲載しています。

2014コンパクトカー比較・スポーティグレード

「3ページ目・走行性能と快適性の比較」

  1. コンパクト比較・基本ページ
  2. 内装・質感と使いやすさ、室内スペース比較
  3. 今ココ!走行感覚・ハンドリングと快適性の比較
  4. 長所と短所の比較まとめ

※2014年夏・執筆。 ヴィッツG's、デミオ・スポルト、コルトラリーアート、スイフトスポーと、ホンダCR-Zを比較。

コーナーリングフィール

絶対的な走行性能ではなく、気持ち良く走れるかどうかを重点的にチェック。コルトとデミオではアジアン系輸入タイヤもテストしています。

走行性能・走行感覚

CR-Z

際だって特徴的なのはCR-Z。クイックなステアリングギヤレシオや重くチューニングされたパワステ。

他車から乗り換えた瞬間にはビックリしてしまうほどで、コンパクトカーの単なる1グレードとは種類が違う。

速度を上げて緊急回避運動を試してみれば、ゾクッとするほどの反応と、間髪入れずに付いてくるリア。そんな挙動さえ味わえる。

価格が割高なだけあって限界性能も高く、さらに現代風な良さも強い。トラクションコントロールの介入は早く、また横滑り防止装置の働き方もきめが細かい(OFFにすれば自動復帰しない)。

スイフトスポーツ

スイスポは個人的に、スポーティというより上級感あるコーナーリングフィールを持っていると思う。

日常的な速度から少し速度を上げてもステアフィールはコンパクトカーレベルを越えている。速度を上げた際に恐怖感が少ない。こう評価するのが最もスイスポの良さがわかりやすいと思う。

デミオ・スポルト

デミオ、地味で安っぽいけどメチャクチャいい!ベースグレードの良さがそのまま。

直進性の高さと自然なコーナーリング感覚が両立されている。最新のVWみたい。タイヤからのインフォメーションも感じやすい。そういやスポルトの意味はあんまりない。

ヴィッツRS-G's

ヴィッツ、ベースグレードからサスペンションを固めたRS、それからまたサスペンションを変えたのがG's。

これだけで割高感を感じてしまうが試乗すれば全然いい。実は素のRSこそ棒のようで最悪な足で、超絶に割高。

G'sは良質な車高調のような足でかつ、トヨタ車らしく馴染みやすい。これにサスペンション以外はチープな印象がいっぱいなのが組み合わさり、運転した瞬間から振り回したくなる。スポーティハッチらしさはあるね〜。

コルト・ラリーアートverR

コルト、前時代的なFFスポーティって感じで、リアサス固めてレベルアップ。同乗者1人プラスしただけでステアイン時のフィールが変化するほど腰高感がある。

そんなクルマでペースを上げれば、電子制御デバイスの効きが意味ないほど荒っぽいのも無理はない。

サーキットではアンダーステア出しっぱなしで走るダラダラ感。外観のイメージとは全然違う。スポーティなメリハリ求めればハイグリップタイヤ選ぶしかない。

フィットRS

フィット、ゲームみたいなハンドリングにフロントヘビー感強いハンドリング。

CVTのMTモードでシフトダウンをしてるだけでフロントレスポンス悪化。ちょっとブレーキすれば荷重オーバーのように接地感悪化。タイヤなのかセッティングなのか?コンパクトカーの1グレードだということを知らされる味付け。

エンジン質感やキャラクター

どのモデルもほどほどの加速力。だからアクセル全開で走る楽しみが味わえる。これでも速すぎなら1段上のギヤ、例えば3速4速固定とか、マイルールで調整可能。

絶対的な加速力

体感的な加速力、CR-Zとスイスポは、アクセル踏んでる時間が短いと加速してくれない。ブレーキングを楽しみたければパワー不足。

コルトはターボ過給器付きだから、2500回転あたりからパワーが立ち上がる。しかしこの回転数ではレスポンス悪く、アクセル抜く際もレスポンス悪いため、スポーティ感は希薄。速ければ質感には目をつぶれる方向けだね。

