間違いいっぱいの自動車選び。ルーミー(2017年式)試乗レポート。
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トヨタ・ルーミー(型式M900A)、グレード「X-S」です。
試乗時の参考燃費。メーターに表示される車載燃費計での数値です。ドライバーは2名、交代しながら約200km走行して計測。
空いた市街地を中心にしたコースで表示された燃費は13.3km/L。排気量なりに良好な燃費になった。
次に信号の少ない田舎道を中心にしたコースで表示された燃費は15.2km/L。今ひとつ物足りない燃費になった。
試乗中、瞬間燃費計を見ていた様子でも、一定速度での巡航が長く、伸びるべき区間で伸びていない様子。
このあたり、筆者たちが日常的に使用しているヴィッツ2台(1000cc&1300cc)と比較すると、田舎道メインでは2割ほど低い燃費という印象。
慣れやクセを差し引くと、1割くらい低いあたりかな。月に5000円給油される方だと500円の差とも言える。
ルーミーはアンダーパワーから常用する回転数が高く、スロットル特性も早開き。燃費重視の走り方をしようにも難しく、ちょっとの判断ミスで無駄も大きい。そうした部分で慣れやクセの差も大きいと判断しました。
ルーミーのボディサイズは、全長3700mmの全幅1670mmと軽自動車の次に小さなクラス。
一般的にコンパクトカーといわれるヴィッツやデミオなどより一回り小さいです。全長で200〜300mm短いサイズ。
フロントは威圧感があって、リアはワイドと、寸法より大きく見える。特に真後ろから見た時は、ノア/ヴォクシーと間違えるほどのサイズ感。
横からみればバンパーの意味は全くないほどに切りつめられ、こうしたあたりが軽自動車で培ってきたノウハウなんでしょう。
都市部の交通状況では譲り合いが不可欠。入れたり入れてもらったりはお互い様で当たり前の事だと思うけど、譲ってもらう事に抵抗感を感じるドライバーも少なからずいらっしゃいます。
すると、「譲ってもらえやすいクルマ」とか「入られやすいクルマ」とか出てくるという事実。確かに初対面では外見が重要ですからね。
輸入車のビッグセダンとか乗っていると、車線変更など容易なのは実感できるから、やっぱり仕方ない。有ってはならない事といっても、やっぱり人間だしね。わかっちゃいるけど仕方なし。
ではルーミーとキューブを比較した場合、イカツさで走りやすさに差が出るだろうか?筆者的には差がないとないと思うんだけどな〜。如何でしょうか。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
ルーミーはタンク、トール、ジャスティと多くの兄弟車が揃うコンパクトハイトワゴンです。
単純明快な表現と比較のページ!
ルーミーより少し大きい、2列シート車のキューブ。大きな違いはリアドア。キューブはヒンジ付きのスイングドアです。
走行感覚ではルーミーの方が新しく出来の良い乗り味。ただ快適性も含めて比較すれば別、マニアックなクルマ好きでないと魅力を感じにくいかもしれない。
それよりは足やシートが柔らかく重厚感もあるキューブの方が、上級車的と感じやすい。
また同じような車両価格でキューブは1500ccエンジンを搭載し、車格感も高い。スライドドアと気持ちよくハンドル切れるという部分が絶対条件でなければ、キューブのコストパフォーマンスに魅力。
スライドドアの軽自動車と比較すれば、お値段が近いというのがポイント。
例えばウェイクの価格は155万円(L・SA3)ルーミーは衝突軽減ブレーキが付いて153万円だから、違いは税金面くらい。意外にも同じくらいでしょ。
そうすると、ルーミーのコストパフォーマンスはめちゃくちゃ高いと思える。軽自動車より優れた走行感覚に、高い利便性。もしかしたら機械としての耐久性にも違いがあるかもしれない。
ただ、それだけじゃないところが悩ましい。ルーミーのインパネは軽自動車と比較しても質感が低すぎる。新車買った!という喜びを感じられるのは軽自動車の方かな。ウェイクでもタントカスタムでもN-Boxでもデイズルークスでも、どれと比較しても一番大きなポイントはここ。
3列シートのコンパクトミニバン、シエンタ。ルーミーとはボディ全長は55cm違うから、サイズ的には2クラスの差がある。
しかし価格は、168万円〜と、20万円の差しかない。ちょっとしたオプションや条件の差くらいとなっている。
走行感覚を比較すると、硬くて乗りやすいルーミーに対し、柔らかいのに乗りやすいシエンタ。
価格は近くてもランクは明らかに違うから、見ても乗っても質感はシエンタ優勢。
とてもとても20万円差とは思えない差がある。致命的なのはターゲットを絞りすぎているボディデザイン。アクが強くて個性強すぎ。ボディデザインでルーミーにも勝機。
シエンタとガチなのがフリード。価格は188万円〜なので、ルーミーやシエンタよりも高価な値付けがされている。
ルーミーならターボ付きグレードと同じくらいの価格。ルーミーのベーシックグレードを狙っているならご予算オーバーだろうけど、上級グレード狙いならライバル関係。
フリードの魅力は内外装の質感。万人受けする方向で質感高い内外装はまさにノーブル。特に内装はコンパクトクラスという枠から飛び出ている。ルーミー見てからフリード見れば、誰だってフリードが欲しくなる事でしょう。それでお値段、ターボ付きルーミーと一緒ですから。
弱点は乗り心地や気持ちよくない走行感覚。クルマ好きならきっと、ルーミーの方が走りやすいと感じるはず。
単純明快・簡潔に。長所短所をまとめました。お手数ですが意味不明な部分は本文でチェックして下さい。
スライドドアの軽自動車と近い価格帯で、圧倒的に走りやすい走行感覚。ただその分、快適性とか内装質感などが犠牲になっていて、特徴は明確です。
当たり障りのない実用車ではなく、ドライバーの運転しやすさに振られたキャラクターを持つルーミー。余計な神経使わないハンドルとブレーキはすばらしい魅力。
一方で乗り心地など車内快適性は低く、安っぽく感じやすいもの。内装質感も相当に割り切られている。
特徴を気に入れば、あとは価格的な部分。軽自動車より便利で走りやすく、安全性も高く、ボディデザインも立派。それで価格は同じくらい。だから軽自動車と比較すればコスパが高い。
逆に上位クラスのシエンタあたりと比較すると、僅かな価格差で大きな質感の差。ルーミーで上位グレードを選ぶとコスパは相当に低い。
見方変えると軽自動車の割高感が目立ち、しかし税金面でルーミーより有利。選択肢が多い分だけ迷ってしまう車両価格が悩ましいと思いました。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。