2ページ目です!2022年執筆の日産ノートとマツダ3の比較。
価格が近くて走行感覚が魅力。それでいて方向性は逆方向の2台です。
2022年記事 この記事を書いたのは?著者:ヒラリー男爵
フロントシートでの乗り心地でいうと、ノートは従来からの国産車的な方向で、質が高められたように感じます。
といってもフワフワというわけじゃなくて、縮む方は締まっていて、伸びる方はフワッと伸びる感覚です。
乗り心地ってノイズも大きく影響していると思います。
ノートは段差で発生するノイズ的な部分で、シャシーやボディの良さを感じます。ガチャガチャしたノイズが、タイトで響きの少ない音質で、これが乗り心地に効いています。
それから車重、1200kgとクラス的には重いこともあって、乗り心地には良い方向に機能しています。
マツダ3の乗り心地は、ちょっと新感覚。マニアックに言えば、ですが、縮み方と伸び方、スッと沈んでスッと戻る瞬間に新感覚があります。
カスタマイズできる車高調をご存知の方でしたら、バネのプリロードを強めにセットした感覚といえば想像できるかもしれません。
ノートとの比較でいうと、やっぱり固いと言うか上下の揺すられ感は強いです。
初期から減衰力が感じられて、サスペンションは上下してくれるのですが、揺れます。ただ、衝撃を感じる場面は限定的でした。
どちらかといえば、段差という段差ではなくて、小さな段差や路面の荒れで、上下の揺れが気になります。
よくあるちょっとした部分での入力でノートの方が優しいかなって思います。
一般的にはノートの乗り心地が好まれると思います。
マツダ3もストロークが感じられるので、一世代前のマツダ車などと比較すれば、衝撃は優しいです。
リアシートは、フロントシートと同じような乗り心地が確保されているという点で、マツダ3に良さを感じました。
ボディサイズからして大きいので、着座感や乗降性も勝っています。
ノートは、適当に走っても滑らかで、修正蛇の要らない良さが際立ちます。
不快な挙動を出しにく、滑らか運転がものすごく簡単です。
必要なのは、滑らかに運転したいという意識だけ。
あとは切り始める位置やハンドル回す速度など、許容してくれる範囲が広いです。
おそらくトルクベクタリングによって内側のブレーキを摘んでくれてると予想できますが、コーナーで、バンク(カント)が付いてる錯覚を受けるくらいです。
ノートは日常でのちょっとしたコーナーでも、イージーに快適に走れると思います。
続いてマツダ3。走り方によって印象が大きく変わるのかな?と思う部分があります。
ベースになる感想ですが、ノートと比較してマツダ3はもっと操っている感が強くて、上手く乗りこなしたい欲が盛り上がってきて、それが楽しかったです。
ただここにちょっと、迷いが出てきました。
具体的にはベクタリングコントロール(マツダだとGVC)、このGVCをどんどん使う走り方が良いの?っていう点です。
自分はコーナー入り口だと効果を体感できなかったので、調べてみました。
結果、要約すると、車体にかかるGに唐突な変化が起きた時に、クルマがフォローしてくれて滑らか走行に近づけるみたいです。
イコール、もともと滑らか走行を意識していると、介入が感じられないという点です。
走り方にはクセもありますから、ドライバー次第でどっちが正しいというわけじゃないのが、試乗レポートとして迷う点です。
GVC効かせながら、常用する走り方だと、別のクルマかもしれません。
現時点での意見は、GVCは介入弱く、常時介入してくるわけじゃなく、天然物っぽい操縦感覚を残してくれていると思っています。
クルマと対話しながら走りたくなるクルマ。そこまでいうとスポーティカーになっちゃいますが、大別すればそうしたクルマだと感じています。
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意見ハッキリ!特徴と長所短所をわかりやすく!
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受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。