間違いいっぱいの自動車選び。アクセラスポーツ(BM5FS)ガソリン「15S」。
当ページは1ページ目です。
スポーツ=ハッチバックボディ。3代目のアクセラです。
試乗内容は限定的。第一印象重視です。
アクセラはCセグメントとかアッパーコンパクトといわれるジャンルに属し、近年ではその中でも高級路線のハッチバックという色合いを強く出しています。
元々はファミリアとしてカローラのライバルであったことを考えると、別の存在に進化してきたことがわかります。
アクセラとなって3代目、デビューは2013年。特に今回は低価格を売りにしたクルマじゃありません。お値段171万円〜。「1クラス上の品質感をこのボディサイズで」ということですね。
パワーユニットは計4種類もラインナップ。
ガソリン1500cc、ガソリン2000cc、ガソリンハイブリッド2000cc、ディーゼル2200cc。
エンジンが異なれば重量バランスもエンジンマウントも振動周波数だって異なる。だからラインナップが豊富な場合、力の入ったグレードとそうでないグレードで善し悪しが生まれてしまう可能性があります。例えば売れ筋グレードの調整に時間を掛けるとかね。
アクセラの場合、ディーゼル搭載グレード(以下XD)はお値段300万円クラス。手は抜けなそうだし、2000ccモデルは評論家様から評価が高いため、1500ccモデルは地雷な可能性も。
このレビューは1500ccの「15S」に試乗してのレビューなので、地雷と言いたいかどうかは察して下さい。
筆者は普段、ベースグレードこそ正義。上級グレード買うなら1クラス上を考えたい。
だけれども、アクセラだったら2000ccの方が良いかな?XDだってイイよねって考えちゃう。
いや、1500ccだって兄貴分CX-5と共食いになっちゃうかもしれないほど質感は高いですよ。現時点ではしっかり価格に見合った内容と思います。
そして1500ccの「15C」「15S」ともに3ペダルMTが用意されるのもトピックス。先行したアテンザでも6MTが結構人気みたい。
モデル・グレード | 現行アクセラ | 現行アクセラ | 先代アクセラ |
---|---|---|---|
sport 15C | sedan 15C | 20S(ハッチ) | |
3サイズ | 4460 ×1795 ×1470mm | 4580 ×1795 ×1455mm | 4490 x1755 x1465mm |
ホイールベース | 2700mm | 2700mm | 2640mm |
トレッド(前) | 1555mm | 1555mm | - |
トレッド(後) | 1560mm | 1560mm | - |
車重 | 1240kg | 1270kg | - |
タイヤ | 205/60R16 | 205/60R16 | - |
間違いじゃなければ現行アクセラの方が全長が短い。実際に運転すれば現行の方が大きく感じるんだけど、内装デザインとかホイールベースの差かな。ホイールベースは60mmも長くなってる。
他の欧州Cセグメントと比較すれば、7型ゴルフは約マイナス200mm。2代目1シリーズは約マイナス100mm。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
欧州車以上に欧州車しちゃっている!そんなキャラクターの持ち主が今回のアクセラ。
ノーズを長く見せたり曲面の強いエクステリア、ブラック基調のインテリアといった見える面から、”超”安定志向な走りのキャラクターまで。
ベースグレードくらいもう少しソフトタッチでもいいんじゃないの?とか思っちゃう。
アクセラに試乗して、イギリス生産のトヨタ車・アベンシスを思い出した。サスもシートも固く、低速ではもっさり、エンジンは非力。
流石にアベンシスと比較すればアクセラの方が質感高いけど、”走って楽しい”んじゃなくて”走って楽”なクルマ。走りがイイっていっても方向性がある。そんなことを思い出す点が似てます。
そこでアクセラ、車名にスポーツとかグレード名に「S」とか付くからって、スポーティな味付けとは異なります。スタビリティとシャープさの両立など期待しないで下さい。動力性能だって余裕はありません。
スポーティ性能だけが走行性能ではないと思います。上質にクルージングできる事だって、素晴らしい性能です。
空いた幹線道路の巡航では驚くほどよく走ってくれます。Cセグメントとして想像するより上質な巡航が味わえます。
また雑な動作でも高い安定性。急ハンドルを切ってもリヤタイヤは直進。同乗者の安心感も高い。
筆者ヒラリーの叔母が1台買うってことでチョイスを頼まれた。条件は安全装備とナビ・バックモニターを装備して200万円以内。200万円以上ならアイサイトが付いたインプレッサ、というのが希望。
で、アクセラの1500ccを真面目に見たわけです。結果、おばちゃんにはもったいないほど立派(ごめんなさい)。
ボディサイズも手頃で取り回しも悪くない、視界も良いし走りやすい。しかし見積もり頂くと総額が高い。欲しい装備がパッケージになっていて結局高くなっちゃう。
さらに条件面は金額のみにあらず、今回は見送りになりました。
マツダ車がほとんど値引きゼロとか一律10万円とかで、バックオーダーを抱えるように。CX-5以降、マツダのブランドイメージは驚くほど上がったらしいです。
一声30万円からスタートの時代を考えると寂しいような嬉しいような。
ちなみに今回、候補車は多かったんだけど、2日で決めるという超短期決戦。ディーラーマンの印象が良かったのは日産。
本人が居なくてもバシッと条件を出してくれ、本人が店に来なくてもいいなど、こっちの都合をよく理解してくれました。
結果、何を購入した??
