間違いいっぱいの自動車選び・評価評論。トヨタ・ブレイド。2400ccモデル(車両型式AZE154)の試乗レポート。
当ページは1ページ目です。
大きなエンジンを搭載するCセグメント。エンジン2400cc&3500ccで、お値段230万円〜。国産としては貴重な高級ミドルコンパクトカーです。
関連:2代目オーリスの試乗記はこちらです。
(ブレイドの後継も兼ねています)
試乗内容は限定的。第一印象重視で、一般的な表現を心がけています。
ブレイドはトヨタ・オーリスの兄貴分。上級コンパクトカーであるオーリスをさらに高級に仕立てたクルマです。
セダンで言えばカローラとプレミオ。そんな関係が、オーリスとブレイドの関係です。
オーリスは1800ccで200万円と、見えないところにお金掛かったといわれるクルマで、欧州版カローラとして本質的な走行性能が重視されています。
その兄貴分がこのブレイド。より高級な仕立てを感じます。
ブレイドはボディサイズと価格、車格的なポジションが特殊です。
マークXに迫る価格で、オーリスと同じボディディメンション。エンジンは2400cc。価格でみるかサイズでみるか、排気量でみるか、日本車的なピラミッドから外れている感じです。
だから車格を気にせずに乗れる「貴重なクルマ」。ブレイドの知名度が低いことも、この場合は長所。特異な特長を持ち、通好みなトヨタ車という魅力があります。
車格が微妙ということはターゲット不明。どういうユーザーに向けて作られたの?って微妙です。
運転すればブレイドはボディ見切りが悪く、コンパクトだからってラクなわけじゃありません。ブレイドは誰のために開発されたクルマ??イコール特徴です。
ライバルは輸入車でしょうか。察するにお金持ちの為のコンパクトカーなんですね。
実用性が高いクルマも、大きく豪華なアッパーミドルセダンも同価格帯で選べますから。余裕があるユーザーに向けたクルマだと思います。
内装の評価はオーリスと同一です。表面の加飾、例えば上級グレードではアルカンターラが多用され彩られますが、基本は一緒です。
オーリスにも言える事ながら、欧州車ライクなシートに深いインパネ奥行き、調整幅広いシートポジション。この辺りが魅力です。望めば高級車みたいに包まれ感強いドライビングポジションも作れます。
欠点もオーリスと一緒です。エアコン関連のスイッチが押し心地悪く、軽自動車レベルのタッチ。
軽く押し、反応しているかも解りにくい。離すときに引っかかる。オーリスやブレイド数台の試乗車で確認しましたがどれも一緒。毎日使うと思うと、ストレスが予想できます。
シート表地は平織りタイプで、さっぱりな触り心地が気持ち良い。ホールド性ではファブリック生地より滑ります。評価はお好みでどうぞ。
センタークラスターに並ぶ各種スイッチ。これらの押し心地がとても悪いです。引っかかり、特筆するレベルで質感が低いです。一部のスイッチでは、スイッチ中央を丁寧に押してもひっかかりがあります。
押し心地が悪いだけならまだいいんですが、押したつもりが押せてなかったり、そんな感覚が残ります。だから目視して確認しなければならない。
コストダウンが目立つ、この時代のトヨタ車。押し心地が悪いのはブレイドに限ったことではありません。例えばクラウンのステアリングスイッチだって動きが渋いし、トヨタ多くの車種でこんな感じ。
その中でも、このブレイドや兄弟車オーリスのスイッチはとても残念レベル。購入する前に気付けばまだ納得できますが、買ってから気付いたらクレームレベルの質感だと思います。
小変更かマイナーチェンジで改良の可能性はあります。新車・中古車問わず試乗時はチェックしてみて下さい。
ワイドな横幅を持つボディサイズ。これはブレイドの特徴ですが、左右シート間の間隔は5ナンバー小型車と同様程度に狭いです。
運転席と助手席の隙間、カップルディスタンスと呼ばれ、上級車ほど広いのが一般的です。だから、ここが広いと「高いクルマ乗ってる感」が強いもの。
例えばレクサスLSやセルシオのように、シート間の距離があると男性2人乗車でも快適。長時間長距離も苦になりません。
フロントシートはボディの内側に寄って固定されています。
これはトヨタの効率主義?詳細は不明ですが、小さいクルマを大きく仕立て直した車種で多く見られるタイプです。
ブレイドの特徴はやっぱりエンジン。2400ccと3500ccが用意されます。最初に試乗したのは2400cc。低回転でのトルクに余裕あり、エンジンが苦しそうにすることはありません。
