オーリス(2代目)試乗・自動車比較

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(2012&2015年記事 トヨタ オーリス
著:ヒラリー男爵)

オーリス(NZE181)試乗「1」

今回の辛口比較・評価評論のターゲット車は、2代目となった新型トヨタ・オーリス(NZE181)、グレード「150X」。オーリスは欧州版カローラとして販売されるクルマの日本仕様。試乗レポートをお伝えします。

オーリスのコクピット5オーリスのコクピット6
トヨタ
  • グレード:“150X”&"120T"
  • 型式:NZE181&185
  • 車両価格:170〜260万円
  • デビュー年:2012年

今回の試乗車

試乗車はグレード3つの車両3台。最初は2012年に1500cc&1800ccに試乗。後の2015年、ターボエンジン搭載グレード「120T」に試乗、ゴルフとの比較を交えた試乗レポートを追加しています。

2012年のオーリスデビュー当時、「150X」に試乗しました。ベーシックなグレードで車両価格は約180万円。ミッションはCVTです。いつも良くしてくれるディーラー店長の方からお借りすること1時間。市街地と平坦なワインディングを走行してきました。筆者1人乗車でのドライブだった為、助手席&リアシートのレポートはありません。

次に2015年、マイナーチェンジで追加されたグレード「120T」に試乗。1200cc+ターボ過給。新しいエンジンに興味津々、こちらはスタッフ2名で試乗してきました。リアシートへも乗車し、当グレードにみに該当する長所短所を追加しています。

オーリスのポジション

オーリス

ご存じ欧州版カローラ=このオーリス。2代目に進化し、多少の価格アップと車格感アップして登場しました。
ボディサイズはCセグメント。全長4300mm弱のアッパーコンパクトサイズです。

Cセグメントを日本風に表現すると、ちょっと大きなハッチバック車。ヴィッツの兄貴分であり、マツダ・アクセラやスバル・インプレッサの競合車。価格ではアクアなど高額コンパクトカーと被ります。また今回、グッと上級指向になった関係から、ミドルクラスセダンとも比較されそうです。
価格上昇を続けるアッパーミドルセダンからのダウンサイジングも盛り込まれていると思います。

排気量は基本2種類

今回の2代目オーリスは1500cc&1800ccの2本立て。主力グレードの車両価格は概ね200万円前後と旧オーリスからは一クラス分は値上がりました。消滅したブレイドの後継というポジションも兼ねていると思います。

ボディサイズと価格からするコスパでは割高。同じご予算でもっと広くて使い勝手の良いクルマも選べます。特別な燃費性能を持つクルマだって選択できますし、比較対象は豊富です。

ただクルマ好きからすると、小さくて高価とくれば、クルマ本来の内容や走りの楽しさなどに期待してしまいます。

がらりと変わったキャラクター

先代オーリスは欧州志向のカッチリ足回り。特に前期型は硬めに味付けされたサスペンションなどで特徴づけられてました。オーリスの生い立ちを知らなければ、カローラやヴィッツとは異なる別のクルマ。走行性能とヨーロッパ感を重視したモデルでした。
(初代オーリスはモデル途中で柔らかめのサスペンションに変更)

この試乗レポートの新型オーリス1500ccでは、日本風ミドルセダンの様にキャラクターが変化しています。静かで快適、柔らかい足回りに軽いステアリング。高級路線になりました。
オーリスサルーンと呼ばせて頂きたい感じです。ライバルだった日産ティーダのようです。

初代と2代目、違いを感じる部分

豊田自動車単なるスキンチェンジのようなモデルチェンジですが、キャラクターが上級指向になっただけでなく、内容的には意外と大きく変化しています。

外から見ればエクステリアはグッとシャープになり塊感もアップ。人畜無害系デザインから離れ、存在感もアップしています。オーナーの所有満足度は大幅に増しているでしょう。

走れば「進化した部分」と「劣化した部分」がそれぞれ見受けられます。

完成度が高まった!