トヨタ・ヴィッツになりました。総合的な商品力と営業の積極性は侮れず。けっして価格だけで選んだわけではありませんよ。
黒基調で第一印象はなかなかに見えるインパネ。黒は立派に見えるということを置いておいても、最近のマツダ車の中でも良いんじゃない?
アテンザやCX-5がナビ付近の造形&パネル質感が安っぽく、しかも目に付く場所だったのを考えれば、アクセラは全然良すぎな質感!
光り物やテカテカパネルで紛らわせるレベルじゃありませんですから。あっちはね。
全体の造形的にはやっぱりドイツ車風に感じる。コンセプトはドイツ車風で、それを日本人の感覚に合わせたとも見受けられる。
細部の質感、例えば質感悪いカーボン調パネルなどは無駄なコストにも思えるけど、BMW・1シリーズのような”重い”感じは少なめ。
そもそも総額200万円前後のクルマとして、現時点では文句をいうほどのことはないかな。
フロントシートの居住性は、ボディサイズから想像する横幅の広さ感はなし。その代わり適度な包まれ感が上級者的感覚を与えてくれ、ピラーやガラスが遠いクルマより取り回しも楽そうに感じる。
前後のスペース、主に足下だけどこちらは運転席・助手席ともに十分。運転席では、センタークラスターもドアパネルも足の邪魔にならず、サイドブレーキもハンド式。助手席では欧州Cセグメント車のようにシートのスライド量が多く、後に下げられる。
また現代のクルマとしては少し低めなシートポジションで足を伸ばして座れるから、乗り降りの少ない長距離ドライブに最適。
シートクッションは柔らかく、表皮は張り気味。サポートは張り出している。柔らかくて快適そして従来のマツダ車と同様なら、表皮が伸びてきて座りやすさ一段アップ。
リアシート、先代からボディ全長が50mmほど短くなった影響はどう?
乗るとほとんど一緒。リアシートは狭いです。
同じにリアシートが広くないトヨタ・オーリスと比較しても、オーリスの方が座れるんじゃないかってほど。正確には、フロントシートでラフな姿勢を取るとリアシートは厳しい。
そして乗降時、ルーフ後端の低さから頭をぶつけちゃいました。慣れればどうってこと無いんだろうけどね。
やっぱりマツダといえば、フロントシート優先なのでしょう。その良さを味わえる状況にある、そんなユーザーにピッタリだと思います。
ナビはマツダコネクトと呼ばれる新しいタイプ。スマフォみたいな端末でソフトウェアナビゲーションを動作させる。
インパネ上部にドカンと居座った見た目はさておき、使ってみればメニューからアプリを選択するあたりレスポンス良好。
今回のアクセラ、最大の話題はこのナビなんじゃないかっていうほど、ネット上では議論が盛り上がっています。いや筆者も試乗時に、ナビゲーションの使い勝手に不安を感じたら調べてみたのだけれど、あるわあるわ文句の嵐(笑)。
新しいモノって、肯定派がいれば否定派もいるのが常、だと思っていましたが間違いだったみたい。
加えて、音楽再生についても困ったモノ。基本はメモリオーディオプレーヤーなんだけど、ブルートゥース接続では音が途切れ、CDプレーヤーがオプションとか。
まあとにかく、新しい物好きが使ってみたくなる気持ちの斜め上をいってる。
元祖ナビが道案内特化だとしたら、現在はエンターテイメントや使い勝手も求められる。ナビって助手席のゲストに操作をお願いすることもあるから、けっこう重要だと思います。
クルマに魅力を感じてるうちはナビなんて何でもいいかとも思う。だからその間にソフトウェアアップデートで進化を望みます。
どうやら「ARMアーキテクチャのCPU」を搭載しているらしく、アップデート可能ということがアナウンスされています。後付けナビに交換?今後の情報に期待ですね。
デビュー時の代表的グレードと価格。1500ccモデルではハッチバックとセダンが選択可能。
パワーユニットは計4種類と豊富。ハイブリッドはプリウスのシステムを利用しているとのこと(エンジンは異なる)。
現在の所、ハイブリッド車はセダンボディのみということ。
バッテリーの場所が、ね。実車見れば納得できます。
系列サービスです!
法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。
セディナなど法人ETCカード
系列サービスです!
「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
内装の質感 | |
ソフトパッドは素敵だね。ナビ操作部の触り心地も悪くない。 |
|
外装の質感 | |
ホントにアクセラ?好みは別にして高級感あるよ。 |
|
お買い得度 | |
購入するなら2000ccが欲しくなっちゃう。でも高いよね。 |
アナログメーターは一眼。グレードによりスピードメーターだったりタコメーターだったり。
ドアトリムの一部にカーボン調の模様がついているけど、ない方がマシっていうレベルの質感。ディーラーでコストの無駄遣いって言わないでね。
センタートンネルは常識的な分だけ盛り上がっている。フラットなミニバン系車種と比較すれば、邪魔に感じる時もある。
ラゲッジスペース。狭め。カーペットは高級車に近い厚手のタイプが採用されている。
アクセラセダン・ハブリッドの内装。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。