間違いいっぱいの自動車選び。VWゴルフ6「GTI」の試乗インプレッション。
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VW(フォルクスワーゲン)のゴルフ6。グレード「GTI」の試乗レポートです。6型とか5K型と呼ばれる6世代目のゴルフです。
VWゴルフといえば、世界中で人気のグローバルベーシックカー。今回のモデルは6世代目ということで、「6型」とか「ゴルフ6」(ゴルフシックス)と呼ばれます。
日本での価格は変わらず高価で、プレミアムなハッチバック車のイメージ。しかしゴルフは本来、実用性重視の使い勝手が重視されたクルマ。
プレミアムを望むならベースが同じ「アウディA3」や「VWシロッコ」が用意されています。
VWと世界販売台数1位を競っているのは、我らが日本のトヨタ。世界ではゴルフとカローラが販売台数のライバルです。
車種別の販売台数では現在まで、大差でカローラが1位。2位がゴルフとなっています。
カローラは、世界中でいろいろなモデルが販売されています。
そのため日本のカローラがグローバルベーシックのスタンダードというわけではありません。
(例えば欧州ではオーリスがカローラ)。
ゴルフは輸入車です。国産車との違いや長所短所、輸入車だって変わらず、はっきりした試乗レポートを目指し、まとめていきます。
ゴルフのボディサイズは、全長4210×全幅1790×全高1460(mm)。ホイールベースは2575mm。
Cセグメントクラスとしては全長が短めですが、国産車ではオーリスやブレイド、インプレッサスポーツ、アクセラなどと近いボディサイズです。
「セグメント」とはボディサイズを表す言葉で、全長による区分です。
日本では、軽自動車クラスがAセグメント、コンパクトカークラスがBセグメント。ミディアムコンパクトがCセグメントというワケです。
VWだと、Aセグがアップ、Bセグがポロと予想。
Cセグはミディアムコンパクトなどとも呼ばれ、日本で人気のBセグ・コンパクトカーから見ると、一クラス上の位置づけです。
GTIのエンジンは4気筒2000ccのターボ付き。カタログスペックは211馬力&28.6キロ。ミッションはVWご自慢のDSG。
スポーティグレードならば、全開時のパワーも重要でしょう。
ゴルフのパワー感は、踏み始めはグッと来るだけのパワーはあるんだけど、パワフルな国産車と比較すれば、まあまあというレベル。
パワフルというにはギリギリ、そんな感じかな。
ピックアップが鋭く、中回転をキープすればパワーを発揮できる特性。3000回転〜5000回転あたりの加速力が強いので、ワインディングでは同じ出力でも高回転型エンジンより走りやすい。
コーナーの多いワインディングなら、ブレーキングを楽しめるだけの加速が可能です。
フィーリングとか質感は、音は4気筒らしいコモリ音とか粘り気を感じさせる音が強め。緻密なメカニカル音という感じは希薄です。
室内に聞こえてくる排気音は、ポンポンと軽めの低音。ボーボーしてるだけの国産車と違って快音と思える音質です。
エンジンの出す振動は、実用エンジンと比較すれば少ない。リアシートに座っていればエンジンの振動を感じる場面はありませんでした。
4気筒としては平均点以上のエンジンと思え、質感に不満を感じる部分はありません。
大きくはないですが、エンジン回転数によってアクセルレスポンスに差が出ます。高回転のレスポンスが良いというべきか、低回転でのレスポンスが悪いというべきか。
滑らかな加速がしたければエンジンとミッションを理解してアクセルワークをしなさいよと。
もちろん、昔のターボ車と比較すれば、凄く良くなっています。
それでもまだ、ターボらしさはやっぱりある。滑らかなアクセルとエンジンの関係では、大排気量NAの方が好ましいと思います。
「DSG」は、VWの2ペダルMTの名称。自動クラッチ&自動変速、中身はMTです。
ダイレクト感や伝達効率の高さがウリにされるミッションで、2つのクラッチを使って素早いを行うところから、「デュアルクラッチ」といわれるタイプです。
2ペダルMTとはいっても、Dレンジなら自動変速のAT。通常のATやCVTの様に走れます。
DSGの魅力は、構造的に伝達効率が良く、2ペダルでマニュアル車のようなドライブも可能。逆に試乗して感じる弱点では、ギクシャクしやすい操縦性。
渋滞、混雑した道、狭い道など、低速で加減速の多い道は苦手。評判の良いDSGだけど、100点満点かと思って試乗すると期待を裏切られます。
ゴルフGTIのDSGは6速タイプ。パドルシフト付き。変速スピードは電光石火の素早さ!すばらしい事この上なし!
