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ミニバン比較(ローハイトクラス)。ステーションワゴン的クラスの比較と評価。
当ページは「乗り心地や静粛性など快適性、走行性能評価」を掲載。
※2014年夏・執筆。著者:ヒラリー男爵 ウィッシュ、ストリーム、アイシス、プレマシー及びラフェスタハイウェイスターをピックアップ。
走行性能でいえばストリームの圧勝!ハンドル切った質感も高い!なんといっても、「RS-Z」というスポーティグレードしかラインナップがない!
でもここまでのカッチリ感はいらないという方も多いはず。なので走行性能ではなく走行感覚の違いを簡単にまとめます。
ハンドルを回す感触って、自動車によっていろいろ。ココには重い軽い以上の違いがあって、実はとても面白い場所。高級感を感じやすい部分のひとつでもあったり。
、筆者が感じる高級感でいえば、こんな感じ。
ウィッシュ > アイシス > プレマシー > ストリーム
フロントキャスターやホイールオフセットなどによって、ハンドルを戻すフィールも変わってくるから面白い。
コーナーを曲がった際の高級感は、こんな感じ。
ストリーム > プレマシー > ウィッシュ > アイシス
ストリームは昔の油圧パワステみたいな感触で、知らなかったら騙されそうなほど。だから単純に回す感触は悪くても、実際に走れば走りやすさを感じる。
なんでストリームが走りやすいか?といえば、挙動は穏やかだけど反応がある。ゆっくりした動作に応えてくれ、かつワンテンポ遅れるような走りにくさがない。
プレマシーも常識的な速度内なら、適度な反応でいい感じ。でもこっちはペースを上げると、ハンドリングがクイックに変わる感触がある。アライメントか各部合わせ目の精度か、ボディ剛性か?答えはわからないけど、10年前の自動車で味わったのを思い出した。
ストリームは、エンジン非力だけどボディは底無し。アラが出まくりの領域までは試せないw。クラスや価格を超えちゃってる。
ウィッシュとアイシスは、適度なダルさ以上のダルさがあって、良くできたクルマと比較すれば走りにくい。先読みが重要で、手前からゆっくり切っていかないといけない。神経使わないと不快な運転になり、ミスった場合の修正も慎重になる。
プレマシー除き横幅狭くて背が高めなディメンション。直進性が低くてもそれはしょうがないってものかもしれない。もちろんノア/ヴォクシーよりはマシ。でもウィッシュとアイシスはあんまりよろしくない。
サスペンションがかっちり固められたストリーム、そして若干ながらボディサイズが大きなプレマシー。この2台は並みレベル。気にしなければ全然普通に走ってくれる。
例えば運転中にジュースを飲む。この瞬間がとっても怖い。例えばエアコンを操作する。ガクブルしちゃう。そして片側3車線とかの多車線道路。間違っても中央ラインは走りたくない。自分のクルマが車線内のどこにいるかわかりづらく、かつ微調整がやりにくい。
ウィッシュは新車購入し、2年間運転してもこの感覚は変わらなかった。薄くて固いタイヤに変えてバランス取りたいほどで。
ウィッシュは後期型になると、分厚く柔らかいゴムの様なブッシュで乗り心地を改善。でもこれがね、ハンドル微調整時にダイレクト感なくてやりにくい。快適性は高いから、重視している部分が違う。
ウィッシュ、質感という面ではガサツの一言。いかにもトヨタのエンジンという感じ。
ただし以前とは異なり、上も回るようになった。パワー感も排気量を考えれば十分。上り坂で無ければそれなりに加速してくれる。
アイシスもウィッシュ同様、ガサツ感あるエンジンノイズが印象的。少し高めの回転数を保てば振動も多い。ミッションが低回転を好きなタイプだから、アラは出にくく、低回転時の静粛性は高い。
ストリームのエンジン、ホンダの4気筒というわりに凡庸。車体がかっちりな分、もの足り無さを感じやすい。
アイドリングからうるさく、希薄燃焼のようなカリカリ音も良く聞こえる。
プレマシーは今回、普通の2000ccモデルでしかも重い4WD。パワー感とか余裕が不足してます。
質感として特徴的な部分は、高回転の一部で、メカニカルな響きのある音を聞かせてくれる。
トップエンドの500回転もない領域だから、味わえる場面は限定的なれど、プレマシーに試乗するなら味わってください。
ウィッシュとアイシスはCVT、プレマシーは今回4AT、ストリームは5AT。ミッションの違いによる体感度は大きく、エンジンよりミッションで選ぶ時代にもなった。走行感覚を重視するならね。
