間違いいっぱいの自動車選び。VWゴルフ(7型)。7型と呼ばれる7世代目のゴルフです。
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VW(フォルクスワーゲン)ゴルフ(7型)。グレード「ハイライン」の試乗レポートです。
試乗内容は限定的。第一印象重視で一般的な表現を心がけています。
エンジンは4気筒としては振動少なく、2500回転まで気持ちの良い音質で、1400ccのエンジンとは思えない質感の持ち主。
ちょっと試乗すればポジティブな部分のみが印象に残る。振動やノイズの音質など、エンジンに関連する部分は排気量から想像する以上に立派!
運転していれば様々なシチュエーションがある。気になるのが、パワーバンド以下での加速フィール。
エンジンが、1500回転以下だとアクセル操作に反応してくれず、1500〜5000回転では急激にアクセルレスポンスが高まる。まるで軽自動車ターボエンジンのよう。
ゴルフでなければぼろくそ言われるエンジン特性、じゃないのかなぁ。
(この点に触れていらっしゃる方を知らないので若干自信なし)
発進時、滑らかに発進しようとジワッとアクセルを踏み込んでいけば、相当なショートシフトで2速3速になってしまい、エンジンはパワーバンド以下の回転数に。
そこで、もう少し加速したいと踏み増ししても無反応。そのままアクセル開度が一定値を越えればシフトダウンされ、急に加速を始める。
この加速が唐突でビックリしてしまう。走行中何度もこの唐突さを感じることになる。
モノの良し悪しではなく変速プログラムが筆者の乗り方に合わず。ゆっくりとアクセル開度を増やす乗り方は、クルマに合わないみたい。
ベンツの12気筒だって、ジワッグワッと加速してくれる。ちょっと前のモデルしか知らないけれど、AMGやブラバスだってアクセルワークで滑らかさをコントロールできる。
カタログスペック上のトルクはかなりの数値だが、実際に走れば扱いにくさが目立つ。滑らかに走るなら常時MTモードを選択!?
これは、VWの2000cc+DSGも同じ傾向があり、扱いにくい。排気量の問題じゃなくて、味付けの問題っぽい。ドライバーがアジャストしなければならない部分ですね。
※内容は辛口評価です。試乗時のお役に立てれば幸いです。
「DSG」は、VWの2ペダルMTの名称。自動クラッチ&自動変速、中身はMTです。
ダイレクト感や伝達効率の高さがウリにされるミッションで、2つのクラッチを使って素早いを行うところから、「デュアルクラッチ」といわれるタイプです。
2ペダルMTとはいっても、Dレンジなら自動変速のAT。通常のATやCVTの様に走れます。
アナウンスされるDSGの長所は、構造的に伝達効率が良いという部分。それから2ペダルでMT車のダイレクト感が味わえる点。
MTモードにすれば、クラッチペダルのないMTとして運転できます。スポーティな反面、コンフォート性能は今ひとつ。渋滞、混雑した道、狭い道など、低速で加減速の多い道は苦手。評判の良いDSGだけど、100点満点かと思って試乗すると期待を裏切られます。
7型世代では、出だしのギクシャク感は低減。半クラッチが長くなったように感じられます。
全体的には、従来より良くなったとはいえ、アクセルOnOffに対するギクシャク感は残ります。
エンジンのレスポンスが高められているが故に、急激なアクセルレスポンス変化や急激なGなど不快感を感じやすい。回転数でレスポンスの変化が目立つエンジンだから、滑らかに運転するには慣れが必要です。
DSGは発進時に違和感を感じるときもあり、素早いギヤポジションの変化により、唐突に変化するアクセルレスポンスがネガティブな部分。
トルコン付きステップATのようにスムーズではなく、また3ペダルMTと比較すれば、シフトチェンジ時の快感が薄い。ただ、シングルクラッチ式の自動MTと比較すれば、完全に上位互換のコンポーネンツと思えます。
筆者はBMWのATとかが好きです。多段ATを搭載するコンパクトカーは、現状BMWの1シリーズくらい。コンパクト最強の8AT、段数が多ければ偉いわけじゃありませんが、加減速は滑らかです。
国産低価格クラスならマツダの6ATがいいと思います。
足回りキャラクターは、適度に締まった、やや固めの印象。「柔らかいのは高級じゃない」という感覚が一般的になってきて、「固めで姿勢変化少ないけど揺れや衝撃が小さい」のが、現在は高級と評価されているよう。
つまり、フラット感高いのが高級ってことね。
ゴルフのハイラインは、まさにその系統。路面のボコボコで感じるサスペンションの動き方、また聞こえるノイズて、最近のドイツ車というキャラクターで質感の高さを感じる。
