自動車の比較と評価・ホンダ

2014年記事 ホンダ

ホンダ・ストリームRSZ
試乗レビュー「2」

評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。ストリーム(2012年式)「RSZ」

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「ハンドリング・乗り心地・静粛性」

ホンダ
  • グレード:“RSZ”
  • 型式:RN6
  • 年式:2012年式
  • 車両価格:204万円
  • デビュー年:2006年07月〜
ストリームのコクピット1ストリームのコクピット2

ホンダ・ストリーム(RN6型)グレード「RSZ」の試乗レポートです。


  1. ストリーム試乗「1」内装とエンジン&ミッション
  2. ストリーム試乗「2」走行性能(ハンドリング・乗り心地・静粛性)
  3. ストリーム試乗「3」リアシートやラゲッジ
  4. ストリーム試乗「4」燃費など参考データ
  5. ストリーム試乗「5」ライバル比較と評価総合

試乗:ステアリングフィールなど

ストリーム夜間メーター

ストリームのハンドルを握ると、このクルマは手抜きナシの操縦安定性を持つクルマだと思える。なんといっても、「ハンドルを回す」とか、「コーナーを曲がる」という辺りの特徴が際立っている。

乗用車ライクというか、乗用車以上

ボディデザイン(フロント斜め)本当はオデッセイで望まれるような、穏やかで運転がラクな味付けがされており、性能面で評価してもハイレベル(直進性の高さを除く)。

車両価格200万円クラスのコンパクトミニバンにこんなハイレベルなシャシーいるのと思えるほど。発売から8年近くが経過してもライバルを一歩リード、ここがストリームの魅力。

ハンドルを回す感触

電動パワーステアリングが一般的になり始めた頃、そのフィーリングや回し心地については評価がよくなった。
クラウンクラスでさえゼロクラウンと呼ばれるモデルでは酷かった印象が強い。

徐々に改善され、今ではそう酷いモデルも減りました。トヨタ車などでは電動パワステならではの滑らかな回し心地に質感を感じ、また路面からの嫌な衝撃を遮ってくれるという、高級感を感じさせてくれるような感触に。

自然な感じが強いパワステ

運転席1ストリームの電動パワステ、ハンドルを回す感触は如何か?これは昔の油圧パワステに近い印象ネバッとしておりタイヤのヨレとか接地感を感じやすいような感触

切り込んでいくと(回す量が増えると)反力が増え、戻す際も中立に近づくとセルフアライニングトルクが弱くなる。単純に直進している際にはそれなりにハンドルを取られ、クルマがどっちに進みたいかを教えてくれるようだ。

総じて、高級という感じはしないけれども、ドライブが好きな方に好まれるようなフィーリングだと思う。高級感がないといっても、コンパクトカーや軽自動車みたいに安っぽくはないからご安心を。

 


※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!

ライバルはウィッシュ&プレマシー。どれもお得な200万円以下〜。3車3様に個性があり、比較〜購入がとても楽しいです。

試乗:ハンドリング

コーナーリングの印象

試乗時はドライ路面のほかウェットもいろいろと走ってみた。一定ペースだったり、踏めるところは踏んでいったりしながら様々なパターンで走行。

ボディデザイン(リア斜め)どんな場面でもいえるストリームの美点、それは「穏やかなハンドリングと穏やかな挙動」

例えばコーナーの入り口で急な部分がなく、もっと大きなセダンを運転しているよう。

ここが非常にハイレベルで、多少運転の荒っぽい人が運転しても急な横Gが掛からないから、パッセンジャーも安心。ハンドル切り始めが遅い人も走行ラインを気にしない人でも大丈夫。きっと運転うまくなったねって褒めて貰えます

オデッセイと比較しても走りやすい!

オデッセイ・ボディデザイン(リア斜め)走行性能が重視されている他のミニバンと比較すれば、例えばローハイトで高性能をウリにしていたホンダ・オデッセイ。

こちらはゆっくり一定にハンドルを回していても、急なヨーの変化やロール変化がある。

滑らかというには厳しく神経質。コブシ1個〜2個分ハンドルを切るのに、非常に神経を使う。

許容範囲が広い!

