試乗比較とレビュー、間違いいっぱいの自動車選び・ホンダ

ZR-V辛口評価「3」
走行フィール・試乗レビュー

間違いいっぱいの自動車選び。ZR-V(ガソリンモデル)試乗レビュー。

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「ハンドリングやブレーキ印象、ボディ見切りなど走行フィール」

  • グレード:“Z”
  • 年式:2025年式
  • 車両価格:381万円
  • 新車価格帯:321万円〜
  • デビュー年:2023年4月〜
ZR-V・内装(昼)ZR-V・内装(夜)

ホンダ・ZR-V(2025年式RZ3)ガソリン・グレード「Z」の試乗レポート。装備が充実する上級グレードです。

  1. ZR-V・特徴をサクッと一言で
  2. ZR-V・エンジン質感や加速感、燃費
  3. ZR-V・ハンドリングと走りやすさ
  4. ZR-V・乗り心地、静粛性
  5. ZR-V・内装(フロント&リア)
  6. ZR-V・小さな長所短所

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ハンドリング・ステアフィール・直進性

ZR-V:ハンドリング

ZR-Vガソリンモデルのハンドリング・ステアフィール・直進性など操縦感覚について。

回し始めが軽く滑らか!

ZR-Vのハンドル中心は軽く、固められないタイプ。そしてコブシ1個回したあたりからズッシリ重くなる回し心地。

ハンドルが軽いとも言えるし、重いとも言える。でもそれより何より、抵抗感なくススっと回し始める感覚に「質高いね」と印象を受ける。

「反力」と「抵抗」で表すと、抵抗が少ない!

グッと握り込まず、軽く操作すれば、軽く滑らかな感覚がきっとわかるはず。

正統派+抵抗感少ない回し心地

味付け過多ではなく正統派と思える味付けは好ましく、これが好きならトヨタ車は乗れないでしょ、的な方向性。

ステアリングワイパーアーム

動かし始めが軽いから、軽いチカラでスルッと回し始められるし、ズシッと反力がある部分では上級車感覚を味わえる。そしてその繋がりもなだらか。

反力変化は抑えられ、雑味はカットされるのは現代的。でも比較すれば、自然な感覚を重視される方向けかなと。

さらに!中心が固められていないのに直進性が良いというのも大きな魅力。

直進安定性に魅力あり

フロントタイヤ手のチカラを抜いてハンドルを触れるように走ると、良さがすごくわかる。直進性ってどれも同じようにみえて、実は違います。
違いあってすごく重要な部分。理由は以下。

ハンドルをガシっと握っちゃうと何が悪いのか?クルマから見れば、ドライバーがハンドルに触れないことが直進。
これをドライバーが制限しようとすると、常に反対にハンドル操作してるのと一緒。

なので不快です。特にリアシートに座っていると、細かく横にスライドしてるかのような印象を受ける。

なので、握り込まず、チカラを入れずに直進できることが重要。
つまり、クルマ自身がビシッと直進してくれることが重要です。

ACCで走行中

話戻ってZR-Vの特徴。クルーズコントロールで走行中、ドライバーがハンドル握ってるかの判断は、トルクセンサーと思われます。
ハンドルを操作することで手放ししてないかを検知するタイプ。

ボディフロントボディリア

せっかく直進性の高いZR-Vなのに、無駄に操作をしないといけない。これは苦痛です。手放ししていなくても操作しないと、握ってくださいとアラート出ます。


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。

試乗:ハンドリング印象

ZR-V:コーナーリングとハンドリング

ZR-Vガソリンモデルのハンドリング。日常〜山道走行での印象。

操作してゆったり効き始めるハンドリング

ハンドル回し始めが軽く、ゆっくり回し始めることができて、操舵の効きも穏やか。そして穏やかすぎない(後述)ので、違和感や不快感なくハンドルを切れ、そのまま中心に戻してこれる。

