自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

トヨタ サイ辛口評価「1」

評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。SAI「前期G」の試乗レポート。

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「乗って感じた特徴とハイブリッドシステム質感」

トヨタ
  • グレード:“G”
  • 型式:AZK10
  • 車両価格:370万円
  • デビュー年:2009年12月
SAI内装1SAI内装2

トヨタ・SAI(型式AZK10)「G」の試乗レポート。セダンボディのハイブリッド車SAI。1回目のマイチェン後モデルで2012年式です。

  1. SAI「前期」内装質感
  2. SAI「前期」走行性能・走行感覚
  3. SAI「前期」HS250と簡単比較
  4. SAI「前期」ビッグマイナー後と比較、評価総合

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概要:トヨタSAI

エンジン+モーターのハイブリッド車で、セダンボディなのがSAIの特徴。2400ccのガソリンエンジンに3代目プリウスと同じ出力を持つモーターの組み合わせです。

プリウスのセダン版で上位版

クルマを見て感じるのは、プリウスのセダン版というイメージ。価格上昇の分は装備が充実し、静粛性も向上しています。

装備では、大画面のナビゲーションやパワーシートが標準装備されます。

試乗車のSAI

SAIヘッドライト

試乗車は2012年式トヨタSAI。1日目のマイナーチェンジ後のモデルです。

グレードは「G」。下から2番目となる標準的なグレードで、車両価格は約370万円。

所有は筆者ヒラリーの身内。新車時から見たり運転したりしています。このSAIは新車で購入後、18ヶ月で45000km走行しています。

微妙なポジションのハイブリッドカー

SAIのボディサイズは「全長4605mm・全幅1770mm」とミドルサイズで、価格は330万円〜。Dセグメント(やや大型)のセダンや、アルファードが狙える価格なので、ちょっと割高です。

ライバルと価格差で割高な印象

割高な価格設定ですがSAIはナビゲーションが標準装備。本当は、ナビを除いて270万円程度なら存在価値を感じます。

現在の価格だと、ライバル車にお得を感じ、魅力的に写ります。例えばレクサスHSやマークX、ティアナ、アコードハイブリッドですね。

売却価格を考えれば、セダンのSAIは厳しいことが予想され、プリウスαやエスティマハイブリッドなどの人気車がお得ですし、プリウスのお得感はやっぱり素晴らしく、メーカー側ではバランス取るのが大変そうですw

SAIは微妙なポジション

SAIは微妙です。良く言えば丁度いい選択肢。悪く言えば中途半端
経済性の高さならプリウス。高級感の高さならクラウン。SAIは何?みたいなね。

レクサスHS250と兄弟車

SAIは、レクサスHS250と兄弟車の関係。プラットフォームはレクサスHSの国内用ということながら、これはトヨタの”アッパーサイズFF用プラットフォームの拡張版”。なので多くのトヨタFF車と共通点多いと認識しています。
一応、ハイブリッド専用パッケージみたいだけどね。

販売はトヨペットとネッツ。ネッツ店で「セダンが欲しい」といえば、「SAIしかありません」と返ってくるw 貴重なセダンです。


※内容は辛口評価です。試乗時のチェックポイントを重視!

内装の評価と質感

インパネやセンタークラスター、ドアトリム、シートといった運転席周りの各部は、クルマのイメージを大きく左右する部分。

特にインパネの形状やドライバーズシートから見える視界で、そのクルマが高級か一般か、ドライバーは意識せずとも連想します。高額な車種ではそれなりの世界を感じさせて欲しいと思います。

試乗前の印象

SAI内装・センタークラスター試乗の前に、SAIの運転席に座ると、目の前に広がる光景は少し大きめのコンパクトカー。例えばプリウスとかオーリスです。

どんな部分かといえば、アップライトな着座ポジション、Aピラーの位置や傾斜、三角窓、フラットなフロア等々。

とても上級セダンのテイストとは思えません。

コンパクトみたいな視界、設計

セダンらしい着座位置と包まれ感こそ高級と考えれば、とても300万円オーバーのクルマに座っているとは思えず

試乗しなくても座っただけでクルマのイメージが伝わってきちゃう。もったいないですよね。

これがSAIの特徴。Cセグメントクラスをハイブリッドにして、装備を充実。価格はそれなりに高価。生い立ちが想像出来ます。

フロントシート周辺の内装各部

質感優れる部分

SAIの内装では、コンソール状に伸びるセンタークラスターの樹脂〜木目調パネルの質感が高いです。レクサスと比較すれば大味な質感ですが、日本車的な質感を感じます。

「G」というグレードでは、ステアリングは木目と皮のコンビで、高級車と一緒。ドアトリム、ドアノブの触り心地・質感もまずまずで、立派に感じられる部分です。

SAIのメーターナビゲーションコマンダー

要所要所は価格を納得させてくれるところが嬉しいですね。

質感がチープな部分

インストルメントパネル、ダッシュボードの素材は固い樹脂で質感低め。遠くから見てもパカパカに見えます。触って固いなんてのはどうでもいい。見てダメだから問題。SAIの価格を考えれば非常にチープな部分です。

