初代マークX、グレード「250G」。車両型式は120系GRX120。2代目マークXが発売された後の記事(2012年執筆)です。
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内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
マーク2からマークXに名前が変わり、内容もレベルアップ。プラットフォームはクラウンと共通に、エンジンは直列6気筒からV型6気筒に。
執筆時期の関係から、中古vs新車の比較も含めています。
走行性能が洗練された2代目マークX!
130系マークX(2500cc)試乗レポート
試乗内容は限定的。第一印象重視で一般的な表現を心がけています。
マークXの弱点はここに詰まっています。乗り心地、ステアフィール、コーナーリングフィール。セダンの走行性能として最も期待したい部分が弱点です。
筆者が思うマークX最大の弱点は乗り心地。どこを走ってもパッツンパッツンのドタバタ。固くて動かない上にシャキッとしていないこの感じ、固いんだか柔らかいんだかわからないようなフリクション満点のストローク。足下がバタバタでドカドカです。
「トヨタが固めにセッティングするとキツすぎる」。そんなよく聞いた言葉を思い出しました。
これは同世代のクラウン(アスリート含む)もそうですから、意図的にそうした世界観を作りあげているのでしょう。フラットライドが現代的だよねって。実際はフラットには走ってくれませんが。
サスペンションは新しく、高価な単筒式ショックアブソーバーを採用したという事で期待しましたが試乗感はクエスチョンだけ、スペックだけでは何もわからないという事を実感しました。
フリクション(摩擦)が多くて渋いダンパー。この分の衝撃はゴムブッシュで吸収。
従来ながらの手法らしい。するとどうなるか?
6気筒+FRがお得な価格で。そんなマークXですが、この乗り心地で価値は激減していると言わざるを得ません。筆者的にはこれ買うならショックアブソーバー交換は必須。
こんなものでいいだろ?そんな感じでトヨタがもしユーザーの事を考えているなら、清く他車を選択するのが最良です。最初からパーツ交換を考えるくらいなら、無理に新車を買う必要もないと思います。
立派なサスペンションは10〜30万円というの価格。中古車で高級車を選ぶという選択肢もあります。ちなみに実談で、筆者はこのマークXを買おうかと思って契約直前、中古のセルシオを買いました。
追記:乗り心地は次の2代目マークXでは大きく改善しています。
減速とブレーキペダルの操作感。ブレーキのフィーリングはよいものではなく、従来のトヨタらしさそのままな印象です。強くブレーキをかければABSの介入も早く、安全なのかどうなのか、減速力はもっと発揮できるんじゃないかと疑問を感じます。
強いブレーキはマークXのスポーティグレードで数回試しました。どの車体も同じフィールです。
トヨタでもクーペなどで採用されていたスポーツABSは別フィーリングで良好。味付けが異なる様子です。
またFR車なので、リアタイヤから沈んで車体全体が沈み込むブレーキを期待しますが、思ったよりフロントのノーズダイブが目立ちます。減速を楽しむスポーツ走行が好きな方には、ちょっと役不足かもしれません。
同世代のクラウンに乗ると、舵角の大きいコーナーなど、ハンドルを大きく切った際に違和感がありました。このままだったら高いお金を出してまで買いたいクルマとは思えませんでした。
後から販売されたマークXでは、思いきや改善されていました。切り込んだ先での唐突なフィーリングが幾分マイルドに。
(路面からのインフォーメーションや直進時の感覚はまだ気になる)
高級感という部分では、ステアリングのしっとりした回し心地こそ最も高級感を感じる部分。それからタイヤサイズから伝わるステアリングの手応え。ステアリングは常時触れている部分なので、ここは重要なポイントでしょう。
従来の油圧式パワステと比較すれば、路面からの振動が低減されているのは高級な感じ。部分部分では進化したと評価出来ます。しかしステアリングを回す場面では、まだまだ変な感触と安っぽい感じを受けます。
この記事は2012年執筆で、2代目マークXが発売された後の記事です。中古vs新車の比較をしてみます。
クルマの基本的な内容的にはほぼ一緒です。
2代目になって違いは、立派に見えるボディデザインと、派手に演出される内装。そして改善した乗り心地。これらが大きな違いです。
初代マークXは摩擦が大きなショックアブソーバーが弱点。ですので、大きな違いは乗り心地。しかしこの乗り心地は20〜30万円の車高調を買うことで良くすることができます。
つまり120万円くらいの中古車を買ってサスペンションを変えれば、合わせて150万円。新車より100万円お得です。
中古車ですからオプションが充実していればその分がお得分になります。
しかし新車の場合、下取りも期待できるので、短期間で売却するとなると新車の方が有利だったりします。
長期間乗るなら中古車がお得。新車を購入する際、残価設定型ローンの残価割合を聞けば、だいたいの下取り価格が想像できます。迷ったらこういったところから比較するのも一つの方法です。
※2代目マークXはマイナーチェンジでサスペンションが固い方向に変化しています。柔らかさなら初期モデルがおすすめです。
試乗中の燃費はで12km/L弱でした。いままでのマーク2でいうと2000ccモデルと同じくらい燃費良好です。排気量の差は気にしなくてもいいかもしれませんね。
マークXになり、新型エンジンと6AT、その他効果で燃費は改良されたと思います。そういえば平成6年式の90系マーク2(2500cc)では燃費は9km/Lくらいでした。
エンジンに負荷を掛けないときの燃費はどの車種でもそう変わらないそうですが、この部分で以下に燃費を稼げるのが、超低燃費車では見どころです。マークXなら頑張っても手抜きでも差は小さいと思います。
ガソリンは一応ハイオク指定ですがレギュラーでも大丈夫なはず(自己責任でお試し下さい)。
※筆者は夜間走行が多いため、地方の道路と同じような環境です。
気になる燃費は、同様のコースで他のクルマでは、4気筒+CVTのマークXジオで13km/L、セルシオで7km/L、アベンシスで13km/L、フィットで16km/L、6気筒アルファードで9.5km/L、アコードで12km/L、レクサスHSで15km/L、SAIで18km/Lといったあたり。
厳密な燃費テストではありません。感覚ですのでどうぞご参考までに。
名前が変わり、コンポーネンツも大きく変更。進化するためには「変更」から「熟成」を繰り返す必要がある(このHPもそうです)。大きく変更されたモノを”過渡期”なんて表現しますが、この初代マークXはまさに過渡期。
だから試乗すれば、あちこちに欠点が見受けられる。筆者は購入を考え真面目に試乗したけど、どのグレードでも一緒です。ドラインビング感覚を重視すれば次期モデルを選ぶ方が望ましいということで、見送りました。
しかしコスパは強烈!この価格で「FR+6気筒+6AT」、アッパーミドルサルーンの王道的内容を持つクルマが250万円で!魅力的すぎます。
ライバルであるスカイラインが高級な方向にシフトし、ソコソコ高級がソコソコ価格で買える時代は終わりそうです。その前にマークXをぜひ!
マークXのモデル別の違いや比較
その他の概要はリンク先で掲載中。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
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評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。