試乗比較とレビュー、間違いいっぱいの自動車選び・トヨタ

RAV4辛口評価「4」
ハンドリングなど操縦感覚

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「走りやすさ、ベクタリング4WD、ハンドリングの印象」

  • グレード:“アドベンチャー4WD”
  • 年式:2024年式
  • 車両価格:371万円
  • 新車価格帯:270万円〜
  • デビュー年:2019年4月〜
RAV4・内装(昼)RAV4・内装(夜)

間違いいっぱいの自動車選び。RAV4試乗レビュー。

トヨタ・RAV4(2024年式MXAA54)ガソリン・グレード「アドベンチャー・4WD」。

  1. RAV4・特徴をサクッと一言で
  2. RAV4・乗り心地と静粛性
  3. RAV4・燃費とエンジン質感、加速感
  4. RAV4・ハンドリング
  5. RAV4・内装(フロント&リアシート)
  6. RAV4・小さな長所短所

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  1. 記事と動画・RAV4のコンテンツ一覧

低速時の軽さとステア反力

RAV4:運転席とステアリング

RAV4に乗って、軽いオフロードを意識されているのかと感じた点。

石畳の路面で好印象

ゴロゴロした特殊な舗装、石畳の路面をごく低速を走る。ハンドルに伝わってくる衝撃は相当にカットされ、ゴツゴツを感じない
またハンドルを取られて、小刻みにブルブルと震えることもない。さらにハンドル回してみれば、普通の舗装路と変わらぬ手応え。

例えば砂利道などちょっとしたオフロードが意識されていると想像できる。砂利道ってインフォメーションが良いと逆に神経質。振動で手はピリピリもしてくる。

雪道やぬかるみは予想になるけど、滑ってる時はもっと手応えがなくなって教えてくれるはず。そう作られてると思いたい。

普通の舗装路だと手応え少ない

その代わりというか、交差点レベルや駐車場レベルだと、手応えが少ないです。

ステアリング・昼ステアリング・夜

手応えって単純な軽さ重さではなく、反力の変化などが大きな要素
今回のRAV4は19インチタイヤを装着するグレードです。タイヤやホイールオフセットによっても変わってきます。

日常でも作動するベクタリング4WD

RAV4:4WDセレクトスイッチ

RAV4アドベンチャーのトルクベクタリング機能付き4WD。名称は「ダイナミックトルクコントロール4WD」。
乗れば舗装路でも、効いてるのがわかりました。どんな感じだったかというと...

システム的な機能

3つのカップリングを持ち、3つのパートでトルクをコントロール。
「前輪・左後輪・右後輪」が独立で駆動力をコントロール。

  1. 発進時に4輪駆動
  2. 通常は2輪駆動
  3. コーナーで3輪駆動

こんなイメージ。平たくいえばハンドル切ってアクセル踏むとリア外側が駆動
ラフロードではトルク過多、空転するタイヤはブレーキでも制御されるらしい。フロント片輪の空転はブレーキ制御ということかな。

4WDシステム14WDシステム2

カップリングとはトルク配分するパーツ。ビスカス式カップリング(流体クラッチ)や電子制御式カップリング(多板クラッチ)が思いつきます。

作動の様子

ダイナミックトルクコントロール4WD1ダイナミックトルクコントロール4WD2

交差点とか、アクセル踏んだままの車線変更とか、緩く長いコーナーとか、ハンドル切ってアクセル踏んでる状況なら、どこでもってくらい作動してます。

ダイナミックトルクコントロール4WD3ダイナミックトルクコントロール4WD4

直線ではごく低速時にリアも駆動。リアサスが僅かに沈んで教えてくれる。30km/hを超えるとアクセル全開でも前輪駆動。
そしてハンドル切った時にベクタリング機能を作動。

マッドやグラベルだったらタイヤのスリップアングルに合わせ、より積極的な作動が期待できます。

違和感を感じないのがいい!

