タイヤ使ってみました!
アジアンタイヤとの比較
コンフォート性能として乗り心地と騒音テストをメインに、タイヤによってはサーキット走行でのレビューも掲載中。
台湾のタイヤメーカー「NANKANG(ナンカン)」から発売されているタイヤ「NS-20」と「NS-2」を同サイズで比較してみます。
近い品番だけど想像以上に異なるキャラクター。それぞれの特徴と比較。
NANKANG(以下ナンカン)は台湾のタイヤメーカー。
ナンカンタイヤのラインナップ中、NSシリーズはスポーティな位置づけ。
その中でNS-2は最もベーシックな位置づけ。NS-20は快適性が重視されたモデルのよう。
NS-2とNS-20、タイヤとしてのランクも違いそうだけど、筆者は単純にキャラクターの違いと考える。
運転すれば、快適性の高いNS-20の方が高級な香りがするけれど、2015年現在、通販での実売価格もほとんど一緒の様子。
価格と取り扱い有無は変動しています。
通販ショップ / 価格と取扱の有無は変動しています。
”NS-20”をトヨタ・マークXジオで使用しました。
タイヤサイズは「225/45R18」。
”NS-2”を日産・スカイラインクーペで使用しました。
タイヤサイズ「225/45R18」。
タイヤサイズはどちらも「225/45R18」で同じです。
タイヤは特に評価基準、判断が難しく、テスターの体調次第で比較評価が変わってしまうほど繊細です。主観を多く含む評価になってしまう点をご了承下さい。
※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。
※XL規格=ヨーロッパのETRTO(エトルト) XL規格。
左がNS-20、右がNS-2。
この2本、トレッドデザインはこれだけ違う。同じ系列でラインナップされるタイヤとは思えないほどの違い。NS-20がスタンダードな4本グループに対し、NS-2は2本グルーブを中心にしたビジュアル性重視のパターン。
見た目だけならそう、ブリジストンでいえば「レグノ」と「ポテンザ」位の違いがある。
興味深いパターンをしているのは”NS-2”の方。ベーシックなデザインより派手なデザインの方が、どうしても立派なタイヤに見えてしまう。そして期待もしてしまう。よく見ればタイヤ面積に対してミゾ面積が大きく、トレッドは柔らかそうな感じはする。
ミゾで区切られた塊を「ブロック」と呼ぶが、ブロックが変形しやすければ乗り心地や静粛性で有利、変形しにくければカッチリ感やレスポンスという部分で有利。そんな傾向も考えながら見ると面白い。
左の写真がNS-20、右の写真がNS-2。タイヤサイドウォールとショルダー。
サイドウォール。シンプルで昔ながら、その割にかっこ悪くないNS-20。逆に王道的かっこ良さを持っているNS-20。
NS-20は普通の低価格タイヤでよくある形状。写真ではホイールに付いていないけど、ホイールに付けても丸みを帯びたサイドウォールは変わらない。これでもかっこ悪く見えないのは、ロゴデザインやショルダー形状による部分が大きいんだろうね。
ハッキリとしたリムガードはなし。
NS-2はドレスアップタイヤとして使いたいだけのカッコ良さを持ってる。大径アルミホイールでちょい引っ張り、そんなシチュエーションにピッタリ。
こちらは気休め程度のリムガードあり。感覚的にリムとツラくらい。
今回タイヤサイズはどちらも一緒の「225/45/18」。同じサイズでもより薄くスタイリッシュに見えるのはNS-2の方。NS-20だったらNS-2比較でワンサイズ少し引っ張るか、ワンサイズ大径で薄くセットするしかない。
ドレスアップ目的ならこの差でNS-2一択かも。
写真はNS-20。
ワイドレンズの影響でちょっと歪んでるけど、サイドウォールからショルダーの形状はこんな感じ。
いかにもスタンダードタイヤ!って感じで丸っこいです。
このNS-2とNS-20、乗り心地には大きな差があり、静粛性は近い印象。
NS-20は他のタイヤと比較しても柔らかい部類。マークXジオとの組み合わせで、得意と思われる路面の荒れや段差はキレイに越えていく。
こうした時はサスペンションとタイヤでいなしてくれていると感じる。しかし段差の種類によっては不得手と思える時もあり、手放しで褒められるわけじゃない。
柔らかいから乗り心地も良い、とそんなに単純ではない。上級コンフォートタイヤと比較すればそんな感じだけど、この価格帯では優れている方だと思う。
NS-2は普通の固さ。スポーティとアピールされるが固いワケじゃなく、「固くはないけど乗り心地は良くない」、と表現したくなる。もちろん東南アジア系とかの輸入タイヤと比較すれば決して悪くないんだけど、角が立ってるとかNS-20と似てる部分はあるよね。
クルマとしてはこっちを履くスカイラインクーペの方がサスペンションが滑らかでよく動く。だけどドタバタする時があるし衝撃の角が立ってる。 それ踏まえて比較すればNS-20の方が乗り心地は良い。
