自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2017年記事 トヨタ
 & 桃花

アクア(2017マイナー後)
試乗評価「1」

評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。アクア(2017年式)「S」

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「アクア特徴とエンジン質感」

トヨタ
  • グレード:2017年式 “S” 
  • 年式:2017年式
  • 車両価格:187万円
  • デビュー年:2011年12月〜
アクア2017の内装1アクア2017の内装2

マイチェンで変化したアクア

アクア概要2017・試乗レポート

アクアは老若男女問わず人気の一台。デビュー初期のモデルはトヨタ車らしからぬハンドリングの持ち主で、”偶然の産物か?”なんて感じで筆者も好きな一台でした。

一般的には「プリウスより50万円安いハイブリッド車」という認識らしいけど、単にソレだけじゃない魅力を持ったモデルとして、様々な層に支持されたのではないかと思います。

2017年マイナーチェンジモデル

今回取り上げるアクアは、デビューしてから約5年後の「2017年にマイナーチェンジ」されたモデル。あまり興味ない方からすれば、大きく目を引くのはフロントマスクの変更かな。

内容・味付けが大きく変化!

でも実際に運転すれば、初期モデルからはもはや別物!多くのユーザーが望むと思われる方向に変更・進化し、さすがトヨタのリサーチ&企画力と頷いてしまう良マイナーチェンジ。

5年ということで初期アクアからの乗り換えも多いだろうし、そうしたユーザーの満足感はとても高いと思う。

そしてトヨタ車を味わったユーザーはトヨタを乗り続けるというわけですね!分かりやすいw

試乗したアクア

アクア・リアクォーター試乗車は2017年式トヨタ・アクア、グレード「S」。車両価格187万円。車両型式はNHP10。

オドメーターが示す走行距離は150km弱で、ほとんど下ろしたての状態。これに約400km試乗しました。

ほぼ新車ということで、運転中は印象が変わり続けました。良い方への変化です。「昨日はこんなだったけど今日はこんな感じ」。

最低限、各部が馴染むまで乗り味は変化していきます。購入後に味わえる新車の喜びですね。

試乗レポートではオドメーター500km超での印象を基本に記します。

 


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。

トヨタ流ビッグマイナーチェンジの例にもれず、内容は大幅レベルアップ。アクアでは値上げも最小限なのが魅力!

アクアの特徴概要(2017での変化)

アクアは燃費重視のコンパクトカーで、絶対的には安価な車両価格が基本キャラクター。

1500ccエンジンとモーターを軸にしたハイブリッドシステムを搭載し、ボディサイズはヴィッツと同程度の全長4050mm。価格は最小構成なら総額200万円ちょっと。

基本かわらず、日常での質感アップ

今回のマイナーチェンジでは基本はそのまま、クルマとしての質感がアップしています。乗り心地はライバル車を圧倒するほど立派になり、ハイブリッドに起因するであろう不快なノイズも影を潜めました。

まだまだ不快な部分はあるにせよ、最も厳しかった部分が大きく改善されています。

乗り心地はヴィッツ以下だったのがプレミオクラスまで上昇。大げさではなく、サスペンションの動きは数ランク分も向上。

失った部分もあります。運転しやすさという評価軸からのハンドリングは犠牲に。アクア独自の個性は影を潜め、またハイブリッドが当然の時代になり、魅力を失ったともいえます。

しかし誰にでもオススメしやすいのは今回のアクア。
トータルでもレベルアップしています。

本質がレベルアップ、トヨタのビッグマイナー

最近続く、トヨタのビッグマイナーチェンジ作戦。筆者ヒラリーはSAIとヴィッツで経験しています(マイナーで買い替え)。

自身や知人がマイナーチェンジ前後で乗り換え購入したことで、良い部分も悪い部分も変化を体感できました。

最近のビッグマイナーで共通しているのは「良くなったけど高くなった」という点。一般的であろうオプション装着しての実質的は価格は、かなり上昇しています。

値引きも一段と、「オプションから値引き」という側面が強くなった可能性。

アクアは値上げ幅小さい

中間グレードを最小限構成で購入すれば、マイナーでの値上げはわずかです。「グレードS」でデビュー時との価格を比較すれば、値上げは約8万円
その変化と値上げが当たり前の現在では最低限と思えます。

