3ページ目です!2023年執筆のシエンタHV、フリードHV乗り味比較。
燃費が良いコンパクトミニバンの比較です。ハイブリッドモデルで快適性と走行フィール、内装を比較します。
※2023年・執筆 この記事を書いたのは?著者:ヒラリー男爵
安定かつ燃費性能の高いシエンタの「THSハイブリッドシステム」。
ダイレクト感高く加速感強く、燃費性能だって条件によっては負けてないフリードの「i-DCDハイブリッドシステム」。
どっちも魅力的なパワーユニットで、筆者もトヨタ式の中ではシエンタの加速感は良いと思う。
でも今回は、相手が悪かった!
フリードは、細かなアクセル操作に反応してくれて、加速時の音が良くて、高回転の伸びもしっかり。官能性能が高いです。
燃費だってアップダウンある道では同じくらいのイメージ(通常走行では少し負ける)。
フリードの「i-DCD」は、7速のデュアルクラッチ(DCT)トランスミッションとモーターが一体化されたハイブリッド。
7段のギヤ比を持ってトルク優先から燃費優先へと変速しながら加速します。
最大の特徴は、各ギヤごとにエンジン回転数と速度が一致する点。それでいてモーター駆動のみで走行もできます。
シエンタはTHS(トヨタハイブリッドシステム)。エンジン回転数と速度が切り離され、効率の良い回転数が使われます。
エンジンと発電用モーター、駆動及び回生用モーター、これらの割合が変化しながらミックスされ、状況に応じて最大効率で制御されるはずです。
またギヤは2段かと思いますが乗員が体感することはありません。
ともにハイブリッドの中ではもっとも安価なグレード。開始価格の差は大きいです。
体感的な加速感です。
踏んだ瞬間の力強さが重視されているのはシエンタ。
THSっていうと、伸びがウリで時速100kmを超えてから本領発揮だったりするんだけど、シエンタでは踏み始めが強く、体感的には加速が弱まっていく印象。
加速型のギヤ比が想像できます。
フリードのDCTは、7段でギヤチェンジがあるタイプ。
シフトアップもシフトダウンもそこまで変速が早いわけではないので、中間加速は一瞬待たされてから加速開始する。
ただ、音と速度が比例して伸びていく感じが気持ちよく、高回転でグッと加速します。細かいペダル操作にも反応してくれるダイレクト感も、クルマ好きにはプラスポイント。
エンジンの音や振動ではフリード優勢。強い加速中もフリードの方が滑らかで、シエンタはちょっと豪快。
でもね、シエンタだって良い部分があります!
停止中とかごく低速時にエンジン回った時の音はよくシャットアウトされていて、ヤリスHVやアクアより静か。
通常走行中は良いか悪いかどっちとも言えるけど、路面からのザラザラに紛れて、振動が気にならない。
注力してないと始動しても気づかないくらいです。
シエンタはガソリンモデルですと相当滑らかと感じる場面が多く、HVだと良い路面除いてエンジンの存在感がなくなるくらい。
なんでだろうという考察は、シエンタHVの試乗レビューで掲載してます。
ブレーキのタッチや滑らかな減速のしやすさなど。
ハイブリッド車は電動ブレーキブースターや協調回生ブレーキによって、思い通りの減速がやりくい、滑らかな減速力コントロールに神経を使う事も多いです。
今回のフリードとシエンタは、そこまで細かいことを言わなければ、どちらも良いと思います。
フリードは踏力と減速力の関係で言えば純ガソリン車と変わらないレベルなんだけど、ペダルを踏んだ時の反力/剛性がもう少し。
軽いのが悪いわけじゃなくて、踏力に応じて手応え増してくれたらなお良いです。
シエンタは停止直前は扱いやすくなりました。現状では他のトヨタHV車より扱いやすい。
でも代わりに、停止直前一歩手前の速度で、クセ的な要素を感じるように。
ちょっとコツを掴めば、といった感じです。
大雑把にまとめれば、1列目を優先するならフリードHV、2列目を優先すらならシエンタHV。
フリードHVは前サスの質感高いし、シエンタは前後サスのバランス良くて、座りやすい2列目シートというが理由です。
そしてミニバンとしての3列目、使う頻度が高ければフリードです。
逆に3列目をほんとの非常用と考えるなら、普段は完全にハイトワゴン化するシエンタのユーティリティ性能は高いと思います。
また、コンパクトミニバンとして最優先が2列目シートという方も多いという予想はできます。ならばシエンタ、キャプテンシート仕様があったらより良いんですけどね。
あと価格。現状ではシエンタの方がナビ分くらい安く、さらにオトクなベーシックグレードも用意されます。
値引きなど条件面で揃えてくれるかもしれませんが、売り手有利な現在、その辺はどうなのか気になります。
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