間違いいっぱいの自動車選び。スバル・インプレッサ。2015年式を中心にした試乗レポート。
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スバル・インプレッサ(2015年式GP2)グレード「1.6i」です。
初期モデルとは変わりスバルらしさが色濃く。価格上昇も最小限で独自の魅力を持つクルマです。
「FB16」という型式のエンジンを積むこのグレード、排気量は1600ccでお馴染みの水平対向型。
水平対向といえばやっぱり個性の強さがウリ。レガシィではずいぶんとお上品になった感じがするけど、インプレッサならまだまだ、強い個性を味わえる。
まだ新しいエンジンだし、最新技術の導入などいろいろ言われている。個性消えたかと思えばそんな事なく、らしさ十分。
個性なんてわからないよ、とおっしゃるならぜひ、回転数ごとの音や振動に注目してみていただきたく。
エンジン回転数、例えば2000回転以下、ゴロゴロとした音や振動が伝わってくる。低周波のコモリ音みたいに聞こえると思う。
普通に走り出し、アクセルペダルを3割〜5割ほど踏み込むと、回転数は3000回転前後を使って緩い加速状態になる。ここでは大きな振動と、何ともいえない苦しそうな音、がんばっちゃってる様子が感じ取れると思う。トルクが付いてこない場所でスロットル大きく開けてるフィール。
そして3500回転以上で加速や巡航を行えば、さっきのはなんだったの?というくらいスムーズな印象に変わる。
この良い時と悪い時の差が、そのままこのエンジンの個性。
最も頻繁に利用される領域で振動が多いのは非常に残念だけど、これによって中回転からのスムーズさを感じるようになる。
エンジンの持つ本質的な特性だったり、燃料を吹く量などセッティングによるものなんでしょう。やはりエンジンはこうした回転数による変化が味わえるから面白い。
8気筒エンジンとかモーターとか、滑らかで文句なんて一つもなし。イコール面白みもなし。と考えればインプレッサのエンジンは魅力的。クルマが未だに道具になりきらないのは、溢れる家電とは何かが違う。
実際にはね、新しいモノや上質なモノを操るって、凄く楽しいと思う。しかしインプレッサのような”個性”も、気に入ればまた味わいたくなるという部分は一緒。
このエンジンを普通に評価すれば、お世辞にも質感が高いとはいえず。あんまり回さない方が購入すれば、騙されたってなっちゃうよね。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」
今度のインプレッサはCVTプログラムも大きく変わった!大変化だよ。
正直なところ、良いと感じる部分もあれば、イヤだと感じる部分もある。
だからCVTこれまた個性が強い!新車の購入時、ディーラーでの試乗タイムは限定的。中古車は試乗できない場合もある。少ない時間を有効活用出来るように、出来限りイメージできるように特徴を言葉で表してみたいと思います。
GP2という型式のインプレッサスポーツがデビューしたのは2011年の終わり頃。CVTはリニアトロニックという名称とチェーン駆動と特徴を持ってデビューしてきた。
その時に試乗した印象を思い出すと、ミッションからのノイズが気にならない。今でも普及価格帯の車種では、どこかの場面で何らかのノイズが出ている。だから単純に、イヤなノイズが少ないだけで実はかなり凄いこと、じゃないかな。残念ながらコレ、今もって大々的にはアピールされていないと思う。
これを評価する=他車(他社)に厳しくなってしまうということだろうか。なかなかね、触れてくれる評論家の先生方は少ないように思う。
同時期の他車よりなんとなくレスポンスが良い。CVTってそういえば、スバルには長い歴史があった。今は無きプレオ。筆者は中古車しかない時代のドライブしか経験してないけど、”規格外”とも言える軽自動車で、CVTも違和感を感じさせていなかったように記憶している。
2012年モデルのインプレッサはしかし!あまりに不快な制御プログラムにより、メチャクチャ乗りにくい仕上がり。
このようなCVTの変速プログラム、確かに他車にもある。しかしこういった変速制御が減って、CVTの悪口をいう人が減ってきた。もちろん筆者ヒラリーもその一人w
そんな中でも2012インプレッサ、今考えてもわずか3年前というのが信じられないほどに古典的。初期型モデルを購入された方は、プログラムの書き換えなど可能なのだろうか??
