タイヤ使ってみました!
アジアンタイヤとの比較など
コンフォート性能として乗り心地と騒音テストをメインに、タイヤによってはサーキット走行でのレビューも掲載中。
ブリジストンの中でもトップブランドとなる「レグノ」についての使用レポート。銘柄は「REGNO GR-9000」。
レグノといえばトップクラスのコンフォート性能がウリのタイヤ。
基本はビッグセダン・高級セダンに最適化。それらにマッチさせたタイヤというだけあり、性能はまさに何でも有りというイメージ。
質感ある走りを求めるならこれしかない?といえるだけの総合性能の高さはやっぱりレグノで、何かを立てれば何かを失う、そんなタイヤの基本を覆す。
良いのは誰もが知っている、もちろんその分お値段も高い。概ね4本10万以上となるレグノのお値段、出す価値があるかどうかの参考にして下さい。
欧州向けなどで価格の安いブリジストンタイヤが販売されています。
レグノ・GR-9000をトヨタ・マークXジオで使用しました。
タイヤサイズは「225/45/18」
(試乗レポート:マークXジオ試乗)
タイヤは特に評価基準、判断が難しく、テスターの体調次第で比較評価が変わってしまうほど繊細です。主観を多く含む評価になってしまう点をご了承下さい。
※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。
※XL規格=ヨーロッパのETRTO(エトルト) XL規格。
レグノと言えばブリジストンのみならずコンフォート系の代名詞的存在ですね。ポテンザと並ぶブリジストンのトップブランド。性能もすごいけどお値段もすごい、しかしネームバリューはもっと凄い。レグノとはそんなタイヤ。
静かなタイヤ系でプレミアムなタイヤがまだブリジストンしか選択肢がなかった時からのブランド力は流石で、今でも、特にある程度の年齢層より上では、誰でも知ってるクルマ好き御用達のプレミアムタイヤというわけです。
筆者がレグノを使用したのは、今まではセダン系の自動車。レグノにピッタリといえばやはりセダンでしょう。
しかし今回はハイトワゴン系のマークXジオで、しかも純正サイズからして18インチ。
さらに、サスペンションゴムブッシュの動きを制限するリジットカラーなるものを付けているクルマなので、タイヤを評価する条件としては非常に厳しい。
逆に言えばタイヤのゴムの感触がダイレクトに伝わってくるので、タイヤの評価しやすいクルマだと思う。
また評価のポイントは、レグノが圧倒的に静かというのは都市伝説か??このあたり重要なポイント。
試乗車の前提はこんなトコロです。
タイヤサイズ225/45R18 / タイヤ空気圧 F2.2・R2.2(kgf/cm2)
今回このマークXジオ+レグノGR-9000では、どこそこのテストコースでとか、クローズコースを走ってみた!なんて使用レポじゃなくて、日常的なお供に使用し続けての使用レポ。
前後のタイヤローテーションを行い、ちょうどよく前後の残りミゾが揃った辺りで、じっくりと試乗したり、騒音テストを実施。
感想は、流石の一言。まさにプレミアム。これは新しいレグノ「GR-XT」と比較しても体感上は遜色なし。
また新車時のタイヤ(ダンロップのほとんど新品)と比較すれば全くの別物(こちらは1本1000円で売却)。
何がそんなにプレミアムかって?このタイヤはただ静かなだけ、ただ柔らかいだけ、じゃない。
何より、運転している実感がある。そしてそれをドライバーが実験できる。筆者はここを評価させていただきます。
「レグノってオヤジ御用達のタイヤでしょ?」
「いえいえ、元気いっぱい!とっても安全!しかも楽しいよ!」
こんな感じです。
具体的には、ヨーの立ち上がりがとにかく素直。新車時のタイヤではマイルドだから当然乗りやすいというキャラクターを持つジオだけど、レグノに変えると、クルマ自体がスムーズにヨーが立ち上がるから乗りやすいとう評価に変わる。ヨーとは、クルマが曲がろうとするチカラ。
