間違いいっぱいの自動車選び。ルーミー(2017年式)試乗レポート。
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トヨタ・ルーミー(型式M900A)、グレード「X-S」です。
ルーミーは軽自動車を大きくしたようなクルマ。トヨタ販売ですがダイハツ/トヨタのクルマといわれます。
スライドドア系の軽自動車と近い価格帯で、より高い利便性と運転しやすさ、そして安全性も高くレベルアップ。
すると、軽自動車より売れても良いんじゃない?って感じだけど、試乗すれば気になる点も目立ちました。完全に予想外のキャラクターにびっくりです。
ラインナップ上の特徴として、OEMや兄弟車バリエーションの多さが上げられます。
「タンク/ルーミー」「トール」「ジャスティ」と、なんと4車種がラインナップ。
買う場所は自由に選べ、トヨタ・ダイハツ・スバルとお好みのエンブレムを選べます。
ボディデザイン細部だってお好みのタイプがあるでしょうし、金額的な条件面だって有利に交渉できるかもしれません。
試乗したのは2017年式トヨタ・ルーミー。グレード「X-S」。
車両価格は153万円で、ターボ付きグレードを除くと中心のグレードです。
オドメーターが示す走行距離は約30000km。試乗は2019年ですから、2年落ちの距離3万km、中古車でよくあるくらいの車体です。
乗り心地や静粛性は多少なりとも劣化していると思います。
こんなルーミーのハンドル握って200km超。リアシートなど含めた試乗を行い、他車と比較し、印象をまとめました。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
ルーミーはタンク、トール、ジャスティと多くの兄弟車が揃うコンパクトハイトワゴンです。
全長3700mmの全幅1670mm、軽自動車を一回り大きくしたボディサイズのルーミー。
内装を見ても軽自動車の延長線上で、ウェイクが軽自動車の王様なら、ルーミーは差詰め大王様。
ウェイクやタントをより使いやすく、運転しやすく、余裕を増して魅力を高めたようなクルマ。
お値段もウェイクより安価なくらいで、「軽自動車って高いよね!」と感じる方にピッタリな一台です。
ルーミーを試乗して感じる特徴は、快適性より運転しやすさを重視したのであろうというキャラクター。
エンジンは経済性最優先の3気筒1000cc。それでいて切りやすいハンドリングに扱いやすいブレーキ。こんなに走りやすいコンパクトって他にあったっけ?というレベルでハイレベル。
内装は最低限の質感で完全に質実剛健、快適性だって最低限。そこまでして走りやすさを高めたという部分に好印象を抱きます。
トヨタ/ダイハツというより最近のスズキ車らしいクルマです。
エンジン型式は「1KR-FE」。比較的新しい世代の3気筒1000ccエンジン。バリエーションでターボ付きもあります。今回の試乗車はターボなしNAモデル。
経済性最優先なら我慢も仕方なし。軽自動車よりはマシだけど...そんな質感。
加速重視のギヤ比を使い、高い回転数で加速する場面が多いから、嫌な部分が目立つ。振動やノイズは豪快です。
アンダーパワーだからかスロットル特性は早開き。丁寧に発進しないとグラっとリアが沈んで嫌な挙動が出る。ハンドルやブレーキが扱いやすいのにこれは惜しい!
ノイズはフロントシートではグォ〜とエンジンノイズが大きく、リアシートではボーボーボヘボヘとした排気ノイズが目立つ。特にリアシートでは巡航中でも3気筒らしいノイズが聞こえてくる。
筆者がルーミーを購入するなら、ターボ付きモデルを真剣に考慮する。このNAモデルだと、日常生活で困るくらいのパワー不足を感じちゃう。
自車1台で走行するなら問題ないけど、周囲にクルマが居る時はちょっと大変。例えばこんな時。
上り坂で停止すると、そこからの発進はアクセル全開。後ろのクルマに迷惑かけないようにと神経使えば、全開でも加速力は不足。
またペースが良い道での発進加速では、周囲がスゥ〜っと加速する中で、自分はブォォォォンと一生懸命に加速。一瞬気を抜けば流れに合わせるのも大変だから疲れちゃう。
絶対的な加速力よりも低速低回転からの加速時にパワー不足を感じます。
この辺は1500ccエンジンのシエンタやフリードでも厳しいから、車重に対する排気量が重要な部分。そこに余裕を感じるキューブだったら、不足しないだけの加速をしてくれる。
ミッションはCVT。ほどほどにレスポンスよく、あまりショックも出さず、ノイズも気にならないCVTだから単体としての評価は良好。
でもやっぱり、エンジンパワーに余裕ないからミッションの特徴は目立たない。長所も短所もね。
試乗中、気になったのは1点。ギヤ比を上げるか下げるか迷うような挙動があった。
発進時に、滑らかに強い加速を...と、遅い速度でアクセルペダルを踏み込んでいくと、回転数が上がって下がって上がってという音が聞こえる。
慣れないとアレレってアクセルを緩めてしまいます。
ウマ娘というアプリが人気ということもあり、親しみやすい進行で比較動画を作ってみました。
クルマ選びが面倒くさいという方にもご覧頂ければと思います。
シフトセレクターの「D」から下に並ぶのは、「S」と「B」。どちらのポジションもDレンジより高い回転数を保つようになる。
「S」は、ルーミーでは機能は限定的。理由は絶対的なパワーが小さく、通常でも高めの回転数が使用されている。
例えばパソコンの省電力機能をオフにしてもパワーアップしないのと似ていて、常に全力だったらそれ以上にはならない。
「B」は教科書通り、エンジンブレーキが欲しい時は積極的に使いたいパターン。アクセルOFFでも回転数をキープしてくれる。
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ルーミー
M900A - 1KR-FE 1000cc 2016年〜
確認中
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国産車バッテリー
動力質感 | |
軽自動車の3気筒とは違う。でもその程度。 |
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駆動系質感 | |
低ショック低騒音、しかしロアパワーゆえに気になる部分も目立つ。 |
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快適性 | |
2の次です!そんな感じ。 |
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足回りの質感 | |
フラット感高く、マニア向けな質感はなかなか。 |
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内装の質感 | |
20年前の軽自動車? |
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外装の質感 | |
実際より大きく見えて立派 |
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運転しやすさ | |
ハンドルが切りやすい!ブレーキが踏みやすい! |
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お買い得度 | |
軽自動車と比較すればお得とも。一方でシエンタクラスと比較すると厳しい |
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。