「CORSA60」タイヤ比較と評価

タイヤ使ってみました!
アジアンタイヤ!

コンフォート性能として乗り心地をメインに、タイヤによってはサーキット走行でのレビューも掲載中。

「CORSA 60(コルサ60)」の使用感

当ページは台湾のタイヤメーカー「MASA」から発売されている「CORSA 60」についての使用レポート。CORSA=コルサ、
通称MASA=通称CST=Cheng Shin Rubber。

輸入と国産の輸出向けタイヤ、筆者はここで購入

タイヤの位置づけや価格イメージ

SAI&コルサ60-1

CORSA 60は、低価格なスタンダードタイヤ。MASAの中では快適性が重視されたブランドとされている。

価格は輸入タイヤの中でも安い部類。韓国製ブランドと比較してもおおよそ3分の2くらいの価格。

品番は扁平率により「CORSA 50」「CORSA 55」「CORSA 60」「CORSA 65」「CORSA 70」と変わります。

CORSA 60 の参考価格

  • 185/60R14 ・・・ 2000〜3000円
  • 195/60R15 ・・・ 2000〜3000円
  • 205/60R15 ・・・ 約4000円
  • 205/60R16 ・・・ 約5500円

タイヤ通販サイトで価格チェック(CORSAのページ)

通販ショップ / 価格と取扱の有無は変動しています。

タイヤを使用した車

CORSA60をトヨタ・SAIで使用しました。

タイヤサイズは「205/60R16」

(試乗レポ:トヨタ・SAI試乗インプレ

タイヤを見て、使って、思うこと

タイヤは特に評価基準、判断が難しく、テスターの体調次第で比較評価が変わってしまうほど繊細です。主観を多く含む評価になってしまう点をご了承下さい。

※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。
※XL規格=ヨーロッパのETRTO(エトルト) XL規格。

タイヤのキャラクター

低価格 + 快適性重視系 (XL規格)

タイヤ使用レポート概要

今回、新車時装着タイヤの交換用としてこの輸入タイヤをチョイス。なぜCORSAにしたかって?それは価格と興味。本当はSAIクラスだと韓国NEXENを選べば失敗が少ないとわかっていたけど、あえてCORSAをチョイス。お値段は送料と組み替え工賃全て含めて3万5000円弱。びっくりするほど安いね〜。

量販店でないタイヤショップで組み替えを行い、さっそく走行テストを実施。そうしたらステアリングレスポンスが凄くいい!シャキッと気持ち良い!あまり自動車に興味がないドライバーでも「凄くコーナーリングがいいね」と言うほど。
しかし乗り心地がパンパン。これはアレでした。空気圧がちょっと高すぎなフィーリング。

このCORSAというブランドのタイヤはXL規格。「通常より高めの空気圧が必要な反面、高めの空気圧でも乗り心地が悪化しにくい」という特性を持つ。
寧ろ、普通に2.0キロとか2.2キロだとまともに走ってくれない。ドタバタ感すごすぎ。

組んでもらったばかりのタイヤを見れば2.8キロとか空気圧が入ってる。最適な数値内とはいえ跳ねる事は間違いない。ステアレスポンスが良くなるのも納得だ。タイヤのサービスマンは「ゴムが伸びるから」と空気をいっぱい入れる方もいらっしゃるからご注意。

「CORSA 60」で走行

使用レポート1:ステアフィール

SAI&コルサ60-2

空気圧を調整する。冷間時2.4キロだがゲージがいつもと異なり2.5キロ位の印象。
この状態で3ヶ月間・距離6000kmを使用

ステアリングを握った感触は、中立付近の微調整で少しだけ手応えがあり、直進時には真っ直ぐ走りやすくなったように感じる。

無意識の調整がやりやすくなったのだろう。絶対的に良いとか悪いではなく、直進性に変化があるというのは衝撃を受けることだ。

本当はトヨタが新車時装着タイヤに合わせてアライメントなど設計をしていれば、アジアン系輸入タイヤに変えて走りやすくなるなんて考えられないのだろうが、これを見る限りそうじゃないのかな。

またアクセル踏んでる状態での中立付近はほんの少しハンドルが重くなる。切り込んでいけば重さに差はないから、狭い路地とか駐車場でハンドル回すのが面倒なんてことにはならない。