感想はひとこと「違和感を感じない」。一般道ではメーターでしか作動を確認できないけど、その分、違和感だって感じない。

特別なシステムってまずは、違和感がないことが重要。クルマに限らずオーディオでも料理でも草刈り機でもね。
能書きに惹かれ、買ったら使いにくかった新製品、いくらでもある

効きすごいけど走りにくいとなれば、それは本末転倒。するとOn-Offスイッチが欲しいけど、結局使わなくなる。

4WDセレクト・昼4WDセレクト・夜

普通に走る+普通に全開くらいだと、ステアリング反力がわずかに変わるとか、ヨーが変化するとか、感じることはなかった。

ベクタリングコントロール、他車では明確な効きを感じるクルマもあったから、RAV4はアグレッシブに走ってこそ、なのかな。グリップが弱まる領域になれば、それこそゼロカウンタードリフトだろうけど、このバランスっていいよね。

これじゃ意味ないって思われるそこのあなた、見えないところで効いてるかもしれないですよ。コーナーで抵抗減って、例えば燃費とか、タイヤの減り方とか。


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。

試乗:ハンドリングフィール

RAV4:ハンドリング

RAV4(2024年式アドベンチャー4WD)のハンドリングフィールや走りやすさについて。最初にひとこと、車両感覚が掴みやすくて走りやすい!

速度を上げて落ち着きアップ

ハンドルの操舵力、低速時は軽くて安っぽさに繋がる可能性。でもご安心を。速度を上げていくと重さを増して、ハンドル中心は固められる。いつものトヨタ車らしい落ち着きや上級感を味あわせてくれます。

ボディデザイン・フロントボディデザイン・リア

いつものお味って、ハンドルへの衝撃をカットして保蛇力しっかり。雑味少ないスッキリ感の強められたパワーステアリング。色気や官能性能が弱いところも一緒

低速時は軽く、ハンドルに伝わってくる路面のゴツゴツは相当にカットされる。悪路での走行も考えられているのだと思う。RAV4って見た目もクロカンテイストだからね。

フワッと伸びやすい内側

ちょっとした車線変更レベルでも内側がフワッと伸びる。ルーフが揺れている感覚がある。不思議とこれだけで重心の高さ感に繋がっちゃうけど、そんな単純じゃないです。

まずこの日は外気温26〜34度の間で走行。サスも動きやすかったと思う。

普通っぽさって重要でしょ!?

サスペンションの伸び側が柔らかいと乗り心地が優しい。不快感を感じない乗り心地に繋がりやすく、これが普通っぽいハンドリング、普通っぽい乗り心地と繋がる。

世界のコンパクトSUVでトップを争うRAV4だからこそ、普通っぽさは重要かと想像できる。「伸びなくて安定」っていうより「違和感なく快適」の方がよほど重要なはず。

挙動が大きくなれば、タイヤの荷重抜けに繋がるだろうけど、そこまで走られる方はきっと運転もお上手でしょう。

ハンドルの戻り

RAV4:ハンドルの戻り

ハンドルを回していく時は、回す量に応じて徐々に手応えを増して欲しい。同様に、戻してくる時は徐々に手応えを弱めて欲しい

この方が運転しやすいと思う。特に戻してくる時、一定の反力と速度で戻されると、モーターでウイーンと戻されてる感覚になる。

RAV4は他の要素が重視されているんだろう。舵角に応じた変化が希薄で無味無臭。
一定で戻ってきてコクっと引っかかる場所もある。

比較するならすごく楽しい部分

切っていく時はわかりやすいけど、戻してくる時の感触も意識すると、運転はもっと楽しくなる!
ハンドリングの違いを感じたいと思ったら、重要なポイントです。

試乗:ブレーキフィール

RAV4:ボディフロント

RAV4に乗って感じたブレーキの印象。ガソリンモデルです。

実用車的なフィーリング

370万円ほどするRAV4ですが、ブレーキのタッチはコンパクトカーぽさのある実用車的。この価格だったらと求めたくなる良いもの感ではなく、どんな靴でもどんなドラポジでも踏めることを重視したような。軽くてストローク長くて、効き始めが奥寄り

