タイヤ使ってみました!
アジアンタイヤとの比較など
コンフォート性能として乗り心地と騒音テストをメインに、タイヤによってはサーキット走行でのレビューも掲載中。
ブリジストンブランドで発売されている低燃費タイヤ「エコピアPZ-X」についての使用レポートです。
ブリジストンのエコピアシリーズといえば、低燃費性能を重視した低燃費タイヤ。
ちょっと前の表現でいえばエコタイヤになりますが、このエコタイヤの方が一般的でしょうか。
従来エコタイヤといえば、濡れた路面でグリップ力が極端に落ち、ブレーキ制動に不安を感じるのが常でした。
これはカタログ上の微々たるスペック差ではなく、エコタイヤを使用すればハッキリ評価出来るほどの特徴だったわけです。
今回、このエコピアPZ-XCはウェットグリップに関してもチカラが入れられています。
同世代のエコタイヤは皆、同じような傾向ですので「燃費性能特化」の時代から、「燃費性能は良くて当たり前」な世代に成熟したようです。
輸入タイヤや空気圧などタイヤ基本ページに掲載中です。
欧州向けなどで価格の安いブリジストンタイヤが販売されています。
エコピア・PZ-Xをホンダ・アコードワゴンで使用してみました。
タイヤサイズは「データ紛失につき確認中」。ごめんなさい。
(試乗レポート:アコードワゴン&セダン試乗インプレッション)
ECOPIA PZ-Xを装着したクルマはCH9型のホンダ・アコードワゴン。
比較対象はダンロップ・ルマン3。エコピアPZ-Xへタイヤ交換を行う直前まで履いていたタイヤです。一部比較を交えます。
なお、タイヤを交換して直後からの印象なので、1000kmほど使用したら印象が変わるかもしれません。申し訳ございません。
同じタイヤでも、軽自動車&コンパクトカー用は銘柄も変更になります。
こちらは「エコピアPZ-XC」。
タイヤ使用レポート!エコピアPZ-XC&ミラココア・タイヤ使用インプレ
タイヤは特に評価基準、判断が難しく、テスターの体調次第で比較評価が変わってしまうほど繊細です。主観を多く含む評価になってしまう点をご了承下さい。
※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。
※XL規格=ヨーロッパのETRTO(エトルト) XL規格。
低転がり抵抗を重視 + ロングライフ性能を重視 エコタイヤではハイクラス。
もともと使用していたダンロップ・ルマンはまだ5部山くらい残っていて、ひび割れやピンチカットなどもなし。カチカチでもない。交換はもったいないといった状況だったが、「ちょっと最新の低燃費タイヤ」を使ってみたい!」ということで我慢できなくなり、タイヤ交換と相成った。
比較対象は低燃費タイヤのランクが付いたルマン4。
低燃費タイヤ(エコタイヤ)に交換ということで、最も気になるのは転がり抵抗が減っているのかという点。実際に使用してみるとどうか?これはもう体感出来るレベルで変化が感じられる。出だしの軽さをちょっと感じ、減速時の惰性で転がっていく距離はドライバーの予想が当てにならないほど転がっていく。
燃費の違いを述べるなら初期のナラシが終わってからが正解だと思うから、現時点では向上した燃費の値はわからず。いや現状、誤差の範囲以上の違いがない。タイヤ交換だけで燃費が0.5キロとか伸びたら素直に嬉しいのは間違いありません。
次にコンフォート性能やハンドルに対する感触など、質感に関する部分。ここを評価させて頂くと、全般的にルマンが優勢。というより、ルマンてごくごく普通のバランス重視系タイヤじゃなかったっけと考えてしまうくらい。
カー用品店で6万円代後半の大枚と交換になるエコピア、質感では「普通」か「低い」のどちらか(エコピアってなに・・・)。期待を持って購入したばかりの新しいタイヤ、ひいき目に評価したくなるけど残念。どうしようもない。
快適性能について、特筆したいのは静粛性、当たり前なグリップ性能を除けばとっても重要視されるポイント。この静粛性、予想外に厳しかった。静かさではルマンその他と比較するまでもなく、PZ-Xのノイズはうるさい方だ。
(空気圧を低めにした方が良いのかな?煮詰めは行っておらず。)
路面に起因するノイズをロードノイズ、トレッドパターンに起因するノイズをパターンノイズと表現すると、ロードノイズは少し荒れた路面や古い舗装の路面を走ると「ゴー」と音を出し、パターンノイズに関しては時速80キロ位でファーという音がけっこううるさくなる。パターンノイズに関しては拷問というほどではないので、静粛性が高いクルマに変えれば気にならなそうだ。
乗り心地に関してはまあブリジストンらしい感じというのか、ゴムの固そうな感じと入力が強くなった際の腰砕け感がミックスされているような印象。荷重が乗った状態でのギャップでは、固さと反する腰砕けなような感触を受ける。ブレーキング中や強いコーナーリング中の段差ね。サスペンションや足回りブッシュの固めな車種ほど気になってしまうかもしれない。
雨の日の走行、トレッドのパターンや小売店での売り文句的には、エコタイヤの中ではウェット重視らしい。普通に走行している分にはもちろんなんてことはない。特に都市部だったら全くといって良いほど、特別な挙動を感じる事はなさそう。
ちょっと気になるのはペースのいい郊外の道と、目一杯ブレーキを蹴飛ばすように踏むブレーキング時。コーナーでは緩やかに曲がるコーナーで横Gを感じる程度の速度を出した時、アクセルオフでほんの少し不安定さがでる。すぐ慣れてしまう程度だし、普段と異なる挙動でワクワクできる可能性も。
パニックブレーキ、厳密に測った訳じゃないけど、なんとなく空走感がある。しかしすり減ったタイヤで深い水たまりに入れば、止まれないだけでなく、どんなタイヤだって嫌な感触だ。パニックブレーキを踏む機会はそう多くないと仮定すれば、ここを重視するかどうかは保険みたいなモノ?