さらに!ハンドルの回し心地自体もスムーズ。「反力」ではなく「抵抗」の部分でスムーズと感じられます。

ボディフロント夜ボディリア夜

スパスパと操作しちゃえばなんでも一緒だけど、クルマの長所を活かすように操作すれば、最大限に良さを味わえる

違いや良さを体感できれば、車選びが楽しくなる!クルマに限らず何でも一緒!
だから毎回、ガシッと握らないで乗ってみてと、口にしてます。

日常域、低速域で心地いい

こうした動き方に、静かなエンジンを合わせ、低速時に滑らか。日常域で滑らか。という印象に繋がります。
乗り心地も高速より低速でのゆったり感が好印象です。

スッと動く部分はぐらつき少なく

ハンドル操作に対する車体の動きは、サスペンションが支えてくれて、あまり縮まずに、フロントタイヤを路面に押し付ける。
乗り心地的には、普通に上下。ZR-Vはこの両方もっているから質感高い

速度上がって操舵スピードが早くなった時、ロールなど車体のグラつき少なくスッと動きます。

フロントタイヤリアタイヤ

しかも「少しは伸び縮みを伝えてくれる」から走りやすさにつながる。SUVで伸び縮み感じやすいのが、逆にちょうどよくなっていると感じる時はよくあります。

ZR-V、サスペンションが「段差で入力強い(=早く動く)ときにはゆるやか」「ハンドルやブレーキで入力弱く(=遅く動く)ときには支えて」くれる。

バランスはフロント柔らかく

質高いサスペンションダンパーで支えてくれて、最終的にはフロントが動きやすいタイプ。リアのほうが固めでフロント柔らかめ。

路面インフォメーションは少し感じられる

サスの伸び縮みによるタイヤの接地感変化を始め、路面のわずかな傾きなど、少しは反力の変化として伝わってきます。

日常ではわかりやすくはないけど、って感じ。シビックの方が足が硬くて、ハンドルがネチョって曖昧さが出る瞬間まで楽しめる。

シビックとはちょっと異なる

シビック車体前後の一体感、路面追従性、路面インフォメーションという部分では、シビックとは異なります。

よく同じクルマっていわれるけどね。比較すればZR-Vはゆったりした領域が広くて、シビックのほうがクルマとの一体感が高いです。

ネガが気になりにくいVGR

ZR-V:ステアリングはVGR

VGR(可変ステアリングギアレシオ)。ZR-Vのステアリングで使われる機構です。これは通常のステアリングラックと異なり、ハンドルを回す量・角度によって、タイヤ側の舵角が変化する設計を指します。

実際は、中心付近をスローにするために使われたり、奥をクイックにするために使われたり、どちらかです。

無駄ない操作を理想とすれば、予測が難しく、運転が難しくなるのは事実。筆者は好きではありません。

変化少なめだからまだいい

ただZR-Vのこれは、変化量が少なく感じられ、3日乗ったら慣れました。同じホンダでもフィットやヴェゼルは、緩くから敏感の差が大きく、運転が難しかったです。

ブレーキ:強くも弱くも、気持ちよく減速

ZR-V:ブレーキ印象

ZR-Vガソリンモデルのブレーキフィール。電動ブレーキブースターということだけど、従来のマスターバックと同じようにしっかりした踏みごたえで、踏力に剛性あって扱いやすかったです。

ZR-Vの長所!日常でもワインディングでも使いやすい

ハイブリッド車全般と比較して、未だに純ガソリンモデルが優れているのがブレーキの扱いやすと気持ちよさ。
筆者は強い加速より強いブレーキで快感を得るタイプ。ZR-Vは気持ち良いと思えるブレーキでした。

ペダルレイアウト1ペダルレイアウト2

そんなブレーキは、唐突でない効き始めに、奥まで入らないしっかりしたペダルタッチ。また車体は安定。

効き方よくて、ペダルはカッチリ、車体はリアが伸び上がらず、フロントがブニュ〜っという感じで沈む

ぎゅ〜っとペダル踏んで、スッと戻して操舵したり、最大舵角で全リリースするように組み立てたり、扱いやすいです。楽しいしいざという時はきっと安全と思えます。

試乗:ボディ見切りと車両感覚

ZR-V:ボディ見切りと車両感覚

コーナーや挟路地で気になる、ZR-Vのボディ見切りと車両感覚のとりやすさについて。

左右Aピラー

Aピラーは細く感じられ、ドライバーから見て外側に寄る感覚。理想を言えばもう少し近いほうが好ましいけど、コーナーでも邪魔になりにくいです。

ボディ見切り1ボディ見切り2

ピラーとドアミラーの隙間も大きい。でもね、そもそもシートが下がらない(位置が高い)から、この隙間から奥を覗くという場面にならない。
シートリフターは上げる方向に大きく動きます

