試乗比較、中古車選びにも!「フォルクスワーゲン」

2013年記事 ポロ

VW ポロ(6R)試乗「1」

間違いいっぱいの自動車選び。VWポロ(6R型)「TSIハイライン」

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「ポロの特徴と内装、エンジン質感」

VW
  • グレード:“ハイライン”
  • 年式:2012年式
  • 型式:6RCBZ
  • 車両価格:242万円
  • デビュー年:2009年10月〜
ポロ-ハイライン内装1ポロ-ハイライン内装2夜間

VWポロ「ハイライン」2012年式でターボ付き1200ccの試乗レポートです。6R型と呼ばれる5代目のポロです。


  1. ポロ試乗「1」エンジン・ミッション・内装評価
  2. ポロ試乗「2」ハンドリングや足回り質感、静粛性
  3. ポロ試乗「3」ドラポジやリアシート、ラゲッジ関係
  4. ポロ試乗「4」燃費や加速など他車比較、評価総合

試乗車概要:ポロ

ポロのボディデザイン

2012年式のVWポロ・ハイラインが今回の試乗車。モデル登場は2009年で、デビュー当初の車両価格は242万円。

筆者が現在、日常的に利用しているシロッコ2000ccや5型ゴルフ、また以前試乗した6型ゴルフ2000ccなどと比較します。そして価格が近い7型ゴルフとも比較。国産車ではデミオやスイフトを比較対象に評価します。

どんなクルマ?

ポロ・フロントマスク試乗レポートのポロは5代目。簡単にいえば6型ゴルフの兄弟車みたいな内容です。

ゴルフを元にボディサイズがコンパクトに変更され、全長は30cmも短くなっています。サイズカテゴリーはポロがBセグメント。ゴルフはCセグメントね。

ボディサイズは、3995×1685×1475mm。車重はVWとしては軽量な1100kg。

ボディデザインが魅力!

ボディデザインは6型ゴルフが柔らかなラウンド形状を基調にしているのに対し、ポロはキリッとしたフロントマスクから直線基調が強められています。

キリッとしてもボリューム感は国産コンパクトにないレベルで、質感だって立派!。このエクステリアデザインこそポロ最大の特徴とも感じられます。

グレード「TSIハイライン」のエンジンは1200ccターボ。ミッションは7速DSG。お馴染みのユニットですがポロではより燃費指向が強いキャラクターに味付けされています。

実用車の中の実用車??

VWゴルフが実用車ならば、VWポロは実用車の中の実用車。

実用的な定員は2名になる反面、コンパクトなボディサイズは運転が不慣れな方にも実用的。パーソナルユース(個人用)での実用性は気軽な使いやすさでゴルフ以上。

では単なる実用車かと聞かれれば、それはNoNo。

実用車というには強い個性

筆者も試乗するまでは無味無臭なキャラクターを想像していましたが、全然違います。ポロは良い点も悪い点も強い運転感覚の持ち主。良い悪いは別にして味が濃いんです。

選んで乗りたい特徴の強さ

国産コンパクト(Bセグメント)と比較すれば趣味性が高いともいえ、クルマ好きが選んで乗れる実用車となっています。

慣れが必要な部分も

個性が強いから慣れも必要です。VWゴルフの良い点を受け継ぎ、VWアップの悪い点を詰め込んだような...言葉で表すのは難しいです。慣れないと、良さより違和感が強い。そんな運転感覚の持ち主です。

 


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。

試乗:内装の印象

ポロ内装1

インパネ上部がソフトパッドで覆われるポロの内装。

柔軟性あるソフトパッドだから質感が高いというつもりはないけど、立派な雰囲気が強いのは事実。そういえばプジョー208などもこんな感じだった。

世界的にはBセグメントの常識?衝突安全性とも関係があるかも。

手抜きが目立たない細部

ポロの内装は細部の仕立てがよく、例えばAピラー内装には立派に見える模様が施される。こうした部分がもっと高級なクルマを運転している気分にさせてくれる。

室内全体で部品点数は少なくなく、メーター周りもしっかりVW流に作られている。

質感は低くない、しかし機能主義が強い

総じて質感は低くない。本当は”質感高い”といいたいところ

なんだけど、あまりに落ち着きすぎているデザインからは”特別”という香りを感じる事ができず。ボディデザイン同様に地味な印象が強い

試乗車は上級グレード

上級グレードの「ハイライン」だから、もう少し装飾や華やかさがあっても良いと思う。

このレベルの質感で、作り込まれた造形だったら...。きっと満足感高い室内空間のはず。

クルマは走るため、こんな機能主義こそVWらしい? いやいや最近はドイツ車だって国産車のようなラグジュアリー感を持つ時代。質実剛健なだけじゃダメだと思うが如何でしょう。

※VWシロッコは、形状近いまま立派な内装という印象です。

試乗:フロントシート

ポロ・フロントシート

楽しいドライブや快適な通勤に重要なパーツがシート。シートの良し悪しって気にされない方も多い部分。筆者の経験だと、若い女性の方ほど重視しているかな。

逆に戦後の国産車に乗っていた世代では、座れればなんでも一緒!と、気にされない様子。

良い部分を見つけられなかった

ポロのフロントシートを確認すると、意外や意外、あまり良くないと評価せざるをえません。

バランス良いのか半端なのか?

