２代目プリウス試乗「2」

プリウスの内外装について

初代プリウスからみればエクステリアデザインが大幅に変わった２代目プリウス。初代とは全く別のクルマというイメージです。
といっても今回も未来的になりきれていないボディデザインはけっこう地味。今回もボディデザインが欠点になりそうですが、初代よりは断然、万人受けしそうです。

立派になったインパネ

２代目プリウスの内装は、初代プリウスと比較すればここも一気に進化。

内装デザイン的には個性的かつ美しいとは思えないデザインのため、パッと見の印象は良くありません。でも、触って叩いてチェックすると、パカパカではなくなっている。

センター部のディスプレイを見ると、充電-放電の様子がモニターに映し出されています。エンジンとモーターの状況をモニタリングしながら走る楽しみ。クルマ好きなら、この様子を見ているだけで楽しいかも。しばらくの間、新しい発見が続くので面白いと思います。

リアシートが広くなった

ボディが多少大きくなった分、室内も広くなってます。成人男性にとっては相変わらず狭いことには違いないですが、座れない事はない広さになりました。

シート座面が固い！

広くなったと行っても、シート座面が固く、さらに15分も座っていると沈んでより固くなる。柔らかな乗り心地という面では劣化しています。

３代目プリウスと比較

※この試乗記は3代目プリウスがデビューしてから書いています。

一番大きく変わったのは、内外装デザインの大幅レベルアップ。

外観も内装も普通にいいなと言えるデザインに進化。ボディサイズも拡大しています。
ただし内装の質感では一歩レベルダウン。２代目の方が立派だと感じる方も多い様子。

クルマの内容的には、３代目はエンジンが1800ccに排気量アップ（実質排気量は1500cc弱）。加速力も強くなっています。また同時にバッテリーの能力が上がり、動力関係で比較すれば新型の圧勝です。

乗り心地は多少はよくなっていますが、正常進化の範囲内をでません。つまり質は、大きくは変わりません。どっちも大差ないという評価となりそう。

装備面では、ディスチャージヘッドライト、３代目ではLEDヘッドライトになり、聞こえはいいけど暗い印象で走りにくいです。また横滑り防止装置が標準となり３代目のお得感が目立ちます。

リアシートの居住性、これは3代目の方が広くなっています。

• 大ヒット3代目プリウス！プリウス（30系後期）試乗と辛口評価

2代目プリウスの大きな利点

２代目の方が優れている点。それはフロント、センターコンソールの形状。

• 若干でも小さなボディサイズ　+　がんばれば左右ウォークスルーできる形状のフロントシート。もし狭い駐車場で、助手席から乗り降りしなければならない方には、非常に大きなアドバンテージとなるはず。
• 包まれ感では一歩劣るも、開放感という面では一歩上手。

トータルコストが安いのはどっち？

※この記事は３代目がデビューした後のものです。

３代目プリウスは基本的に値引きが少なく、納期は長め。そしてハイブリッド車ということで割高。
となると気になるのは中古のプリウス。しっかりと値落ちしている２代目プリウスは中古でお得。3年落ち100万円なら納得でしょう。

ということで簡単に比較をしてみると、新型プリウスの新車は値引きがないといっても、取得税免除があり、220万円。
対して中古の２代目プリウスだと総額120万円。差額は100万円。中古車なら100万円安く買えるわけです。

しかし、単純に車両価格を比較すると、３年間限定なら支払う金額はトントン。新車なら現行モデルである限り、多分100万円くらいは下取りが残るはず。

事故をすると大損なのが新車。でも普通に買って普通に乗る分には損はしません。好きなボディカラーも選べます。

中古車ならその反対。全損になっても被害金額は最小限。ただボディカラーによって相場は大きく変わります。
そして中古車は、もう一度買い取って貰うのは厳しく、美味しいところは終わっており、年々整備に関する費用が増えます。しかし運次第で当たりのクルマに出会うことも。うまくいけば安く買って長く乗ることが可能です。

結局2代目？3代目？

ここまで見てくると、かかる費用はどっちもどっち。リスクもどっちもどっち。それならご予算とデザインで好みの方を選べばいい、そんな感じです。

プリウスの場合、新旧で排気量が異なります。また２代目はフロント左右が何とかウォークスルーできる形状になっています。燃費は雑誌のテストによれば平均して１〜２キロの差となっており、実はあまり変わりません。

評価総合

ガソリンエンジン+電気モーターというハイブリッド動力が身近なった初代プリウス。

そんな初代プリウスから見れば内外装の完成度は驚くほど上がり、システム的にも運転しやすく進化。走行中の静粛性も向上し、実用燃費も向上。

反面、まだまだ過渡期と思わせる部分が多々ある。乗り心地だったり、ドライビングフィールだったり。こうした自動車の本質的な部分はまだまだ。

なので、燃費スペシャルとしてみれば評価高い。移動の手段として考えれば優秀で、走行距離の多い方ならエコノミーという恩恵を得られる。

購入動機としては、何も経済的なメリットだけでは無いと思う。「ハイブリッドは知的」なんてイメージが先行しているから、周囲の視線も気持ち良いモノ。また自動車が好きな方だったら、新しいモノに触れてみたいという興味も大きいでしょう。

初代プリウスよりも大きく進化し、普通に運転出来るまでにはなった。そして３代目プリウスが相変わらずの乗り心地とドライビングフィールで残念極まりない。そしたら、２代目プリウスって実は捨てがたい選択肢かもしれませんね。