「winter maxx」タイヤ比較と評価

タイヤ使ってみました!
スタッドレスタイヤ、ドライ&ウェット

コンフォート性能として乗り心地と騒音テストをメインに、タイヤによってはサーキット走行でのレビューも掲載中。

「ダンロップ winter maxx」の使用感

ダンロップブランドで販売されているスタッドレスタイヤ、「winter maxx 」という銘柄の使用感、参考データを掲載しています。

輸入と国産の輸出向けタイヤ、筆者はここで購入

タイヤの位置づけや価格イメージ

スタッドレス&ジオ-01

スタッドレスといえば当然ブリザック。
そんな状況が少しずつ変わってきた2013年、ダンロップの上級クラス・スタッドレスがwinter maxx。

冬の間、連日スノーというわけじゃない。ドライの日もある。ということでドライでの性能も盛り込まれたタイヤみたいです。

ではwinter maxx、実際に使用するとどんな感じだろう?

今回、ドライ路面、ウェット路面ではどうだろう?夏用ノーマルタイヤとの比較ということで2ヶ月ちょっとの期間、雪の日〜晴天の日まで連日チェック。

メインはドライ路面でのタイヤ試乗レポートです。

winter maxx の参考価格

  • 165/60R15・・・13000円〜15000円
  • 165/50R16・・・14000円〜17000円
  • 195/60R16・・・15000円〜19000円
  • 255/30R18・・・40000円〜45000円

タイヤ通販サイトで価格チェック(ダンロップのページ)

ダンロップのタイヤ一覧ページ

欧州向けなどで価格の安いダンロップ製品が販売されています。

 

タイヤを使用した車

winter maxxをトヨタ・マークXジオで使用しました。

タイヤサイズは「225/50R17」

(試乗レポート!トヨタ・マークXジオ試乗インプレ

タイヤを見て、使って、思うこと

タイヤは特に評価基準、判断が難しく、テスターの体調次第で比較評価が変わってしまうほど繊細です。主観を多く含む評価になってしまう点をご了承下さい。

※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。
※XL規格=ヨーロッパのETRTO(エトルト) XL規格。

タイヤのキャラクター

スタッドレスタイヤ + 氷上性能を重視 + ドライも考慮 ダンロップのプレミアム・スタッドレス。

「winter maxx」主にドライ路面の使用感

使用レポート1・雪

雪上性能、関東圏での大雪の日、数日間使用。積雪10センチくらいまでを走行。それ以上の地帯はFバンパーが邪魔をするのであまり走行せず。

スタッドレス&ジオ-10スタッドレス&ジオ-11

スタッドレスタイヤといえばブリジストンのブリザック一辺倒の時代が変化?このwinter maxx、東北地方でも評判上々なので今回セレクトしてみた。

ちょうど大雪が降り、用もないのに出かけてみれば、流石に進化を感じる事ができた。

例えば10年前のスタッドレスタイヤで、発進時、タイヤが2分の1回転ほど空転してから発進するような場面で、winter maxxでは4分の1回転ほどの空転で発進するような感じになった。

車外でエンジン音聞きながらタイヤを見ていても、やはり進化しているのを実感

折角の大雪だったので、特に雪が凄いという千葉市周辺の上り坂まで走りに行ってみた。長い上り坂での渋滞、心理的にとってもイヤなんだけど、実際にはかなり安心感高い。雪どうこうより、トイレの方が心配になってしまうほど。
助手席の彼女とふざける余裕もあるから、ドライバー以外のパッセンジャーが安心できる。

使用レポート2・白いアイスバーン

スタッドレス&ジオ-02

凍った路面、アイスバーンなんて呼ばれるが、早朝の白っぽく凍った路面、夏用ノーマルタイヤを履いたデミオと比較してみた。

道はアップダウン有りのコーナーが続く田んぼ道。時間にして15分くらいの道。(参考:デミオ・スポルト試乗レポート

まずデミオ、凍っているといってもシャリシャリしてる部分が大半だから、走れないことはない。ただ、あんまりステアリングが効かなくなるだけ。ハンドル切ってからツーテンポ遅れてヌルッと舵が効き出す。

時速40kmくらいならリアタイヤは直進しようとするチカラが強く問題なし。やばい時はブレーキの調整だけ気にしていればまぁ問題なし。
感覚的には、勢いよく突っ込むとビックリ。そしてコーナーで対向車来るとイヤです。それから楽しいような疲れるような。

そんな路面、次にwinter maxxを履いたマークXジオ。普通に走っている分には全然問題なし。無理せず周りの流れに乗って走ればそれでOK。低速ならハンドル振っても車体が付いてくる。落下物の回避なんかも普通に可能。

気になるのはハンドルが軽くなる。また低速コーナーでラフなアクセルワークをすれば簡単にホイールスピン。一瞬遅れてトラクションコントロール介入。このあたりの改善は未来のスタッドレスタイヤに望むしかないよね。

使用レポート3・ドライ&ウェット路面でのハンドリング

本題はここ!晴れた日のスタッドレスってどんな感じか?

