間違いいっぱいの自動車選び。VWシロッコ試乗レビュー。スタッフが購入しての長期試乗レポです。
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VWシロッコ。グレードは2000ccターボの「R」。ハッチバックのVW流クーペ。当HPスタッフが購入しての長期試乗レポです。
VWの「ゴルフ5&ゴルフ6」をアイノコにしたスペシャリティカーといわれるシロッコ。グッとワイドに張り出したプロポーションと、FF車のネガを軽減した走行感覚が特徴のクルマ。
シロッコのパワーユニットは2種類のラインナップ。1400ccと2000ccです。
そしてどちらのパワーユニットにもコンフォート系とスポーティ系のグレードが用意されます。
2000ccのコンフォート系「2000ccTSI」というグレードはモデル途中で消滅し、2000ccはシロッコRのみになりました。
わかりにくいですがグレード「Rライン」は1400ccです。
当ページ試乗レポートは「シロッコR」。スタッフが購入したクルマで、2000ccターボ+2ペダルMTです。
「R」の意味は詳しくは知りません。Rなんとかっていう系列会社がセッティングするモデルのようですから、マツダスピードとかSTIみたいな位置づけと思われます。
このシロッコは、VWゴルフは好きだけどボディデザインがイヤという当HPスタッフが購入。2回のタイヤ交換を含む長期試乗レポートです。BMW1シリーズとの比較など織り交ぜながらお届けします。
選択するタイヤ銘柄によってクルマの印象は変わります。このシロッコでは2回のタイヤ交換を実施。
1回目はコンチネンタル・スポーツコンタクト3に交換。フィーリングが良くなく、クルマを手放したくなるほど好みに合いませんでした。
2回目はマル秘じゃないけど秘蔵の韓国タイヤに交換。こちらは一部を除き好印象に大変身!
シロッコの場合はあまりに印象変化が大きかったため、2回目に交換したタイヤで評価・試乗記をまとめています。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
シロッコの「R」、車両価格は515万円。大排気量車を狙え、FRスポーティ車も狙え、高級セダンも狙える価格。割高さが強いです。
ライバル車ではメガーヌRSが約400万円、ゴルフGTIが約370円。他にもランエボとかBMW135iとか、わかりやすい魅力を持つクルマがいっぱい。
シロッコRを選択するということは、相当な変態ということを自認する必要がw 変態というのはもちろん褒め言葉!メインストリーム以外の選択肢。きっと楽しいです。
魅力のひとつが特殊な特徴を持つハンドリング。
低速コーナーではデフロックのようなLSDにトルクステアの少ない加速。中速域ではコーナーでアクセル深く踏み込めば、クルマは内側に進もうとするFF離れしたハンドリング。
ハイパワーFF車の欠点を感じさせないコレがシロッコの魅力です。
魅力のひとつがボディデザイン。コンパクトな全長は挟路地で役立ち、一方で小さくても引け目を感じない質感を備える。
「小さな高級車」とは違うけど「小さな高額車」そんな感覚で所有できます。
フィットやヴィッツに毛が生えた程度の全長に、ググッとワイドな全幅で個性を演出するシロッコ。全長が4255mmに対し全幅は1820mm。
走行性能の為のワイドトレッドか、デザイン有りきのワイドトレッドか、どちらが本意だかわからなくなるほどボディデザインに個性を持っている。
コンパクトでも立派で優雅、間違っても200万円のクルマには見えない。例えスズキマークを付けたって安くは見えないであろうこの車格感不明な造形。
ゴルフやポロはトヨタマーク付けたらカローラ? 地味なVWに吐き気を感じる方にピッタリ!
