自動車の・試乗レポート(日産)

2012年記事 日産

スカイラインクロスオーバー試乗「1」

スカイラインクロスオーバー(J50)、グレード「370GT」

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「本格的なプレミアムクラス」

日産
  • グレード:“370GT”
  • 年式:2012年式
  • 型式:J50
  • 車両価格:420万円
  • デビュー年:2009年7月

そのネーミングを除けば?とってもラグジュアリーなSUV。ラグジュアリーとは余裕とか優雅の意。スカイラインという名前だけが汗臭い?



  1. 試乗レポート「1」ベースからプレミアムなSUV
  2. 試乗レポート「2」エンジン印象等
簡単なレポート、プチインプレッションです

試乗内容は限定的。第一印象重視です。

概要:基本的なスペック

日産

スカイラインクロスオーバーは、V36スカイラインをベースとしてプレミアムSUV風に仕立てたクルマ。ただし”セダンがベース”ではなく”クーペがベース”という個性的なクルマです。

クーペライクなSUVとか、クーペとクロカンのコラボ的SUVが流行という時代に合わせ、それなら本物のクーペからSUVを作っちゃえ!って感じですか。これは本格派。この生い立ちを聞いただけで欲しくなります。

なので注目すべき点と期待する点それは、ベースから来る上級感。まるで欧州車のような走行感覚を持つスカイラインがベースのSUV。日産の高級FR用プラットフォームがベースです。

エンジンはVQ37VHRというV型6気筒3700ccの一本勝負。さらに!包まれる運転席=高級感がたまらない魅力となっています。

スカイラインセダンとスカイラインクーペは何が違うか?それはホイールベースが違います。クーペの方が短いです。ドライバーがリアタイヤに近いとハンドル切って受ける印象は軽快。

スカイラインクロスオーバーは生い立ちが高級。トヨタやレクサスのSUVよりプレミアムな内容なわけです。それでいて420万円(ナビ標準)という車両価格が嬉しい。これぞお得かつプレミアムなクルマだぞ、と言わんばかりの価格設定です。

現在スカイラインクーペを所有する筆者も興味津々です。

他のなんちゃってプレミアムとは別物

例えばトヨタには「ハリアー」や「マークXジオ」というプレミアムをアピールしたクルマがありますし、日産にも「ムラーノ」という上級SUVがあります。マツダだとCX-7とか。

普通のクルマか上級のクルマか

これらは実用車がベース。場合によってはミドルクラス以下と共有部分を有し、駆動方式はFFがメイン。エンジンも4気筒低排気量が基本。乗ればプレミアムでも何にもありません。

セダンとは異なる面白いクルマが欲しいという人に用意された、なんちゃってプレミアムなどと思っています。

ハリアーなら見た目は立派、かっこいいです。自慢できます。でも4気筒エンジン搭載グレードに試乗すれば、まるでトラックに乗っているようなエンジンが雰囲気を台無し。低価格をウリにしているクルマと大きな違いはありません。

その点スカイラインクロスオーバーは、本質的な内容がプレミアム。余裕あるシャシーに余裕あるエンジン、上級車らしい後輪駆動。クラスが異なります。高級セダンみたいで趣味性も高いクルマをお探しの方にピッタリ。

SUVに期待することは何だろう?

日産一般的な実用車より上級で高級な仕立て。洗練された内外装とそれに見合った走行感覚。だとするとスカイラインクロスオーバーはピッタリ。

SUVならなんでも良いではなく、積極的に選べる内容を持つプレミアムSUVがスカイラインクロスオーバーです。

体感出来るFRらしさ

スカイラインといえば、わかりやすいFR感覚が魅力。ステアフィールとかエンジンブレーキ時の感触とか。

クロスオーバーになってもそこは変わらず、パワステは軽めに感じられたけど、切り込んでも戻しても、それこそ時速40km以下の低速で、ハンドルを切るだけでFRらしさを感じられます。