ウィッシュ、CVT。長所は全体的に滑らかで変速時のショックも少なく、一度速度が乗ってしまえば走りやすい。
またゲート式のセレクターが同価格帯では圧倒的にスムーズで快適。
欠点は出だしの時。良くなってきてるとはいえ、まだまだ不快に回転数が上がりがち。タイヤが滑ってると感じる時もしばしば。加速度の微調整も疲れる。
プレマシー、4AT。旧世代的というか昔のミッションそのまんまという感じの4AT。
滑らかに発進できるわけでもなく、シフトショックは大きく、ほとんど良いところ無し。
がんばって長所を探そうと思ったけど、ちょっと無理w。
ストリーム、5AT。こちらも旧世代的なミッション。4ATとか1速が緊急用となる5ATよりはステップ比が近く、不快感はまだマシだけど、シフトアップもシフトダウンも、ギヤが変わる瞬間は不快。
またアクセルオフ時にトルコンスリップを強く感じる。
出だしは滑らかで希望通りの加速に調整しやすい。
アイシス、CVT。なかなかジェントルな領域を使ってくれる、落ち着いたタイプ。印象は思ったより良かった。
疑似MTモードを選択した際も、適度な変速感で積極的に使える。
低排気量車とかトルクのない領域を無理に使わせようとするし、マークXジオとか無駄と思えるほど回転上げてそれから加速。
それを考えると2000ccクラスとCVTって相性イイかも。
このクラスはコンパクトカーより少し高いだけの車両価格で、ミドルクラスと呼べるボディサイズが魅力。しかしコンパクトカーと比較すれば快適性だって全然良質。
ストリームだけキャラが違い、ドライバーだけ快適。
乗り心地は、プレマシー、ウィッシュ、アイシスが快適性重視。いくらエマージェンシーとはいえ、3列目までシート積んでるんだから当然だよね。
プレマシーは、200万円以下という価格帯なら、かなり貴重な選択肢。現状、この質感を安く味わえるクルマは、あんまりない。スカイアクティブになって乗り心地は悪化。普通になりました。
ウィッシュは1回目のマイナーチェンジで、味付けが変わった。最初はカチコチのパッツンパッツン。その後はブニュッとした印象に。
マイチェン後のモデルでは快適になり、同乗者には優しい。相変わらずきつい部分も残っており、スタビがきつく片輪でバンプ踏んでもフロア全体がブルブル。またハッチ周辺がバタバタした時には乗り心地の荒さを感じる。価格や充実装備を考えればこんなものかな。
アイシス、ウィッシュと同じようなクルマといっても、乗り心地は初代ウィッシュのよう。それよりサスペンションは柔らかく感じるんだけど、コツコツ拾うわバタバタするわでもう大変。このクルマの魅力は乗り心地じゃないw
ストリーム。このクルマだけ決定的にキャラクターが違う。
大げさでもなんでもなく、まるで別ジャンル。ちょうど、ミニバンルックなスポーティクーペ。またはツアラー。長距離走ってナンボな乗り味。
乗り心地といえば、上質感は上々。中くらいのデコボコまではサスペンションが動きやすい。しかし絶対的に固すぎる。ロール剛性高くタイヤも安定。アクティブな安全性も高い。その代償が乗り心地に表れてる。
ドライバーはそんなに不快じゃなくても、同乗者には厳しすぎ。若さでカバーするしかないw
高い自動車と安い自動車の大きな違い、それは静粛性。運転している感が強いクルマが好きな方でも、疲れてる時ほど静かなクルマにありがたみを感じると思う。
そんな静粛性、全般的に優れているのはウィッシュとアイシス。さすがトヨタのクルマだね。アイドリング時など普通に褒められる。
ウィッシュ、ガサツで安っぽい音がするのはエンジン回転数を上げた時くらい。アイシスはそれにプラスして、足回り方のゴトゴト音が気になる。舗装のいい路面なら大丈夫。
並みなのがプレマシー。もしかしたら兄貴分のアテンザより静かかも。排気音やロードノイズが気になるけれど、音が気になって頭痛いとまではならないと思う。この辺で妥協しなくてはならないレベルかな。
極悪なのはストリーム。ホンダのクルマはフィットからオデッセイまでうるさい!ギリギリまともなのはアコードくらい。だからストリームだって例外じゃない。
ロードノイズ、パターンノイズ、風切り音その他もろもろ、ノイズが響きまくってガマンならず。
何しろ、自車のエンジン音が聞こえにくいほどだ。 ストリームの優れた走行感覚を味わうためには、ガマンしろってことですね。
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評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。