主たるユーザーを向いた方向でレベルアップし、値上げは最小限。割高感が強かったアクアが、割高に感じなくなるほどの素晴らしいマイナーチェンジ。コスパなら変わらずプリウスですが差は縮まりました。

試乗:走行感覚(ハイブリッドシステムの加速感)

実質的に1200cc程度のパワーという1500ccエンジンと、45kWというスペック上パワフルなモーターがアクアの心臓部(バッテリー出力が低くスペック出せない予想)。試乗して感じた加速減速の質感や加速力について。

イージードライブが可能な操作性とアクセル特性

ハイブリッドシステム従来からの純ガソリン車と同じように走れるというのはアクアの特徴。

メーターや操作部からも、必要以上にハイブリッド車ということを感じさせません。初めてアクアを運転しても、いつも通りに運転できるというこの特徴は、アクアの立ち位置によくあっていると思う。

特別なことなく運転できるというのは、アクセルを踏み込んでの加速もそう。ペダルをラフに踏み込んでも、マイルドでジワッとした加速で不快感なし。誰がどんな靴で運転しても、気難しいと感じる事はなさそう。

イージーな反面、加速開始はまったり

ダイレクト感として評価すれば今ひとつ。全開加速時を例に上げると、アクセルペダルを踏み込んでから最大加速に入るのは0.5秒〜1秒後(速度により異なる)。

日常的に素早くon-offを繰り返すユーザーには向いていない。同時にアクセルペダルを緩める時のレスポンスも反応弱くわかりにくい。

このダイレクト感は踏んだ時以上に大事な部分。アクセルoffでの減速が弱いのも含め、ダラダラとした走行になりやすい。

奥での微調整はナカナカ

ダイレクト感と近い意味でのペダルレスポンス。微調整に対する反応だけど、通常の1500ccエンジンを動力とする他車よりは、微調整に応えてくれる部分がある。

奥の方20%という部分での”少し抜く”という操作に対しても反応してくれる。

ミッションの有無での違いもでかい

最近のトヨタCVTでは、「軽いショックはやむを得ず」というほど反応の良さを重視しているモデルもある。ラフな操作でもショックを出さないアクアと住み分けされているようで、ユーザーとしては好みで選べる状況が嬉しい。

たくさんの車種がラインナップされる日本だからこその幸せな部分。

加速中の質感、加速の質的な部分

シフトセレクターデビュー当時のアクアは、それはもう質感なんて評価できないほど酷いものだった。

商用車やトラックが実用最優先なように、経済性最優先のアクアもコンセプトに忠実すぎ。プリウスとの質感/コスパだって大きすぎる差があった。

アクアは2度のマイナーチェンジで相当立派になった。ただプリウスだって進化。どちらも進化し続ける関係からやっぱり差はある。現在も、加速の質感という部分でアクアとの差はデカイ。

アクアの進化は静粛性向上

ハイブリッドシステムに起因するであろう電子ノイズ。ピーピーギャーギャーするあの不快なノイズだけど、相当に影を潜め静かになりました

というより、意地悪に耳を澄まさなければ気になる場面はわずか。いちおう、ブレーキング時だけはそれなりに電子ノイズが聞こえる。

エンジン始動時の不快感も軽減

アクセルペダルを大きく踏み込んだ際の、エンジン始動に関しても制御が変わったように感じる。

初期モデルでは高回転まで上げられたエンジンが一気に繋がるような感じで、唐突に高まるエンジンノイズは不快でした。
今回のモデルでは、程々の回転数からエンジンが繋がるような印象で、比較すればノイズはなだらかに高まる。質感高いのはもちろんこっち。