クッション性、包まれ感、ホールド性、ラグジュアリー感、耐久時間、シートバック形状など、良いと評価できる部分が見当たりません
それでいて国産車ほどの気軽なラフさもありません。

車両価格250万円以下の輸入車といっても、Bセグコンパクトとしては高級なことは間違いありません。だからもう少し豪華なシートを期待してしまいます。

どっちつかずで欠点目立つ

特徴は、ハリが強く薄い座面は30分で底付きのように沈み、クッション性が悪化。

サイドサポートは大きく固く、下腹部を支えてくれるけど、上部のサポートがないから乗り降りしにくいだけになってしまっている。

男性でも不満ないサイズと形状

サイズはそこまでじゃないけど、やっぱり大きめサイズ。見た目は立派な大きさです。良い部分、男性でも座れるような座面形状、ここは国産コンパクトより二重丸。

ポロ・ハイラインのシートが気になるなら「ブルーGT」がオススメ。ちょっとお値段高いけど、シートの感触が全然違います。リアシートについては次ページ以降にて。

試乗:エンジンの感覚

ポロ・TSIハイラインのエンジンは4気筒1200cc+ターボ。本当にちっちゃいターボが付いている。

1200ccエンジンとターボ過給器実用車として評価すれば、4気筒エンジンでは秀逸!

特徴はまず、エンジンサウンドは悪くない。国産車の動力源らしさが強い感覚とは違うから、エンジン音に興味がある方でも不満は少ないと予想。

エンジンの特性

特性は中回転重視。低回転が薄いから中回転が使いやすい。

2000回転以下は使いにくく、3000回転弱でアクセル開度に見合ったトルクを感じ、4000回転付近で盛り上がりがある。そして5000回転で伸びが止まる。

加速開始は鋭い

加速の立ち上がりはシャープに立ち上がる。ブースト圧をオーバーシュートさせたようなピックアップの鋭さ。
わかりやすい凄さなんだけど、筆者的には慣れないと違和感を感じるキャラクター。

ターボで活発なフィーリング、そんなキャラクターだから力強く感じやすい。けど実際はグッときたあとは伸びがない。一見速そうに感じるが、踏み続けても遅い。期待ばっかり高まっちゃう味付け、かな。

余裕とはちょっと違う

低排気量ターボ=大排気量NAにはまだ早いのかな。願いは日常でのドライバビリティ。これが優れているとウレシイです。

低回転の空吹かしでレスポンス確認

空吹かしを試すと、電子制御スロットルのそれでわずかなレスポンスの悪さは感じ、回転の落ちてくる時は、抵抗感の少なさを感じられ、ゆっくりと回転が落ちてくる。

調子に乗ろうとすれば、空吹かし制御が組まれている様子で、一定回転以上はスロットルが閉じちゃう。意味ないから止めてって感じだね。

エンジンで気になる点は2つ

ポロの加速感は極端な燃費重視仕様。シフトプログラムからね。だから低回転ではアクセル開度にトルクがついてこない
スロットル早開きすぎの車種よりは全然いいんだけど。

それから 3000回転以下と5000回転以上で大きな振動を感じる。半端ない振動は大震災レベル。コーナーリングのフィールと合わせれば、エンジンマウントが固いと想像できる。

エンジンマウント?

プジョー208なんて、3気筒エンジンだけど振動を感じにくい。また例えばFIAT500なんて2気筒エンジンだけど振動感じにくい。
これら、柔らかなエンジンマウントで振動を吸収。固めてみたら長所も短所も良くわかりました。

ミッション「DSG」

VWが誇る自動MTがDSG。デュアルクラッチによるシフトダウンの速さを特徴とした2ペダル自動MT。

シフトパネル実はこのDSG、まだ発展途上なようで、車種や年式ごとに全然フィーリングが異なります
あっち乗ってもこっち乗っても異なるので評価に迷ってしまいます

今回の試乗車は2012年式ポロ・TSIの7速DSG。特徴は極端な燃費指向。フィーリングはやはりギクシャク。Dモード入れっぱなしで滑らかな運転というのはちょっと無理がある。

速度上がれば長所が存分に

それでもいったん速度が乗ってしまえば、DSGの短所は感じにくく、DSGの長所を味わえる。

MTらしいダイレクト感が味わえ、有効回転数をキープしていれば微妙なアクセルワークに応えてくれる。感覚はシロッコR2000ccの6速DSGより変速は速く、ショックも少ない。

