自動車の・試乗レポート(日産)

2019年記事 日産キューブ
 & 桃花

キューブ(2017年式)試乗「1」
デザインの魅力・エンジン

評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。日産キューブ・Z12型。2017年式の試乗レポート。

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「特徴概要とエンジン・ミッション」

日産
  • グレード:“1,5X Vセレクション”
  • 年式:2017年式
  • 型式:Z12 2017年式
  • 車両価格:178万円
  • デビュー年:2008年11月〜
キューブのインパネ1キューブのインパネ2・乗車時

キューブの特徴概要

キューブ・ボディデザイン

2008年のデビューから10年以上販売されている3代目キューブ(この試乗記は2019年)。魅力はなんといっても、未だ色褪せぬボディデザイン!

古さを感じさせないボディデザイン

キューブをお借りした後、クルマに興味が薄い知人に、見せたり乗せたりしてみました。そして感想を聞けば皆揃って「新しいクルマだよね」と。

つまるところ古く見えず、個性的かつ万人受けするボディデザインだと思います。

ついでに「乗り心地が安っぽい」とも。未だ新しく見えるボディデザインとは反対に、中身は10年前の乗り味。
そういえば「懐かしい運転感覚」という意見も頂きました。

試乗したキューブ

ボディ・リア斜め試乗したのは2017年式キューブ。グレードは「1.5X Vセレクション」。オドメーターが示す走行距離は18000km

1500ccのCVTモデルで、基本的にベーシックなグレード。車両価格は178万円です。

このキューブに6日間400km超を試乗。都市部の郊外をメインに田んぼが見える田舎道、渋滞なども試乗してきました。

クルマのキャラクター

先代となる2代目キューブも、ボディデザインが相当魅力的なクルマでした。人気も素晴らしくどこでも高評価。

そんな2代目は未だに魅力的ながら、より新しさを感じるのはこの3代目。たとえ2代目の方が美しいとしても、新しく見えるのは3代目。ここは重要なポイクルマのキャラクターントだと思います。

ボディデザインが魅力!

ボディ・フロント斜めボディデザインの特徴は、前からは高いボリューム感、横からは圧縮された凝縮感、後ろは左右非対称の形状。

そして単なるハコ形ではなく、膨らみのあるラインで様々な表情を持ちます。

ボディ寸法はヴィッツやノートなど一般的なBセグコンパクトより小さく、全長3890mm。

このサイズで大きな存在感を主張し、見る者を飽きさせません。また着座しても、もっと大きなクルマに乗っているような感覚。オーナーの満足感は高いと思います。

内容は過渡期のクルマ、それでも欲しくなる魅力

クルマの内容的には旧世代的。電子制御なんとか...というパーツが出始めの時期でしたので、過渡期に登場してしまった感があり、洗練された乗り味にはほど遠いです。

率直に言って走行感覚や快適性能には厳しい評価が並びます。続く試乗感や評価は、読んでて気持ち良いものではないでしょう。

ただ、試乗しなくても、乗らなくても欲しくなっちゃうクルマに間違いありません。独自の魅力、強い個性、内容は条件次第で納得できると思います。


※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!

試乗:動力性能と質感(エンジン)

キューブに搭載されるエンジンは「HR15DE」。ベーシックな1500ccで最大出力は111ps。筆者的にはこれくらいパワーあれば困ることなさそうという印象で、軽自動車を基準にすればすごいパワフルだと感じるのではないかと思う。

エンジン質感と加速感

エンジンルームエンジン始動時からアイドリング時、さらには走行中に聞こえてくるエンジン音は、何年も聞き慣れたいつもどおりの音質。

最新・緻密・高質と感じる部分はなく、何も感じないもしくは、コンパクトカー好きからすると懐かしい感じを受けるかもしれない。

伝わってくる振動もそうで、特に低速巡航中は、足元やハンドルにブルブルした微振動が気になる。

手がしびれそうでハンドルから手を離したくなる感触、少し前のコンパクトカーはみなそうだった。現在は状況が変わり、今は軽自動車がこのレベルになってきている。

元気良い特性

タコメーターアクセルペダルに対する反応は良く、軽く空ぶかしすればタコメーターが動かないレベルの微調整でもエンジン音は変化しているのがわかる。

回転数が上がる瞬間も下がる瞬間もアクセルペダルに従順だ。ただこれが、走行中に意味があるかどうかはCVT次第になってしまうのが残念。

演出が気持ち良い全開加速

加速感は、常用域でのフィーリングは後述。全開時は「シューーーー!」という吸気音が響き、加速感を強調。実際以上にパワフルな加速が連想でき、演出という面で優れている。

