ヴェゼル vs WR-V比較「1」

比較：長所短所が真逆！端的な印象と加速感の違い

1ページ目です！

2025年執筆、ヴェゼルとWR-Vの比較。

ハイブリッド中心となったマイナー後ヴェゼルと、そのガソリンモデル的なWR-V。2024年式どうしで比較します。

※2025年執筆　著者：ヒラリー男爵

1.対象の2台

ホンダ・ヴェゼルとWR-V。共に2024年式での比較です。

WR-V登場後のヴェゼルはハイブリッド主体に変わり、高級な方向にシフト。クラス分けと同時に、ガソリンモデルのWR-Vとハイブリッドのヴェゼル的なラインナップになっています。

ホンダ・ヴェゼル「e:HEV Z」。320万円。

ホンダ・WR-V「Zプラス」。249万円。

クーペ的SUVのヴェゼルと、力強さを全面に出すWR-Vと、見た目のキャラクター異なります。

ヴェゼルにもガソリンモデルは存在しますが、現在は4WDのみで、サスペンションその他がマイナー前から変更なしとして販売されているそうです。
WR-Vは2WDのガソリンモデルのみのラインナップ。

ヴェゼルは日常的な気軽さと内装質感、充実装備。WR-Vは走る部分が魅力なのとリアシートの作りが素晴らしくいい。2台の比較です。

比較対象車の詳細レビューはこちら

ヴェゼルとWR-V、2024年式どうしで、乗り味や内装比較します。

ボディサイズ比較（主に全高が異なります）

2.感じた長所短所を端的に

ヴェゼル・ハイブリッド「e:HEV Z」とWR-V「Zプラス」。ともに2024年式で、試乗した2台を比較した時の印象です。

細かな部分では「気配りヴェゼル」と「無骨なWR-V」。運転フィールとしては「人選びそうヴェゼル」と「普遍的なWR-V」。高級感上級感ではやっぱりヴェゼル。

ヴェゼル（マイナー後e:HEV Z）

感じた長所

• 小さい動きの中で衝撃をカットしてくれる乗り心地。フラット感も高い。
• アクセル操作にラグなく反応してくれるハイブリッドの加速感。
• コンパクトクラスのSUVと考えても考えなくても、質感高い内装。
• 集中力高い時には滑らかさを楽しめるハンドリング。

感じた短所

• VGRの変化量大きく、疲れてる時には運転が難しい。
• 割高感を感じる価格設定。

WR-V（Z+）

感じた長所

• リアシート着座感は相当に良く、さらに広さもある。
• とにかく走りやすいハンドリング。
• 車全体から感じる重厚感。

感じた短所

• 中〜高回転で荒っぽいエンジンフィール。
• 路面が古い場面では、急に快適性を失う乗り心地。
• 手で触れる部分、開ける閉める部分、細かな部分で滑らかさを欠く。

3.価格とお得感などイメージ

グレードと価格その他、価格からの印象。

ヴェゼル（ハイブリッドモデル）

価格289万円　グレード「e:HEV X」〜。　

取り上げている2024年式e:HEV Zは320万円。

BセグクラスのSUVと考えればちょっとお高め。トヨタで言えばカローラクロスHVの価格帯で、ナビもオプションです。

それでも日産オーラと同じように、上級コンパクトと考えるとか、WR-Vと装備分の価格差と考えることができ、狙いは小さくても上質と考えられます。

WR-V

価格240万円　グレード「Z」〜。

取り上げている2024年式Zプラスは249万円。

インドから逆輸入ということで、当初は価格の安さが話題になりましたが、乗ってみれば高級車の方向で安価な企画。走ってもいいです。

ヴェゼルとの比較では、HVとガソリンの価格差を50万円と仮定すると、装備差で20万円。合わせて70万円の差というイメージ。

50万円はフリードのHVとガソリンの差額から仮定しています。e:HEVってけっこう高価です。

4.比較：加速感と減速感

ヴェゼルとWR-Vで感じる加速感と減速感。ハイブリッドだから...ガソリンだから...という枠を越えて、差が大きいパワートレーンの比較です。

2台の差が大きい部分

差が大きいのは質感的な部分。ヴェゼルがe:HEVの進化を感じるのに対し、WR-Vが純ガソリンモデルらしい魅力が薄く、ネガティブな要素がわかりやすい。

ヴェゼル

ヴェゼルのe:HEVは、2024年ころからのe:HEVって良くなってきたね！と感じられるフィーリング。

システム的には変わらずでも、バッテリーの使い方やブラッシュアップがされているそう。

実際にこのヴェゼルも、踏んだ瞬間のレスポンスが向上。踏む時も抜く時も滑らかにコントロールできる。

WR-V

WR-Vのガソリンエンジンは「L15D」という型式。ホンダの広く使われる1500ccエンジンでありながら、質感は異なる印象。

具体的には2500rpmから高回転まで振動が目立ち、音も荒っぽくガサツな音が響きます。

例えばフリードに搭載されるL15Dと比較しても、ほんとに同じエンジン？と感じる差。生産国の差なのか？WR-Vではイヤな部分が気になります。

試乗したWR-Vが悪かった可能性は低く、他の著名な評論家も仰られていたので、こういうものだと思います。

役割の異なるパドルスイッチ

パドルシフトを操作したときの役割は異なります。WR-Vは一般的に、無段階のCVTを擬似的にホールド。エンジンブレーキを強めたり、次の加速に備えたり、単純に楽しんだり。

