評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。ラッシュ(2012年式)の試乗レポート。
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トヨタ・ラッシュ(J200E)「Xスマートエディション」2WDの試乗レポートです。
ラッシュのエンジンは4気筒1500ccで、型式は3SZ-VE。これに4ATが組み合わされる。
エンジンは低回転重視型。低回転からレスポンスもいいので高めの回転数をキープする意味はほとんどない。振動少ない低回転を使う走り方がしっくりくる。ギヤ比も無理にハイギヤード化されていないから低回転で走りやすい。
このクラスではCVTが当たり前の中で、昔ながらのステップ式4速ATが採用されている。
ATとCVTを比較すると、現在のところ一長一短で、ドライバビリティという面では概ねATが優れている。モデルによる違いはある。
CVTが苦手な方には貴重な選択肢で、ラッシュの特徴の一つになってる。
このエンジン、アクセル操作に対する反応がイイ!1秒間に2回踏み直すような動作にも応えてくれるし、またしっかりクルマが加減速する。クックッってね。
少し空ぶかししてみれば、やはり反応がイイ!アクセルペダルに触れた瞬間に回転が上がり、離せば即座に下がり出す。フライホイールを軽量化したみたいな印象だ。そしてまたタコメーターの反応も良いのだろう。メーターのレスポンスだってバカに出来ません。
これはなんだ?もしや??と思ってボンネットを開けてみる。そしたらやっぱり。ペダルからのワイヤーがスロットルボディの方に伸びていた。多分コレ、ワイヤーによる「機械式スロットル」。
最近はペダル根本からの電気信号によってスロットル開度を調整する「電子制御スロットル」が主流。ワイヤーで繋がっていない=フライバイワイヤ。
フライバイワイヤとかいって先進的なイメージ強いけど、現在はまだ過渡期。操作性に不満あります。ペダル操作に対してワンテンポ遅れたり、唐突に開いたり、微少な操作に反応してくれなかったり。ドライバーの操作は先読み必須!読み間違えるとギクシャクして収集付かず。
ラッシュのエンジン、そしてタコメーター、レスポンスよいから扱いやすいし走りやすい。試乗して最初の加速でも、希望する速度まで違和感なく加速し、無意識にその速度を保てた。
何にも考えずに運転しててもスピードメーターは同じ速度をキープし続ける。
もう味わえなくなりそうなフィーリング。興味沸いたらぜひ試乗してみてください。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
後輪駆動車の大きな特徴その2、エンジンブレーキが後輪に掛かる。だから、減速時はリアから沈み始める。
これが前後重量配分の違いと重なり、心地の良いフィールを生み出す。高級セダンが持つあのフィールをご存じの方なら、FF車では得られないあの感触が体に染みついていることでしょう。
エンジンブレーキが後輪に掛かるわけだから、シフトダウン時のショックもリアから来る。
そうすると、乗員はショックを感じにくい。
ステップ式の4ATといえば、シフトチェンジ時の衝撃が大きいのが常。特に交差点からの立ち上がり時、キックダウンで例外なくガツンと来る。こんな時にFRだと乗員が感じる衝撃が変わってくる。
やっぱりね、そうだよね、1寛1000円のお寿司を知らなきゃ100円寿司でいい。でも知っちゃうと...。大丈夫、ラッシュなら安価に味わえます。何と言っても後輪駆動で170万円!
今回は最初に筆者の主観から記させて頂きます。ラッシュは時速60km前後での走行がとっても楽しいんです。
わかりやすいFRらしさは魅力絶大!しかし走行感覚はとってもチープで旧世代的。ブッシュはブニュブニュでフラフラ感強い低レベルなクルマ。人を選ぶ楽しさだけどこれは理屈じゃない。好みが合えば代わりはありません。
特徴を言葉で表すとこんな感じ。FRらしいステアフィール、減速感、大きな挙動変化。速度を上げなくてもクルマを操ってる感、運転してる感がヒシヒシ。
これがラッシュのハンドリングの特徴。いやもう駐車場からクルマを出すだけで、ステアフィールの良さがわかる。
ほんと何気なくハンドル握って交差点を曲がる、田舎道を走る、首都高環状線を走る。速度は制限速度を厳守。目尻つり上げてコーナーを走る必要は全くなし。
運転が好きな方なら、余裕もってアクセル全開からブレーキ掛けてコーナーを曲がる。無理ない範囲で全然いい。これだけで感じられるし、しかも安全。
低レベルってのは何も悪い事ばかりじゃないのを思い出す。
しかしこうした楽しさ、ラッシュの持つ特徴って人を選ぶかもしれない。
例えば、空いてる時間帯の通勤、ハイペースで急ぎたい。そんな場合は全く役不足。ガンガン走るどころかハイペースで走るクルマでもない。こんな場合は安定したクルマが魅力だし、運動性能高い方が安全。
ステアリング中立付近には少しだけ遊びが欲しい。かつ、速度を上げても変わらぬ遊びをキープして欲しい。加えてコブシ1個分の切り角あたりには、適度なダルさが欲しい。
そしてそこからリニアに手応えと反応を上げていって欲しい。
でも最近のコンパクトカーって、過敏やカッチリが大流行。おいおいベンツだってダルな部分を作っておりますぜっ!
運転すると、カッチリしすぎてるクルマは疲れる。おしゃべりしながら運転するわけだし、ハンドル切り込むタイミングや進入速度をミスることもある。
普通に一般道を走る場合は、トヨタ車的ダルさが意外にも役に立つ。ミスもごまかせるし、そもそも正確に操作しようなんて気も起きない。
てきとーに切ってテキトーに戻す。直進時にフラフラしても、がんばって真っ直ぐ走るというよりは、いなす感覚。フラフラするならフラフラ走ればいい。
ラッシュはトヨタ車的ダルさよりダル過ぎだから、いってみればダイハツ的ダルさ。あっちもこっちも柔らかで分厚いゴムを挟み、暖糾材 兼 ダルさを出してるのかな。
直進時は常にクルマが左右にグラグラしてるよう。減衰力足りないよって。ハンドル切ってブッシュがつぶれてしまえば舵が効く反応が出てくる。
適当に走れるポンコツ感、それだけならラッシュ以外にも対象モデルはある。マーチとかヴィッツ1000ccとか。
特にマーチなんてピョコピョコだわ不正確だわでもう大変。ポンコツ感だけは満点レベル。
そんなマーチでさえ、コンパクトらしさがあって気軽。カッチリしたクルマが増えてきて、適当に運転しやすい”良さ”は再評価した方がいいかも、なんて思ってる。
戻ってラッシュ。フラフラ感すごく、ダルさも凄い。乗り心地もギスギスしてる。ポンコツ感いっぱい。
でもね、それだけじゃないから魅力。何気なくハンドル握るだけで凄く楽しい。取り回しもラクだし、近場のお買い物も全然ラク。これこそ伝統的コンパクトの鏡だね。
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ペダルレイアウトは全体的に外寄り。右足でブレーキペダルを踏みやすい位置。
旧世代的なエンジン、レスポンス良し。走りやすい。タコメーターのレスポンスも良い。
大きめのタイヤサイズで接地感を感じやすい。ステアフィールにも好影響。
フューエルキャップは掛けられる。
スマートキー。ダイハツの軽自動車とほとんど同じ作り。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。