NS-20は基本的に、国産エントリークラスのタイヤと同じかそれ以上の静粛性を持つ。ロードノイズは基本的に静か。
で、”基本的に、”というのは荒れた路面での盛り上がりがやや大きかったり、パターンが空気を切るノイズが少し目立つ。だから舗装がキレイで時速80kmあたりまでなら全然良い。
NS-2、こちらも意外、思ったよりうるさくない。ちょうどスカイラインクーペの遮音特性と合っているようで、ジワリと不快なコモリ音が少ない。
より静かなのはNS-20だろうけど、このNS-2も捨てたモノじゃない。普通に合格。
輸入タイヤの大きな欠点といえば静粛性。「うるさいタイヤが多い」というならナンカンを試してみて下さい。コンパクトカーとの組み合わせなど不確実ながら、そんなに悪くないと思う。
ハンドルを握った感覚は、似ている部分もあるけれど異なる部分もある。乗り心地がそうだから”曲がる””止まる”もそんな感じだよね。
どちらもスポーティラインナップらしいが、ハンドリングはどちらもマイルド。それは特に中立付近で目立ち、大きく切り込んでいっても傾向は変わらない。
スポーティというと切り始めからスパッとヨーが立ち上がる特性を想像しがちだけど、今回は中型車との組み合わせということもあって、そうじゃない。
反応がないわけじゃないし中立が強いわけでもないから、自然さ重視といったところか。この点でいえば、NS-2の方が自然な感じに思う。
このサイズのタイヤとなれば、どれを選択してもグリップ力はなかなか。頻繁に試せるレベルじゃないというかスキール音が出る程度までしか試してないから、最大グリップ力はわからず。
タイヤへの入力を高めていったレベルだと、NS-20はヨレ、反応があいまいになるのがわかりやすい。ただしセオリー通りの運転をしていれば、それなりに横Gが掛かった時だけどね。
減速時、縦方向のグリップ力に関してはやはりサイズがサイズだから十分。前2輪にABSが掛かる時には結構な減速力を発揮。あえて言えば、コントロール性がいいスカイラインにはもう少し固いタイヤが合いそう。
運転が楽しい!と思う一つが、路面からのインフォメーション。ステアインフォメーションなどともいうこれ、クルマと同じくらいタイヤによる優劣が大きいと感じる。一流のスポーツタイヤ履くと路面インフォメーションが増えて走るのが楽しくなるのは良くあるハナシ。
ここを気にすれば、NS-2に軍配。アクセルを踏んでいく時、手応えや反応の変化が楽しめる。
減衰力が高いサスペンションなら、曲がるチカラが早く立ち上がるタイヤが良く合う。サスペンションのゴムブッシュが固いクルマなら、衝撃吸収性の高いタイヤで小さなボコボコでの乗り心地を改善。
まだヨー立ち上がりが穏やかなタイヤで過敏なハンドリングを調整。
などなど、クルマとの組み合わせで印象がよくなったり悪くなったりするのがタイヤ。
良いと思って買ったクルマ、乗っているウチに欠点が気になってきた。そんな場合の味付けを変えるのにも有効。
相変わらずショックアブソーバーが渋いことが多いトヨタ車や最近のマツダ車、けっこう敏感なタイヤがマッチすると思うし、サスペンションが良く動くけど、ブッシュや動きだしが固いホンダやスバルの一部とか輸入車なんかは、柔らかいタイヤで一気に滑らかに感じたり。
もちろんクルマを変えるほどの変化は無いから、本質的な部分は変わらない。でもやっぱりね、考えて買えば楽しいと思うし、安価な輸入タイヤなら選択肢も豊富、特徴もハッキリ。愛車との組み合わせもぜひ考えてみて下さい。
NS-20とNS-2、似ている部分は似ているけれど、想像以上にキャラクターが異なるのが印象的。品番が似ているし価格もほとんど一緒なのに、中身は別のタイヤだね。
トレッドもサイドウォールも、見た目が全然違う。それから乗り味としては、NS-20は柔らかめ。乗り心地や静粛性といった快適性重視系。NS-2はやや固め。ステアフィールとかインフォメーション重視系。
似ている部分と言えばマイルドな特性。ハンドル切った時の曲がるチカラはマイルドに立ち上がる。それから立派なコンフォートタイヤと比較すれば、ちょっとアタリの固い乗り心地。
ということで、乗り心地を重視するかステアフィールを重視するか?という選択になると思う。
輸入タイヤ全体から見れば、NS-2だって快適性が低いワケじゃない。だからこの価格帯限定で表現すれば、NS-20は快適なタイヤ、NS-2は普通にバランス良し。見た目は尖っているドレスアップ系という感じ。
もし、アルミホイールの交換とかインチアップしてのドレスアップ目的なら、迷うことなくNS-2でしょう。何を重視するかと言えばサイドウォールのデザインだと思うから、迷うことなく決まるかな。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
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評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。