スタッドレス&ジオ-04

年に数回しか雪が降らない地域ではとっても重要。いや雪国だって毎日雪が積もっているわけじゃない。

ドライ&ウェット路面で問題あるなら、あえて高価なスタッドレスタイヤを買うこともありませんからね。

晴れの日に事故しちゃったらほんと意味ない。それなら、ザイルチェーンでいいよね。

使用感想。まずハンドリング

いくらドライ路面を考慮されたスタッドレスといっても、流石によくない。具体的には中立付近とかステアリング戻し始めにゴムのよれを強く感じる。ブロック剛性がないとかそんなレベルじゃない。

直進時、もともとマークXジオは直進が楽なクルマじゃないんだけど、ハンドルを微修正する回数はノーマルタイヤの倍以上。手応え薄い、反応薄いで走りにくいことこの上無し。

コーナーでステアリングを切り込めば、切り込んだ先は意外に上々。丁寧に操作していれば、気になるのは戻し始めの瞬間くらい。ハンドルを切る量が増えれば、抵抗とか増えて手応えが出てくる。これによりある種の安心感を感じる。

ウェット路面では?

体感出来るくらいタイヤの接地感が減る。ハンドルが軽くなり交差点ではつい切りすぎてしまうほど。夏用タイヤで体が覚えているだけのチカラで回しちゃダメ。力を抜いてゆっくりとどうぞ。

それから発進時のトラクション。低速時にラフにアクセルを開ければ軽くフロントタイヤはホイールスピンする。アクセルペダル開度は40%くらいでも速度と比例せず、エンジン回転数だけが上がっちゃう。トラクションコントロールは夏用タイヤほど付いてこず。

例えば右折時、グッっと出たい時でも、クルマが加速し出すまではジワッとしたアクセルワーク推奨。運転技術の差がハッキリ出ます。

注尺:ここまで、比較対象はブリジストン・レグノGR-9000。タイヤサイズも一回り大きく、また5ミリほどホイールオフセットが違います。スタッドレスの方が5ミリ外へ出て、ステアリングのSAT、中立に戻すチカラが大きくなっています。

使用レポート4・ドライ&ウェット路面での快適性

スタッドレス&ジオ-05

乗り心地と静粛性という快適性について

カッコ良くいえばコンフォート性能。ここに関しては予想よりよかった。この分野も年々進化しているみたい。

ドライ&ウェットでの静粛性

ロードノイズ(タイヤが路面を叩く音)は十分静か。多少路面が荒れている場面でも、スポーツ系タイヤより全然静かだし、スタンダードタイヤと比較できるほど。現状、これでうるさいといったら贅沢です。そうしたらそれはもう、クルマを変えるしかない。

時速70kmに達すると大きめなパターンノイズ(トレッドパターンが空気を切る音)が聞こえてくる。これはスタッドレスらしい音。マークXジオとの組み合わせでは、静かな夜間走行だと、うるさいねって感じかな。そもそも、225ミリ幅なんて大きなスタッドレスを履く方が問題だよね。

総合的には、フロントシートではパターンノイズが気になり、リアシートではロードノイズが気になる。しかしそれは、廉価クラスのスタンダードタイヤと比較できるレベルはある。

ドライ&ウェットでの乗り心地

こちら今回、F/Rとも2.5キロという高めの空気圧をセットしていたので、条件は普通じゃない。空気圧が低めだとプルプルしたりパカンパカンと音が鳴ったりあまり快適じゃないから。

この状態では多くの場面で固さを感じる。ゴムが柔らかそうだから意外なんだけど、スポーティタイヤほどゴツゴツしないのがせめてもの救いかな。

燃費はどう?

夏タイヤと走行パターンは全く違うから単純に比較はできないけど、燃費は全然悪くない印象。winter maxxを2ヶ月ちょっと利用して車載の燃費計では12.5km/Lを表示。走行条件はテスト意外では流れに沿って普通に走った。

夏用ノーマルタイヤでは車載の燃費計に、10.5〜12.8km/Lあたりが示される。乗り方の差が大きいのでなんとも言えないが、省燃費性能も特別悪くないということだけはわかりました。

※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。

「winter maxx」インプレ総合

スタッドレス&ジオ-06

雪上&氷上性能、筆者は5年ほど前、福島や宮城の雪道を走りに頻繁に出かけたんだけど、その時の経験を元にすれば普通に安心して走れる。

このwinter maxxをチョイスするなら、ブリジストンでなくダンロップでもいいかなって思える。

乗り心地や静粛性といった快適性能、そして燃費、これらは想像以上によかった。細かい事気にしなければ積極的に良かったと言えます。

どうしても気になるのはハンドリング。ドライ&ウェット路面という通常状態の道では、全く納得いかず。自動車を運転する時って、体調の悪い日もある。乗らない方がいいってわかっていても乗らなければならない日は普通にある。それを考えればもっともっともっと進化してくれなければ困ります。
ただ、他車+他銘柄スタッドレスよりは走りやすい。