変わらず不快なエンジンノイズ

インパネ・運転席エンジンが発生するノイズの音質は相変わらずチープ

3気筒に近いような音質というか。そして回転数が高い時は振動だって半端ない

ここは変わらないばかりか、競合する他車のエンジンがレベルアップしている関係から現在、相対的な評価は一段と低いものになってしまった。

純ガソリン車と比較した場合、エンジン停止している間はハイブリッド車ならではの静粛性を味わえる。

体感的な動力性能

力強いと思える時もあるし、加速してくれないと思う時もあるアクアの加速力。トヨタ式ハイブリッド車全般で思うことなんだけど、純ガソリン車とは得手不得手が異なる。

得意なシチュエーションが異なり、単純な加速力の比較は難しいのかと。
バッテリー残量多ければ、1500cc&CVT車というイメージ。

ハイブリッドだから速いというわけじゃないし、コンパクトカーの中でも普通の加速力。余裕がある領域だけで走れないのも一緒。

アクアでは、発進直後など速度が低いところからの加速はピックアップが悪い。逆に中間加速とか上り坂での加速では、エンジン回転の高まり以上の力強さが気持ちいい

エンジンルーム予想するに、ミッション(変速機)の違いが大きい。

ミッションに相当する部分で独自の機構が使われている。ハイブリッドは速いと思って購入すれば、ショックを受けるかもしれない。

踏み込んだ際の加速感は、じわりと加速力を高めつつ、0.5〜1秒後に最大加速の体制に入る。CVTや有段ATで、「変速して回転数あげて加速」という一連の動作より時間がかかる。

流れの速い幹線道路などでは、それなりに先読みして踏んでいく必要がある。出遅れてからの加速開始では余裕ない加速を余儀なくされる。

アクア2017のメーターアクア2017のメーター(夜間)

質感上がった分、目立つネガティブ要素もある

静かになった!すると目立ってくる音がある!これはクルマに限らず言えることで、立派になったアクアも一緒だった。

初期モデルと比較してマイナー後のアクアは、エンジンルームや足回りからの不快な音が音が減り、車内への振動も減った。

その代わり、別の振動とノイズが気になるように。

具体的には、以前は気になりにくかったエンジン始動時の振動が気になるようになった

発進直後にエンジン始動すると不快な振動を感じる。また走行中、特に荒れた路面でなくてもAピラーから天井内張りがビリビリとノイズを出す。試乗したのは新車です(念のため)。

より上級なクラウンやSAIが、だからこそ不快感の強い部分が目立つと言えばわかりやすいかな。

トヨタ アクア

トヨタ

aqua (アクア)

  • 試乗グレード:“S”
  • ミッション:電気式無段階
  • 年式:2017y
  • 型式:NHP10
  • 新車価格:187万円

エンジン概要

  • 排気量:1500cc+モーター
  • エンジン型式:1NZ-FXE

その他概要

  • ボディサイズ:4050×1695×1455mm
  • 車重:1090kg
  • 発売時期:2011年12月〜
  • 新車価格帯:169万円〜
試乗レポ・ライター

当記事は「桃花」と「ヒラリー男爵」がお届けします
桃花ヒラリー男爵

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適合バッテリー

アクア

NHP10 - 1NZ-FXE 1500cc 2011年〜
専用タイプ

 
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比較評価
エンジン質感 5段階評価

エンジン音はガラガラ。壮大なノイズ。システム全体では扱いやすく静かな立派感。

駆動系質感 5段階評価

神経使わずギクシャクせず。ショックも出ない。

足回りの質感 5段階評価

動きやすくなったダンパーで乗り心地改善。価格に見合ったレベルはある。

内装の質感 5段階評価

デビュー時よりは相当立派に見える。

外装の質感 5段階評価

低くてワイド感強め。視界や乗降性が犠牲になってる分が立ち位置的に微妙。

静粛性 5段階評価

静かになったけど、同価格帯のヴィッツやカローラには遠く及ばず。

お買い得度 5段階評価

初期モデルから見ればコスパ向上。ただ最近のオプション戦略で総額は厳しくなる。






試乗や比較が難しい中古車も、より具体的なレビューでぜひ!
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
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