辛口比較・評価評論の試乗レポート、試乗車はアルファロメオ(イタリア)のCセグメント「ジュリエッタ」(19014)。美しいボディデザインが魅力の輸入車。
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車両価格は318〜388万円。スポーティテイストも備え、3ペダルMTモデルもラインナップ。
試乗内容は限定的。第一印象重視でより一般的な表現を心がけています。
私達の近所では、アルファロメオはFIATブランドと一緒に販売されています。知人がFIAT500を購入したので、ジュリエッタも試乗してきました。コースは自由でしたがディーラー試乗です。
ATモデルとしてグレード「スプリント」、3ペダルMTモデルでグレード「クアドリフォリオ ヴェルデ」リアシート乗車含め、自由なコースで走行、都合3回の試乗をさせて頂きました。
1回1時間x3セットで約3時間。それぞれ普通の走行から緊急回避行動、フルブレーキなどをテスト。時間は短いですが同時に比較しながら試乗できたのでなかなか充実した試乗ができました。
ジュリエッタのグレードは下から「スプリント」「コンペティツィオーネ」「クアドリフォリオ・ヴェルデ」(以下クアドリ)。スプリントとコンペティツィオーネは1400cc+ターボ。ミッションは乾式の2ペダル自動MTが組み合わせられます。アイドリングストップ付き。
クアドリは1700cc+ターボでミッションは3ペダルMT。モデル途中から左ハンドルが追加されています。
アルファロメオはイタリアのブランドで、現在はフィアットグループ。
現在展開している車種は「ジュリエッタ」と「ミト」の2車種。独自のボディデザインとスポーティテイストを持つコンパクトカーが人気のブランド(ジュリエッタはCセグメント、ミトはBセグメントサイズ)。
アルファロメオも過去には6気筒3000ccセダンなどもラインナップしていましたが、ちょっと影がうすかった...。やっぱりこう、クイックなステアリングフィールを持つコンパクトモデルでエンジン回して走るのがイメージですね。
アルファロメオといえばボディデザインが特徴。フランス車が「走るアート」なんていわれたりしますが、ベクトルは違えどアルファだってアート的。
近年のモデルでは、とにかくボディ全面がラウンドしているんじゃないかってほど、直線がない!
さらに全体像だけでなくディテールでも独自性が高いから、ボディカラーが例えシルバーでも存在感十分。一度見たら忘れないというほど。言い換えれば”アク”の強さを感じました。
専門家いわく「これぞイタリアン」という絶妙さが人気とのことですが、今回のジュリエッタ&ミトは個性はそのまま、万人受けするようなバランスで2012年に登場しています。
(この部分ではミトの方がよりわかりやすい美しさ)
ジュリエッタは新しいクルマということで、内容は大幅に進化ということ。
個性的なボディデザインというだけでなく、アルファロメオというブランドだけではなく、全体的な質感を高め、お値段も控えめで登場しています。車両価格は318〜388万円。エンジンは1400ccのターボと1700ccのターボの2種類。
カタロググレードは3つ。一番下の(スプリント318万円)でも普通の装備は備え、足りないのはディスチャージヘッドライトくらい。
最上位のクアドリフォリオ・ヴェルデのみ主要コンポーネンツ(エンジンとミッション)が異なります。3ペダル6MT+1700cc+ターボ過給器。
ジュリエッタのポジションはCセグメント。全長4300mmクラスのハッチバックで、VWゴルフやトヨタ・オーリスなどと同じジャンルに属します。
カタログ値的なボディサイズは全長4350×全幅1800×全高1460mm。
パッと見わかりにくいですがボディ形状はリアドアのある5ドアハッチバック(リアドアは少々開けにくい)。
車両価格やボディサイズ的に近い比較対象は多く、圧倒的な走行性能・質感で勝負するドイツ勢(ゴルフ、メルセデスベンツCクラス、BMW1シリーズ)。またボディデザインが魅力のフランス勢(シトロエン、ルノー、プジョー)などが上げられます。
そんな中でもこの価格・内容なら、積極的に購入を考えたいだけの魅力があるジュリエッタ!
筆者、買っちゃおうか真剣に思考中です。
とのこと。いや〜デザイナーの仕事とは妥協と思っていましたが、自信をもってこんなセリフをいえるのはさすがアルファブランド。一流からの自信に溢れた提案!これだけで欲しくなっちゃいます。
ジュリエッタのボディデザインはとにかく実車を見て下さい!