どちらかといえば柔らかいアタリを持つタイヤだけど、しっかりとクルマの向きが変わり出す感触を感じられる。だから、コーナーのものすごく手前からゆ〜〜くりとハンドルを切っていくという乗り方をしても、思い通りに走る事ができる。
さらには、ドライ路面でもウェット路面でも不満ないグリップ性能。
低速コーナーではフットレストで踏ん張りたくなるほどの横Gが発生するし、高速コーナーでは、完璧を求めないとすればという前提つきだが、コンフォートタイヤとしては異次元なほどしっかり感がある。
タイヤのブロック剛性とか気にしなければ、ミニサーキットだっていけちゃいそう。
総合すれば、確かに高価なだけの事はある!昔から続くレグノというブランドはやはり伊達ではない。このタイヤを購入できるだけで幸せだと思う。幸運にもレグノを購入できたら、「燃費のために空気圧高め」なんてせこいことを言わず、最高の性能を発揮できる状況で使って下さい。
しかしお値段高ければ良いのは世の常。問題は車両とのマッチング。率直に言ってマークXジオとの組み合わせでは今ひとつ本領を発揮できていない(ミニバン用レグノもあるがそれは別として)。
このレグノGR-9000というタイヤを、以前セルシオで使った経験があるのだが、そのときはタイヤの恩恵を120%受けることができた気がする。それと比較すると、マークXジオとの組み合わせでは、70%程度しか良さを味わえない。
具体的には、乗り心地がちょっと微妙で、ブリジストンらしいといえばらしいのだけど、剛性高そうでありつつ、たまにゴムの柔らかさが顔を出す。タイヤの不自然な固さが残念。
価格的にも車両価格250万円クラスのジオに実売13万円くらいしたレグノはいささかバランスが悪い。お金の使い方はやはり、「ご利用は計画的に」というやつですな。
それから、タイヤサイズが大きくなればなるほど、ノイズに関する条件は厳しくなる。18インチを越えるとビックリするほどの静粛性の高さというわけではないのは予め予想しておく必要あり。
REGNO GR-9000、市販の騒音計を利用して、ノイズを計測してみました。単位はdB。(dBについてはネット検索して下さい)。
騒音計ということで音圧に対して補正が掛かっていますが、人間が感じる不快さとは違います。耳障りな音とか、そういった感覚は含まれていません。
タイヤ空気圧が高いと、騒音(ノイズ)は大きめになる傾向があります。計測時はメーカー指定空気圧と同数値かマイナス0.1キロ。
タイヤはサイズ(幅や直径)が大きくなると、同じ銘柄のタイヤでもノイズが大きくなる傾向があります。
試乗車のマークXジオはサスペンションのゴムブッシュで吸収しきれない振動がカタコトした音となって発生します。ブッシュの動作を制限するリジットカラーなるものが装着。余計な音で計測器が反応しないよう、注意を払って計測しました。
すべてアマチュアレベルの計測なので、厳密な正確性については期待しないで下さい。
低転がり抵抗、エコタイヤ認定でなくても、ちょっとタイヤ空気圧を高めにすれば軽く転がるのは実感出来ます。
エコタイヤに交換時、こっそり多めに空気を入れられる場合も。これは詐欺です(笑)お気を付け下さい。
左の画像は4万kmを走破したGR-9000。スリップサインまで残り1.0〜1.5mmといったところ。まだまだ全然使える。
実は3万kmを突破したあたりから、視認できるレベルでは山が減らない。タイヤが古くなりゴムが固くなった事が予想できる。
初期のアタリは固いけど、静粛性については新しい時とそんなに変わったような感じを受けない。だからゴムの柔らかさとは違った部分で路面を叩く音を軽減しているのかもしれない。
このレグノGR-9000、もったいないけどここでお役ご免。まだまだ使えるし車検も全然余裕。まだ1万km近く使えそう。だけど新しく「レグノGR-X1」が登場したので勉強のために交換します。
他のタイヤ、他の車種でもテストを行い、データを集めています。
ドライ路面での走行感覚も重視したというダンロップのスタッドレスタイヤや、新しい世代のレグノを試しています。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。