相変わらずの欠点

低速域でギクシャク

1400ccエンジンのシロッコでは滑らかな半クラッチを感じられたけど、1200ccのポロではガクガクブルブル。半クラッチ恐怖症です。

飛ばしシフトが効かない

2段ダウン以上の一発ダウンは不可能っぽい。巡航中から再加速に待たされる

アクセルペダルを6割以上踏んで、2秒まって再加速。MTモードで先を見据えて1段ずつシフト制御すれば大丈夫。

DSG、ほんとは熟成を望む頃合い

5型ゴルフの時代、DSGが出始めの時は新しいコンポーネンツとして魅力が大きかった。多少の荒さは楽しさに感じるほど。

その後はDSGに限らず、熟成・洗練という質感が気になるもの。

極端なDSGのプログラム

上記で触れたのはシフトポジションが「Dレンジ」の動作。

トルク感のない超低回転で巡航し、加速時はシフトダウンが必須。しかし7速もあることも影響し、なかなか加速してくれない。

ポロのエンジンは2000回転以下が使えないのにも関わらず、Dレンジではアクセル開度60%くらいまでシフトダウンしてくれない。ボンピングロスの少ない領域を多く使わせるセッティングみたい。

極論すればトルクのない領域でスロットル全開が一番燃費が良いわけです。

燃費重視かドライバビリティ重視

しかしドライバビリティという面では厳しいです、不感症状態で細かなアクセルワークを要求させられる上に、シフトダウンすればいきなり加速するレスポンス。

というわけで「Sモード」があるわけだけど、こっちはこっちで、イヤでも3000回転をキープしたがる仕様。通常巡航時は3速キープの感覚
車内は賑やかな排気音でスクランブル状態。室内灯は赤く点灯を繰り返します(これは冗談)。

結局、ポロを滑らかに走らせようとすると、MTモードしかありません。幸いMTモード時のシフトセレクターは精密で滑らかなに操作可能。気持ち良いです。

 


評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。

ポロ-ハイラインメーター1ポロ-ハイラインメーター夜間

エクステリアの質感

地味だけど上質。大人の趣味趣向にピッタリなポロのエクステリアは同型のゴルフより優れていると評価出来るくらいで、ポロ最大の特徴はエクステリアデザインなんて思えます。

7型ゴルフに受け継がれたのだって、ポロの系統のような??

ポロ、エンジンフードのキャラクターライン7型ゴルフ、エンジンフードのキャラクターライン

左がポロ(6R型)のエンジンフード、右がゴルフ(7型)のエンジンフード。鋭いキャラクターラインがよく似ていると思います。

VW ポロ

フォルクスワーゲン

POLO (ポロ)6R型

  • 試乗グレード:“ハイライン”
  • ミッション:2ペダル自動MT(DSG)
  • 年式:2012年
  • 型式:6RCBZ
  • 価格:242万円

エンジン概要

  • 排気量:1200cc+ターボ
  • エンジン:4気筒CBZ

その他概要

  • ボディサイズ:3995×1685×1475mm
  • 車重:1100kg
  • 発売開始時期:2009年10月〜
  • 新車時価格帯:203万円〜

車両型式

  • 6RCGG - 1400ccTSI
  • 6RCAV - 1400ccGTI
  • 6RCBZ - 1200ccTSI
  • 6RCTH - 1400ccGTI
  • 6RCPT - 1400ccブルーGT
  • 6RCBZW - 1200ccクロスポロ
試乗レポ・ライター

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比較評価
エンジン質感 5段階評価

目立つ振動と燃費重視で使えぬ特性。

駆動系質感 5段階評価

半クラッチのブルブル感には慣れるしかない。

足回りの質感 5段階評価

価格からは想像以下。車格からは想像以上。

内装の質感 5段階評価

VWといえば機能性最優先主義?

外装の質感 5段階評価

地味だけどこれぞ最大の特徴??

快適性 5段階評価

とにかく静か!静粛性高い。乗り心地と狭さで星1つマイナス。

居住性 5段階評価

実質的な2人乗り。それでも圧迫感あり。

お買い得度 5段階評価

旧型から大きく価格アップ。ゴルフの価格にグッっと近づいた。



ボディサイズは間違いなくBセグ。内装は本当にBセグ?ヴィッツなどとは同じ土俵で比較できません。外装同様ここも地味だけどね。




男性でも座れるサイズのシート。大きすぎず小さすぎずの適度な大きさが好印象。高さは足りないけど実用上は問題ないよね?


秘密の場所。オカモトゴムはこちらへどーぞ。あ、リモコン振動機も入るかな。


シフトセレクターの作動感は良好。



7型ゴルフと間違えそうだ。


いわゆる小排気量ターボ。DSGのプログラム含めかなり経済性を重視している印象で、割り切りは必要。

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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。

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