大きなボコボコでは、5型ゴルフやシロッコのようにドタバタしません。シート座面やサスペンションスプリングが固すぎないのと、適度に動きやすいダンパー。スルスルと動く良質な車高調にも近い質感です。
同クラス他車ならガッチン!なんてノイズを感じる段差でも、特別な事なく超えていきます。6型ゴルフでは強烈に縦揺れすることもあったけど、7型ならたとえゴルフRだって、マイルドに揺すられて不快度は低いです。
小さなボコボコや小さなうねりは、けっこう拾います。高級車が路面の悪さを感じない路面でも、ゴルフだと細かなポコポコを伝えてきます。
走行性能では、ダンパーの減衰力が感じられ、伸び側もしっかり動きを抑えています。なので、ピョコピョコしにくい乗り味で乗員は快適です。
(試乗中、バックでピョコッとした場面はありました。ミッションの問題かも)
ハンドリングは、シャープなステアフィールにサスペンションのバランスが合っていて好印象!ボディのかっちり感も高く、荒れたコーナーでも設置感変わらず曲がっていきます。
ことアクセルペダルを緩めている途中のステアでは、気持ち良くハンドルが回せ、気持ち良くノーズの向きが変わり始める。
巡航中のレーンチェンジも同様の感覚で気持ち良いです。
ゴルフ7の乗り心地や走行感覚は、発売時点では、お値段以上の価値を持っていると思える。目をつぶってブラインドテストをしたら、最新のアウディなんかと間違えちゃうかもしれない!?
なお、トレンドラインではこのバランスが異なります。反応の良いステアフィールに対し、サスペンションが動きすぎちゃう。
ロールスピードが早く、丁寧な操作でもグラつきやすく、ドライバーは神経使います。ここにハイラインを選ぶ価値があります。
ゴルフといえばよく言われる、直進性の高さ。「素晴らしい」ではなく「強烈」な直進性。ステアリング中立が重く固められた特性。
筆者的には人工的な印象も強いんだけど、善し悪しというよりも好みの部分だと思う。
7型ゴルフではこれが一段と強められた。例えばT字路で幹線道路に出る時や、お店の駐車場から出る時、ハンドルを戻しながら加速していくわけだけど、ビシッとまっすぐに、余計な修正は何もなく直進体制に移ってくれる。勝手にクルマが車線に合わせてくれる感じ。
加速中はそのまま加速してくれるから、ハンドル入らないんじゃないかと思うほど。そしてその後、巡航に移れば、中立付近が重いフィールになる。
7型ゴルフになってステアインフォメーションの部分でも進化。チカラ一杯ハンドルを握らなければ、クルマがどう動きたいかが感じられる。
ゴルフに試乗される時はぜひこの感触を味わって下さい。
普段、VWのシロッコなどを運転している筆者でも、この感触を体が覚えてしまい、脳内で美化されてきている最中です。
そうそう、ダメなクルマ+ダメなドライバーが揃うと、助手席に座っている時に強烈な不安感を感じます。特に高速道路では落ち着かないから、助手席に座るならゴルフの直進性は凄く魅力。
輸入車はVWに限らず、売れ筋グレードに定番オプションを付けた状態で、ストックされます。基本、在庫販売なわけです。今までのゴルフだと、トレンドラインにはバイキセノンがセット。ハイラインには本皮シートとパワーシートがセット。そんな感じです。
国産車を買うように、すべて自分の希望に合わせて購入するのは難しいんです。
「誰々様」だけの1台を作ってくれる国産車とは違います。
正確には不可能ではありませんが、納期が半年などと説明されます。
ということで、ボディカラー、グレード、オプション。多少の妥協は必要だと思います。反面、見込み違いの在庫車なんかも出るようで、「儲け無しでよいから持ってってよ」なんて話もありました。
ディーラーの都合に合わせて車種選択すれば、次も美味しいハナシを振ってくれると思います。
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シフトセレクターの操作感は良い。節度感あり、かつスムーズに動く。
カップホルダーには蓋が付く。サイドブレーキは電気式タイプ。
下の写真はトレンドライン。
リアにエアコン吹き出し口がある。
リアシートステップ部分。狭い上に段差がある。お子様の乗り降りは微妙か。
写真はトレンドライン。ラゲッジスペース。
ハッチゲートの裏側。ガッチリと手を掛ける部分がある。何も意識せずハッチをおろしやすいから閉めやすい。
今後は片手で閉まる仕組みに期待。
DSGのイメージ図。
6型ゴルフのペダルはオルガン式(フロアに視点があるタイプ)
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。