やはり低燃費性能に特化されたタイヤということでしょう。低燃費タイヤとかエコタイヤと胸を張って言える性能の持ち主。
交換前のルマン3だったら空気圧を0.3キロとか0.4キロとか上げるだけの効果(転がり抵抗の少なさが、タイヤ交換だけで味わえる。
しかし、PZ-Xはセダン用に最適化されたという、質感の高さも連想させるタイヤ。ブリジストンの宣伝文句では、運転がラクになるとまで書いてある。
こういった点、つまりコンフォート性能を重視される方には残念なタイヤといわざるをえない。いやこれ、コンパクトカー用の「PZ-XC」だったら、これでよしとされる方が多いと思う。
しかしセダン向けのタイヤなら、燃費が良ければ後は何でもいいとはならないでしょう。そもそも、型落ちのダンロップ・ルマンよりうるさくて走りにくいタイヤという時点で、PZ-Xならルマン4に期待してしまう。
使われている技術はきっと最先端。新品の価格は通信販売でも高めのクラス。ゴムの耐用年数と耐摩耗性といったロングライフ性能が良ければ、元は取れると思う。
ブリジストンブランドは大いに魅力だから、同じブリジストンならレグノあたり如何??
通信販売なら店舗でエコピアを購入するのと同じくらいの価格で手に入りそう。高級エコタイヤの価格はけっこう高い。1%2%の燃費の差なら本来の高級タイヤを選ぶのも十分あり。レグノなら低燃費タイヤというジャンルじゃないけど、セダンの優れた魅力をパワーアップ。
自動車もタイヤも経済性の高さがもっとも重要。どちらかといえば新しい価値観なわけですが、歴史は繰り返す、です。近いうちに自動車メーカーはきっとまた違うトレンドを作ってくるわけで、乗り心地の質感だったり、操る楽しみだったり、クセになるようなハイパワーだったり。自動車が単純な移動の手段なら、いつかはどこでもドアに取って代わられるわけですから。
そんなことを考えているうち、こんな言葉を思い出した次第。「割引現在価値」。イニシャルコストは高いけどランニングコストは安いというのを考えるなら、割引現在価値は必須とも言える重要単語。
簡単にいえば、「今日の10000円と1年後の13000円は同じ価値。逆に考えると、1年後に13000円トクをするために今日11000円出費すると、それは2000円の黒字じゃなくて1000円の赤字だ」こんな感じ。
(詳しくはネット検索か大学の教科書で)。
これは利回りが元で、さらには投資と回収、生命リスク、学習とリターンといった要素や、もっといえば若いうちのお金には価値がある、そんな考え方まで含めることができる。
割引現在価値を元にすれば、エコタイヤでトクをする金額なんて誤差範囲。だからトクをするために買うタイヤじゃない。ショッピングを楽しむ為に買うタイヤでしょう。
これはプリウスやインサイト、いやディーゼル車なんかも一緒。10万キロ走行すると30万円トクをする。いえいえここで割引現在価値を考えて。現在の現金の価値はもっとも高い。燃料代変動リスク、全損事故リスク、補償外の故障リスク、ローンで支払うなら金利、いやそもそも10万キロ走る間の生活環境は変わらないのか?売却価格??
結局のトコロ、リスク要因はいっぱい。だから、好きなモノを買えばいいんじゃないかなと、思います。
-(紙のデータ紛失に付き、現在準備中です)
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。