間違いいっぱいの自動車選び。ZR-V(ガソリンモデル)試乗レビュー。
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ホンダ・ZR-V(2025年式RZ3)ガソリン・グレード「Z」の試乗レポート。装備が充実する上級グレードです。
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ZR-Vガソリンモデル、試乗中の燃費。パターン別にいくつか見て、燃費チェックしながら動画撮影をしてきました。
すべて2人乗車でドライバー2人が運転しています。カタログ燃費はWLTCモードで14.5km/L。
まだZR-Vに不慣れな乗り始め初日。市街地から山道まで走ったときの燃費。
34.1km走って燃費9.6km/Lが表示されました。
ストップアンドゴーが多い場面では停止中にどんどん下がったのが印象的でした。撮影でアイドリングしている時もそれを感じました。
oddメーターが500km進んで次に撮影した時。シチュエーションは夜の高速道路や渋滞のない朝の走行。
91.5km走って燃費9.5km/Lが表示されました。
感想はストップアンドゴー少なければまずまず。でも、小排気量ターボの優位性にはクエスチョン。
ガソリン入れて昼間の市街地。渋滞ってわけじゃないけど信号多いシチュエーション。
上記から継続108km、燃費8.0km/Lが表示されました。
ZR-V、CX-5、ハリアーのガソリンモデルで燃費比較した時の燃費。
2時間で38.4km走って燃費12.9km/Lが表示されました。
どんな感じの走行だったのか?コースは?比較の結果は?詳しくは動画でご覧ください。
ZR-V、CX-5、ハリアーのガソリンモデルで、同じコースを同じ条件で走って燃費チェック。
年式は2024〜25年、oddメーターも1000km前後、タイヤ空気圧もチェックして比較。交通量に左右されにくい夜間、二人のドライバーが半々で走ります。
道中では乗り味の比較をしながら、後編ではZR-VのエンジンやCVTの印象を述べています。
前編、おクルマ整備士が運転、ヒラリーがリアシートで語ります。
後編、ヒラリー運転です。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
ZR-Vガソリンモデルのエンジン。型式は「L15C」。ターボ付きの1500ccエンジン。スペックは「178馬力/6000回転」「24.5kg/m」「圧縮比10.3」。
静かな夜のアイドリング中、乗員に聞こえてくるのはインジェクターが高圧で燃料を吹く音くらい。めちゃくちゃ静かです!
上記の音はパチパチした音。ボボボボって音は聞こえてきません。今回試乗したZR-Vがまだ新しい(新車から1000km〜1600km)のもあるけど、とにかく静か。
「これ、ハイブリッドより静かでしょ!?」なんて直感的に思ったくらい。
ターボが付くとそれは消音器も兼ねます。つまり多くのクルマで静かになる。でもそれにしても静か。さらに振動だって少なく、ダッシュボードを触ってみてもブルブルはわずか。
静かで振動少ない=滑らか。これこそ小排気量ターボの魅力。同じ車体に小さいエンジンが搭載されると、エンジンの存在感が消える。
こうした傾向は今までにも感じてきました。
燃費でいえば、もう少し期待したかった。理由無ければ普通の2000ccでいいわけだからね。でも、存在感薄いエンジンという評価は大きなポイント。このための小排気量ターボと思えます。
ほんとは、車内スペースを広く取るという目的もありそう。ただe:HEVのユニットが場所を取るみたいなので、小さいエンジンでスペース効率を高めるのは難しそうです。
ZR-Vガソリンモデルのエンジン質感や加速感。カタログスペックからして178馬力/6000回転ですから、高回転型と伺えます。
ZR-Vに搭載されるL15Cはレギュラーガソリン仕様で178馬力。シビックにはハイオク仕様が搭載され、4馬力の差があります。
安直に敏感とかパワー感が演出されてなくて、少し踏めば少しだけ、ゆっくりと発進。これがお上品で運転しやすさにも繋がります。
コンパクトカー的にピュンピュン元気なのがお好きな方には向かない一方で、セダンが好きだったという方にはピッタリかと。クリープも弱めです。
合わせてアクセルペダル自体も動き軽く、静かでゆっくりした発進そうした魅力を一段と強調します。
もう一つの魅力は高回転で加速力を増すエンジン特性。最高出力が6000回転で発揮と、ターボ車としてはスペック上も高回転寄りだけど、乗ってしっかり感じる高回転特性。
アクセル全開にして数秒後、5000rpmで力強さを増して加速。現在のVTECターボは無段階(吸気排気バルブタイミング切り替え)なので、2段切り替えとはならないはずですが、切り替えが軽く演出されているかも、くらいのフィールがあります。