今回、12万円という大枚はたいてテストしたwinter maxx、結論として有りか無しか?
年に2〜3回、雪が降るだけならザイルチェーン(ゴムとかのチェーン)の方がいいかな。普段の路面で普通に走れるありがたさ、とっても重要です。

手持ちのザイルチェーン。今年は1度も出番が無かったので次の機会に比較します。

こんなクルマ、こんなドライバーにぴったり

  • 現在購入できる最高クラスのスタッドレスタイヤをお望みの方。

参考:軽自動車にスタッドレスタイヤ(ブリザック)

軽自動車にスタッドレスを履いてドライ&ウェット路面を走行

一言でいえばゆっくり走っても恐怖感を感じる

タイヤは同じ年に購入したブリジストン・ブリザックREVO-GZ

そりゃジオとは車重が違えばディメンションも違う。タイヤサイズだって大きな違いが。それでも軽自動車+スタッドレスで走行すれば、マークXジオ+スタッドレスが全然走りやすいのがよくわかる。

関連ページ:リンク先でまとめています
軽自動車とスタッドレスでドライ路面テスト

騒音・ノイズなどのチェック

騒音計での計測

ダンロップ winter maxx、市販の騒音計でノイズを計測してみました。単位はdB。(dBについてはネット検索して下さい)。
騒音計ということで音圧に対して補正が掛かっていますが、人間が感じる不快さとは違います。耳障りな音とか気になりにくい音とか、そういった感覚は含まれていません。

  • タイヤサイズと空気圧 ・・・ 225/50/17 / タイヤ空気圧 F2.5・R2.5(kgf/cm2)
  • タイヤの使用状況 ・・・ 購入後すぐから2ヶ月ちょっと利用。
  • 車両 ・・・ 2009年式・トヨタ・マークXジオ
計測1:周囲の騒音
環境ノイズ / 46.2dB(+-0.5)
停止時の車内騒音
エンジン回転数・・・650rpm / Fシート・・・43.3dB Rシート・・・39.1dB
エンジン停止時・・・未計測
巡航時の車内騒音・荒れた路面、細かなデコボコが多い道路
時速50キロ走行時 / Fシート・・・68.7dB Rシート・・・64.7dB
計測2:周囲の騒音
環境ノイズ / 46.4dB(+-0.5)
巡航時の車内騒音・綺麗な路面、比較的新しい舗装の道路
時速50km走行時 / Fシート・・・64.4dB Rシート・・・64.3dB
時速80km走行時 / Fシート・・・65.8dB Rシート・・・66.8dB
 

タイヤ空気圧が高いと、騒音(ノイズ)は大きめになる傾向があります。体感上は?ロードノイズではなくパターンノイズが気になるので、頭痛がするようなやかましさはありません。ご参考に、ノーマルタイヤは別ページでまとめています。

すべてアマチュアレベルの計測なので、厳密な正確性については期待しないで下さい。

アクセルオフ時の転がり抵抗

アクセルオフ時に惰性で走る距離
時速80kmから50kmまでの減速タイム・・・21秒54 (3本計測した中間値)

ノーマルタイヤ参考値はこのくらい。時速80kmから50kmまでの減速タイム・・・24秒03
同年デビューのブリザックもそうでしたが、差は最小限。

タイヤメーカーのアピールしている点

  1. 氷上ブレーキ性能 11%向上。同社DSX-2比較。
  2. ロングライフ性能、48%向上。同社DSX-2比較。
  3. ドライ&ウェット性能を大幅に向上。同社DSX-2比較。
  4. タイヤのエクステリア・デザインも考慮。スタイリッシュなサイドウォールなど。

スタッドレス&ジオ-07スタッドレス&ジオ-08スタッドレス&ジオ-09

似たようなキャラクターを持つタイヤ銘柄

  • ブリジストン「ブリザックVRX」、「ブリザックREVO-GZ
  • その他、各社スタッドレスタイヤ ミディアムクラス〜プレミアムクラス。

マークXジオ、別のタイヤをテスト&評価

他のタイヤ、他の車種でもテストを行い、データを集めています。

スタッドレス&ジオ-03

普通のタイヤだとどんなかんじだろう?

比較参考:ジオで使用したレグノの印象、評価
定番のコンフォート「REGNO-GR-X1」使用レポート 定番のコンフォート「REGNO-GR9000」使用レポート
タイヤに関する基本ページはこちらです
輸入タイヤや空気圧についてなどタイヤ基本ページ

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