ストリームは違います。適当にハンドル切って良し、アグレッシブに切って良し、ウェット路面でもタイヤが滑る速度域でも、余計な事考えずに走れる。

狂ったように速度を上げなければ、十分オーバースペックなシャシーというか豪華なボディにサスペンション。低速主体のサーキットにこのまま持ち込んでも、きっと晩ご飯のこと考えながら走れちゃいそう。

わかりにくいスポーティ感、しかしレベルは高い

一般的にスポーティといえば、キビキビとしたハンドリングに味付けされていたり、グリップ力に対するメリハリ感が演出されていたりと、そんな感じ。

積み重なったイメージというか、そうしたクルマだとスポーティというのがわかりやすい

リアサスペンションストリームはちょっと違います。

ファミリーユースのクルマとしてはサスペンションは固いけど、ステアリングのロックtoロックは緩いし、挙動が穏やかで滑らかだから、人によってはだるいと感じてしまうかもしれない

そんな感じだけどレベルは高く、高速性能を重視した上級車のよう。じっくり丁寧に走れば鼻先はキッチリ動いてくれるのがわかるし、コーナー進入でリアが突っ張りすぎることもない。

ウェット路面で意図的に、減速しながらコーナー進入、前後タイヤを不安定にしようとも、ゴゴッとスリップ気味が続くだけ。スリップ”気味”です。

スパンといかず粘るからコントロールできる余裕がある。他車ではタイヤが食って滑ってを繰り返すような時でもストリームはゆっくり動く、そんな感じ。

スポーティカーや高級車的な部分も

これはなんだろう?サスペンションアームの剛性が高いとか、スポーティor高級車でないと味わえないフィーリングだ。想像するにコーナーリング中もタイヤの接地が安定しているのだろう。

サスペンション剛性が高いだけでなく、動的アライメントが詰められているのか、アーム類の剛性が高く正確に動いているのか、構造的に凝ったサスペンション型式を採用しているのが納得できる。

気になる点と言えば、直進性の高さは低め。リアサス柔らかめでコーナーに進入しやすく、かつ直進性も高ければ欧州車のように思えるだけにここは残念。

統一感ない操作感

ペダルレイアウトどんなクルマでもハンドルやペダル、スイッチといった手に触れる部分とサスペンションなどのキャラクター、クルマ全体でドライバーが感じるバランスは煮詰めて欲しいと思う。

例えばホンダ車だとハンドルは軽〜くてブレーキペダルが重かったり意味不明なモデルもある。

煮詰めてよ!安くして!文句は言いたい放題なわけでホンダはケーハクだと突っ込みどころ満載。ユーザーから突っ込まれるようなツメの甘さが許されるのは赤字メーカーだけの特権w

ストリームでは、最も気になるのは軽自動車レベルに渋いシフトセレクター操作感

次点でブレーキペダルの操作感。ブレーキペダルの踏み剛性はやや高め、そしてストロークが長い。しっかりした制動力を発生させるためにはかなり奥まで踏み込み、奥の方でコントロールすることに。

ブレーキは微調整がとてもしにくい。サスペンションが固めだからまだいいものの、踏み力でコントロールできるような感触に近づけば、クルマ全体とのバランスが良くなると思う。

試乗:静粛性や乗り心地など快適性

ストリーム最大の欠点は快適性の低さ。そういや同じホンダのオデッセイもそうだった。このクラスの実用車としてこれってどうなの?っていうレベル。静粛性の低さなどもう最悪レベルの評価ということで、すでにストリームにお乗りの方は飛ばしちゃって下さい。

静粛性の低さはコンパクトレベル

どんな商品にも上級下級とランクがあり、クルマは車格と呼ばれランク付けされている。通常、車格の高いクルマほど静粛性が高められている。

ストリームは車両200万円クラスということで、普通の静粛性を期待してしまうわけだけど、これが全くの期待はずれ。走行中に体感する騒音なんて、うるさいx3乗。普通にコンパクトカーレベル。