圧倒的に良くなったのはアクセルのフィーリングやブレーキタッチ(後述)。

先代オーリスは運転が楽しくなってしまうハンドリングの持ち主ながらも、アクセル&ブレーキが考えられないほどドライバビリティ悪く、とても惜しいクルマでした。
丁寧に運転しようとするととてつもなく神経を使う、そんな感じです。

それが今度のオーリスはスムーズもスムーズ。国産Cセグコンパクトでここまで調教されているクルマは他にないかもしれません。CVTのプログラムなんかも大きく改良されています。

オーリスらしい走りの個性は弱まる

劣化した部分といえば、個性が減って無味無臭になりました。

内装のコストを削ってまで足回りにお金をかけていたような先代からは一転し、普通の国産車的な印象が強まりました。今度は万人受けな方向性です。

室内の質感はリッチに変わり、ドイツ車的な乗り味は影を潜め、よく言えばラグジュアリー、悪く言えば普通の国産車的。ハッキリ申せば、いつも失敗する高級コンパクトカーです。

室内に入ると...内装評価

内装・インパネドアトリム(120T)

では試乗レポートに入ります。まずは内装や各部の質感や操作性について。
筆者はどんなクルマでも、目の前にあれば内装をのぞき込むクセがあるので、オーリスも例外ではなく、窓から覗いてみた。

実はこれ、オーリス発売日に見ている。そのときはいたって普通な感じ。ダッシュボードがちょっと立派に見えた以外は特別何も感じなかった。

しかし今回、実際に室内に乗り込んでみると、なかなかに高級感が高い事に気付く。これはプレミオクラスかそれ以上じゃないかと。VWゴルフと比較したって、特に劣っている感じはない。

内装・ドアパネル

細かく見ると、インパネ上部は軟質なソフトパッド素材が採用され、パッと見ただけでも質感を感じる。

また各部のチリも少なく、叩いてみても比較的しっかり取り付けられているのがわかる。マークXやSAIよりカッチリと付けられている印象なので、きっとカタカタ音は出にくいと思う。
各部のスイッチはストローク感が増えて押した感覚がしっかりと伝わってくる。感触は他のトヨタ車とはちょっと違う。個人的にはギリギリだけど合格の許容範囲内と評価したい。

全体的にトヨタらしいテカテカパネルや木目調パネルが少ないために、パッと見の豪華さはないが、よく見て触れば良さがわかる。実はクラス以上の「良いモノ感」を感じさせてくれる。

まとめれば地味だけど質感高い。減点はフタのないカップホルダーくらい。使ってないシートベルトもあまりカタカタいわなそうだし、走ればこの内装の良さはさらに引き立つ。

操作系各部について

フロントシート(120T)地味だけど良くなったのが各部の操作性の良さ。至って自然なドライビングポジションがとれる。ミニバンやハイトワゴンとは比較するまでもなく、正当派のセダンと比較してもなんら不自然さはないポジションで、初めてオーリスを運転するときでもずっと乗ってきたような自然さがある。
さらには、ステアリングは握りやすい形状で好印象だし、シートリフターの可動範囲も大きいからグッとシートを低くすることもできる。シフトノブやサイドブレーキも自然な位置に付いている。
実際に試乗をすれば扱いやすいアクセルと加速の関係はスムーズだし、ブレーキもストロークは長いがカックンとくるタイプではない。
ドライバビリティが高いクルマこそ楽しく走れるのではないかと思うが、トヨタがこの部分にチカラを入れてくれたのだとすれば、嬉しい限りと手放しで評価したい。

ちょっと気になったのはフワフワで感触の悪いシートと、大きなドア取っての影響で押しにくいパワーウインドのスイッチ。欲を言えばゴルフの様なフロントシートが欲しくなるが、柔らかめのシートが好みの方にはそこまで問題になることは無いと思う。

試乗レポ:動力と駆動関係

エンジンルーム試乗車をお借りして、まずは混み合う市街地を走り出すと、至って自然に加減速ができることに気付く。飛び出し感がないだけでなく、CVTも今までより自然な制御をしてくれる。

VWが採用するDSGのようなギクシャク感もないし、他のコンパクトカーのような不自然な加速感とかイメージ通りに加速できないといった感じもかなり軽減されている。

ちょっと大げさにいえばクラウンアスリート3000ccのよう。高級車に近い方向性でドライバビリティが向上しています。

トロトロと走りながら試乗コースはどこにしようか考えたり、室内各部をチェック。そんな時でもクルマが想定外の動きをして、自分の体が前後に揺すられることはなかった。

この思い通りの加速感はアクセルを大きく踏んだ場合も。時速100kmからの最加速でも概ね良好。オーリスはトヨタがファントゥドライブなクルマと位置づけている。繰り返しになるが「ファントゥドライブ=思い通りに動くクルマ + 何か」と考えてくれるなら、これからのトヨタ車が楽しみだ。

動力性能、つまり加速力については、各社1500ccの中で最も元気といわれるエンジンながら、2代目オーリスの車重は1220キロもある。だから特に速さを感じることはないし、どこでも全開にできる。オーリスは静かだし速度を感じさせないクルマだから、余計に遅く感じるという面もある。