ハイブリッドのヴェゼルは減速セレクター。「Dレンジ」で操作すると、一時的に回生ブレーキを増す役目。4段階あるのでパンパンパンとシフトダウン風に操作することも可能。経過時間で元に戻ります。

「Bレンジかスポーツモード」では役割変わり、減速力を固定しておくことが可能。停止中から好みの段数を選択できて、常に同じ状態で走れます。

5.内装の比較

上がヴェゼル、下がWR-V。

並べてみると、意外と似てる印象。WR-Vの内装も安っぽくないです。
でも実際見るとは違い大きく、目が届きにくい部分で差が広がります。

新しさか？オーソドックスか？

新しさを感じるのはヴェゼルの内装。例えば中央のエアコン操作部あたりはどっしり幅広で、込み入った部分とシンプルな部分が使い分けられる。

またナビモニターはインパネとの一体感強く、飛び出し感が少ないです。

一方のWR-Vは、長く続くホンダ車的にオーソドックス。驚きないもののスッと馴染みます。
ナビモニターは上に飛び出し、後からデザインしたような設計。年々大きくなるモニターに対し、クルマの設計は数年変わらないわけですから、タイミング次第でこうなります。

メーター周りはほぼ一緒

メインメーターは両車ともに、左半分がデジタル表示、右半分がアナログ表示。ステアリングスイッチの操作感も一緒。

ガソリン専用のWR-Vに関してはタコメーターをアナログにして欲しかったという話も聞きます。レイアウトや機能、使い勝手、共通化、いろいろ考えてすべてをみたすのは難しいのでしょうね。

コンソール周りは違い大きい

車格による内装の差、見えにくい部分に気を使われてるかで差がでます。例えばメーターは軽自動車でも立派。足元の奥は高級車なら立派。そうした差です。この2台でもそうした違いはありました。

してシフトパネル〜センターコンソール。ヴェゼルがマイナーチェンジでここの質感を高めてきたこともあり、差が付いています。さらに後方では電動サイドブレーキの有無による差もあります。

2台の内装、別の角度から

上がヴェゼル、下がWR-V。

角度変えて内装。ドアトリム、シート、センターコンソールの高さについて。

ドアのトリム（内装内張り）は似ているけど、部品数による違いが少しある。アームレストのあたり。

シートは前席のシートに関してはヴェゼルのほうが座り心地よく、サポート部位もクッション材が詰まってる印象（リアシートは逆）。

コンソールは比較すればヴェゼルのほうが高さあります。高いと高級感、低いと開放感というわけですが、ヴェゼルも低めです。

その他、ハンドルの革。同じ本革という扱いですが、触り心地は大きく異なります。ヴェゼルは柔らかい革、WR-Vは硬い革。

6.ボディデザインの比較

ボディサイズはほぼ一緒の2台。全長4330mm前後、全幅1900mm。

異なるのは全高です。ヴェゼルが1590mm、WR-Vが1650mm。60mm（6cm）も違います。

全高の違いは室内スペースの差として感じます。ヴェゼルはフロントウインドーから小さく感じ、WR-Vは頭上に余裕を感じます。

ボディデザインで大きな違いはサイドビュー。窓小さくクーペ的なヴェゼルは後方ほどに軽快。リアタイヤのホイールも大きく見えます。
WR-Vは個性より力強さ。SUVらしいスタイル。

リアビューはヴェゼルのほうが洗練されている印象。大きさ一緒でもクラス差というか価格差というか、繊細か大味かという緻密さに違いを感じます。

ドアの開閉感に違いあり

クラス差というか価格差という部分で大きな特徴。違いのある部分。

乗車時、ドアハンドルを引いた感触。ヴェゼルはスムーズでWR-Vは引っ掛かりがあります。

フロントドアを閉める時、ヴェゼルは軽くWR-Vは重さがあります。最近は軽く閉まる方が高級という流れです。

動画：ヴェゼルとWR-Vの比較

当HPのYouTube公式チャンネルで、ヴェゼルとWR-Vの比較動画を公開中。ここでのテキストより詳しく言及しています。

 

---

次のページに続きます！

次のページは「燃費・乗り心地、走行フィール」です。

次のページ！2ページ目、走行フィールの違いを比較