具体的には、アイドリング中の運転席では普通。助手席に座ればフロントからのいろんな音が聞こえてくる。
走行中はシート3列のどこに座ってもゴーゴーガーガー。良いペースで巡航していても、エンジン音が聞こえないw

矯正できるレベルじゃないかも

うるさかったらデッドニングすればいいじゃない?いやストリームはそんなレベルじゃありません。

20cmレベルのカーペットを引き詰めでもしない限り、材料費や労力が無駄になる可能性大だから、あまり期待しない方がよろしいかと。

じゃあ静かなタイヤに変えれば?こちらも期待薄。例えばトヨタSAI。うるさいアジアン系タイヤに変えても、知人からは静かだって言われる。だからそう、元々のクルマ自体にある程度の静粛性が求められる。

質感は悪くない。でも絶対的には乗り心地悪い

パッセンジャー(同乗者)を乗せる実用車としては、最低限のクッションを持った乗り心地が欲しいところ。ストリームの乗り心地はいかにも最近のホンダ車らしい感じ

ストラットタワーサスペンションは固い割にスルンと沈み、素早くヒョコンと戻るあの感じ。

ショックアブソーバー伸び側の減衰力が弱くてピョコピョコしているような?ホントかわからないけどそんな乗り味。

現在ホンダ車にお乗りの方なら何も違和感を感じないと思うし、他メーカーからの乗り換えならちょっと違和感を感じると思う。

段差でのハネ方や衝撃の伝わり方、質感自体は低くない。小さいボコボこではサスペンションがボコボコを吸収しているように、車体のフラット感は強いし、試乗車ではイヤな音もでなかった。
中程度の段差でもボディが発する音は高質なもので「ビシィ」と。ダラダラ響かないところが好感度大。
細かくいえば、工事中の路面ではガッタンゴットン酷くなり、このあたりは従来どおりの日本車そのまま。

ファミリー用途には固すぎ

質感という面では上記の通り決して悪くない。だけど絶対的には乗り心地は良くない。満足なのはドライバーだけ。

そう、同乗者からは文句いわれるかも。助手席の彼女や奥様から「もっとクッションの良いクルマがいいわね」っていわれれば、返す言葉ありません。

筆者ヒラリー的にはハネ方も好みでないため、4人乗車で重くなっても印象が変わらないのは辛いところ。1人乗車〜4人乗車、ガソリン空っぽにしてと試したが基本的なキャラクターは変わらず。

走行中、振動でジュースも飲めないミニバンって何?そういやウィッシュの2000ccもそうでした。

ストリームのメーター1ストリームのメーター2

新車時装着タイヤ

ストリームRSZの新車時装着タイヤは、「ヨコハマ・デシベルE70」という銘柄。このデジベルというブランドはその名の通り静粛性が重視されたブランド。

古くはアスペック・デシベル、その後はアドバン・デシベルなど商品展開がされています。

タイヤそんなデシベルのE70という品番は、純正装着用の品番と思われます。

他車ではレクサスCT200などでも使用されています。

レクサスでも使われるくらいだからそこまで価格重視一辺倒のタイヤではなさそうだけど、試乗すればアフターマーケットのヨコハマ・デシベルとは大違い。なにしろうるさい。とても人を乗せるクルマとは思えないほどのノイズが室内に響き渡ります。

ストリームはクルマ自体の静粛性が低そうで、タイヤの騒音が際立つのかもしれません。それでも「デシベル」という名前から想像出来るような静かさはありません。

このタイヤの特徴は、トレッドパターンを見ても想像でき、細かなミゾがたくさん入っているタイプではなく、ショルダー部分のブロックなんて普通に大きい。その分、入力が強い時のヨレなんていうのは小さめなわけだけど、購入前にこのデシベルという銘柄に騙されない方が良いです。

ホンダ ストリーム

本田技研

stream (ストリーム)

  • 試乗グレード:“RSZ”
  • ミッション:5AT
  • 年式:2012年
  • 新車価格:204万円
試乗レポ・ライター

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