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2024年執筆のハスラー、ワゴンRスマイルの比較。
ボディデザインと内装が魅力的な2台の比較。SUVタイプとスライド系で違いあって、乗り味や得意なシチュエーションにも違いがあって。
※2024年・執筆 この記事を書いたのは?著者:ヒラリー男爵
内装・フロントシート周辺。どちらも異なる良さを感じます。
スズキのクルマって内装の中でもインパネにチカラが入れられているモデルが多く、内装重視すればスズキ!というのが筆者の中であります。
ハスラーはゴツ可愛いの極みと思えるインパネ。スマイルはフランスのお嬢様の部屋を連想するインパネ。軽自動車の内装って、リッチな気分にさせてくれると思いません?
ポップなカラーで縁取られたボックスが3つ並び、それぞれに機能が持たされるインパネ。
力強く、親しみやすく、趣味性だって感じられ、凄く良いと思います。
写真で白い部分、グレードによってお色が異なります。明るい色調だけでなく、特別仕様車のJスタイル2ではチタニウムグレーという落ち着いた色になります。
パール模様も見えるようなツヤ有りホワイトのパネルに、ピンクゴールド的な縁取り。王道ともいえるお姫様カラーが大きな面積で使われます。
その他部位もオフホワイトが多用され、優しいお洒落さが魅力。
それだけに、ドアトリムがちょっと無骨に感じてしまうのは残念。光沢パネルは無理でもオフホワイトの内張りなら今後、ありえるかな?
なおこの光沢ホワイト、光沢ブラックもあります。
もう一つ。ボディ前方の感覚が取りやすいのがハスラーの魅力。
ダッシュボードは手前側が盛り上がり、奥が低く、これが間隔の取りやすさに繋がります。
さらにはこの手前から奥の角度が、ボンネットの角度と一致していて、ボディ前方を視認できる範囲も広いです。
左がハスラー、右がスマイル。
スマイル、ボディ前方の感覚はハスラーほど掴みやすくはないんだけど、一般的なスーパーハイト系と同じような造形で、特別感なく運転できると思います。
ハスラーはパネルの場所によって、ゴリッとした表面模様が施されています。夜見ても感じられて、SUV感を感じられます。
こうして2枚並べると、中身は似てるんだろうけど上手に差別化されてるねって思います。中身って骨格の部分ね。
スマイルは光沢ブラックが高い位置で大きく使われているので、この存在感が大きいです。
もうひとつ、ハスラーでは気付かなった可能性という前置きの上で、スマイルではメータースクリーンの映り込みが目立ちました。
時間は昼、周囲の樹木とか木漏れ日とかがチラチラし、光が入ると白っぽくなります。
ステアリングスイッチを搭載するハスラーと、何もなくてシンプルさが新鮮なスマイル。合わせてメーター内液晶の表示内容にも差があります。
ハスラーはACCが標準で、ACCレスのグレードが用意されます。
スマイルはACCなしが標準で、ACCはオプションで用意されます。
この違いによるものです。
ハスラーの液晶表示部は、多彩な機能を持っていました。スマイルもオプション装着で、おそらく同様なものに変わると思われます。
レスオプションかオプションか?両車の設定はステルス的な価格設定と考えられなくもないですが、ハスラーだって不要なら省いたグレードを選べばいいだけ。
もうひとつ考えられるのは、特性の違い。
どちらかといわなくても長距離高速向けのハスラーとご近所向けのスマイル。
これは筆者は勝手に考えるだけですが、メーカーでもそうした位置づけで、それに合わせられているのかもしれません。
どちらもNAエンジンを搭載するモデルで比較。内外装デザインに魅力を感じる2台。
内装・リアシートです。 上がハスラー、下がスマイル。
リアシートはどちらも余裕があります。座り心地は柔らかく、厚みを感じる座面クッション。どちらも乗り心地に効いている点は一緒です。
イメージではスライドドア車のスマイルが優れそうだけど、シートのスライド機構など一緒と感じられます。
ヘッドレストなども似ています。
乗降性はスマイルが優れます。大きな開口部と感じられて、乗り降りがラク。特に狭い場所ではメリットを存分に発揮。
一方でヒンジドアのハスラーは、素早くササッと開閉できますからダルさがありません。
ドリンクホルダー。
スマイルは後ろの方にレイアウトされ、シートを後方に下げないと使いにくい。
ハスラーはドア内張りの低い位置にあるので、ドアを締めていると出し入れしにくい。ペットボトルだったらフロントシートのポケットに入れるのが良かったです。
ハンドリングとかステアフィールと呼ばれる操縦感覚について。
やはりここも、速度を上げて良さを感じるハスラーと、低速時に気楽なスマイル。
ただステアフィールに関しては、ごく低速時には同じような感触を受けます。
試乗を進めていく段階で気づいたこと。
ある程度速度を上げてのコーナーリングが凄く気持ちよかった!