それから雪の日、何度か走ったんだけど、普通のタイヤでなんとか走れる雪道は、このCORSA60でもなんとか走れた。
普通のタイヤって国内メーカー品てことね。

使用レポート2:快適性

静粛性に関して

静粛性について、こちらは重視されているとのことだが、あまり期待してはいけません。最近ではスタッドレスタイヤを除き珍しくなったパターンノイズを感じる。ミゾが風を切る音ね。

それからロードノイズだけど、SAIとの組み合わせでは、いかにもな「ゴー」という音は感じない。その代わり、エンジンのような「ギュビーン」という音がする。ウソのようなホントのハナシ。

SAI&コルサ60-3

具体的には、ハイブリッド車なのに常時2000ccのガソリンエンジンが回っているような音がする。

うるさいとか耳障りなんじゃなくて、普通のクルマに乗っている印象

エンジンが停止したとか始動したとか、音じゃわからない。モニターと微振動でわかるだけ。ハイブリッドらしさはなくなるけど、かといって苦痛を感じるわけじゃない。安価なクルマよりよほど快適だから、コレはコレでありだと思う。

乗り心地に関して

乗り心地について、ゴムの厚みでも影響を受けるから、SAIの購入直後に酷く感じた段差でチェック。

ショックアブソーバーの安っぽさから助手席フロアのブルブル感など、SAIの安っぽさはかなりのモノ。だから2年近く経過した後でもよく覚えている。車両価格が高いのもあって印象的だったけど、これだけ印象に残るクルマは希です。

結果、細かなコトコトは変わらず、小〜中のボコボコでは衝撃の収縮が早くなり、大きな段差では固さと跳ねを感じるようになった。

良いのか悪いのか?タイヤが新しいうちは大きな違いなし。他のドライバーは違いは感じないと言っている。
助手席に座ると思うのは、運転席のシート経たり。このSAIは1年6ヶ月で5万キロ超を走っている。シート経たりは評価に入っていません。忘れてました。

燃費について

新車時装着タイヤと比較すると、燃費は5〜10%のダウン。数値にすると1〜2km/L。11月&12月の旧燃費と、1月&2月の新燃費を比較

比較参考: ダンロップSPスポーツ(新車時装着タイヤ)

条件はとっても寒い冬(関東)でハイブリッド車にとっては厳しい時期。エンジン掛かってないと暖房でませんからね。このSAIにとって初めての本格的な冬。だから正確なトコロはわかりません。下記に転がり抵抗について採取データを記載。

約15000km走行後のトレッド

SAI&コルサ60-4

CORSA60で約15000km走行後の写真。フロントタイヤ。中央からやや右上がスリップライン。
ミゾは半分くらい減ったかな?という感じ。

新車時装着タイヤだと外ベリが激しく、思ったより持たなかった。脇に生えてるピンもすぐ飛んだし。同じような走り方でCORSA60の場合、外ベリしてる感じがしない。ステアレスポンスが上がって走りやすくなった辺りにヒントがありそう。

「CORSA 60」評価総合

SAI&コルサ60-4

新車時装着タイヤと比較すれば、優れた面も劣る面もある。そしてそれが目立つレベルで良し悪しが強い。

だからバランスという面では分が悪く、日本メーカーの低価格タイヤほどバランス良くまとまっていない。

反面、特徴がしっかりしているから、選びやすくもある。「安い!走りやすい!音がうるさい!」。例えばブリジストンのB60とエコスを比較するような難しい比較じゃないよ。どなたでも同じ評価をするように単純明快。だから納得できれば迷わず決まり。

安くても良い面があるから積極的に選べていいね。もちろんスポーツ系の輸入タイヤほど不快じゃないからご安心を。

新車時装着銘柄「SP sport 230」と比較まとめ

  • ハンドリング走行性能:直進するのがラクに。ステアリングレスポンスは好ましい方向に。中立付近のタイヤ接地感も上がり、微調整もラクに。
  • 乗り心地:助手席足下、フロアがバタバタするのが多少軽減された。跳ねやすい部分もあるから、明確に乗り心地が良くなったのではなくて、衝撃が減ったか、衝撃の角が丸くなったか。正確にはよくわからず。
  • 静粛性:うるさくなった。ちょうど、常時エンジンが掛かっているような音。中音〜中高音がカットされたユニークな音。耳障りじゃないのがせめてもの救い。いや全然気にならない人もいらっしゃるハズ。コレはコレであり。
    一緒か別か、パターンノイズのたぐいも多少感じる。
  • 低転がり性能:大きく悪化。走り出し、暖まるまで特に気になる。冬場で45分ほど走ると安定。1度にこの時間以上走行すれば気にならず。
    走行実燃費は現在テスト中だけど、5%くらい悪化というあたりで落ち着きそう。