同様の場面でデミオスポルト、CVTが気持ち良いギヤ比を選択してれ、ピックアップがいい。そして予想より高回転が伸びる。地味だからこそ知って頂きたいデミオの加速力。

ヴィッツG's、特に実用エンジン的なトルクカーブで速さを感じない。振動多いく音もガサツ。

個性的なフィットのエンジン

スイフトのエンジンルーム

フィットのエンジンは極端な低回転スカスカ系。最近のエンジンとしては珍しい。回転上げれば荒っぽい音に盛大な振動。

でも!味が濃いから後引きます

無駄に運転したくなるし、またこの音を聞きたくなる。質が高いわけじゃないけどやみつきになっちゃう。高回転型と呼ぶにはトップエンドでもう少し弾ける魅力が欲しい。

個性強いコルトとスイスポのエンジン

スイフトのエンジンルーム

スポーティ感や質感を評価すれば、どのエンジンも実用コンパクトカーの延長線上。切れ味鋭いスポーツ性能を期待すれば、どれもハマります。それなりって事で。

スイスポは高回転よりの特性と色気あるメカニカル音が特別。試乗されるなら5000回転以上をぜひ試して下さい。

下から上まで均等に試したいのはフィットも一緒。そうでなければベースグレードで十分。

コルトのエンジンルーム

コルトは絶対的な加速力が特別

ただ、ユルユルかつタコメーターの反応も悪い。電子制御スロットルに詰めの甘さを感じる場面もあり、もう少し煮詰めてよって思う時も。またターボ付きだけど、エンジンノイズは大きいです。

ハイブリッドぽくないCR-Z

コルトのエンジンルーム

前期型CR-Z、モーターって何?状態。同時にヨーイドンしなきゃフィット1500ccのエンジンと大差なし。そしてどっちも普通のエンジン。

ヴィッツは質感低すぎる普通のエンジン。G'sって名前に騙されちゃダメ。

真っ直ぐ走りやすい車

国産コンパクトカーで気になるのが直進性に関する部分。リアサスが固ければ平気そうな気もするけど、ホイールベースが短いとやっぱり不利みたい。

直進性の高さといっても、平らな道でもフラフラするとか、段差や水たまりでハンドルを取られやすいとか、ステアレスポンスが悪く修正がしにくいとかいろいろあります。

今回比較しているモデルの中で、直線が走りやすいのはどれ?といえばデミオ

他車に圧倒的な差を付けての1位。

特別ハンドルが重い訳じゃないのに、どんな場面でもフラフラしにくい。特に加速中は軽くハンドルに手を添えているだけでそのまま加速してくれる。

これは質感の高さにも繋がるし、何よりラク。多車線道路の中央車線を走るなら、デミオレベルの走りやすさは欲しい。

デミオに次ぐモデルといえばフィット。ステアリング中立付近が過敏なのが惜しい。ボディ剛性感と適度なダルさ、ドライバーに与える情報etc...走りやすいようにもっと煮詰めて欲しい。

そして同等に近い僅差でスイフト。最低限、助手席の同乗者が不安を感じないだけのレベルはあると思う。

ヴィッツとフィットはベースとなるグレードからみればハンドルがどっしりして重厚感を感じられるように。

ハンドル重めでサスペンション固ければ、走行性能が高まったようなイメージで、精神的効果もある。この中の比較では可もなく不可も無し。

CR-Z、アルファロメオのようにクイックなステアリングやボディサイズを考えれば悪くない。

パワステは想像以上に重たいからチューニングのツメが入念か?ギリギリの時には神経使うけど普段は路面からの影響はうけにくい。

直線が特に走りにくいのはコルト

コルトはとにかくハンドルを取られる。路面状況の変化で極端にクルマが右に行きたがったり左に行きたがったり。まあ昔のクルマの様です。高速道路ではパワステが重くなり路面もいいから幾分マシに。

ミッションと走りやすさ

デミオスポルトとCR-Z、フィットRSがCVT。ヴィッツG's、コルトラリーアート、スイフトスポーツが3ペダルMT。

楽しく走るという点に焦点を置けば、エンジン以上に重要な部分じゃないかな。

シフトノブ:ヴィッツG'sヴィッツ、MTです。昔ながらの実用車的フィールを持つMT。

クラッチ軽〜い。ストローク長〜い。シフトノブにミッションの感触が伝わりにくい。グニャッと押し込む感じでカローラのMTそっくり。

よく一言で評価される言葉として”タッチが悪い”という言葉があるが、そのタイプ。

シフトノブ:フィットフィット、CVTです。

ホンダのCVTもようやく普通レベルに追いつきました。特徴は車速度と回転数のリニア感を重視したタイプ。

普通のCVTが200段だとすると、これは50段みたいな感触。

ごくごく丁寧な発進では想像以上にジェントル発進。先代より同乗者への気遣いがかなりイージーになりました。

シフトノブ:デミオデミオ、CVTです。

プログラム的には全体的に低回転が好きなタイプ。疑似MTモードにした際の自由度は高く、トヨタのそれより好印象。

ステアリングに付くパドルスイッチは独特の操作性。詳しくはデミオスポルトの試乗レポページで。

シフトノブ:コルトラリーアートコルト、ランエボ同様のゲトラグ社製3ペダルMT

独特の製法で作られるというギヤで、ガッチンゴッチンの剛性感を演出。フィットやヴィッツより神経使わず、かつ質感高い。

ただし、いくらゲトラグといえどZやスカイラインなどのクラスには遠く及ばず。誤解無きよう。

シフトノブ:スイスポスイフト、MTです。

意外にも実用車的MTという感じ。全てが軽くイージーで特徴はヴィッツやフィットと一緒。

より神経質じゃなく、その分、半クラッチの位置など最も実用車的。まさに入門用。

好みのギヤを選ぶだけならこれでOK!回転数合わせて吸い込まれる、そんなシフトチェンジの快感を得たいなら他車をぜひ!