時速にして70km/hとかそれ以上。その速度で舵角がしっかりつくコーナーを走ると、前後バランスが気持ちよく、ハスラーは速度を上げると良いよね!という感想になりました。
リアサスも動いてフロントに遅れることなくスッとロールするところがイイ!
低速時は良く言えば自然、悪く言えば従来からの軽自動車らしさ。
電動パワステが中心に戻そうとするあたりは電動で回している感が強いんだけど、それ以外は軽自動車っぽい感触が残ります。
自然ということはタイヤの感触などわかりやすいし、言い換えれば作り込んだ上質感は感じにくい。このあたり好み合えば、といったところでしょう。
前述したハスラーと同じような特性は感じられるから、自然とか、ずっとスズキの軽自動車を乗り継いでいらっしゃるユーザー様が、違和感なく同じように運転できるというメリットが考えられます。
ハンドルは軽く、メリハリは弱め。速度上げると曖昧さが顔を出す。
慣れてるドライバーだと、もう少しシャキッとしてないと不安感に繋がるかもしれない。でもそれはスマイルのお客様じゃないんだよねきっと。
もうひとつ。前後左右に揺すられやすいから逆に言うと、クルマがグラグラしたってそれはドライバーの責任とはなりにくい。
勝手に揺れるからね、ドライバーの技量で揺らしてしまったのは、落ち着いたクルマと比較すれば全然目立たず。これも気楽の要因。
低速時の気楽さ、価格設定など、スマイルらしい良さには別にあると思っています。
今回の両車はどちらもNAエンジン搭載車。エンジン型式は「R06D」型で、49psの5.9kg/m。スペックも一緒です。車両重量は50kgほどスマイルが重たいです。
体感的な加速感は一緒です。どちらもマイルドハイブリッドということもあり、スロットル特性なども同じように感じられました。
トランスミッションはCVT。ギヤ比は無段階ですから速度よる回転数を自由に選択でき、加速中もフレキシブルにギヤ比を変えていきます。
で、体感的な印象。エンジンの低回転を相当に使おうとします。
ここがハイブリッド的というかスズキ的。
排気量が小さいと特に、高回転域の方が加速力が強まります。同じ速度ならギヤ比も加速優先になる。
なんだけど、低い回転数で加速していると、大きいクルマ的な余裕を感じるところがある。
ハスラーやスマイルでアクセル全開時、時速60kmくらいまでは低回転を使って加速しようとし、その後に回転を上げて本加速に入ります。
比較で2台の印象を改めて考えて、まとめです。
乗り始めた瞬間からレビューまとめ終わっても、他の軽自動車と比較しても、凄く良いねという印象は変わらず。
どうせお金を出すなら、ハッキリ満足感を得られるポイントがあると嬉しいと思います。
乗り心地もハンドリングも、CVT特性的にも、幹線道路や高速道路で良さを感じたのがハスラー。
特に速度を上げてのコーナーリングフィールは、きっとクルマ好きだって頷けるはず。
従来からの軽自動車らしさが感じられて、逆に言えば上質感は希薄なんだけどその分、気楽で適当に走りやすいという魅力。
セカンドカーにあったら重宝すると思いますし、近所の送迎やお買い物に使いやすいと思います。
複数台を所有すると、こうしたクルマばかり出番が回ってくる。筆者の場合そんな感じです。
両車に乗って感じた違い。内装や乗り味を中心に比較しています。
意見ハッキリ!特徴と長所短所をわかりやすく!
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。