シロッコRのエンジンは2000cc+ターボ。シロッコではこの「R」というグレード以外では1400cc+ターボになるから、このエンジンに魅力がなければ魅力半減。
カタログスペックは256ps&33.7kgm。車重は1410kg。出力的には3000ccクラスに相当し、そのクラスから見ると車重は200kg程度軽い。
車両価格の差額分を楽しめるだけの質感や動力性能に期待。
(Rラインというグレードは1400ccだから注意ね)
スポーティグレードだからワインディングなどでの試乗感を。
デフロックしちゃうような電子制御LSDが付いているとはいえ、ステアリングには振動が伝わってくるから、このピリピリ感も加速感を強調。
やはりハイパワーFF車、涼しい顔して早い高級車と異なった加速感。1速での加速は刺激的です。試乗して体感できるXDS(電子制御デフ)の効果については後述。
2速以上では、大排気量車のようには加速してくれない。加速感を楽しみたい方にはギリギリのパワーという感じかな。
具体的には3000回転あたりをキープしていれば、踏み込んだ際のレスポンスは強い。
2ペダルMTのミッション「DSG」が自動でシフトダウンした時は、オーバーシュート気味にブーストが立ち上がる。
ジワッというタメはなく、急にくる。パッセンジャー(同乗者)は心臓がビクッとしてしまうほど。
MTモードでシフトポジションをホールドしていると、ジワッと踏み込む楽しみを味わえる。アクセルにトルクが付いてこないローパワー車だと味わえない楽しみ。
踏み始めはよくても伸びがない。
踏み込んだ瞬間はパワー感があるけれども、高回転に向かっての伸びは弱い。タコメーターなど見ていると、あららこんなもの?って感じ。
日常での扱いやすさといえば、重要なのはスロットル特性。シロッコはなかなかに独特な特性を持っている。
アクセルペダル開度10%あたりまでが早開きで、その奥はなだらかな特性。流れに沿った巡航中はアクセルペダル開度5%までで操作することになる。
奥でのコントロール領域を広く取ったのか、スポーティ大排気量モデルをシミュレートしたのか。早開きでもなだらかな段階があるので、そんなに悪い印象ではない。他車では「0%の次が10%」みたいなクルマもある。
エンジンのトルク特性、2000回転以下ではトルク感がありません。そりゃ1200ccのゴルフよりはマシだけど、薄いことは薄い。
Dレンジをセレクトしていると、アクセルペダル開度30%まで踏んでも、このトルクのない回転数で再加速を強要される。ボンピングロスの少ない領域を使うって事だと予想。
シフトダウンは、もっと大きくアクセルを踏み込んでから。その際の加速は唐突。助手席の彼女はビックリしちゃう。どんなに丁寧に踏み込んでも踏み込む速度は関係ない様子。
発進時や再加速時、エンジンではなくDSGが問題。コンフォート性能は厳しすぎる。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。
シロッコRがもっともRらしい点と言えば、排気音かもしれない。なにしろボーボー凄い。
低音域が強調された排気音で、音量レベルは純正と後付マフラーの中間くらい。後付といってもインナーサイレンサーを付けるようなタイプではなく静かなやつね。
この音量は、都内など騒がしい場所では気にならず、地方の田舎道ではちょっと気になる。
また、高回転でのシフトアップ時、バックファイアのような「パン!」という音が鳴る。意図的な演出かシフトチェンジに伴う点火カットか?不安吹き飛ぶほどテンション上がっちゃいます!
振動が少なく高回転キープが苦痛じゃないんだけど、夜間は近所が気になって踏むのを躊躇しちゃう。筆者「ヒラリー男爵」、年取ってビビリになりました。そして監修「元お車整備士」、マナーにうるさい偽善者でございます。
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エンジン質感 | |
振動少なく中回転キープも積極的にできる。音とトルク特性にやや弱点。 |
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駆動系質感 | |
6速DSG。相変わらずのギクシャク感で神経使う。MTの設定もナシ。デフは凄い。 |
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足回りの質感 | |
快適じゃ無いけど良く動く足。バネ上の上下量が少ない。 |
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内装の質感 | |
割高なチューニンググレード。これはしょうがない。 |
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外装の質感 | |
ショート&ワイド。車格感不明な余裕が魅力。 |
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快適性 | |
ギクシャク、ガタガタ、うるさい。快適性で選べば1400ccモデルをぜひ。 |
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お買い得度 | |
メガーヌRSなら100万安。AクラスAMGなら100万円高。 |
エンジンフードのフックはわかりやすい&手が汚れにくい。頻繁に開ける必要があるって事?
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。