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間違いいっぱいの自動車選び。RAV4試乗レビュー。
トヨタ・RAV4(2024年式MXAA54)ガソリン・グレード「アドベンチャー・4WD」。
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RAV4に乗って、軽いオフロードを意識されているのかと感じた点。
ゴロゴロした特殊な舗装、石畳の路面をごく低速を走る。ハンドルに伝わってくる衝撃は相当にカットされ、ゴツゴツを感じない。
またハンドルを取られて、小刻みにブルブルと震えることもない。さらにハンドル回してみれば、普通の舗装路と変わらぬ手応え。
例えば砂利道などちょっとしたオフロードが意識されていると想像できる。砂利道ってインフォメーションが良いと逆に神経質。振動で手はピリピリもしてくる。
雪道やぬかるみは予想になるけど、滑ってる時はもっと手応えがなくなって教えてくれるはず。そう作られてると思いたい。
その代わりというか、交差点レベルや駐車場レベルだと、手応えが少ないです。
手応えって単純な軽さ重さではなく、反力の変化などが大きな要素。
今回のRAV4は19インチタイヤを装着するグレードです。タイヤやホイールオフセットによっても変わってきます。
RAV4アドベンチャーのトルクベクタリング機能付き4WD。名称は「ダイナミックトルクコントロール4WD」。
乗れば舗装路でも、効いてるのがわかりました。どんな感じだったかというと...
3つのカップリングを持ち、3つのパートでトルクをコントロール。
「前輪・左後輪・右後輪」が独立で駆動力をコントロール。
こんなイメージ。平たくいえばハンドル切ってアクセル踏むとリア外側が駆動。
ラフロードではトルク過多、空転するタイヤはブレーキでも制御されるらしい。フロント片輪の空転はブレーキ制御ということかな。
カップリングとはトルク配分するパーツ。ビスカス式カップリング(流体クラッチ)や電子制御式カップリング(多板クラッチ)が思いつきます。
交差点とか、アクセル踏んだままの車線変更とか、緩く長いコーナーとか、ハンドル切ってアクセル踏んでる状況なら、どこでもってくらい作動してます。
直線ではごく低速時にリアも駆動。リアサスが僅かに沈んで教えてくれる。30km/hを超えるとアクセル全開でも前輪駆動。
そしてハンドル切った時にベクタリング機能を作動。
マッドやグラベルだったらタイヤのスリップアングルに合わせ、より積極的な作動が期待できます。
感想はひとこと「違和感を感じない」。一般道ではメーターでしか作動を確認できないけど、その分、違和感だって感じない。
特別なシステムってまずは、違和感がないことが重要。クルマに限らずオーディオでも料理でも草刈り機でもね。
能書きに惹かれ、買ったら使いにくかった新製品、いくらでもある。
効きすごいけど走りにくいとなれば、それは本末転倒。するとOn-Offスイッチが欲しいけど、結局使わなくなる。
普通に走る+普通に全開くらいだと、ステアリング反力がわずかに変わるとか、ヨーが変化するとか、感じることはなかった。
ベクタリングコントロール、他車では明確な効きを感じるクルマもあったから、RAV4はアグレッシブに走ってこそ、なのかな。グリップが弱まる領域になれば、それこそゼロカウンタードリフトだろうけど、このバランスっていいよね。
これじゃ意味ないって思われるそこのあなた、見えないところで効いてるかもしれないですよ。コーナーで抵抗減って、例えば燃費とか、タイヤの減り方とか。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
RAV4(2024年式アドベンチャー4WD)のハンドリングフィールや走りやすさについて。最初にひとこと、車両感覚が掴みやすくて走りやすい!