エンジンのフィーリング

エンジンはトヨタ1500ccお得意の1NZ。お馴染み「がさつさ」が特徴の実用エンジン。低回転でも加速中は大きなノイズを出すし、相変わらずがさつな音とフィーリングの持ち主。緻密さなんて言葉は「ち」の字もなし。

とにかくガラガラとした音がうるさい。今回のオーリスには全くもって似つかわしくない

ただし、振動に関しては低減された気がする。エンジンが改良されたのかもしれないし、シャシーのチューニングかもしれないしからハッキリしたことは言えないが、マニュアルモードで中回転を保持することも躊躇無くできる。振動がイヤだから2000回転より下をキープしたいなんて考えることもない。

CVTのフィーリング

シフトセレクター

CVTに関してのフィーリングはまずまず良好。初代オーリスより制御は劇的に進化し、ベルトの音も気になるほどではない。

擬似的にギヤポジションをホールドできる7段マニュアルモードは全グレードに付き、コイツの変速レスポンスがなかなか早い。わざとか結果としてか、シフトチェンジのショックもある。シフトチェンジすると「カクン」とくる。

なんでCVTにホールド機能がいるのか?これは自然な加速感と運転の楽しみを演出。決して高回転型のエンジンではないため、レッドゾーン近くをキープする必要はないが、アクセルレスポンスのいい回転数をキープするのに役立つ機能。MTでギヤチェンジがうまくできないなら、こちらの方が楽しく走れるなんていうハナシも良く聞くハナシだ。

比較対象?かもしれないのがホンダ・CR-Z(220万円〜)。こちらのCVTはスポーツモードにしてもレスポンス悪い。

オーリスのメーター1オーリスのメーター2

ブレーキについて

ブレーキに関して、やはりこちらも柔らかいサスの影響でとにかくノーズダイブが大きい。フロントが大きく沈み込む。全長の短いFF車だから当然?いえいえそんな次元を越えてますよ、コレ。

強くブレーキングするにしても、ジワッとブレーキペダルを踏んでやらないとすぐにフロントタイヤがゴーゴー言い出す。そこからもうちょっと踏み込めばABSが効き始める
そんな感じなので減速感はあまりなし。緊急時に大丈夫なのかといわれれば、トヨタが販売するくらいだから大丈夫なのかもしれないが、試乗の際にはぜひ急ブレーキを試して頂きたいと思います。

ブレーキペダルのストローク量はとても長く、踏み込む量でブレーキの強さを調整する感じ。踏み始めで急な部分がないのは好印象。またABSの制御は細かめで問題なし。

トヨタ オーリス (2代目)

トヨタ

Auris試乗グレード・1

  • グレード:“150X” CVT
  • 年式:2012y
  • 車両型式:NZE181
  • エンジン排気量:1500cc
  • エンジン型式:1NZ

Auris試乗グレード・2

  • 試乗グレード:“120T” CVT
  • 年式:2015y
  • 車両型式:NRE185H
  • エンジン排気量:1200cc+ターボ
  • エンジン型式:8NR-FTS

その他概要

  • 車両重量:1220kg
  • ボディサイズ: 4275/1760/1460mm
  • 新車時価格帯:171万円から259万円
  • デビュー年:2012年

車両型式

  • NZE181H - 1500cc
  • NZE184H - 1500cc4WD
  • ZRE186H - 1800cc
  • NRE185H - 1200ccターボ
試乗レポ・ライター

当記事は「ヒラリー男爵」がお届け致します。
ヒラリー男爵

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適合バッテリー

オーリス

NZE181H - 1NZ 1500cc 2012年〜
55D23L

NZE186H - RS 1800cc 2012年〜
46B24L

 
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ライバルと比較しての評価
エンジン質感 5段階評価

こればっかりはしょうがないか・・・

駆動系質感 5段階評価

トヨタのCVTは全体的に良いけど、オーリスならレスポンスもバランスもよし

足回りの質感 5段階評価

先代オーリスからはかなり優しくなった。でもハンドリングとグリップ感がもう少し。

内装の質感 5段階評価

地味だけど質感はしっかり。

外装の質感 5段階評価

地味じゃない、でも特別と言うほどでもない。

快適性 5段階評価

柔らかいし静か。パッケージングという面では輸入車と同程度。

お買い得度 5段階評価

クルマ好きじゃなきゃ買えないかな。








上段:MTモデル。グレード「RS」のトランスミッションは6MT。
下段:CVTモデル。CVTは全タイプで7段マニュアルモード付き。1800ccモデルでは前後左右のGを元に適切な回転数を保つなんていうギミックも。CVTはいかにも日本らしい方向で進化している。

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