タイヤ使ってみました!
アジアンタイヤ!
コンフォート性能として乗り心地をメインに、タイヤによってはサーキット走行でのレビューも掲載中。
ステアリングなど革製品で有名な、MOMOブランドで販売されるタイヤ(イタリアのブランドですが現在は中国UNIVERGOMMA系)。
MOMO outrun M-20のタイヤ使用感を掲載しています。
「MOMO outrun M-20」はイタリア設計、インドネシア生産といわれる輸入タイヤです。クセなく、欠点少なく、総合的なレベルにはビックリ。
その分お値段は、多少お高め。もう少しで国産タイヤに届きそうな勢いです。
このoutrun M-20を軽自動車のミラココアで使用しました。通販サイトのオートウェイで購入し、近隣のタイヤショップで取り付けました。
ミゾ半分使用した「MOMO M-1」からの交換ですので、レビューと共に比較を記載します。
価格と取扱の有無は変動しています。
outrun M-20をダイハツ・ミラココアで使用しました。
タイヤサイズは「155/65R14」
(試乗レポ:ダイハツ・ミラココア試乗インプレ)
(関連タイヤレポ:MOMO outrun M-1)
タイヤは特に評価、判断が難しく、テスターの体調次第で比較評価が変わってしまうほど繊細です。主観が多いレポートである点をご了承下さい。
※記事中のタイヤ空気圧、圧力単位は 「kgf/cm2」。
※XL規格=ヨーロッパのETRTO(エトルト) XL規格。
コンフォート寄りのバランス系タイヤ & スタンダードクラス
タイヤ規格は通常の「ETRTO」(XL規格じゃありません)
高品質で知名度高いMOMOブランドがつけられた、低価格タイヤです。
輸入タイヤ、アジアン系タイヤって、どうしてもギャンブル要素も強め。
そんな中で安心感に繋がるのはやっぱりブランド!聞き覚えのあるブランドって選びやすいですよね。
そんな感じで使ってみれば、体感性能的にも超アタリ!
正確には「軽自動車との組み合わせ」+「筆者の好み」という注釈付きですが、コンパクトカーのベーシックグレードで使用しても良い印象だろうと想像できます。
その分お値段は、国産の超低価格タイヤと比較すれば同程度。例えばヨコハマタイヤなど、特別セールで購入すればコレより安く購入できそうです。
スペックとして注目は、ヨーロッパの「ETRTO」規格という点。
アジアンタイヤとして多数派の「ETRTO XL」規格じゃありません。これだと空気圧低めでも美味しく使え、乗り心地の良さに繋がりやすいです。
上級タイヤと比較しなければ、もしくはごく限られた弱点を除き、快適性能は高いです。
輸入タイヤの中で比較すれば快適性十分、低価格帯の国産タイヤと比較したって悪くありません。
一世代前の国産エコタイヤからの履き替えなら、少なくても同程度、普通はそれ以上に快適だと思います。
静粛性は高いです!
聞こえてくるノイズも、音質的に気になるタイプじゃありません。
試乗車的に60km/h以下の走行が多いんですが、速度が上がっても傾向は一緒。この静粛性は、今まで使ってきた輸入タイヤの中でトップクラスです。
どうしてもエンジンノイズ等が大きく、走行中のアベレージ速度も低めな軽自動車。
そうした軽自動車にはこれ以上いらないんじゃないかと思えます。タイヤだけ静かになりすぎたって、全体の快適性は上がらないですからね。
あとは使用中の偏摩耗で、嫌なノイズが発生しないことを祈ります。
日常で多く遭遇する凹凸では、タイヤの柔らかさを感じられます。それにより、乗員が凹凸を感じることない領域が大きいです。
サイドウォールもトレッド面も柔らかい方です。
口うるさい当HPスタッフでも「乗り心地に不満なし」という評価。
普通ならきっと多くの方が、「乗り心地良い」と評価されると思います。
また、タイヤ空気圧を少し高めにセットしても、どこかで高めに入れられてしまっても、アタリが柔らかいのは一緒。
2.4kgf/cm2を基準に多少上げてみても、乗り心地が極端に悪化する事はありませんでした。
強い段差や大きく弾んだあと、ブアンブアンと減衰に時間がかかる時があります。
よくいう「スッキリした乗り心地」の反対です。
予想ですと、サスペションが固めの車種だと気になりやすいかもしれません。
多くの方は気にならない特性かと思いつつ、一度気になっちゃったらずっと...かとも思ってしまいます。
快適性高いけどハンドリングも良好です!
