間違いいっぱいの自動車選び。VWポロ(6R型)「TSIハイライン」。
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VWポロ「ハイライン」2012年式でターボ付き1200ccの試乗レポートです。6R型と呼ばれる5代目のポロです。
加速しにくいエンジンとミッションを除けば、ポロの仕上がりは間違いなくクラス以上。BセグメントのカタチをしたCセグメントレベルの自動車とさえ評価できます。
ディーラーでの試乗時は都市部がほとんどだろうから、ポロがダメクルマの烙印を押されたって不思議じゃありません。
正直、渋滞した道路や都内では軽自動車の方が好ましいと感じたり。
ポロに乗り始めてすぐに強く気になる部分があった。ステアリング中立付近の重さと、切り込んだ後は軽く敏感になるステアフィール。
クルマのハンドルって、切り込むほどに重くなり、速度を上げるほどに手応えがなくなっていくんじゃなかったっけ??
開けた道路やクネクネ道では存分に真価を発揮。初めての出会いでベッドの上の性癖まで見抜くのは難しいわけですねw
ベッドの上、もとい、首都高環状線のような道では「俺の適正はここにある」といわんばかりで、Bセグに対する考え方が日本とは違うのかもしれない。運転を楽しませてくれるんです。
先に挙げた首都高速環状線とか、もう少し低速で曲がるコーナーがある道、地方の通勤路や紅葉が綺麗な道など、まとめてクネクネ舗装路と呼ばせて頂きます。
そんなクネクネ舗装路では、コンパクトカーを運転していることを忘れちゃう乗り味。
ロール量は大きいけれどスムーズにロールを開始してスムーズに収縮してくれるから、ハンドルを切りやすい。
タイヤに余裕があれば舵角小から舵角大まで正確な反応を示す。そして雑なハンドルさばきや多少のキリ遅れはクルマが許容してくれる。
意図的に荒い運転を試そうにもアグレッシブさが不足しちゃうほど。懐深い高性能を感じます。
ポロで急なGを同乗者に与えるようなら、それはドライバーが問題。ハンドル切り始めのポイントや切るスピードを再確認した方がいいかも。でないとミニバンなんて運転出来ません。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
試乗車のタイヤは新車装着タイヤで、コンチネンタル「コンチプレミアムコンタクト2」。
同社の銘柄「エココンタクト」などと比較すれば、縦横グリップ性能から安全性を重視しているタイヤかと”思って”いた”。
実際に走行すれば、フロントタイヤに意図せぬ強めの入力が掛かると、キキッ/ゴゴッという音と共にフロントに横滑り防止装置が作動。ペースよく走りたい方にはちょっと不満足だと思う。
もっとも、シャシーがタイヤグリップを生かすことを優先しているかは未知数。
次に緊急回避運動。たいしたことない段階でリアに横滑り防止装置が作動しちゃう。
右に左に素早くハンドルを切ると、ボディはきっちり進路を変えてくれる。フロントがロールした後、気持ちよくリアもロールして曲がろうとするそれは、ボディ剛性感の高さを感じる。
またショックアブソーバーは柔らかい特性にも関わらず、丁寧に揺れを止めてくれる。
このクラス、ハンドル切ってもフラフラするだけのクルマが多いのはご存じの通り。
ポロは最高クラスの性能を持っているだけに、負けちゃっているタイヤは実に惜しい。
疑問なのは横滑り防止装置を切っての走行と、タイヤが滑り出したあとの挙動。
試乗車に慣れたころ、東京には台風到来。横風強く試せず。
ポロのタイヤって何が合うんだろう??ドイツ車好きならコンチ・スポーツコンタクト3とか。ピレリやマランゴーニも面白そう。
しかしコンチのスポコンだと減りが早いし...実はアジアンタイヤでガンガン走るのが楽しいかもね。
乗り心地はVWらしい味。普通の舗装路では、足回りはかなりスルスルと滑らかに動いてくれます。
ポロはこれでも価格重視の実用車だろうから、上級車とも違いもある。
例えば下回りからのゴトゴト音は終始発していて、国産コンパクトや軽自動車と大きくは変わらず(試乗車の走行距離は6000km)。
このあたりはVWからの、「次はゴルフにしてよ」ってメッセージかな。
普通の路面なら乗り心地良し!しかし連続する荒れた路面に弱い。ポロは郊外でこそ真価を発揮するクルマだから、郊外とか地方路での乗り心地を望みたいなって。
また他車と比較すれば、路面のうねりの影響を受けにくい点が筆者の好み。
ブレーキの感触はマイルド。手前から奥まで穏やかな効き心地。停止直前の食いつきだけ、ちょっと強い感じがする。
ペダルを踏めばタッチは重めで踏み力に対する剛性は高め。重いんだけどペダルは奥に奥にストロークしていく。
また減速中のノーズダイブ、量は大きくスピードはゆっくり。
感想は、まあまあという位。ペダルタッチはコンパクトクラスの域をでないレベルだけど、減速時のゆっくりノーズが沈む動きが好ましい。
強い制動力を立ち上げるためには、強く素早くブレーキを踏む必要がある。一度はパニックブレーキの練習をしておいた方がいいかも。
同時に試乗したわけでないので間違っているかもしれないけど、記憶を頼りに比較評価すれば、マツダ・デミオのブレーキが似た感じだったと思う。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。
6型ゴルフに近い静粛性はストロングポイント。どういう基準で評価してもBセグメントのレベルを超えている。
静か=高級というイメージだから、クルマの質感を大きく左右するのが静粛性。ついにボディサイズと質感は比例しない時代が到来かも。
VWポロも細かくは、足回りとマフラー排気音はうるさいから、それ以外の静粛性なんだけど、小さくて静かなクルマを求める方に外せない選択肢と思えます。
この静粛性の高さはフロントシートだけでなくてリアシートでも一緒。きちんと座ることができないリアシートだけど、静粛性は高いです。
せっかくのプレミアム輸入車だし、嫌なノイズはとことん消して、必要な音はドライバーに伝える。こういった路線でどんどん静かに進化していって下さい。
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ポロのペダルレイアウト。写真で見ればやはり左よりかな。気になるようなら左足ブレーキという方法もある。
左右のウインカーレバー/ワイパーレバーは安っぽいが、VWシロッコだって一緒。ゴルフ7は立派。
跳ね上げ出来るセンターアームレストはハイラインの装備。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。