ブレーキング時には、リアタイヤにブレーキが強く掛かるので、リアが伸びにくくて安定。エンジンブレーキもリアタイヤに掛かるので、シフトダウン時の衝撃もフロントにガツンと来るよりよほど快適。

そして加速時にグッと沈み込んでくれるリアサスペンション。リアは固めるだけのFF車とは全然違います。コーナー立ち上がりでの加速が快感。ブレーキから再加速まで、普通のペースで走っても良さがわかります。

比較、いろいろ

日産スカイラインクロスオーバーは全長短めでフロントパートが長め。そのため室内は狭い

リアシートに人が乗るには狭く、乗降性が悪く乗り込みにくい。シートバックだってコンパクトカーのように立っている。荷物用としても同サイズの他車と比較すれば荷物だって載らず。

しかしこれら全てが余裕と言い換えられるもの。広さや実用性を重視すれば、それはラグジュアリーではありません無駄があるからこそ余裕を感じるわけです。

だからこのクルマは心の余裕がないと買えません。1人で走行する時間がほとんどだよってね。それならクーペで良いわけですが、現代のスペシャリティクーペがSUVです。

同じ値段なら車内広い方がいい。それなら他にたくさんあります。SUVって背が高くて広そうに見えますが、ミニバンとは違います。実用性考えれば当然ながらエルグランド選んだ方がお得です。コスパならそっち。大きいから立派に見えるという、わかりやすい高級感がバッチリ。売却&下取り価格だってスカイラインクロスオーバーより良いでしょう。

そんなコスパじゃないからこそのスカイラインクロスオーバー。とはいっても、プレミアムカーとしてはお得感高く、ベースグレードがナビ付きで420万円、上級グレードでは本皮シートに変わって470万円。セダンで同じエンジンを積んだグレードが380万円ですから、率にすれば1割だけお高いだけです。


スカイライン「クーペ」の内容を持つSUV。セダンを地味と考えるなら、やっぱりクロスオーバーしかないでしょう。

内装とパッケージング

日産

セダンより狭いリアシートに、ムラーノより狭いくらいのラゲッジスペース。聞けばベースとなるスカイラインよりホイールベースを切り詰めているとの話。つまりクーペがベースと、そう言ってくれた方がわかりやすい。

なんで?と思いましたが、何かしらの理由があるはず。

内装では特にインパネ周辺はセダンやクーペとはけっこう差別化。パッと見のイメージは一緒ですが、じっくり見ればスカイラインクロスオーバーの方が高級感を感じさせてくれます。ワイド感と包まれ感を感じる造形に、セダンやクーペで不足していた品質感。クロスオーバーではレベルアップしています。

インパネと言えば、奥行きが短めで、フロントウインドーはドライバーに近くサンバイザーは頭に近い。するとAピラーもドライバーに近い。これは見切りがよく感覚が取りやすく、コーナーでの死角も少ない。

ナビのディスプレイは若干凹んだ位置にあります。少しでもドライバーから距離を取り、目の負担を減らす試みには大賛成。奥行きと立体感は高級感にも直結します。
それからこうした位置に画面があると、反射する光を遮ってくれそうですが、効果は限定的。走行中は普通に反射します。

日産 スカイラインクロスオーバー

日産

SKYLINE CROSSOVER
(スカイラインクロスオーバー)

  • 試乗グレード:“370GT”
  • 型式:J50
  • 車両価格:420万円

エンジン概要

  • 排気量:3700cc
  • エンジン型式:VQ37VHR

その他概要

  • ボディサイズ:4635×1800×1575mm
  • 発売開始時期:2009年7月
試乗レポ・ライター

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比較評価
エンジン質感 5段階評価
足回りの質感 5段階評価
内装の質感 5段階評価
外装の質感 5段階評価
快適性 5段階評価
優雅さ 5段階評価
お買い得度 5段階評価

日産
メーターは他のスカイラインとほぼ共通。

日産
立体感ある造形はさすがこのクラス。

日産
センターアームレスも優雅な造形

日産
ルーフレールがあるとより大きく見える。

日産
評価の悪かった日産5ATは新世代の7ATに進化。

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