2015モデルは変速プログラムが大きく変わった。概要としては下記のよう。
以下、順に見ていきたいと思う。
アクセルペダルを20%も踏み込まないゆっくりした日常では、概ね今の普通っぽい感じに。停止からの発進に少しだけ気になる部分があるけど、これくらいの欠点は他車でもだいだいある。
アクセルペダルを20%強〜40%くらい踏み込むと、3000回転付近を利用しながら加速をする。以前よりは速度との比例関係がでてきたけど、どちらかといえばキープに近い。問題はこの回転数って、エンジンの質感を最も低く感じる部分。この領域を多用する走行パターンだと、このインプレッサ全てが厳しい評価に。
さらに踏み込んだ場合。おおよそ50%超か、この時はかなり素早く変速し、回転数を4000回転超に上げる。この時の感触はまるで、4速から2速にシフトダウンするような感覚。従来ながらのステップATに例えるとね。
今までのCVTだと、加速しながら変速していくか、いわゆるラバーバンド、まず回転上げてそのあとに加速を開始。ドライバーはそんな感覚を受ける。
これはちょっとね、感覚が違う。慣れないと加速感の変化にビックリしちゃうほど素早くシフトダウン。駆動抜けも気にならず。
ガシガシ踏む時、「D」レンジ入れっぱなしではCVTでは最高レベルと言えるほどのレスポンスを味わえる。コーナーの立ち上がり、けっこう思った通りに全開加速ができる。クリッピングでハンドル切ったまま踏み込めば、ワンテンポだけ遅れてタイヤがキーキーと加速できる。
他のCVTだと、踏み込んだ瞬間はスカッ!空振りしたように、全く加速してくれない。実際に最高加速に入るのはコーナー出口だろう。
ホントはコーナー中でシフトダウンは好ましい事じゃないし、ハンドルを戻す量に合わせてアクセルを踏み込みたい。でもこんな部分でCVTの差が出る。
どのCVTも市街地巡航なら、アクセルレスポンスが悪いと感じる事は少なくなってきた。でも思い通りに走らせたい時は、わずか0.1秒が大きな差となり、印象が変わってくる。
CVTも、踏んでいける時に合わせてるって印象。従来ながらの領域と、現在他車じゃ味わえない領域と、組み合わせてはいるけどね。
レガシィDITターボを運転された方なら、ステップATモードをご存じでしょう。段付きATをシミュレートしていて、そのように変速する。最高の妥協点ともいえるけど、なら最初からCVTである必要も無し。メーカーの都合でしょ?って。
インプレッサは進化したカタチなのか。ならばさらなる進化を望みます。
トヨタ・オーリスやマツダ・アクセラ、さらにVWゴルフ含め、Cセグメント車種はフロントシートを優先している車種が多い。フロントシートの着座姿勢や後方へのシートスライド量などの部分。
このインプレッサもそう。フロントシートは足を伸ばそうがかしこまって座ろうが、自由な姿勢で座ることができる。
一方でリアシートは思うほど広くない。ゆっくりも座れない。インプレッサの場合は特に、不思議なシート座面形状に疑問が起きる。なんていうか、座面に座布団を乗せたような形状。
座り始めは当然、違和感を感じる。長距離向けかと思って1時間以上座ってみても、同じように違和感が抜けない。結局今も疑問のままだ。
せっかくね、静かとは言えないまでも”クラスに見合うマイルドさのある静粛性”。そんなリアシートなだけにもの凄く残念。疑問が解決されない現在のままだと、”余計な事しなくて良い”、そう評価したくなる。
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ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。
経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。
少々変わった人生、かも。詳しくはプロフィールページで!著者:ヒラリー男爵
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転でインプレ。
受け売りではなく、カタログ的ではなく、レビューです。
評論家様との違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
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