シフトノブ:CR-ZCR-Z、CVTです。

率直にいって、あんまりよくないよね。日常走行でも疑似MTモードでも不満を感じちゃう。

現状、MT推奨。でもCR-Zこそ、DCTみたいなのが似合うんじゃない?今後に期待。そうでなければスマートに加速できるステップATあたりを希望。

走行時の快適性(乗り心地や静粛性)

どれも同じようで、実は車種により乗り心地はけっこう異なる。一方で走行中の静粛性についてはどれもロードノイズが大きく、どれも似たり寄ったり。

快適性(乗り心地)

ヴィッツ、素のRSはトヨタ車的パッツンパッツンの極み。でもG'sは違うよ!社外品の中級車高調のような乗り味で乗り心地だって悪くない。

目をつぶって乗れば、ここで比較している中で1番の高評価を上げちゃう。

スイフト、車体によって大きく異なる乗り味発見。新車に近い車体に1人で試乗すれば、固くてギスギス辛い。

別の車体は総走行距離12000キロ、3人乗車では固いけどそう悪くない乗り心地。質感いいとさえ思えちゃう。同じスズキのスプラッシュの方がハードでしかも突っ張ってる。

乗り心地に関しては上記2台の他はあまり褒められず&筆者の好みじゃないですw

フィット、遮音ガラス的な静粛性など全体的に質感を感じる。欧州Bセグメント車にけっこう近い質感。

フロントのショックアブソーバーは2段式減衰力のよう。弊害もあるけど単純な乗り心地としてはこの減衰力弱い部分がメチャメチャ効く。

しかし快適性としてはダメダメ。
車内の気密性高く、それでいて音圧高いノイズが多く進入、耳が痛くなる。これが非常に痛い。

コルト、フロントのショックアブソーバーはそこまで悪くない。だけどリアは突っ張ってるだけ。

最初は大昔のスポーティコンパクトよりストローク感あると思った。しかしちょっと慣れれば昔ながらの軽量なクルマの乗り味。

デミオ、一言で表せば普通のトヨタ車のような乗り心地。それに多少のダイレクト感をプラス。

一定レベルの段差だと、いきなり衝撃&ノイズが増加。パンパン跳ねる部分など、車重の重い旧デミオの方が好ましい場面も。
フラット感やスルスル感は、やはり車重が重い方が有利かと考えさせられる。

CR-Z、ハンドリングに対するボディ剛性感が高いだけでなく、乗り心地に対するボディ剛性感もワンランク上。

サスペンション剛性は高いけど、足回りからのノイズは少ない。乗り心地はストローク感というより強い揺すられ感。確かにアタリは柔らかいけど。ドライバーは平気でパッセンジャーはきつい。そのくらいのバランス。

快適性(静粛性)

エンジンノイズ、アイドリング〜普通の加速時に静かなのはヴィッツ。やっぱりトヨタだね。G'sといえどエンジン関係は一緒。でもちょっと音質的にはイヤな音。発電機なんていっちゃダメです。

またフィット、アイドリング中やアクセル開度低い時にはトヨタ並みに静か

逆に日常的な加速中にエンジン音がうるさいのは感じるのはコルトとデミオ。アイドリングもうるさい。コルトは過給機の音も盛大に響く。デミオ、リアから進入してくるノイズはベースグレードよりは静かに感じる。

ロードノイズやパターンノイズ、排気音。気になるのはフィット。耳障りな音域が低減された高級な感じがあるんだけど、少しでも路面が荒れるとものすごい低周波のコモリ音が響く。

これに気密性高い室内と来れば、耳が痛い。誇張ではなく本当にイタイ。改良を強く望みます。

それ以外のモデルはどれも同じようにうるさく、差があるとしても50歩100歩。

そういえばデミオスポルトやヴィッツG's、リアシートはベースグレードより静かになってます。そういえばスイフト、旧世代の31系スイフトよりは静かになっています。

当ページは3ページ目です。続きのページがあります

  1. コンパクトカー比較基本ページ
  2. 内装質感・車内スペース比較
  3. 当ページ!走行感覚や乗り心地、静粛性
  4. 長所と短所、比較まとめ

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