評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。日産キューブ・Z12型。2017年式の試乗レポート。
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デビューから10年超、未だ美しいボディデザインに惹かれます。
日産ノートより一回り小さなボディで、大きく見えて大きく乗れるキューブ。
コンパクトクラス・大きめエンジン・車重はそこそこ1200kg。燃費はどれくらいか興味津々です。
試乗したコースは都市部の郊外と、渋滞の少ない市街地がメイン。ワインディングは走行後に燃費計リセットしたので、元気良い走行は計測に含まれていません。
走行中は全体的に14〜16.5km/Lの間が表示。そして丁寧な運転を意識しながら走行した、試乗中の参考燃費はこれくらい。大雑把に16km/Lというあたり。
実際には15km/L前後が表示されている時間が長かったものの、クルマに慣れてきた事もあり途中から数値上昇。
周囲に田んぼが見えて、信号は数kmに一回。そしてアップダウンも少ない。こんな条件の良い道で、瞬間燃費計を見ながらエコランした時の燃費。
数十km走って30km/Lくらい。他の小排気量ガソリン車でもそうだけど、燃費は好条件下で如何に伸ばせるか、だと思う。
コンビニに寄るなど無ければもう少し立派で、逆に寄り道が増えればもう少し下がる。30km/Lなどと表示されていると、燃費計の動きは敏感です。
キューブのアイドリングストップは、停止してブレーキを踏み増しするとエンジン停止するタイプ。また条件によっては「P」レンジでもエンジン停止する。
再始動はブレーキを緩めるか、軽くアクセルをポンと踏めば再始動する。
このアイドリングストップって、市街地では便利な反面、田舎道では効果に疑問。止まったと思ったら始動という場面も多く、各部の耐久性や燃費悪化など逆効果ではないかとも思う。
そこで最近、田舎道でもアイドリンストップを燃費に活かせないか、考えながら走行している。
ポイントとして考えられるのは、減速の仕方と再始動のタイミング。それから止める止めないの判断。特に、前走車に合わせず、停止時間を伸ばして効率的な加速ができれば、燃費に貢献できるのではないかと思考中。
ただあれだよね、余計な神経使ってどれだけ燃料代を節約できるのだろう?月に10円か20円??趣味でなければ出来ませんね。
キューブのボディサイズは全長3890mm、全幅1695mm。意外や意外、日産の人気コンパクトカー「ノート」より一回り小さいサイズだったりする。
しかし運転席に着座した感覚は、もっと大きな5ナンバーサイズミニバンと変わらぬサイズ感。もしかしたらもっと大きく感じるかもしれない。
大きなクルマを運転している感覚は、ドライバーによっては高い満足感を得られるだろうし、逆にドライバーによっては不安を感じる要因になる。
どちらにしてもキューブは、ボンネット先端が見えたり、フロント足元が見やすいため、狭いところで困ることはないと思う。
角ばったフロント先端は、壁に寄せた時に圧迫感を感じるけど、実際に見えるからすぐ慣れる。
また大きく感じても、全長短いからドライバーから後ろは短い。バック時に距離感を掴みやすく、バックカメラがなくても余計な神経を使いません。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
画像はホンダ・フリードとトヨタ・シエンタ。キューブとは価格もボディサイズも近い(ハイブリッド除く)。エンジンも同じ1500ccエンジン。
フリードは端正で質感高い内外装と、文句いわなきゃ使える3列目シートが魅力。
内装はキューブとは全く異なる質感の持ち主。軽自動車とミドルクラスくらいの差がある。
ただし、アクセル・ブレーキ・ハンドリングという部分はキューブ以上にクセが強く、またレベルも低くて安っぽい。普通に走る市街地でも乗りにくい部分が顔を出す。
シエンタは完成度高い乗り味がずば抜けている。
スポーティとかじゃなくて日常的な味付けなんだけど、乗り心地と走行安定性のバランスが良く、操作に対する過渡特性も良好。
ただし、クセが強いのはボディデザインと内装デザイン(インパネ形状)。受け入れられないユーザーも多いだろうから、真逆の特徴を持つキューブやフリードの選択肢が引き立つ。
シエンタとキューブは人気が高くて販売台数が多い。アイデアの塊のような3列目を備え、質感だってコンパクトクラスとしては異様なほどに立派。
でもキューブだって、魅力的なボディデザインで所有満足度はきっと高い。そして、例えば軽自動車だとパワーが足りないという場合の選択肢として、最も向いているのはキューブ。元気いっぱいに走ってくれる。
同じ排気量だけどシエンタやキューブはもっさり。キューブは余裕があるから運転もラク。
トヨタ・ルーミー/タンク、ダイハツ・トール、スバル・ジャスティス。OEMや兄弟車で強力に展開する競合車。
このルーミー達は軽自動車に近い存在で、ボディサイズはキューブより少し小さく、エンジンは1000ccとかなり小さい。そのかわりスライドドアが採用され、キューブと同じ〜少しやすい価格設定がされている。
2列シートのハイトワゴンと考えればガチ...にも思えるんだけど、実際はキューブの方が上級感強い。同価格帯なんだけどね。
ルーミー達は上級軽自動車と比較すればコスパ高く感じ、キューブとかシエンタ、フリードと比較するとコスパ低く感じる。
クルマの特徴は、走りやすいハンドリングと扱いやすいブレーキフィールが魅力の正統派。マニアックなクルマ好きなら魅力を感じるであろう長所を持つ。
筆者ヒラリー的には、スライドドアに必要性がなければ、キューブの魅力が高いと思います。
単純明快・簡潔に。長所短所をまとめました。お手数ですが意味不明な部分は本文でチェックして下さい。
キューブは魅力的なクルマだけど、運転すると古さが目立つ。2008年デビューのロングセラーモデルだから、欠点を値引きに変える交渉をぜひ。
「キューブが欲しいけど昔のクルマみたい。デイズの方が運転しやすい」など、当ページの内容を材料に試してみて下さい。
「良いクルマだけど欲しくない」事が多い中でキューブは、「乗らなくても欲しくなるクルマ」。個性的かつ万人受けするであろうボディデザインは大きな大きな魅力で、またお洒落なブランドイメージも後押し。
しかも、個性的だからといって別格な値付けはされず、最安160万円とリーズナブル。少なくても価格に割高さは感じません。ここ重要ですよね。
試乗すれば走行性能や快適性は一昔前の基準で、車内の質感も低レベル。エンジンを除けば最新の軽自動車に負けてしまう評価。クルマ好きが喜ぶポイントはありません。
それでも、欲しいという方には積極的に後押ししたいクルマです。
商品価値は価格次第。内容的に劣る部分は価格で補えます。旧世代的というか劣る部分は値引きの材料に、「10年前の乗り味なんだから安くして!」と、当レポートに書いてある事を利用して頂ければ嬉しいです。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。