間違いいっぱいの自動車選び。VWシロッコ試乗レビュー。スタッフが購入しての長期試乗レポです。
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VWシロッコ。グレードは2000ccターボの「R」。ハッチバックのVW流クーペ。当HPスタッフが購入しての長期試乗レポです。
普通に運転していれば至って普通。ステアリング舵角の小さい領域ではおっとりしているし、ステアリングを回す感触はジェントルに乗り心地優先。
トヨタの電動パワステのように路面からの反力を打ち消す。回し心地も特別重たくはありません。
シロッコRが特別な走行感覚を発揮するのは、速度が高い時や全開走行時。サーキットとかね。
おっとりしたキャラクターは速度を上げるとバランスが良くなる。またコーナーでは早めにアクセルOnにすることでFRのようなコーナーリングが味わえる。
FFって例えば、クリッピングあたりからゆっくりアクセル踏み始め、コーナー終わったあたりで全開なんて走り方をする。タイヤが空転したり外側に膨らんじゃうからね。
これをFRぽく走ってみる。
向きが変わり始めた段階からアクセル深く踏む。そうすると全開にしてから0.5秒、クルマはそれまでより内側に進もうとする感覚を伝えてくる。3速では明確に、4速ではさりげなく。
筆者ヒラリーはしばらく、急激なトルク変動を恐れて、相当にじわっと踏み込んでいた。タイヤもったいないしw
それがいつだかアンダーパワーを感じ、早めにアクセル全開するように走ってみる。そしたら全く違った世界が待っていました。
どんな働きをするか、期待できる効能とかはわからないんだけど、XDSという電子制御デファレンシャルが搭載されている。
試乗して体感しているのは、こんなところ。
体感できたことを言葉にできるのはこのあたり。昔ながらの機械式LSDでは相反するような内容を両方かなえてくれる。ここを感じながら運転すると、シロッコって凄い!と感じます。
ブレーキング時は、フロントの沈み込む速度が遅く、ドライバーは凄く余裕がある。
サスペンションのセッティングにプラスし、リアブレーキも飾りじゃなさそう。リアもちゃんと使ってくれています。
そんな感じのブレーキング、強めのブレーキ中でも、ドライバーはラクに上半身の姿勢を保てる。腹筋使って上半身支えれば、ハンドルに体重が乗らず、周りもよく見え、とっても落ち着いて余裕の減速。
キャラクターは、少し踏み込んだ先で食いつきが強い印象。慣れないと想像したよりブレーキが強く効くかもしれない。慣れるまでは少しずつですね。
ブレーキペダルはアクセルペダルより大きめに飛び出ており、踏んだ先でコントロールしやすく設計している可能性がある。わざとだったら流石です。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
サスペンションはややハードといったところで、ガチガチじゃない。ショックアブソーバーは減衰力高めながら、入力が小さいときはよく動いてくれる。
フラット感の強さがシロッコの乗り心地の特徴で、もっと車重の重いクルマを運転しているよう。
乗り心地は、路面の状態がいい道では、なかなかの質感。ただし乗り心地が良いかと聞かれれば、ちょっと違う。
ストローク感が少なく、荒れが大きかったり路面の継ぎ目では乗員にハッキリと衝撃を伝える。一定レベルを超えると、急にドタバタ感がでる印象。
シロッコの乗り心地は、すごく路面追従性が良い時と、国産スポーティモデルのようなドタバタする時がある。
原因はなんだろう?考えてみましたが一定の条件はわからず。とりあえずガソリン残量やタイヤ温度、車体各部の温度あたりがキーワードだと思っています。
ドライバーの疲労度や着座姿勢、問題は多分そこじゃないw
DSGは、暖まってないとギクシャク感が強い(普通の3ペダルMTも一緒)。また輸入タイヤでは30分ほど走行すると大きく印象を変える銘柄がある。
そんなところからゴムブッシュやショックアブソーバーの温度による変化が大きいのだろうと考えていたのだけど、やっぱり様々でわかりません。
静粛性、う〜ん...。静か、じゃないかな。
外で聞こえる排気音からすると、室内に響く音量は小さく、遮音性能は良さそうとは思う。でもやっぱり、大きなタイヤとか、グリップ力と引き換えになっている部分が大きい。
クラッチ操作が自動化されたVWの2ペダルMTが「DSG」。シロッコRでは6速タイプが搭載。一般的な7速タイプよりスポーティな特性に味付けがされている。
このDSG、出始めの時は夢のようなミッションだと思った。市販車でF1のようなシフトチェンジができるみたいな。
また今でも、実際に体験されていない方からは、理想的なミッションだと思われていると思う。雑誌などではおよそ素晴らしいシステムだと評価されている。
実際に試乗すれば?クルマごとに特性が違うことを考慮しても、良い点あるが悪い点も多し。好き嫌いが分かれる味の濃さがある。
もちろんシングルクラッチの自動MTよりはよほど質感高いけどね。
当レポート筆者の元自動車整備士、ヒラリー男爵はDSGが苦手。理由は、普通の3ペダルMTより神経質で運転しにくいから。
苦手ってどのあたりが?ゴルフ7(トレンドライン)のページで具体的に記しています。
また文中に登場したシングルクラッチ自動MT。気になったらこちら。
シフトセクレターでDレンジをセレクトしていると、かなり燃費重視の変速プログラムになっている。素のゴルフやポロと大差ない。
それがSモードにすると一転、一気にスポーティモードに変わる。メリハリ効いてる。
よくあるなんちゃってSモードではなく、パワーバンドをキープしようとして、低ギヤをホールドする時間も長い。アイドリング回転数だって上がり1000回転を越え、渋滞中なんかでもゆっくり踏んでゆっくり戻せば、1速をキープする。
こんなSモードは大いに評価したい!燃費に興味強い方には無駄といえるSモード。そう考えれば、超燃費モードと積極的スポーティモードで中間モードがないのが惜しい所。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。
タイヤ、サスの状態が良く、ガソリン満タンの時、ボディのフラット感は高い。
例えばコーナー手前に設置される、凹凸のあるゼブラゾーン、規則的な凹凸でわかりやすいんだけど、足下だけスルスル動いてボディの上下動は小さい。まるで最近のメルセデスベンツのよう。
普段走っている道で、小さく連続する段差があるのなら、ぜひシロッコを試乗してみて下さい。乗り心地に対する剛性感があり、サスが固くても動いている感じが体験出来ると思います。
タイヤが固いとアタリが強く全然印象違うし、ガソリン残量によるリアの重さやダンパーの温度など、条件良い時だけね。
他車と比較すれば、6型ゴルフGTI、サスが動いているけれど強烈な上下動で胃がシェイクされる。ちょっと前のベンツも同じような感じ。BMW1シリーズ、安っぽくガタブルで比較になりません。ランフラットタイヤ固すぎ!
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ペダルレイアウトはご覧の通り。FF欧州車らしく内寄り。アクセルペダルはオルガン式。
バックミラーに見える景色はこんな感じ。実用上困ったことはない。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。