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
ジュリエッタの内装について評価させて頂くと、ぱっと見はこれがイタリア車か!なんていう質感の高さを感じる。
一昔前のアルファロメオとはイメージが異なり、現車を見ればきっとシートに包まれてみたいと感じてしまうだろう。
それでも室内に乗り込んでまじまじと見て触って評価すれば、ここはアルファに求める場所じゃない。300万円超クラスのクルマとして残念に思うところもある。
ジュリエッタの内装は窓からのぞき込んだ際に立派なインテリアと感じる。ダッシュボードの造形など、ゴルフのような凡庸さではなく、スペシャリティな感覚を覚える。
つまり外から人に見られた場合など、特別なクルマという雰囲気高い。誇りを持って所有できる可能性。少なくても外装の特別さに大負けしないだけの質感はキープ。
内装パネルの色合いがよく、シボの感じがよく、これが質感高く感じさせてくれる。
スイッチ類やドアトリムなど手で触れる部分は残念で、ナビモニター周辺がシンプル過ぎたりするのも、実用性を重視しすぎているようにも感じられる。
センタークラスター(スイッチパネル)にはトグル風スイッチが並び、雰囲気を重視していることを伺わせる。着座位置とウエストラインの関係で包まれ感が強いことが基本にあるから、コクピット的演出を感じる。
ジュリエッタの内装で気になる部分が2つ。一つは走行モード切替スイッチの付け方。シフトパネル前についているのだが、なぜか後付けスイッチのような感じで一体感がない。
もう一つはシートベルト警告灯。バックミラー周辺に大きな大きな警告灯があり、しかも4人分。全く何のジョークか悪ふざけか。邪魔なんですこんなもの必要ありません。アルファ様、設置場所を変えて小さくして目立たなくして下さい。試乗時は要チェックです。
一昔前のイタリア車と言えば、ぼろぼろになった内装というのが珍しくなかった。
本皮シートがすり切れ、プラスティックパネルは擦り傷が目立つ。そんなの当たり前。「細かい事は気にしないで」という雰囲気だったが、ジュリエッタはそうではないような予感を感じてしまう。
最初はベーシックグレードの「スプリント」に試乗。2ペダルMTの6速自動マニュアル。アルファでは「TCT」と呼ばれ、オートマモデルとも呼ばれる。
注目はこのミッションとエンジン。ミッションはダイレクト感あってATともCVTとも違うフィーリング。
自動変速可能な2ペダル(クラッチペダルレス)マニュアルということで、スポーティに走るときには通常の3ペダルMTと同様に走れる。違いはクラッチを繋ぐ喜びはあるかないかと、左足を動かす手間があるかどうか。ここがトレードオフ関係になる。
街中では多少ギクシャクする時もあり、ホンダのCVTのような感じといえなくもない。発進時、出だしが唐突に感じる事もある。それでいて変速レスポンスはマイルドで、DSGのように変速が速いと感じるタイプではない。
しかしアルファに乗るならこれも演出と考えてしまうから、人間の頭とは都合良くプラス思考になってるモノだと、改めて思う。
(だから辛口の自動車評価を見てから試乗チェックにいって下さいw)。
そんなミッションと組み合わせられるエンジン。スプリントでは1400cc+ターボ加給、そしてマルチエア方式。このエンジンが予想外に良かった。
何が良かったって、なかなかに精密かつ軽やかに回ってくれる。4気筒エンジンだけどスムーズさを感じる音と少なめな振動。燃費も重視された実用エンジンでありつつ、さらにターボエンジンでありつつ、高回転を使うのが苦にならない。
サスペンションは比較的柔らかめでゆっくりストローク。段差ではバタツキを感じさせ、大きくストロークした際にはコツッと音を出す。ドイツ車と比較すれば相当に日本車的です。荒れた路面ではちょっとだけ減速してあげればクルマにも優しそう。
静粛性は今回、ドイツ車や日本車には劣るように感じられた。特別静かではない。といっても、もの凄い寝不足での試乗だったが、ノイローゼになりそうなほどの風邪きり音はなかった。なので体調が良ければまた違った評価が出来るかもしれません。
ジュリエッタのデビュー当時は、見ても試乗してもそんなに欲しいと思わなかったんですが、いつの間にか筆者もとりつかれてしまったみたい。
初めての試乗から2年くらいの間に、ディーラーにお邪魔する度、何度かじっくりボディデザインを見ていたのですが、見る度に新しい発見があるほど。ふとした瞬間に「いいな!」と思ってから、とにかくその色気だけで、欲しくて欲しくて仕方ありません。
かなりクイックなステアフィールなど若干個性が強いのも事実ですが、そんなことどうでもいいと思えるだけのエクステリアの魅力。
例えば消えて復活するプレスラインなど無駄に凝ってる!よくよく見れば決して割高とは言えないんじゃないかと。他に興味が移るまで我慢している真っ最中です。
試乗車は2グレードです
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国産車バッテリー
エンジン質感 | |
4気筒だけど振動が少ないんです |
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足回りの質感 | |
若干チープな感じが日本車のよう |
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内装の質感 | |
価格を考えなければいい感じ |
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外装の質感 | |
やっぱりアルファ |
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静粛性 | |
ゴルフの静粛性を知っちゃうと・・・ |
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快適サス設定 | |
思ったより柔らかめ |
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パッケージング | |
リアは狭いけどフロントはそんなに狭くない |
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お買い得度 | |
ベンツやBMWが買えちゃうお値段。でもこの外装を考えれば高くないともいえちゃう。 |
中間グレードの「コンペティツィオーネ」。
スポーティグレードの「クアドリフォリオ ヴェルデ」。
「クアドリフォリオ ヴェルデ」のリアイメージ。
スイッチのレイアウトに特徴有り。
3つのグレードで段階的に表皮素材が変わるシート。下からファブリック、ハーフレザー、フルレザーとなる。
グレード間の価格差は最大で約70万円。
上から順に「スプリント」、「コンペティツィオーネ」。「クアドリフォリオ ヴェルデ」のアルミホイール。上位グレードほどスポーク本数が多い。
デザインは立体感を強調するねじり系とかひねり系と呼ばれるデザイン。
しかしこんな端的にグレード差別をしなくたって・・・。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。