能書きとしては「吸排気デュアルVTC」とのことで、吸排気ともにバルブタイミング可変機構をもっている様子。そして「直噴」。さらに「電動ウエストゲート」。
燃費含む効率化と同時に、アクセル踏んだり離したりのレスポンスが伺えます。
実際に乗れば、長く踏める時は好印象。逆に、短時間踏むとか、踏んで離してを繰り返す時はもうちょっと。
低回転からアクセル踏むと、CVTはラバーバンドを感じさせないように回転を上げ、その後に加速力増して音も増す。
この様子が、モワ〜とグーッと加速する感覚に。アクセル踏んでモワ〜と出始め、その後に有効パワー発揮。
自然と感じやすいけど、乗っていてラクな味付けじゃない。例えばCVTがピョコンと回転上げて苦手な領域をスキップ。ターボの苦手領域を補えば、また印象は変わるはず。
正解は好みだとすると、ないものねだり的になっちゃうね。
ZR-Vガソリンモデルのトランスミッション、CVTで感じた印象。基本的な感想は上記で触れた通り。以下、追加です。
「D」レンジでのCVT制御は、元気というよりはジェントルで、大人っぽい感覚。しかしパドルシフトを操作すれば、クルマのキャラクターを変えることができる。
トランスミッションって影響大きいよね!ってやっぱり今回も思う。
ステアリング奥に見えるパドルスイッチは金属製と思われる感触で、手触り気持ちいい。さらにサイズだって大きい。おまけってレベルじゃないです。使わなきゃもったいないレベル。
シフトセレクターを一番下、Sレンジにシフトしてパドル操作すれば、MTモードになります。ギヤ比が固定されたように制御され、段付きで切り替えていくようにコントロール可能。
トルクを優先するか、スピードを優先するか、エンジンパワーを割り振るのがギヤ比。
そしてZR-Vでポイントだったのは、加速前に回転数を上げておけば、滑らかに加速を始められるという点。余裕があるときは加速モードにしてからアクセル踏みたいです。
エコ・ノーマル・スポーツ・スノー。4つのドライブモードがあります。
「スポーツ」と「ノーマル」モード。
「ECON(エコ)」と「スノー」モード。
運転中の操作だと、例えばスポーツモードにするならSレンジにした方がラクだけど、そこまで大きく変わってほしくない時などに。
またヒルディセントコントロールというモードもあります。これとドライブモードの印象は、試しているシーンとともに動画で語っています。
アクセルを大きく開けての加速中は、回転上がってシフトアップしてまた回転上がるという動きのシミュレーション、いわゆるステップ制御がされます。
わかりやすいのは100km/h弱でのシフトアップ的な動き。
ステップ制御自体はどのホンダ車でも(ハイブリッドでも)されるけど、どれくらい車速と合わせてというのはクルマによって変えてる様子。例えばN-BOXなどは時速90kmあたりで回転数をキープに変わる。
ホントは最高出力キープが最大効率でしょうし、でも違和感強い。このあたり自由が効く分だけ、開発はたいへんになっているのかと想像できます。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部画像は拡大します。
停止からの発進時や、低回転巡航からグッと踏んだ時、各メーカーの考え方が出ます。CVTのキャラクターね。
エンジンの空燃比や制御のマップ、そしてCVT制御と大忙しの場面。
年々厳しくなる規制や燃費性能への要求。またドライバビリティにつながる詰め。
このZR-Vの1500ccターボを考えてみると、レヴォーグの1800ccターボより穏やかかつモッサリ感少なく、でもトヨタみたいにサクサク回転上げていくタイプじゃない。
ドライバーがアクセル踏んでるんだから、瞬時に有効回転数に上げて...というタイプの方が走りやすい気もするんだけど。
少なくても低回転だけで走れるトルク感がお好みなら、選択肢はZR-Vじゃないです。
CVTラバーバンドによる自然と不自然、圧縮比による低回転効率と最大過給圧、ゆったり感とキビキビ感etc.何が重視されているか?ってクルマの楽しい部分です。
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ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。
経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。
少々変わった人生、かも。詳しくはプロフィールページで!著者:ヒラリー男爵
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転でインプレ。
受け売りではなく、カタログ的ではなく、レビューです。
評論家様との違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
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