辛口比較・評価評論の試乗レポート、試乗車はアルファロメオ(イタリア)のCセグメント「ジュリエッタ」(19014)。美しいボディデザインが魅力の輸入車。
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車両価格は318〜388万円。スポーティテイストも備え、3ペダルMTモデルもラインナップ。
試乗内容は限定的。第一印象重視で、より一般的な表現を心がけています。
昔ながらの3ペダルMTも好きな筆者はトップグレード「クアドリフォリオ・ヴェルデ」にも試乗。
長いから通称「クアドリ」と呼ばれます。
こちらは1700cc(言い方変えれば1800cc)+ターボ過給器というパワーユニットを持つスポーティグレード。
エンジンは2000回転程度という低回転からブーストがかかりトルクが盛り上がる。
それでいて低圧縮ターボエンジンのような緩さは感じさせない。
昔のアルファのような回してナンボといったエンジンではなく、極低回転を除きどこからでも加速できるエンジン。ギヤチェンジもサボれるし、それでいて実用エンジンとは全然違う色気だって味わえる。
走行モードの切り替えシステム「D.N.A.システム」を「D」モードにすると、ブーストがオーバーシュートするような感覚で素早く立ち上がる。
極端にハイレスポンスで慣れなければ違和感を感じるかもしない。トルクステア?そんなの普通だよって感じがイタリアなのか。筆者、アクセル踏み込みはギヤポジションと相談してからにしてますが、このお誘いこそ狂喜の色気かw
絶対的な加速力という点でも、多くの人が満足できるだけの動力性能といって良さそうだ。何しろゴルフGTIの2000ccターボよりパワフルに感じ、レガシィのDITターボのような加速感。カタログ数値でもNA3000ccレベルを超える「34.7kg-m」というトルク値が表記。
アクセレーションはちょっと個性的。ターボ車はエンジン回転数によってアクセルレスポンスが変わるのがデメリット。
同じ踏み込み量でも回転が上がるとより踏んでいるような感じになる。踏んだ際の立ち上がりはオーバーシュート気味かと思うほど素早く、軽く踏んでもグワッと出て行く。
街中での使い勝手、極低速での扱いやすさは上々。ただゆっくり走るだけなら決して扱いにくくはないが、ガンガン行こうぜモードになればこれは刺激的。「もうちょっと調教してよ」って人と「こりゃすげー」って人と明確に別れそう。
走行モード切替スイッチも切り替えれば体感出来るだけの変化がある。
パワフルFFといえば切っても切れない間柄がトルクステア。晴天の日の試乗だけど、思ったほどのトルクステアは感じない。
1速全開では電子制御デフが効いているのだろうし、2速では横滑り防止装置も効果を発揮してくれている可能性がある(手放しフル加速は試さず)。
1速固定でハンドル切ってのアクセル全開なら多少スキール音は聞こえるが右に左にハンドル取られまくるわけではなかった。
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
サスペンションはクアドリフォリオ ヴェルデ専用セッティングらしいけど、印象は柔らかめ。ビックリすることは無く、スポーティグレードなのにリアシートも実用可能な味付け。
ライバルと比較すれば、乗り心地的な質感という面ではゴルフGTIに劣り、もしかしたら荒れた道ではクルマがかわいそうだから減速するって方も居るかもしれない。
それでもシート含め日本車的な柔らかさがあり、標準的な日本車よりも足回りが動いてくれるから、体に感じる衝撃は気にならないと感じられる方が多そう。
ブレーキは食いつきのよいタイプで強めに減速をしたいときに真価を発揮。キャリパーは赤く塗られブレンボ製4ポッドらしいからブランド好きにはたまらない。
リリース時にエンストしないように気持ち早めにクラッチペダルを踏んだ方が安心。
ステアフィールは軽め。日常から使いやすいセッティングと思う。それでも緊急回避行動として、レーンチェンジや蛇行運転をすれば、コーナーリングフォースは強く立ち上がる。
「FIAT500」では街中でもアクセルとハンドルでタイヤをキーキー言わせて楽しめるけど、ジュリエッタではそこまで次元が低いわけでない。
リアスタビリティは試せてないけど、なかなか刺激的な敏感さを味わえるというハナシ。ビックリした時には横滑り防止が効いてくれるハズ。
基本が左ハンドルの輸入車では、右ハンドルモデルになるとペダル配置が良くないというのは良く聞くハナシ。
ジュリエッタでもちょうど右足正面くらいにアクセルペダルが来る。しかしクラッチペダルを踏む3ペダルMTでは、2ペダルのモデルほど気にならない気もする。単純にペダルが小さいというのもある。
万全を期すなら、コクピットに座ったら何度か強くブレーキペダルを踏んで、信号待ちでもブレーキペダルを踏み直して、体を馴染ませれば少しは安心できる。
クアドリを試乗するときの予備知識として、クラッチのつながり方に特徴があるという点を覚えておいた方が良いかもしれない。けっこう奥の方で半クラッチ〜繋がる感触。ちょっとだけチューニングカーの強化クラッチのような感じかな。
またギヤチェンジのフィーリングに神経を向けていると、ワイパーとウインカーを間違えるかも。右ハンドルの外車でもレバー位置は逆。
ドライバーから向かって左側がウインカーレバー。
輸入車のMTというのはなかなか試乗できないので、ジュリエッタ試乗時に私、お恥ずかしながら何度か間違えてしまいました。
普段は欧州車と国産車をちょくちょく乗り換えても全然間違えないのだけれど。マルチタスクならぬシングルタスクというヤツですね。
欧州車の中でイタリア車は日本車に近い感じがします。それは走れば実感できる面もあるし、ココは営業マンも熱く語っていました。人気のドイツ車に対応するセールストークかもしれないが。
乗り味については柔らかめのサス設定など、ドイツ車と比較すればイタリア車の方が日本車に近いと思います。イタリアの道路事情は意外にも日本と近い部分があるらしく、例えば道幅は狭め、でも大都市には大型車が多く、舗装は波打った舗装とかボコボコしてる部分が多いらしい。
クルマは道が作るというコトワザを借りれば、イタリア車が日本車に近いと感じるのはあながち間違いではなさそう。荒れた舗装路、道幅が狭い市街地、そこで快適にぶっ飛ばせる(走れる)性能が重視されているのが実感できる。
そのほかでは日本とヨーロッパの違いと言えば、気候の違いが挙げられる。日本の夏は暑くて長い。いや最近はヨーロッパの暑さもかなりのものだけど。
ということでエアコンについて、夏場のクーラーの効き具合をチェックすれば、8月という真夏でも特別問題はなかった。ただし走行後のボンネットを開ければ、エンジンルームはかなりチンチン。消耗品の寿命が長いことを祈ります。
冬場の暖房という面では、ジュリエッタでは未チェックながら、ヨーロッパ車全般でかなり効きが早い。クルマによってはものの1分で暖かい風を感じることもできたり。ということであまり問題ないことを予想させて頂きます。
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ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
スイッチのレイアウトに特徴有り。
ETC車載器にもアルファロメオのロゴが!価格は未確認。三菱製とのこと。
オプションで用意される純正エアロ。欧州のスポーティハッチの雰囲気。
質感はまずまず。扱いやすさ、アクセレーションは刺激的。クアドリフォリオ ヴェルデのパワーユニット。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。