試乗記は、日産エルグランド(E52型)グレードは3500ccの「350ハイウェイスター」。車両価格400万円とリッチなグレードです。
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試乗内容は限定的。第一印象重視でより一般的な表現を心がけています。
エルグランドは国産ミニバンの中で最もビッグなクラス。全長4915mm×全幅1850mm、長くて広い大きなボディサイズです。
ライバルのトヨタ・アルファード&ヴェルファイア、ホンダ・エリシオンなどと共に、余裕で3列目シートが利用できる室内空間が魅力です。
初心者向けミニバンと呼ばれるヴォクシーなどと違い、3列目にも人を乗せてお出かけできるのが魅力で、このクラスにしかない長所です。
幼稚園や小学校の送迎や、お子様のお友達を乗せるくらいなら、ミドルサイズのミニバンでいいかもしれません。しかしあのクラスって、大人6人が移動するとなるとちょっと厳しい。サイズ的に3列目はどうしてもエマージェンシーになっちゃいます。
エルグランドなら2列目3列目の快適性が高く。乗降性もよし。静粛性でも勝るので、フロントシートとリアシートで会話ができると、いいこと尽くめ。
ノア/ヴォクシーなどミドルクラスミニバンは、静粛性は低いけど室内狭さから会話ができる。同じ会話できるにしても”質”は全然違います。
従来までのエルグランドって商用的なイメージも強かったけど、今回は中身もしっかり、プライベート感覚もしっかりの高級ミニバン。宿敵アルファードとの比較はどうか?など、試乗した感想をお届けします。
このE52系エルグランドは3代目。先代からのブラッシュアップではなく、大きく進化(変更)されています。大きな部分ではFR系プラットフォームから新しいFF系プラットフォームに変更になり、4気筒エンジンもラインナップ(プラットフォームはティアナと共通、Dプラットフォーム)。
外装デザイン(エクステリア)の質感、立派さも一気に磨かれバンらしさはほとんど無し。先代との比較では洗練度が大きく進化。
試乗してみれば差は歴然。先代までドライバーは「移動のための運転手」でしたが、今回は「ドライバー」に一歩近づきました。
運転しているお父さんがかっこ良くみえて、ドライバー自身も満足感を得られるクルマです。
乗り心地もコーナーリングも、単純なフワフワ安っぽさ満点だった先代から、コシのある歯ごたえを持った相応の質感で現代風に。ハンドル握っても300万円級のクルマとして、それなりに満足できる質感を持ってる。
E52エルグランドのエクステリアデザイン、先代だけでなくアルファード/ヴェルファイアと比較しても良さが光る。何が良いって、バンらしさがかなり少ない。荷物を載せる四角いバンから、乗用車ぽさを強くするためにがんばりました!って感じがプンプン。
エルグランドを見てからアルファードを見れば、アルファードはただの商用バンに見えてしまう。厚化粧なフロントマスクに着目点があるが、全体を見ればバンらしさがプンプン。サイドビューなんて何の工夫もなくバランス悪いとさえ思う。
フロントマスクやディテールなどの装飾でバンらしさを消しているアチラ、エルグランドは元から丁寧にデザインされていると思います。
エルグランドの内装は素晴らしく良い。良いのか良く見えるかなんてどうでもよし!これはもう、Lクラスミニバンにおいて現時点で望める最高級といってもいいくらい。
何がそんなに良いかって?2列目と3列目のシートが立派。インパネだけが内装じゃない。大きさ十分、厚みもあって豪華さも十分。表面は柔らかくその下は固め。シートアレンジどうこうではなくて、ゆったり座れることが第一に考えられています。
シートは車室内で最も大きな部材だから、これを小さくすれば車内は広く感じるハズ。コンパクトカーやコンパクトミニバンはこの手法で広く見せています。
同クラスのアルファードだって3列目を跳ね上げたりする関係上、エルグランドほど立派なシートではなく至って普通。これは先代エルグランドも一緒です。
このお金かかって室内を狭く見せるにも関わらず、立派なシートを用意したのはエルグランドの大きな特徴。さすが日産様、ミニバンオーナーの気持ちをしっかり具現化してくれました。やはりゲストには「立派なミニバン」と思って貰いたいものです。エルグランドはただ走ればいいだけの実用クルマじゃありませんからね。
欲を言えばもう少しホールド性が良かったり、低反発ウレタンのように体を支えてくれれば長距離移動もラクになりそうだが、実際は近距離に使われることが多そうなので、個人的には問題なしと考えます。
フロントシートに関しても傾向は一緒。どうしてもというならレカロシートなどに変えてしまえばいいわけですが、そうすると乗降性が悪化。長距離移動はラクになりますが、頻繁な乗り降りは面倒に。どちらも一長一短。
シフトセレクターの操作感はアル/ヴェルほど良くない。あっちはスムーズそして感触がよく、クラウンとも遜色ないほど。シフトミスもしにくいし、初めて運転する際にも違和感を感じないと思う。
エルグランドのそれは、操作感が劣るのと、メーター内に問題あり。これは違和感あって運転しにくいね。
具体的には、「シフトポジション・インジケーター」の位置が問題。タコメーターと離れちゃっている。
シフトポジションが右側、タコメーターが左側、と離れていて見にくい。鳥目の人向けだね。
最初に試乗した時タコメーターを見ながら走行していたら、出だしからCVTのホールドモードは何速かと表示部を探してしまった。
エルグランドが属するビッグサイズミニバンというジャンルのクルマは、ファーストシートとセカンドシートどちらも、けっこう乗り降りが辛い。少々お年を召された方は乗ることができるのか??実はそれくらい厳しかったりする。
先代エルグランドでは、リアドアの足下に、電動でステップが降りてくるオプションがあった(超希少!)。それくらい乗り降りが面倒だった。
E52エルグランドでは、フロア高が先代より10cm以上低くなったらしい。さらに、シート高さも低くなったような気がする。ファーストシートはこれにより、元気いっぱいの男性なら、だるさを感じずに乗り降りができる。
セカンドシートは1段ステップがあるので、そこを踏んで車内に入ってから座る感じ。足下の広さがあるので乗り降りしやすい。
足腰の弱い方に合わせるなら、ステップのないホンダ・エリシオンを選択するか、車高調でローダウンという手も。降りるのはもっと辛いかも。
サードシート、こちらはビッグサイズミニバン&スライドドアをもってしてもやはり乗り降りは快適とはいかず。
サードシートへのアクセスはセカンドシート中央のウォークスルー部分を利用した方がラクだと思う。
ホンダ・エリシオン。エルグランドと同クラスのライバル。
エリシオンはお世辞にも静かとは言えず。やはりホンダのクルマ。
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エルグランド
PE52 VQ35 3500cc 2011年〜
80D23L
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エンジン質感 | |
駆動系質感 | |
足回りの質感 | |
内装の質感 | |
外装の質感 | |
快適性 | |
お買い得度 |
シフトポジションが右側に表示。左側のタコメーターと離れていて見にくい。
最初に試乗した時タコメーターを見ていたら、CVTのホールドモードは何速かと表示部を探してしまった。
反射軽減の落ち着いたツヤ。派手すぎないのが世界的な香りを醸し出す。
プッシュスタートボタンはノートなどと大差ない。
本皮シートでもシートバックは合成革になる模様。エルグランドってそんなに車格低かったっけ??
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。