試乗:CVT・ミッション

シフトセレクターキューブのミッションはCVTで、無断階と呼ばれるほど複雑に変速するタイプ。

複雑だからプログラム次第で、乗りやすいモノから乗り難いモノまで様々。

またシフトセレクターはコラムシフト。ステアリングコラムからレバーが出ているタイプで、ワイパーレバーのように上下に操作をする。最近減ってきているけど、その理由は乗ったら想像できます。

変速のキャラクターや質感

気になるノイズは控えめで、変速も素早い。キューブのCVTはそんな優れたコンポーネンツに思える。思えるんだけど、クルマとのマッチングが今ひとつというか、スロットル特性やサス特性との兼ね合いで、ドライバビリティに難を感じる。

味付けは回転数を上昇させてから加速するタイプで、低回転域ではCVTらしさ満点。逆にアクセル開度50%以上に踏み込むと元気いっぱい。一段シフトダウンして加速するようにピュンと針が跳ね上がる。

元気良い分、挙動変化が気になる

ちょっと強めの加速以上では、素早い変速で乗員の快適性を損なう場面がある。全長3890mmで大きめエンジン、柔らかいフロントサスペンションなど相まり、ピッチング(前後方向の揺れ)が目立つ

また衝撃も出やすく、ゆっくりしたアクセルワークなら気にならずも、アクセル操作が忙しい場面ではショックまでも目立つ。故に素早い動作を我慢させられる印象が残る。

速度に合わせて回転上昇する部分もある

高回転域では、日常領域(およそ100km/h以下)では回転数キープせず、100km/hあたりで6000rpmあたりをキープするように加速。

クセの強いスロットル特性

ペダルレイアウトアクセル開度30%以下では緩く、それ以上で急に鋭くなるスロットル特性。

丁寧に踏み始めれば加速せず、踏み込み量を増やせば思った以上に加速。軽自動車デイズ(2019年登場)と比較しても、洗練度が足りません。

CVTも合わせれば強い2面性。神経質に滑らかな運転を追求するのは向いてません

逆に「ゆっくり行こうぜ」or「ガンガンいこうぜ」と、いつも乗り方が決まってる場合は気にならない可能性。

なお、スイッチで切り替えるエコモードはこの傾向がさらに強まり、一段と乗り難くなります。

キューブのメーター(昼)キューブのメーター(夜間)

スポーツモード

CVTのスポーツモード。切り替えはシフトレバー先端のスイッチで行う。スポーツモードでは、エンジン回転数が1000~2000回転上がり、エンジンブレーキを強くなったり、次の加速に備えたりできる。

スポーツモードスイッチスポーツモードだからってエンジンパワーが上がるわけじゃないけど、アクセル踏み込む前から回転が上がっていれば、それは加速体制ができてるのと一緒。すぐに加速してくれる。

その他、個体差か試乗車はブレーキの特性が扱いにくかった。同じように感じたらスポーツモードを使用したほうがラクに運転できると思う。

それからスポーツモードの状態でも、状況次第では低回転巡航もされた。わずかな燃費悪化が気にならなければ、走りやすい常時スポーツモードという走行もありえる。

日産 キューブ

ニッサン

CUBE (キューブ)

  • 試乗グレード:“15X Vセレクション”
  • 型式:Z12
  • 年式:2017y
  • ミッション:CVT
  • 車両価格:178万円

エンジン概要

  • 排気量:1500cc
  • エンジン型式:HR15DE

その他概要

  • ボディサイズ:3890×1695×1650mm
  • 車重:1200kg
  • 発売時期:2008年11月〜
  • 新車時価格帯:145万円〜

車両型式

  • Z12 ・・・ 前輪駆動
  • NZ12 ・・・ 4WD
試乗レポ・ライター

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キューブ

Z12 - HR15DE 1500cc 2008年〜
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比較評価
エンジン質感 5段階評価

始動や振動という面で少しだけ不快感を感じる時がある。スロットル特性が今一つ。

CVT質感 5段階評価

素早い変速が魅力ながらショックも出やすい。

足回りの質感 5段階評価

ごくごく低速なら乗り心地良好。

内装の質感 5段階評価

シートだけ立派な豪華一点主義。

外装の質感 5段階評価

キューブといえばボディデザイン!

お買い得度 5段階評価

個性的なクルマとしては納得のお値段。




試乗や比較が難しい中古車も、より具体的なレビューでぜひ!
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
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