シフトダウン時には自動空ぶかしで回転数を合わせてくれるんだけど、ショックもなくビックリしてしまう。難しいシチュエーションでも気持ちよく回転を合わせてくれる(たまにずれる)。
5型ゴルフ(ゴルフ5)との比較では、空ぶかしのパンパンいう音が気にならなくなりました。
発進時には通常のATのようにスムーズではなく、ギクシャク感が目立ったり、コントロールしにくいです。
それでも現時点では、シングルクラッチ含む自動MTの中で、圧倒的に立派な自動変速ミッションだと筆者は思う。
滑らかな多段ATが味わえる小型車は現状BMWの1シリーズくらい。こちらはコンパクト最強の8AT。上質な質感高いのはDSGより8ATで、市街地で扱いやすさやスムーズさなど日本の道では大きなアドバンテージとなるはずです。
シャシーとサスペンションこそゴルフGTIの最大の特徴。固くて動くサスペンション。GTIのサスペンションはハードで、バネレートはかなり高いと予想できる。
しかしただ固いだけでなく、サスペンションは大きくストローク。これはショックアブソーバーの質感の高さを感じる。そしてボディの剛性感も高そうで、跳ねた場合でもサスペンションの路面追従性は高い。
ショックアブソーバーもボディも質感高い。けど、乗り心地が良いわけじゃありません。絶対的に固いので、段差では同乗者の乗り心地は厳しいです。
リアサスが硬く、リアシートの乗り心地は特にきついです。人間が上下に揺すられる感覚というか、胃をシェイクされている感覚というか。ストロークが長いということは、揺すられるわけです。
国産車では「V36スカイライン」のサスペンションが、似たようなストロークを味わえます。
6型ゴルフの静粛性はかなり高いです。国産250万円クラスかそれ以上と勝負ができる静粛性を持っています。
具体的には、遮音機能が高いフロントウインドウや、ドアウインドウが厚い設計で、遮音しているらしい。試乗中は風切り音など耳障りな中高音域のノイズが少なく、快適でした。
リアシートに座れば、ロードノイズはそれなりに聞こえてきます。日本で同価格のマークXやクラウンからすれば、ゴルフは下からの音が気になるといわれるらしい。
筆者としては、ロードノイズよりマフラーからの排気音が、同乗者には不快と思いました。
円高ユーロ安、欧州車を買うならまたとない機会。標準価格は変わらず高いので、値引きや下取り価格の上乗せにより、ユーザーは安く買うカタチになります。
VWだけでなく、BMWも値引きの大きさは有名で、状況によってはメルセデスベンツだって良い条件を引き出せるらしいですが、なんといっても馬鹿正直に買い物に行っては、美味しい条件はでません。
国産車を買うように、条件が良ければ買うという姿勢や何かしらのテクニックを活用しなければ、自分だけが損をしてしまいます。
正規ディーラーで頂いた初回見積もりでは、値引きは15万円。
「厳しいね」と伝えればここからスタートです!と。
また下取り車は買い取り業者に出す予定と伝えれば、同額でいける可能性が高いとも。
それから重要なのがキャンペーン。ゴルフの場合には、購入サポート10万円とか、純正ナビプレゼントとかやっています。これで30万円〜40万円分のお得になります。
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シフトパネル・シフトセレクターの操作感はチープ。スムーズとは言えない。高級マウスとか高級キーボードのような触って感じる良質な質感が欲しい。
エアコン操作部と表示部の間にオーディオ関連のスイッチが付く。
ロータリースイッチの回し心地は非常にチープ。VWのそれは自動車業界ぶっちぎりの低品質感。100円均一のラジオを想像して下さい。
ワンプッシュでoffに出来るのは親切設計。
大きなサイズのオルガン式アクセルペダル。踏み心地もスムーズ。着座位置低めでも高めでも踏みやすいが、ここまでの滑り止めは入らない。
アクセルペダルは滑り止めが効いてこれが運転しにくい。ゴルフだからっていいとこばかりじゃないのは残念。
伝統のチェック柄。伝統があっても、なんちゃってバーバリー風に見えてしまう。イヤなら本革シートをチョイス。
自動防眩ミラーが標準装備。欧州車では自動防眩ミラーは必須の装備となりつつある。
GTIにはパドルシフトが付く。操作感は特別良いモノではない。
瞬間燃費、平均燃費、外気温度などを表示することができる。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。