タイヤ使ってみました!
アジアンタイヤ!
コンフォート性能として乗り心地をメインに、タイヤによってはサーキット走行でのレビューも掲載中。
ロードストーンは韓国のタイヤメーカー「ネクセン」のブランド違い。基本的には同銘柄をラインナップしているとのこと。
N-blue-ecoは優れた乗り心地に魅力高いネクセンのベーシック系エコタイヤ。実際に使用しての印象など。
ロードストーン、ネクセンといえば以前は韓国ミシュランとして提携していたタイヤメーカーで、ラインナップは豊富で質も十分。
価格は上級クラスとなる「N」シリーズでも国内メーカータイヤの3割〜5割ととてもオトク。
同じ品番でRoadstoneブランドとネクセンブランドとで出回っているタイヤがありますが、基本的には同じ商品だといわれています。
最近では知名度も高まってきたものの、価格は相変わらずオトク。輸入タイヤメーカーの中でおすすめのメーカーです。
通販ショップ / ネクセン&ロードストーンのブランドで販売されています。
ネクセンの在庫がない場合はロードストーンを。地域ごとのブランド違いです。
N-blue-ecoをトヨタ・ヴィッツで使用しました。
タイヤサイズは「175/65R15」
一般的な新車時装着タイヤや、他の輸入タイヤと比較した印象をまとめます。
タイヤは特に評価基準、判断が難しく、テスターの体調次第で比較評価が変わってしまうほど繊細です。主観を多く含む評価になってしまう点をご了承下さい。
※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。
※XL規格=ヨーロッパのETRTO(エトルト) XL規格。
ベーシック系 + 少燃費重視系 (ETRTOスタンダード)
ROADSTONE(以下ロードストーン)は韓国のタイヤメーカー、ネクセンが展開する自動車用タイヤブランド。
特にヨーロッパで「ROADSTONE」ブランドで展開しているとのこと。
N-blue-ecoはそのネーミングの通り、燃費性能が重視されたタイヤ。現代的なイメージの強いネーミングはネクセンの豊富なラインナップの中でも特に印象的。
2018~2019年の第3世代と呼ばれる国産エコタイヤ(少燃費タイヤ)は、エコタイヤゆえの欠点が目立たなくなり、相当に進化しています。
一口にエコタイヤと言っても、ラベリングのないタイヤは「自称」もしくは「当社比」の感覚。このN-blue-ecoはUTQGグレード、アメリカの評価ランクが記載されていますが、燃費に関連する評価点は見当たりません。
ネクセンブランドで販売されるタイヤでは「N'blue HD」が同タイヤと思われます。「plus」と付くのがラベリング付きです。
N-blue-ecoを使用するクルマは2014年式ヴィッツ。今回タイヤの使用感を記すにあたり、装着後5000km超を走行しての試乗レポートです。
どなたでもわかりやすく、クルマに興味が無い方にも重要と思われるのが乗り心地と静粛性。そしてネクセンタイヤで共通の魅力と言えば、圧倒的な乗り心地の良さ。スポーティ系もノーマル系も柔らかくて好印象。
このN-blue-ecoがどうかというと、ネクセンから連想できる柔らかさがありません。
決して固いわけじゃなく、むしろ他のタイヤと比較すれば柔らかい印象なんだけど、ちょっと固く燃費を意識しているのが伝わってくる。
乗り心地の点でもうひとつポイントがある。タイヤ規格のハナシで、これは「ETRTOスタンダード」となっている。ここを見ても固すぎないタイヤだろうと想像できる。
アジアン系輸入タイヤで多い「XL」「RFD」という規格だと、高い空気圧で使える半面、低い空気圧でもタイヤが固い。2.4kgf/cm2、2.5kgf/cm2と空気圧を上げていっても乗り心地が変わらないというフレコミだけど、実際は空気圧にかかわらず固いタイヤばかり。
N-blue-ecoはそうじゃないから、乗り心地重視の空気圧で使用すれば乗り心地良好。また、乗り心地を取るか、燃費や剛性を取るか、入れる空気の量で変化を感じやすい。
筆者が購入した175/65R15というサイズでは、空気圧2.0kgf/cm2あたり(やや低め)だと、不満ない乗り心地を得られる。燃費等を考えフロントは2.3kgf/cm2くらいにセット。
静粛性は低め。これもネクソンらしい特徴。タイヤを新品に変えたからといって、静かに感じるユーザーは多くないと予想する。すり減ってゴムも劣化した古いタイヤから交換して、同じくらいの静粛性に感じるんじゃないだろうか。
