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ブレーキオーバーホール「1」

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キャリパー取り外し、交換パーツ等

「元お車整備士」がお届けするメンテナンスコーナー
フロントのブレーキをオーバーホールします。オーバーホールキットとローター、ピストンなど。クルマは軽自動車のダイハツ・ミラココア。

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通常あえりるブレーキの引きずりを低減し、フィーリングや燃費向上を目指してのオーバーホールです。

  1. P1・概要と交換するパーツ
  2. P2・オーバーホールと交換後の変化

クルマははダイハツの軽自動車、ミラココア(L675S)です。

他のダイハツ車でも同じように作業出来ると思います。

当記事の著者: / 

作業内容の概要

  1. ジャッキアップしタイヤを外し、パッドやキャリパー、ローターなど簡単に外せる部品を外します。
  2. スライドピンが改良品に変わっています(こっそり変更でも大きな違い)。
  3. ブレーキキャリパーのオーバーホールを行います。
  4. エア抜きをして確実な動作を確認します。
  5. 試乗して変化を確認します。

使用する工具、ケミカル

  • 基本工具(ドライバーやメガネ、ラチェットなど)
  • フレアナットレンチ(ブレーキホース脱着)
  • 万力・ロッキングプライヤー(ピストンの出し入れ)
  • ジャッキとリジットラック
  • フルード止めツール、キャリパーハンガー、グルーブクリーナーなど専用ツール
  • 各種ケミカル。潤滑剤、ブレーキクリーナー、シリコンオイル、耐熱グリス等。

1.使用するパーツはこんな感じ

目的は「ブレーキの引きずりを減らし、フィーリングと燃費の向上」を期待します。

1-1.ブレーキローター

ブレーキローター(フロント用2枚・互換品)。

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使用状況によって減る、もしくは反るなどするため、目視で交換タイミングがわかります。筆者の使用状況では、経験上20万kmは平気です(国産車の場合)。

1-2.キャリパーピストン

ブレーキキャリパーのピストン(フロント用2個・互換品)。

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ピストンの穴の開いている方が、ブレーキパッドを押し出します。通常は交換の必要がない部品です。

1-3.オーバーホールキット

通称「オーバーホールキット」。正式名称「ディスクブレーキシールキット」。1台分。

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ピストンの戻しやダストブーツ、シールブーツを兼ねるであろうゴム材、グリスやスライドピンのゴムがセットに鳴っています。。

1-4.スライドピン

キャリパーを半固定しているスライドピン。純正の改良品。47714-B2020。
それからピンの戻しを作用させているゴムブーツ。

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キャリパーの上下を固定しているピンなので、1箇所に付き2本、上用と下用があります。通常は交換の必要がない部品です。

1-5.ブレーキホース

ブレーキホース1台分4本。フロント用が2本4000円弱、リア用が2本2000円。

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リア用は余裕があったら交換する予定です。余程のことがない限り、通常は交換の必要がない部品です。

1-6.その他パーツ

07-14ブリーダーバルブやキャップなどゴム部品や、左の写真に写っているような銅製ボルトやシール、パッキンなど。

傷んでいたら交換出来るように、一通り揃えました。

2.作業の準備

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ホイールナットを緩め、外しやすい状態を作ります。ジャッキアップし、ウマをかましたらタイヤを外し、作業開始です。

工具やボルトキャッチを手元に用意しておくと、座ったまま作業が進みます。

3.取り外しから作業開始

3-1.ブレーキホースを緩める

ブレーキキャリパーとホースの接合部を緩めます。下の写真左側で写っているボルトとシールワッシャーで固定されています。

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右の写真は完全に外れていますが、この時点ではまだ緩めるだけです。

一旦緩めて、ブレーキフルードが垂れてこない程度に締めておきます。

3-2.ブレーキパッドを取り外します

下側のスライドピンを抜いて、キャリパーを上に持ち上げます。
キャリパーは上下2本のスライドピンで固定されています。ピンは裏側から固定されています。

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左の写真はキャリパーを吊っておく金具を写しています(キャリパーハンガー)。

右の写真は外したブレーキパッドです。

キャリパーは取り外さなくても、この状態でオーバーホールすることも可能です。

3-3.キャリパーを取り外します

上下2本のスライドピンを抜けば、それ以外でキャリパーを固定しているのはブレーキホースだけ。これを分離すればキャリパーが取り外せます。

でもちょっと待って!(ここ重要)

パッド外してスライドピン抜いたこの状態で、ピストンを押し出します
やり方は簡単。ブレーキペダルを踏むだけです。

二人だったら片方がキャリパー手持ち。一人だったらキャリパーをハンガーで吊った状態で、車内に入ってブレーキペダルを踏みます。

すると、ピストンが外に出てきます。

全て抜けちゃうとピストンシリンダーからフルードが出てきますので、目安は半分ちょいでしょうか。

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その後、キャリパーとブレーキホースの接合部を外し、完全に分離します。

ホースの先端には、青い洗濯ばさみのような工具、これを挟むことでオイルが垂れてくるのを防げます。
ホースを交換する時は、車両根本側もこれで挟みます。

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キャリパー外した写真。この時にかかった時間は数十秒。

垂れてきたブレーキフルードはこれくらいでした(下で受けてました)。

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そして、外したキャリパーです。

つながっているホースは自転車の空気入れです。

※用途は後述。

3-4.ローターを交換します

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ブレーキローターを交換します(簡単なのでいつでもOK)。

ローターは挟まっているだけなので、固着していなければ、スポッと抜けます。

ハブボルトの位置を合わせ、新品を取り付ければ交換完了です。

動画:

ブレーキオーバーホールしての印象と、交換の様子を動画にまとめました。

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次のページはキャリパーオーバーホールの風景と、交換後の試乗感!

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