どう良好かといえば「落ち着いているけど反応もしっかり」。
中立付近ではドッシリしていてフラつきにくく、切り込んだ先では確実に手応えを増して、カッチリしたステアフィールを味わえます。
この、落ち着きと適度な反応が走りやすさに繋がります。
先に使用したM-1もそうでしたし、MOMOタイヤの特徴かなと思います。
「フラつきやすくて、しかも曖昧」な事が多い軽自動車。
M-20ではそうした欠点を補ってくれるので、まさにピッタリです。
あえていえば、ハンドルを戻す時に違和感を感じることもありますが、欠点というより無い物ねだりの領域でしょう。
これも軽自動車とのマッチングが優れていると思えるポイント。中立付近の落ち着きが安心感になります。
直進時の落ち着きや反応は、ここのグリップ力を控えて燃費を稼いでいるエコタイヤとは真逆の方向性でしょう。
するとタイヤの重さ、抵抗感が気になるところです。
試乗感としては、このタイヤ単体で使ってる分には抵抗感を感じません。
これは、冷えている時から差が少ない事が要因かと思いました。
低価格な輸入タイヤでは、走行開始直後の10分15分、極端に抵抗が大きなタイヤが多かったです。
エコ性能重視のタイヤと比較すれば、タイヤの抵抗を感じると思います。発進時や巡航中、もしくはエンジンブレーキでの減速時ですね。
なお燃費的には、経験的に1割も変わる事はないです。
キビキビというかシャープというか、切り始めから敏感なタイヤ、もしくは僅かな操作でもアグレッシブな反応がほしいユーザーには別のタイヤが良いです。
ステアリング中立付近が重いクルマと組み合わせたら、重ったるさが気になるかもしれません。
M-1とM-20を比較すると、総合レベルが高くて欠点を感じにくいのはM-20の方です。
ミラココアとの組み合わせではM-20、基本的な乗り心地と、静粛性全般で勝り、ステアフィールだってより好ましい特性です。
言葉変えれば、快適性と切り込んだ先でのカッチリ感で優れています。
M-1の方が硬さを感じる代わり、衝撃を受けたあとの収まりはスッキリしています。また発進時の転がり抵抗も僅かですが小さく感じられます。
とはいっても、やはり同ブランドのタイヤ。個性というか共通の長所は一緒です。
どちらも「落ち着きあって、反応もある」。これによって軽自動車の弱点を補ってくれます。
価格差はわずかです(2021年1月現在)。
軽自動車用サイズなら1本あたり100円の差。この価格差なら、筆者はM-20をおすすめします。
タイヤテストにあたり、タイヤはオートウェイの通信販売で購入し、取付交換はカー用品店のオートアールズで行いました。
オートウェイは大手で安心だけど価格だって安いのが魅力。聞いたこと無いショップと比較しても高くありません。何度も利用していますが、古くないタイヤが正確に届いています。
このオートウェイ、タイヤショップが輸入タイヤの仕入先として利用している事も確認しています。お値段は相応に上乗せしているので、工賃含めた総額で持ち込みがお得です(2020年現在)。
通販で購入したタイヤは、車内で一旦保存しました。
交換はショップに電話して予約し、持ち込みます。
翌日の午前中に予約できました。
組み換え、バランス取り、古いタイヤを処分。費用は4本で8000円でした。
経験上バランス取りは、やらなくても問題を感じられない事がほとんどです(1度だけ問題あり)。
トレッド面のデザインはin側、out側で大きく異なります。
注目はout側のトレッドデザインでしょう! スポーツ系タイヤのようにブロックが大きく、ミゾは太くて少なめ。
この形状が、ハンドルを切り込んだ先でのカッチリ感とグリップ感につながっているのかもしれません。
サイドウォールはフラット感が強い印象で、ショルダーは丸すぎません。
スタイリッシュなドレスアップ系タイヤにもうちょっとで...みたいな感覚で、タイヤを薄く感じやすいデザインだと思います。
落ち着きあってフラつきにくく、切り込めば手応え増して反応もハッキリ。
こうした特徴がミラココアの弱点を補ってくれます。
それでいて、静粛性に文句はなく、乗り心地だってほぼほぼ満足。直進時の転がり抵抗など含め、強いクセや致命的な欠点を感じさせません。
こういった点から多くの方におすすめしやすい輸入タイヤです。筆者的にはとてもオススメです!
しかしその分、お値段も国産の特売セールタイヤに近づきました。
乗員が体感する性能面ではこちらの方が上かと想像できますが、構造的な安心感というか強度という名の壊れにくさでは、国産タイヤに安心感を抱きます(根拠はありません)。
なのでコスパ的な評価は難しいです。筆者の中ではこんな感じ。
どちらにしても、積極的に輸入タイヤを選びたくなるだけの特徴を持つタイヤです。
安いタイヤの場合は組み付け工賃がネック。だからアルミホールセットがとてもオトク。送料が無料になったりするのも含め、差額は最小限です(例えば1万円とか)。
outrun M-20はヨーロッパで...とアピールされるベーシック系タイヤがライバル銘柄と思われ、使用した印象もキャラクターが似ているように感じられます。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。