ミラーが目線の高さにくれば隙間が重要。例えば横断歩道など隙間が重要になる。ZR-Vは上から見える感じ。

代わりに左側ドアミラーは後ろ寄りに思え、視線移動にかかる時間が長い。ダッシュ横幅が広いクルマほど、ミラーは前方に欲しくなる。ZR-Vだけじゃなくてね。

結局どこかしらは死角になるんだから、ドアミラーの見やすさを優先して欲しいのが率直な意見。ただ、体型や地域によって意見分かれそうとも思う。

ボディ前方

前方はボンネットがよく見えます。左前は最近のホンダ車らしい見え方。内側のプレスラインがハッキリ見えて、その先にフェンダーラインが少し見えます

ボディ見切り3ボディ見切り4

ボンネットはよく見えて、ダッシュの奥行きはミニバンほどじゃなくても長め。内装インパネも幅広く広がる。これらによってクルマが大きく感じられます

1840mmという全幅は、今やそんなに大きいわけじゃない。カタログ上の寸法ではなく、乗った感じで大きい小さいと、感想は出てくるもの。車選びではその感覚を信じたほうが良いです。

もちろん「大きなクルマが好き」という方も多くいらっしゃるので、どっちが好きかという話。筆者は小さく感じられる大きなクルマが好みです。

横と斜め後ろ

真横と斜め後ろには、特別な感想ないです。ZR-V試乗中、困ることもありませんでした。

ボディ見切り5ボディ見切り6

天地方向にも前後方向にも広いわけじゃないし、Bピラーだって細いわけじゃない。

でも、巻き込み確認ができない!って思うクルマよりは全然いい!
リアサイドガラスが四角く見えるのはちょっと意外ですね。

ルームミラー越しの後方

ZR-V、真後ろの視界は、特別な感想あり!

リアシートが低くて視界良好

下の写真、ヘッドレストがガシッとシートバックにささり、上面がフラットなのがおわかりいただけると思います。

ボディ見切り7コンパクトカー的な作りで、上級車らしさはありません。
その代わり、後方の視界は良いです。

加えて、ルームミラーはベゼル(フチ)が狭く、いわゆるフレームレスタイプ。前方の圧迫感を軽減してくれています。

販売競争力という面では、ハリアーみたいにデジタルインナーミラーが欲しいけどね。わずかでも応答遅れ(遅延)を嫌っての判断なのかな。
デジタル最大の問題は応答速度と遅延。いやホンダもホンダeで使ってたねw

バックモニターのラインと目安

バックモニターに映るライン。複数本あるのが一般的で、ZR-Vもしかり。これってなんとなくの目安かと思っていたけど、どうやら意味があるらしい。

ボディ見切り8ボディ見切り9

例えば、もっとも近いラインは、テールゲートを開けることのできる目安みたい。

 


評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部画像は拡大します。

ZR-V・メーター(夜)ZR-V・メーター(スポーツモード)

動画:ZR-V価格から見た乗り味

価格を基準に、装備と乗り味を考察。乗り心地やハンドリングなど走行レビューもしっかり詳しく。
誓います!安易に「コスパ高い」なんて言葉は使いません。「何乗ってもコスパ」そんな意味ないコンテンツはレビュー以下の人気稼ぎだと思っています。

ZR-V、価格からみた乗り味
ZR-V

ZR-V(ガソリンモデル)
  • グレード:“ガソリンZ”
  • 型式:RZ3
  • 年式:2025年式
  • 車両価格:381万円
エンジン概要
  • 排気量:1500ccターボ
  • エンジン型式:L15C
その他概要
  • 車重:1490kg
  • ボディサイズ:4570×1840×1620mm
  • ホイールベース:2655mm
  • 発売開始:2023年4月
  • 新車価格帯:321万円〜
試乗レポ・ライター

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レビューワー・著者情報

ヒラリー男爵

ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。

経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。

少々変わった人生、かも。詳しくは


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