ブレーキは経年変化で必ずと言っていいほどタッチが変わるもの。なので新車の時は違ったのかもしれないけど、今日のRAV4はこんな感じ。

微妙に扱いにくいというか普通というか

ペダルレイアウト凄くじゃないけど微妙に扱いにくさがある。
走行中の速度調整では、減速力とペダル踏む量を探っているあいだにもクルマは進む。速度やタイミングがずれるか、クルマがギクシャクするか。

減速力を抜いてくるときには、サスペンションの伸びやすさから、それも合わせて神経使う。
それで神経使ってる間にもクルマは進む。

せっかくの純ガソリンモデルだから、可能だったら扱いやすさをと思っちゃう。でも次期型RAV4では、ガソリンモデルなくなりそうなんだよね。

試乗:ボディ見切りと車両感覚

RAV4:ボディ見切りと車両感覚

コーナーや挟路地で気になる、RAV4のボディ見切りと車両感覚のとりやすさについて。
RAV4は車両感覚が取りやすく、走りやすいです。
あらゆる交通状況で恩恵を受けられるだけでなく、走りやすければシートを低く下げて座ることもできる。メリットだらけです。

左右Aピラー

太さ感じず、根本スッキリ。位置的にも外寄りだからコーナーでも邪魔になりにくい。根本がもう少し手前でもう少し立っていたらと思うけど、普通に快適です。乗り降りでも圧迫感ありません。

他車種から想像するに、ダッシュ先端も低いと思われます。

ボディ見切り01ボディ見切り02

死角の分散ということで、3角窓的に視界が確保される。代わりに、ドアミラーは後ろ寄りに。

歩行者の確認はしやすいけど、左のミラーを見るのは視点を動かす量も時間も必要。筆者はピラー根本にミラー付けちゃえばって思う方。トータルでの死角は減って車線変更も楽になる。

ボディ前方

RAV4:ブレーキフィール

RAV4の大きな魅力!ボンネットが見えるというだけじゃなくて、感覚が取りやすい
驚くほど先端まで伸びるエンジンフードが効いてます。

ついでにバンパーサイドはスパッと切られ、ヘッドライトは横から見ても正面みたいに角度がつけられる。普通に見えて、全然普通じゃないです。

車両感覚01車両感覚02

筆者のドラポジだと、前方がこんなに見えるわけじゃない。でも一旦覗いて感覚を掴んじゃえば、ボンネットが見えても見えなくても変わらない

大事なのはココ。ボンネットが長くて先端まで張り出す。すると正面を見ていても左側が視界に入ってくる。上の写真(右)でも、両側の先端が写ってます。

コーナーでも直進でも駐車場でも、瞬間的に自車位置がつかめれば、上手に走れるし何より怖くない。運転が苦手な方にもオススメできます。

その他の話題

ナビモニターは大きいです。アドベンチャーでは10.5インチとのこと。さらに周囲のベゼルも広く、メーターフードの上に飛び出るカタチ。グレードXでは8インチ。

ナビと視界大きなドアミラー

邪魔だけど、上で述べた長所が大きすぎて、あまり気になりません。位置・サイズ・距離など、大事なのは数値じゃなくて感覚だからね。

ドアミラーは上下に大きくて見やすい。高い位置に座るSUVだからこそ、ミラーには高さが必要です。

 


評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部画像は拡大します。

RAV4・4WD切り替えスイッチRAV4・メーター(夜)

動画:価格と乗り味

RAV4の価格から見た乗り味、魅力や気になる点、走行フィールに関して走りながら語っています。

RAV4・アドベンチャー4WD・価格と乗り味
RAV4

RAV4
  • グレード:“アドベンチャー4WD”
  • 型式:MXAA54
  • 年式:2024年式
  • 車両価格:371万円
エンジン概要
  • 排気量:2000cc
  • エンジン型式:M20A-FKS
その他概要
  • 車重:1630kg
  • ボディサイズ:4610×1865×1690mm
  • ホイールベース:2690mm
  • 発売開始:2019年4月
  • 新車価格帯:270万円〜
試乗レポ・ライター

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レビューワー・著者情報

ヒラリー男爵

ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。

経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。

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