スカイラインクロスオーバー(J50)、グレード「370GT」。
1ページ目です。
そのネーミングを除けば?とってもラグジュアリーなSUV。ラグジュアリーとは余裕とか優雅の意。スカイラインという名前だけが汗臭い?
試乗内容は限定的。第一印象重視です。
スカイラインクロスオーバーは、V36スカイラインをベースとしてプレミアムSUV風に仕立てたクルマ。ただし”セダンがベース”ではなく”クーペがベース”という個性的なクルマです。
クーペライクなSUVとか、クーペとクロカンのコラボ的SUVが流行という時代に合わせ、それなら本物のクーペからSUVを作っちゃえ!って感じですか。これは本格派。この生い立ちを聞いただけで欲しくなります。
なので注目すべき点と期待する点それは、ベースから来る上級感。まるで欧州車のような走行感覚を持つスカイラインがベースのSUV。日産の高級FR用プラットフォームがベースです。
エンジンはVQ37VHRというV型6気筒3700ccの一本勝負。さらに!包まれる運転席=高級感がたまらない魅力となっています。
スカイラインセダンとスカイラインクーペは何が違うか?それはホイールベースが違います。クーペの方が短いです。ドライバーがリアタイヤに近いとハンドル切って受ける印象は軽快。
スカイラインクロスオーバーは生い立ちが高級。トヨタやレクサスのSUVよりプレミアムな内容なわけです。それでいて420万円(ナビ標準)という車両価格が嬉しい。これぞお得かつプレミアムなクルマだぞ、と言わんばかりの価格設定です。
現在スカイラインクーペを所有する筆者も興味津々です。
例えばトヨタには「ハリアー」や「マークXジオ」というプレミアムをアピールしたクルマがありますし、日産にも「ムラーノ」という上級SUVがあります。マツダだとCX-7とか。
これらは実用車がベース。場合によってはミドルクラス以下と共有部分を有し、駆動方式はFFがメイン。エンジンも4気筒低排気量が基本。乗ればプレミアムでも何にもありません。
セダンとは異なる面白いクルマが欲しいという人に用意された、なんちゃってプレミアムなどと思っています。
ハリアーなら見た目は立派、かっこいいです。自慢できます。でも4気筒エンジン搭載グレードに試乗すれば、まるでトラックに乗っているようなエンジンが雰囲気を台無し。低価格をウリにしているクルマと大きな違いはありません。
その点スカイラインクロスオーバーは、本質的な内容がプレミアム。余裕あるシャシーに余裕あるエンジン、上級車らしい後輪駆動。クラスが異なります。高級セダンみたいで趣味性も高いクルマをお探しの方にピッタリ。
一般的な実用車より上級で高級な仕立て。洗練された内外装とそれに見合った走行感覚。だとするとスカイラインクロスオーバーはピッタリ。
SUVならなんでも良いではなく、積極的に選べる内容を持つプレミアムSUVがスカイラインクロスオーバーです。
スカイラインといえば、わかりやすいFR感覚が魅力。ステアフィールとかエンジンブレーキ時の感触とか。
クロスオーバーになってもそこは変わらず、パワステは軽めに感じられたけど、切り込んでも戻しても、それこそ時速40km以下の低速で、ハンドルを切るだけでFRらしさを感じられます。
ブレーキング時には、リアタイヤにブレーキが強く掛かるので、リアが伸びにくくて安定。エンジンブレーキもリアタイヤに掛かるので、シフトダウン時の衝撃もフロントにガツンと来るよりよほど快適。
そして加速時にグッと沈み込んでくれるリアサスペンション。リアは固めるだけのFF車とは全然違います。コーナー立ち上がりでの加速が快感。ブレーキから再加速まで、普通のペースで走っても良さがわかります。
スカイラインクロスオーバーは全長短めでフロントパートが長め。そのため室内は狭い。
リアシートに人が乗るには狭く、乗降性が悪く乗り込みにくい。シートバックだってコンパクトカーのように立っている。荷物用としても同サイズの他車と比較すれば荷物だって載らず。
しかしこれら全てが余裕と言い換えられるもの。広さや実用性を重視すれば、それはラグジュアリーではありません。無駄があるからこそ余裕を感じるわけです。
だからこのクルマは心の余裕がないと買えません。1人で走行する時間がほとんどだよってね。それならクーペで良いわけですが、現代のスペシャリティクーペがSUVです。
同じ値段なら車内広い方がいい。それなら他にたくさんあります。SUVって背が高くて広そうに見えますが、ミニバンとは違います。実用性考えれば当然ながらエルグランド選んだ方がお得です。コスパならそっち。大きいから立派に見えるという、わかりやすい高級感がバッチリ。売却&下取り価格だってスカイラインクロスオーバーより良いでしょう。
そんなコスパじゃないからこそのスカイラインクロスオーバー。とはいっても、プレミアムカーとしてはお得感高く、ベースグレードがナビ付きで420万円、上級グレードでは本皮シートに変わって470万円。セダンで同じエンジンを積んだグレードが380万円ですから、率にすれば1割だけお高いだけです。
セダンより狭いリアシートに、ムラーノより狭いくらいのラゲッジスペース。聞けばベースとなるスカイラインよりホイールベースを切り詰めているとの話。つまりクーペがベースと、そう言ってくれた方がわかりやすい。
なんで?と思いましたが、何かしらの理由があるはず。
内装では特にインパネ周辺はセダンやクーペとはけっこう差別化。パッと見のイメージは一緒ですが、じっくり見ればスカイラインクロスオーバーの方が高級感を感じさせてくれます。ワイド感と包まれ感を感じる造形に、セダンやクーペで不足していた品質感。クロスオーバーではレベルアップしています。
インパネと言えば、奥行きが短めで、フロントウインドーはドライバーに近くサンバイザーは頭に近い。するとAピラーもドライバーに近い。これは見切りがよく感覚が取りやすく、コーナーでの死角も少ない。
ナビのディスプレイは若干凹んだ位置にあります。少しでもドライバーから距離を取り、目の負担を減らす試みには大賛成。奥行きと立体感は高級感にも直結します。
それからこうした位置に画面があると、反射する光を遮ってくれそうですが、効果は限定的。走行中は普通に反射します。
系列サービスです!
法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。
セディナなど法人ETCカード
系列サービスです!
「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
エンジン質感 | |
足回りの質感 | |
内装の質感 | |
外装の質感 | |
快適性 | |
優雅さ | |
お買い得度 |
メーターは他のスカイラインとほぼ共通。
立体感ある造形はさすがこのクラス。
センターアームレスも優雅な造形
ルーフレールがあるとより大きく見える。
評価の悪かった日産5ATは新世代の7ATに進化。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。