評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。三菱i(アイ)「L」。
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三菱i(アイ)「L」。NAエンジン搭載モデルの試乗レポートです。グレードはターボ無しモデルでは上位グレードの「L」です。
文中では視認性を考え「i」と「アイ」を併用しています。ご了承ください。
見るからにフロント優先のような三菱アイ。車内に入ってみればやっぱりそう。軽自動車のキャラクターを考えればフロント優先という割り切りは気持ち良い。
アイのフロントシートは最近の軽自動車と比較してもけっこう広さを感じる。
どこが広いって足下が広い。例えばホンダの”N-BOX”や”N-ONE”などと比較すれば、N-ONEはほとんど真下に足を降ろすスタイルしかとれない。もっと後ろにシートがスライドして欲しい。アイだったら、足を軽く投げ出せるだけの余裕がある。
頭上に関しては男性が着座してもルーフに頭が付かないから、普通に余裕がある。ただちょっと、ルーフ先端の形状からか、サンバイザー辺りがけっこう視界に入って目障り。
前席優先はアイのデザインにピッタリ。エンジンノイズや乗り心地も考えると、アイにおいて同乗者が最も快適に感じる場所は助手席だと思う。
最近の軽自動車といえば、リアシートの前後スペースは広くて当たり前。そんな固定観念を持ってアイのリアシートに座れば、見事に期待を裏切られる。つまり狭いって事ね。
またシート座面もシート背もたれも、固くて薄い。記憶が正しければ、ミライースだってもう少しマシなシートが付いていた気が。
ミライースの初期型なんて、リアヘッドレストも付いてないんだよ。それを考えるとちょっとアレかな。アイのリアシートはエマージェンシー系だね。
三菱自動車のアピールポイントでは、リアエンジンによる車内スペースの広さをアピールしている。でもリアシートが広いとは一言も言ってない? 広いのはフロントとラゲッジかな。
写真はリアシート足下。欧州車のように深くくぼんでいるのがわかります??
普段、クーペにも乗り慣れている筆者ヒラリー男爵は、クルマの乗降性についてあんまり気にしない。
祖母や小さな子供を乗り降りさせる時に、良く考えれられた自動車だと感心する程度。
そんな筆者ヒラリーが、1日で計3回も頭と足をぶつけた!
これは事件w 外観デザインを重視した2ドアクーペよりマジメにデザインされていない可能性がある。
具体的には、運転席から降りる時と乗り込む時に頭をぶつけたのがそれぞれ1回。リアシートから降りる時にドアにヒザをぶつけたのが1回。なんかね、感覚と実際にズレがあるような。
またリアシート、サイドシル部分の盛り上がりとフロアセンタートンネルの盛り上がりは非常に大きい。ライバルの軽自動車って、だいたいフラットじゃなかったけ?
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
手元のメジャーを利用して気になる部分の長さを測ってみました。
数値からわかること。小さく感じるリアシートも、寸法状はそんなに小さくはありません。ラゲッジスペースは奥行きが長く、Bセグメントコンパクトカーサイズが確保されています。ラゲッジ大きいといわれるフィットから10cm程度短いだけです。またリアシートに乗り降りしづらいのは、数値からもわかります。
身長172cmの筆者がドライビングポジションを取った状態でリアシート2列目をチェック。
カップホルダーの数
リアシート用のカップホルダー、今回は見当たりませんでした。
前ページで、アイは前後のタイヤサイズが異なるのをお伝えしました。それ以外でも、ぜひ覚えておきたい部分がいくつかあります。
写真左。センターのカップホルダーを使うと、エアコン操作がきっつい。ペットボトルだともっと上まで伸びる。また今回、リアシートにはカップホルダーが見当たらなかった。
写真右。ボンネットのつっかえ棒は左奥。とっても短い。詳しくは左袖の写真コーナーを参照下さい(PCから閲覧して下さっている場合。スマホでの表示では省かせて頂いています)。
写真左。シートポジションを変えるレバーは大きく掴みやすい。
写真右。フューエルリッドを開けるレバーはハンドル右下部分。ボンネットフードを開けるレバーはこの一段したの部分にレイアウト。
アイのラゲッジはなかなか広い。他の軽自動車と比較して奥行きがある。同じボディサイズでフロントが短ければ、ラゲッジが広いのは当たり前なのが、マジマジとみればやはり広いねって感じる。
アイのレイアウトからくる欠点もある。こちらも想像通り、ラゲッジフロアが高い。重量の軽い手荷物はこれでいいんだけど、スーパーで買った食料品や大きな荷物だと、もう少し低い方が理想的なのは事実。軽自動車は女性ユーザーがメインだからこそね。
女性ユーザーメインと考えると、もう一つ欠点がある。それはハッチの重さ。開けたハッチを締めるのが大変。高さがあってダンパーが渋い。
女性スタッフの桃花だと、まず途中まで降ろすのが大変。片手だとフルパワー状態。そして一回では締められないから、途中でチカラを入れて押す感じ。
荷物を持っている状態を考えれば、できれば片手で軽く開閉できるハッチを望みます。
これはアイに限った事じゃないんだけどね。ハッチが横開きのハッチドアの魅力を改めて考えさせられちゃう。
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シートアジャスターのレバーは大きく掴みやすい。
フューエルリッドを開けるレバーはここ。
リアシートは昔ながらの印象。カップホルダーさえ見当たらず。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。