もちろんスポーティタイヤみたいにゴーゴーうるさいわけじゃないからご安心を。それと、荒れた路面や荒い舗装で高まるノイズレベルも、小さい方だと感じる。
ネクソンらしさの弱い乗り心地に、エコタイヤというにはちょっと物足りない少燃費性能。しかしその分、やわらかすぎないタイヤで、適度に走りやすいハンドリングを得やすい。そんな印象。
エコタイヤというと、ハンドル中心付近のレスポンスが弱くて遅くて、真っ直ぐ走りにくい事がある。直線だけでなくコーナーでも、走行ラインの微調整がしにくければ寄せる事に神経を使い、レスポンスが遅ければハンドルを切り始める位置に神経を使う。
こうした理由からエコタイヤって、滑らかな運転には神経を使うことが多い傾向。最近は変わってきてるのと、本質的には車の特性が大きいんだけどね。
N-blue-ecoはそうした部分が気にならず、切り込んだ先のカッチリ感もなかなか。ショルダー部のブロック形状から感じるイメージそのまま。
全体的にカッチリしているタイヤだと、空気圧低下がわかりやすく、燃費悪化やパンクを防げるというメリットも思い浮かぶ。
その他、タイヤを持ち上げた時の重量の軽さは気になるものの、通常利用で問題が発生する可能性は限りなく低いのではないかと思っています。
ハイペースで負荷を掛ける走行が日常的だったり、極端に空気圧が低い状態で走行したり、通常ではない走行をした場合に、強度という評価で不安を持つ可能性は、捨てきれません。
ゴムの減り具合に関するライフ/耐久性は長そうに感じられる。
左の画像は半年・7000km超を走った状態。センターだけでなくショルダー部も、減ってる感じはしない。
ここから予想すると、普通の国産タイヤで2万km使えるユーザーなら、このN-blue-ecoでも2万km使えそうな感じがする。
人気のエコタイヤでは固く、減りの少ないタイヤも多い。当HPスタッフが使用して7万kmもったタイヤもあり、減りだけみれば超ロングライフだったりする。
そうしたエコタイヤと同じように、このN-blue-ecoが7万km持つかと言われれば、自信はありません。
燃費はほどほど。国産で言えば普通のタイヤと同じ燃費。N-blue-ecoというネーミングから少燃費性能に期待してしまうと、不満を感じるだろう。
燃費計ではなく体感的にも、アクセルOFF時に速度が落ちが早い。エコランが得意なユーザーほど、低転がり抵抗のエコタイヤと差が出やすい。また寒い日の一発目はタイヤの重さを感じる時もある。
ほぼ同じタイヤで、少燃費ラベリングを取得したモデルもある。「NEXEN N'blue HD Plus」というモデルがそう。概ねAランクの転がり抵抗性能ランクを取得している(国産エコタイヤだとAAやAAAが多い)。
N-blue-ecoはエコタイヤというには物足りない少燃費性能。名前だけのエコタイヤで普通のタイヤ。
また、乗り心地に優れるというネクセンタイヤの長所は弱く、ネクセンとしてはちょっと固い印象。ここは逆に路面からのインフォメーションが感じやすくもある(他との比較では乗り心地良好)。
なので、見方を変えればバランスの良いノーマルタイヤ。ネクセンやロードストーンの乗り味が好みの方だけでなく、普通のタイヤが欲しいという方におすすめしたいタイヤ。
摩耗によるライフも中国の格安タイヤよりロングライフな印象。なので多少価格は上がっても、コスパで勝ります。
バリエーションでは少燃費ラベリングの付いた「NEXEN N'blue HD Plus」があり、快適性を優先するなら大径クラスで「N7000Plus」、コンパクト/軽自動車用では「Npriz SH9J」がラインナップ。日々の走行距離に合わせて選べる。
筆者のおすすめは、月間走行距離が500kmならN7000、月間1000kmならN'blue HD、月間3000kmレベルなら国産の最新エコタイヤとさせていただきます。
「Roadstone Nblue-eco」は「nexen N'blue HD」も同じタイヤだと想像されます(ブランド違い)。
安いタイヤの場合は組み付け工賃がネック。だからアルミホールセットがとてもオトク。オートウェイの場合は送料が無料になったりも含め、差額は最小限(1万円とか)。
他のタイヤ、他の車種でもテストを行い、データを集めています。
「ネクセン&ロードストーン」と同じ韓国のタイヤメーカー・ブランドとして「ナンカン」タイヤなども記事にしています。
ネクセンはNシリーズやCPシリーズの記事があります。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。