間違いいっぱいの自動車選び。VWゴルフ6「GTI」の試乗インプレッション。
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VW(フォルクスワーゲン)のゴルフ6。グレード「GTI」の試乗レポートです。6型とか5K型と呼ばれる6世代目のゴルフです。
内装はいかにもドイツ車なイメージで、見るからにVWらしさの強いデザインです。
色合いも欧州車らしい黒系で落ち着いています。言い換えると地味な感じも強く、国産車のようなわかりやすい豪華さはありません。
追記:TSIハイラインではベージュ系レザーシートが選択可能。
質感では、インパネを始め多くの場所でソフトパッドが使用されています。ソフトパッドのクルマを一度所有すれば、次もこれでないと不満だったりします。
日本車でも1990年代の頃は厚めのソフトパッドを多用したミドルクラスが多かったものです。ただ、ゴルフの車両価格を考えれば当然とも思えます。
各部のチリあわせは緻密で、隙間の不揃いなど目立ちません。立て付けも頑丈そうで、インパネをバカンと叩けばカッチリ感が伝わってきます(ドアパネルの一部ではパカパカな部分も)。
エアコン操作部のプッシュボタンはそれなりの押し心地で、ボリュームなどロータリースイッチの質感は低く、安っぽい機械を触っているようです。
同クラスの国産車とは価格が違うために比較が難しいです。ゴルフの価格を考えると、雑誌などで評価されるほど特別ではなく、Cセグハッチとして考えても、地味で豪華さな印象が不足。
明るい色調とか、個性的な内装デザインが多い国産車。これを「センスが悪い!」「オヤジっぽい」と思うのなら、ゴルフ内装は魅力高いと思います。
ゴルフのフロントシートはサイズ大きく、座り心地もしっくり。クッションは固いけど、サイズによって体を包み込んでくれるような錯覚さえうけます。
GTIのフロントシートは後付バケットシートが顔負けするほど、サポートが張り出しています。
サイドのサポートを上手く利用しながら走れれば、強いGがかかる場面でも、正確な操作ができます。
いわゆる「Sサイズ」とか「Mサイズ」のバケットシートのようなキツさはありませんので、立派な体格の方もご安心下さい。
GTIのシート柄は、伝統のチェック柄です。筆者は好みではないので、選択肢を確認しました。オプションのレザーシートパッケージとパワーシートのセットを選ぶことができるそう。嬉しいけど、大きな価格アップがイタイです...。
なお、レザーシートはシートバックなどが合成革。可能ならチェックしてから選択したいですね。
リアシートにも試乗。スペース的には問題なし。国産のトヨタ・オーリスあたりと比較してもゴルフの方が広いんじゃないかと思えるほど。
いただけない点は、シート座面が固さ。カチカチに固いんです。見れば座面の厚みは十分以上。でもね、イケアのカチカチクッションより固い!それか駅のベンチシートw
6型ゴルフのリアシートに30分座っても、体が沈み込む気配は無し。乗り心地悪いし、支えてくれないから頻繁に座り直すことになりました。
筆者の妹がゴルフに乗っているのだが、3歳の子供(男の子)がシートが固いとわかる!ビックリしました。
ちょうど三菱コルト・ラリーアートRが手元にあり、そのリアシートに座らせれば、なんとシートが柔らかいっていうではありませんか!そして「ドライブ行きたい」って。
それならばと、背中に背負うタイプのアメリカ式?チャイルドシートを付け、柔らかいシートでドライブしてきました。
この子は2歳の時にセルシオに乗せてリアタイヤキュルキュルしたらセルシオのリアシートが好きって言ってくれました。また編集部・桃花の子供(女の子)は2歳の時、20セルシオのリアシートに乗るといつも降りないっていってました。)
ちなみにどちらの子も、トヨタ・ウィッシュのリアシートやホンダ・CR-Zの助手席はいまいちみたいです。
そのほか、オデッセイ(23年式)ではシートについての記事を長めにご紹介しています。
ゴルフのステアリング、アクセル、ブレーキなどは全てが重く、剛性感ある作り。乗ればすぐ、いいもの感を感じると思います。
ステアリングフィールは重めでかっちりの印象。スポーティクーペのようで、ダルな印象もありません。ステアリング自体も握りやすい形状が好ましく、良いもの感を感じさせます。
アイドリング時に振動が伝わってくるのが唯一の減点評価かな。
アクセルペダルはサイズ大きく、オルガン式。アクセル開度が大きくなる場面ではオルガン式はやはり操作しやすく、これでないと全開走行はできないとさえ感じる。
ペダルには多くの滑り止めが付いている。アクセルペダルに限っていえば、滑ってくれた方が操作しやすいのだが、オルガン式ならたいした問題にならなそうだ。
ブレーキはペダルは剛性感高く、踏み力もやや重め。フィーリングはヨーロッパ車らしく初期でカクンと強めにブレーキが効く。
それでも運転していれば慣れちゃう範囲かな。乗り始めはペダルが重いのもあり微調整しにくいかもしれない。でも、ハイブリッド車のような0か1かではないので、慣れちゃうと思う。
強めにブレーキを踏んだときは?踏み込んだ先でのコントロール性は良い。ペダルへのチカラの入れ加減で細かい調整が可能。
ブレーキをもう少し強く(弱く)効かせたいと思ったときに、調整がやりやすい。
左ハンドルがベースの欧州車の場合、ドライビングポジションが気になるところ。
ゴルフでは、シートはボディに対し内側にレイアウト。ステアリングは多分、真正面にがある。オフセットはわからない。
アクセルペダルはホイールハウスの内側に設置される印象。ゴルフでは右足の真正面くらいの位置に来る。足元はけっこうタイトです。
参考:FIATのペダル位置はこんな感じ。
写真下のシルバーのペダルがアクセルペダル。ハンドルの中心部にかなり近い。国産車と乗り換えた際はペダルの踏み間違いにご注意を。
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シフトパネル・シフトセレクターの操作感はチープ。スムーズとは言えない。高級マウスとか高級キーボードのような触って感じる良質な質感が欲しい。
エアコン操作部と表示部の間にオーディオ関連のスイッチが付く。
ロータリースイッチの回し心地は非常にチープ。VWのそれは自動車業界ぶっちぎりの低品質感。100円均一のラジオを想像して下さい。
ワンプッシュでoffに出来るのは親切設計。
大きなサイズのオルガン式アクセルペダル。踏み心地もスムーズ。着座位置低めでも高めでも踏みやすいが、ここまでの滑り止めは入らない。
アクセルペダルは滑り止めが効いてこれが運転しにくい。ゴルフだからっていいとこばかりじゃないのは残念。
伝統のチェック柄。伝統があっても、なんちゃってバーバリー風に見えてしまう。イヤなら本革シートをチョイス。
自動防眩ミラーが標準装備。欧州車では自動防眩ミラーは必須の装備となりつつある。
GTIにはパドルシフトが付く。操作感は特別良いモノではない。
瞬間燃費、平均燃費、外気温度などを表示することができる。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。