またシート表地はモケットのようで、よく見れば立体感のない織物系ジャガード。”風”かも。モケットの良さも、織物の良さも感じられず。

左右で機能異なるパワーシート

シート高の設定で注意点が一つ。左右両側パワーシートなんだけど、調整項目が左右で異なります。

助手席側はシートハイトの調整がなし。ここは高級車との違いですね。助手席に身長175cm以上の方が同乗されることが多ければ要チェック!頭上に圧迫感を感じます。

試乗:静粛性

静粛性が高い!

外部からのノイズが静か!

速度を上げればシーという風キリ音がしますが、このノイズは高級車で感じる音。日常的な走行なら下回りからのノイズ含め、車内は静かで総合的な静粛性は高い
加えて、エンジンなどの低周波ノイズが小さく、コモリ音が気になりません。

だから、耳障りなノイズと、こもりノイズは最小限。会話していれば気になりません。

自車のノイズも静か!

走行中のエンジン回転数が低めに保たれるSAI、エンジンが始動していても静か。エンジンノイズは相当静かです。マフラーからの排気音も気にならず、ハイブリッド車は静かなクルマが良いなって思わせてくれます。

価格を納得させる静粛性

静粛性は、高い車両価格に見合った、納得できる印象を与えてくれます。

感じるノイズの音質も「ザー」という安っぽい感じではなく「シャー」という角の丸い音。満足度は高いです。

路面状態でノイズ目立つ場面も

減点は、荒れた路面に行くと急に、フロアからのノイズが高まる点。トヨタ車で多いタイプのノイズで、ドカドカという音と振動が室内に入ってきます。

これはサスペンションやタイヤに起因する問題かな。通常時が静かな分だけ、ノイズが気になる路面では実際以上にうるさく感じてしまいます。

リアシート居住性

SAIのメーター室内の広さもミドルクラスセダンとして特別広いわけでもなく、トランクだって狭め。奥行きがありません。

リアシートのスペースは、「広めのコンパクトカーレベルの前後長 + 横幅の余裕」
広いクルマに慣れちゃったのかもしれませんが、SAIの居住性はそれなりと言わざるを得ないのが残念。

リアシートの快適性は、背もたれはどちらかといえば直立な部類。ゆったりした着座姿勢では座れません乗り心地はフロントより優しく、好ましい乗り心地です。

トヨタ SAI
トヨタ
SAI (サイ)
  • 試乗グレード:“G”
  • 型式:AZK10 2012y
  • 車両価格:370万円
  • 車重:1590kg
概要
  • 排気量:2400cc+モーターハイブリッド
  • シリーズ車重:1570-1590kg
  • ボディサイズ:4605x1770x1495mm
  • 発売開始:2009年12月
試乗レポ・ライター

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比較評価
エンジン質感 5段階評価
駆動系質感 5段階評価
足回りの質感 5段階評価
内装の質感 5段階評価
外装の質感 5段階評価
快適性 5段階評価
お買い得度 5段階評価


カラフルなメーター。敏感な目をお持ちの方には夜はちょっとまぶしいらしい。もちろん照度の調整は可能。


カーナビゲーションは標準。ナビのコントロールはコマンダーのみ。反応する場所で止まってくれるが、走行中などタッチパネルの方が使いやすいと思う。

SAI内装・センタークラスター
SAIは全グレードでナビ標準。ナビの画面は大きめ。マルチだからハイブリッドシステムの情報とエアコンの調整は画面を切り替える。

SAIのアルミホイール
アルミホイールのカバーを外した状態。アルミホイールなのにホイールキャップが付く。

SAIのホイールキャップ
ホイールキャップ。これを外して走ってもよさそうだが、その場合にはホイールセンターのハブ部分に付けるセンターキャップが欲しくなる。

SAIのホイールキャップ
合体するとこんな感じ。

SAIのエンジンルーム
エンジンルーム。SAIに限らずハイブリッド車では水を掛けて洗うのは危険かも。

SAIのエンジンルーム
アイドリング時の回転数は900回転。高めの設定。

エクステリア(夜間)1
エクステリア(夜間)2
2回目マイナーチェンジ後のSAI
。簡単な試乗感をページ後半で触れています。

レビューワー・著者情報

ヒラリー男爵

ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。

経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。

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