こんなクルマ、こんなドライバーにぴったり

  • ハイブリッド車、特にSAIにはピッタリ。エンジン停止中でもエンジンが掛かっているような音がするだけ。ゴーゴーとタイヤの音がしてるような感触じゃないからそんなに不快じゃない。対コスト比で割り切るなら。
  • 現在使用中のクルマが直進しにくく疲れを感じる方。改善の可能性あり。
  • 雪国の方の夏用タイヤに。どうせ経年変化でダメになるなら安い方がいい。もちろんスタッドレスより快適だし、よほど走りやすい。多分に安全でもある。
  • ミニバンとか外ベリしやすいと耐久性高いタイヤでも寿命は意外と変わらない。SAIもそう。ロングライフといってももったいないと感じたらアジアンタイヤ。

騒音・ノイズなどのチェック

騒音計での計測

CORSA 60、市販の騒音計を利用して、ノイズを計測してみました。単位はdB。(dBについてはネット検索して下さい)。
騒音計ということで音圧に補正が掛かっていますが、人間が感じる不快さとは違います。耳障りな音とか、そういった感覚は含まれていません。

  • タイヤサイズと空気圧・・・205/60R16 / タイヤ空気圧 F2.4・R2.4(kgf/cm2) XL規格
  • タイヤの使用状況・・・購入後、走行5000km使用。前後ローテーション後にテストを実施。
  • 車両・・・2012年式・トヨタ・SAI
計測1:周囲の騒音
環境ノイズ / 39.6dB前後
停止時の車内騒音
エンジン回転数・・・1400rpm / Fシート・・・47.4dB Rシート・・・47.0dB
エンジン回転数・・・900rpm / Fシート・・・46.2dB Rシート・・・46.2dB
エンジン停止時 / Fシート・・・34.2dB Rシート・・・34.2dB
巡航時の車内騒音・荒れた路面、細かなデコボコが多い道路
時速50km走行時 / Fシート・・・64.0dB Rシート・・・63.7dB
計測2:周囲の騒音
環境ノイズ / 40.2dB前後
巡航時の車内騒音・綺麗な路面、比較的新しい舗装の道路
時速80km走行時 / Fシート・・・63.4dB Rシート・・・62.9dB
 

タイヤ空気圧が高いと、騒音(ノイズ)は大きめになる傾向があります。計測時はXL規格のタイヤとしてはやや低め、乗り心地が最も良く感じられる空気圧にセットしました。

ドライバー、パッセンジャーが感じるノイズとしては、エンジン音に似ている感じ。ハイブリッドなのに常時エンジンが掛かっているような。耳障りな音ではありません。

すべてアマチュアレベルの計測なので、厳密な正確性については期待しないで下さい。

アクセルオフ時の転がり抵抗

アクセルオフ時に惰性で走る距離
(スタートから10分後) 時速80kmから50kmまでの減速タイム・・・22秒96
(スタートから30分後) 時速80kmから50kmまでの減速タイム・・・25秒64
(スタートから45分後) 時速80kmから50kmまでの減速タイム・・・28秒12

走行開始直後からタイヤが暖まるにつれ、印象が変わります。転がり抵抗が減るのが体感上でもわかる。ハイブリッドシステムの状態はメーター上で同じになるように揃えました。

タイヤメーカーや販売店がアピールしている点

  1. 経済性を重視したスタンダードタイヤ。
  2. ドライ性能、ウェット性能、基本性能を備えている。
  3. MASAのホームページ http://www.multistrada.co.id/en/ 英語です。

似たようなキャラクターを持つタイヤ銘柄

安いタイヤの場合は組み付け工賃がネック。だからアルミホールセットがとてもオトク。送料が無料になったりも含め、差額は最小限(1万円以内とか)。

SAIで別のタイヤをテスト&評価

他のタイヤ、他の車種でもテストを行い、データを集めています。

SAI&コルサ60-5

比較参考:新車時装着タイヤとの比較(大きなウェイトにビックリ)
ダンロップSPスポーツ(新車時装着タイヤ)
タイヤに関する基本ページはこちらです
輸入タイヤや空気圧についてなどタイヤ基本ページ

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