日産の高級セダンとして伝統のある、セドリックとグロリア。今回の試乗レポートはグロリア・グランツーリスモ3000cc。
比較と辛口評価の試乗レポート
大ヒットして若い世代もこぞって乗った33セドグロ。クルマ好きだけでなくクルマに興味のない方にも人気で、実際に購入できない人からも大人気。デートで乗りたいクルマに選ばれたりしつつ、仕事用としてゲストをお乗せするのにも不足無し。
筆者も就職後は連日仕事で運転させて頂き、様々な場面で活躍してくれました。
高級セダンをノーマルのまま、どこも改造せずに乗る人もいれば、自分好みに改造して乗る人もいます。
セダンが人気がなくなった、平均購買年齢はおじいちゃん、といっても、大型セダンって根強い人気好きな人は常に居ます。グロリアも中古で手に入るようになり、カスタムベースとして人気。小さいセダンはクルマじゃない!そんなイケイケのオーラを放っていました。
ライバルは今も昔もトヨタ・クラウンですよね。高級車としてはクラウンの方が”らしさ”がありますが、イメージ良好なのはグロリア。特に20代30代からのブランドイメージは驚くほど高いと考えられます。
Y33グロリアはY32グロリアのブラッシュアップとして、スタイリッシュで現代的なデザインになっています。基本路線は高級かつ軽快なセダン。適度にアグレッシブ、適度に上品なボディデザインに好感がもてます。
内装のデザイン、質感はライバルであるクラウンに一歩か二歩おとります。スイッチの触り心地もしかり。しかし初めて乗るクルマがグロリアでしたら、グロリアだってやっぱり高級車、全く気にならないと思います。
評価が難しい内装ですが気にする人やこだわる人は、ちょっとショックを受けるかもしれません。なにしろ元となるイメージはスカイラインの様。それで細部を磨き上げた作りです。軟質ウレタン採用のインパネ上部などはいいんですが、全体的な見せ方、細部の詰めが悪くもったいない。
その分、あるべきものがあるべき位置にある、おじいさんおばあさんが乗っても、操作に困る事はなさそう。
また、リアシートは特別広くはないけどシートはさすが高級車。背もたれの角度も寝ています。厚みのあるシートは座っても不満はなく、まずまず快適。同じ日産のスカイラインと比較すれば、ここは大きな差です。スカイラインのリアシートは4ドアでもかなり狭いです。
乗ってみると、これが意外と走りやすい。いや、びっくりです。エンジンはV型ですが6気筒で、VQ型です。このVQエンジンが意外とすばらしい。VQエンジンの評価について、雑誌等にはあまりよくかかれていなかったのですが、実際に乗るといいです。スムーズでレスポンスよく、アクセル開度とのフィーリングもよく、多少出す振動を抜かせば高級感もあります。
元が高級車だけあって騒音対策もしっかり。それによってV型らしい低いコモリ音は最小限。
もし普段、4気筒エンジンに乗っていて、こういったセダンを食わず嫌いしているなら、ぜひ6気筒エンジンに乗ってみて下さい。音は断然スポーティ、加速も速い。高回転も回ります。そりゃ4気筒は軽量コンパクト、さらに燃費も良い。ただ6気筒に乗ったらどっちがいいものかわかるはず。「シュビーン」と回るエンジンと、「ベーン」と回るエンジン、もしF1の音が4気筒の音だったら、誰も見に行く人はいなくなります。
上はトルク感が伸びないので、回さずに使うことになりますが、そういった使い方なら同世代V型6気筒エンジンで最高かもしれません。クラウンの直6?2J??まああれもいいよね、なんて余裕がかませます。
試乗レポート、まずお伝えしたいのは、このグロリアはステアリングは自然で、トヨタ風高級感ではありませんが、パワステがアシストしすぎず、自然な感覚で運転できます。これは好みですが、走りやすさは強力な速度感応式パワステより上でしょう。
(トヨタのセダンは低速で軽くなる割合が大きく、すごく軽くなる)。
足回りの質感は、重量感はありますが、しっとりと高級感というわけではなく、スポーティでもないんです。セダンとして固くもなく柔らかく、これはシートも含めて試乗した印象。たださすがにブッシュは容量が大きそうで、コトコト音などは最小限だし、フラットな路面では静粛性も高い。Y32のグロリアとの比較では全体的な質感はかなりアップ。
しかし結局のところ、もし足回りが気に入らなくても、高級セダンの場合、車高調を付けていいショックを使えばどうにでもなるんで、まあ安心です。
単筒式ショックアブソーバーで減衰力調整機能付き、定価20万円上クラスの車高調を付けると、ノーマルよりも乗り心地いい。バネレートをかなり高くしても乗り心地は問題なしどころが、とっても快適です。ただ10万円台の車高調だと、乗り心地という面ではノーマルより断然厳しくなったりします。
ちなみに車高を下げるなら15キロくらいのスプリングを選択すれば、ロールしてタイヤとフェンダーが当たるのは最小限、だと思います。
クルマ的に考え、やはりエンジンの良さは高級なクルマに乗ってるとわかりやすいです。このVQ型エンジン、世界のベスト・テン・エンジンに選ばれたりと、後でしって納得しました。2003年ころのVQエンジンの印象です。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
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評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。