ハンドルの操舵力、低速時は軽くて安っぽさに繋がる可能性。でもご安心を。速度を上げていくと重さを増して、ハンドル中心は固められる。いつものトヨタ車らしい落ち着きや上級感を味あわせてくれます。
いつものお味って、ハンドルへの衝撃をカットして保蛇力しっかり。雑味少ないスッキリ感の強められたパワーステアリング。色気や官能性能が弱いところも一緒。
低速時は軽く、ハンドルに伝わってくる路面のゴツゴツは相当にカットされる。悪路での走行も考えられているのだと思う。RAV4って見た目もクロカンテイストだからね。
ちょっとした車線変更レベルでも内側がフワッと伸びる。ルーフが揺れている感覚がある。不思議とこれだけで重心の高さ感に繋がっちゃうけど、そんな単純じゃないです。
まずこの日は外気温26〜34度の間で走行。サスも動きやすかったと思う。
サスペンションの伸び側が柔らかいと乗り心地が優しい。不快感を感じない乗り心地に繋がりやすく、これが普通っぽいハンドリング、普通っぽい乗り心地と繋がる。
世界のコンパクトSUVでトップを争うRAV4だからこそ、普通っぽさは重要かと想像できる。「伸びなくて安定」っていうより「違和感なく快適」の方がよほど重要なはず。
挙動が大きくなれば、タイヤの荷重抜けに繋がるだろうけど、そこまで走られる方はきっと運転もお上手でしょう。
ハンドルを回していく時は、回す量に応じて徐々に手応えを増して欲しい。同様に、戻してくる時は徐々に手応えを弱めて欲しい。
この方が運転しやすいと思う。特に戻してくる時、一定の反力と速度で戻されると、モーターでウイーンと戻されてる感覚になる。
RAV4は他の要素が重視されているんだろう。舵角に応じた変化が希薄で無味無臭。
一定で戻ってきてコクっと引っかかる場所もある。
切っていく時はわかりやすいけど、戻してくる時の感触も意識すると、運転はもっと楽しくなる!
ハンドリングの違いを感じたいと思ったら、重要なポイントです。
RAV4に乗って感じたブレーキの印象。ガソリンモデルです。
370万円ほどするRAV4ですが、ブレーキのタッチはコンパクトカーぽさのある実用車的。この価格だったらと求めたくなる良いもの感ではなく、どんな靴でもどんなドラポジでも踏めることを重視したような。軽くてストローク長くて、効き始めが奥寄り。
ブレーキは経年変化で必ずと言っていいほどタッチが変わるもの。なので新車の時は違ったのかもしれないけど、今日のRAV4はこんな感じ。
凄くじゃないけど微妙に扱いにくさがある。
走行中の速度調整では、減速力とペダル踏む量を探っているあいだにもクルマは進む。速度やタイミングがずれるか、クルマがギクシャクするか。
減速力を抜いてくるときには、サスペンションの伸びやすさから、それも合わせて神経使う。
それで神経使ってる間にもクルマは進む。
せっかくの純ガソリンモデルだから、可能だったら扱いやすさをと思っちゃう。でも次期型RAV4では、ガソリンモデルなくなりそうなんだよね。
コーナーや挟路地で気になる、RAV4のボディ見切りと車両感覚のとりやすさについて。
RAV4は車両感覚が取りやすく、走りやすいです。
あらゆる交通状況で恩恵を受けられるだけでなく、走りやすければシートを低く下げて座ることもできる。メリットだらけです。
太さ感じず、根本スッキリ。位置的にも外寄りだからコーナーでも邪魔になりにくい。根本がもう少し手前でもう少し立っていたらと思うけど、普通に快適です。乗り降りでも圧迫感ありません。
他車種から想像するに、ダッシュ先端も低いと思われます。
死角の分散ということで、3角窓的に視界が確保される。代わりに、ドアミラーは後ろ寄りに。
歩行者の確認はしやすいけど、左のミラーを見るのは視点を動かす量も時間も必要。筆者はピラー根本にミラー付けちゃえばって思う方。トータルでの死角は減って車線変更も楽になる。
RAV4の大きな魅力!ボンネットが見えるというだけじゃなくて、感覚が取りやすい。
驚くほど先端まで伸びるエンジンフードが効いてます。
ついでにバンパーサイドはスパッと切られ、ヘッドライトは横から見ても正面みたいに角度がつけられる。普通に見えて、全然普通じゃないです。
筆者のドラポジだと、前方がこんなに見えるわけじゃない。でも一旦覗いて感覚を掴んじゃえば、ボンネットが見えても見えなくても変わらない。
大事なのはココ。ボンネットが長くて先端まで張り出す。すると正面を見ていても左側が視界に入ってくる。上の写真(右)でも、両側の先端が写ってます。
コーナーでも直進でも駐車場でも、瞬間的に自車位置がつかめれば、上手に走れるし何より怖くない。運転が苦手な方にもオススメできます。
ナビモニターは大きいです。アドベンチャーでは10.5インチとのこと。さらに周囲のベゼルも広く、メーターフードの上に飛び出るカタチ。グレードXでは8インチ。
邪魔だけど、上で述べた長所が大きすぎて、あまり気になりません。位置・サイズ・距離など、大事なのは数値じゃなくて感覚だからね。
ドアミラーは上下に大きくて見やすい。高い位置に座るSUVだからこそ、ミラーには高さが必要です。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部画像は拡大します。
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ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。
経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。
少々変わった人生、かも。詳しくはプロフィールページで!著者:ヒラリー男爵
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転でインプレ。
受け売りではなく、カタログ的ではなく、レビューです。
評論家様との違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
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