運転した感じは、ゆったり、低回転から余裕がある感じ。イメージしていたやんちゃでイケイケなイメージとは違います。その分というか、上はあんまり回らず、安っぽい振動も感じます。
「2AZ-FE」という2400ccエンジンはトヨタの人気車種の多くに積まれるエンジン。その中ではブレイドはボディ最軽量クラス。といっても、ブレイドの車重は1400kg。(後で調べたらアベンシスと一緒)。なので軽くはありません。
おばちゃんが運転して大丈夫というのがトヨタ車。意図せぬ急発進してビックリして急ブレーキなんて、コントみたいな感じにはなりませんのでご安心を。
刺激や面白みがないのはガマンしてね。気持ちいいエンジンが欲しければ6気筒以上を買ってね!トヨタには優れた多気筒エンジンがあるから、4気筒は無理しない質感。トヨタのポリシーを感じますw
トルクの出方はいかにも4気筒。音も4気筒らしい図太い感じ。もっとボディ大きな2400c搭載車と比較すれば、エンジン目立ち、静粛性で負けるます。エンジン音はずいぶんと室内に入ってきます。
こうした4気筒の音をスポーティと感じるか、安っぽいと感じるか、筆者は両方感じます。
トヨタの4気筒は実用エンジンらしさがいっぱい。エンジンから受けるクルマの印象は大きいです。
ブレイドのCVTは普通です。ボディに対し排気量が大きければ、CVTのアラが目立ちません。
試乗したブレイドは荒くスロットルが開くようなタイプでなく、扱いやすかったです。この部分は、オーリスと比較すると、断然好印象。
オーリスのアクセル、ブレーキの扱いにくさは天下一品。CVTのセッティングもとても好ましいものではありません。運転の好き嫌い関わらず、耐え難いレベルでした。
ここだけで、オーリスとブレイドの価格差を埋めるだけの差があるかもしれません。
足回りはオーリスと大きな違いがあります。基本的な構造が異なり、リアはダブルウィッシュボーンになっています。これによりアライメント最適化や乗り心地の質感アップが期待できます。
オーリスと比較すれば、全体的にソフトでしっとりしています。絶対的には柔らかい足ではありませんが、オーリスよりはソフトです。余計なノイズも低減されているので、このあたりからも品の良さがわかります。こうしたセッティングとフィーリングは、トヨタFF車の中ではいい方と思います。
今回の試乗は市街地メインだったので、積極的なドライブはおこなえませんでした。好き勝手に試乗できた部分は、フル加速、フルブレーキングを数回と、荒れた舗装面のチェックが試乗のメインでした。
系列サービスです!
法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。
セディナなど法人ETCカード
系列サービスです!
「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト
ブレイド 4WD
AZE154H - 2AZ 2400cc 2006年〜
55D23L
ブレイド
AZE156H - 2AZ 2400cc 2006年〜
55D23L
ブレイド マスター
GRE156H - 2GR 3500cc 2008年〜
55D23L
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
エンジン質感 | |
駆動系質感 | |
足回りの質感 | |
内装の質感 | |
外装の質感 | |
快適性 | |
お買い得度 |
センターコンソールは盛り上がった独特の形状。シフトセレクターパネルの剛性はまったくなし。シフト操作するとグニャグニャする。
シフトノブを動かしたときにギシギシ音が出てきたら、根本にグリスを挿すと良い。他のトヨタ車で実験済み。
大型の天井イルミネーション、ハンドタイプのサイドブレーキ。
後期になるとメーター回りの質感が向上する。ブレイドGのメーターパネル。
前期はまるでDIYのようにアルカンターラが貼ってあってまさに意味不明。いやDIYでインパネ加工される方ならもっと統一コンセプトに基づいてしっかりやります。
ブレイドのあれは完全に「なんかしとけば良いだろ」程度で完全にユーザーを舐めてました。
ブレイドマスターのメーターパネル。マスターはモデル途中より登場。
ブレイド・リアのイメージ。テールライトレンズの手数が増やしてオーリスと差別化を図っている。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。