間違いいっぱいの自動車選び。ZR-V(ガソリンモデル)試乗レビュー。
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ホンダ・ZR-V(2025年式RZ3)ガソリン・グレード「Z」の試乗レポート。装備が充実する上級グレードです。
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ZR-Vガソリンモデルのハンドリング・ステアフィール・直進性など操縦感覚について。
ZR-Vのハンドル中心は軽く、固められないタイプ。そしてコブシ1個回したあたりからズッシリ重くなる回し心地。
ハンドルが軽いとも言えるし、重いとも言える。でもそれより何より、抵抗感なくススっと回し始める感覚に「質高いね」と印象を受ける。
「反力」と「抵抗」で表すと、抵抗が少ない!
グッと握り込まず、軽く操作すれば、軽く滑らかな感覚がきっとわかるはず。
味付け過多ではなく正統派と思える味付けは好ましく、これが好きならトヨタ車は乗れないでしょ、的な方向性。
動かし始めが軽いから、軽いチカラでスルッと回し始められるし、ズシッと反力がある部分では上級車感覚を味わえる。そしてその繋がりもなだらか。
反力変化は抑えられ、雑味はカットされるのは現代的。でも比較すれば、自然な感覚を重視される方向けかなと。
さらに!中心が固められていないのに直進性が良いというのも大きな魅力。
手のチカラを抜いてハンドルを触れるように走ると、良さがすごくわかる。直進性ってどれも同じようにみえて、実は違います。
違いあってすごく重要な部分。理由は以下。
ハンドルをガシっと握っちゃうと何が悪いのか?クルマから見れば、ドライバーがハンドルに触れないことが直進。
これをドライバーが制限しようとすると、常に反対にハンドル操作してるのと一緒。
なので不快です。特にリアシートに座っていると、細かく横にスライドしてるかのような印象を受ける。
なので、握り込まず、チカラを入れずに直進できることが重要。
つまり、クルマ自身がビシッと直進してくれることが重要です。
話戻ってZR-Vの特徴。クルーズコントロールで走行中、ドライバーがハンドル握ってるかの判断は、トルクセンサーと思われます。
ハンドルを操作することで手放ししてないかを検知するタイプ。
せっかく直進性の高いZR-Vなのに、無駄に操作をしないといけない。これは苦痛です。手放ししていなくても操作しないと、握ってくださいとアラート出ます。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
ZR-Vガソリンモデルのハンドリング。日常〜山道走行での印象。
ハンドル回し始めが軽く、ゆっくり回し始めることができて、操舵の効きも穏やか。そして穏やかすぎない(後述)ので、違和感や不快感なくハンドルを切れ、そのまま中心に戻してこれる。
さらに!ハンドルの回し心地自体もスムーズ。「反力」ではなく「抵抗」の部分でスムーズと感じられます。
スパスパと操作しちゃえばなんでも一緒だけど、クルマの長所を活かすように操作すれば、最大限に良さを味わえる。
違いや良さを体感できれば、車選びが楽しくなる!クルマに限らず何でも一緒!
だから毎回、ガシッと握らないで乗ってみてと、口にしてます。
こうした動き方に、静かなエンジンを合わせ、低速時に滑らか。日常域で滑らか。という印象に繋がります。
乗り心地も高速より低速でのゆったり感が好印象です。
ハンドル操作に対する車体の動きは、サスペンションが支えてくれて、あまり縮まずに、フロントタイヤを路面に押し付ける。
乗り心地的には、普通に上下。ZR-Vはこの両方もっているから質感高い。
速度上がって操舵スピードが早くなった時、ロールなど車体のグラつき少なくスッと動きます。
しかも「少しは伸び縮みを伝えてくれる」から走りやすさにつながる。SUVで伸び縮み感じやすいのが、逆にちょうどよくなっていると感じる時はよくあります。
ZR-V、サスペンションが「段差で入力強い(=早く動く)ときにはゆるやか」「ハンドルやブレーキで入力弱く(=遅く動く)ときには支えて」くれる。
質高いサスペンションダンパーで支えてくれて、最終的にはフロントが動きやすいタイプ。リアのほうが固めでフロント柔らかめ。
サスの伸び縮みによるタイヤの接地感変化を始め、路面のわずかな傾きなど、少しは反力の変化として伝わってきます。
日常ではわかりやすくはないけど、って感じ。シビックの方が足が硬くて、ハンドルがネチョって曖昧さが出る瞬間まで楽しめる。
車体前後の一体感、路面追従性、路面インフォメーションという部分では、シビックとは異なります。
よく同じクルマっていわれるけどね。比較すればZR-Vはゆったりした領域が広くて、シビックのほうがクルマとの一体感が高いです。
VGR(可変ステアリングギアレシオ)。ZR-Vのステアリングで使われる機構です。これは通常のステアリングラックと異なり、ハンドルを回す量・角度によって、タイヤ側の舵角が変化する設計を指します。
実際は、中心付近をスローにするために使われたり、奥をクイックにするために使われたり、どちらかです。
無駄ない操作を理想とすれば、予測が難しく、運転が難しくなるのは事実。筆者は好きではありません。
ただZR-Vのこれは、変化量が少なく感じられ、3日乗ったら慣れました。同じホンダでもフィットやヴェゼルは、緩くから敏感の差が大きく、運転が難しかったです。
ZR-Vガソリンモデルのブレーキフィール。電動ブレーキブースターということだけど、従来のマスターバックと同じようにしっかりした踏みごたえで、踏力に剛性あって扱いやすかったです。
ハイブリッド車全般と比較して、未だに純ガソリンモデルが優れているのがブレーキの扱いやすと気持ちよさ。
筆者は強い加速より強いブレーキで快感を得るタイプ。ZR-Vは気持ち良いと思えるブレーキでした。
そんなブレーキは、唐突でない効き始めに、奥まで入らないしっかりしたペダルタッチ。また車体は安定。
効き方よくて、ペダルはカッチリ、車体はリアが伸び上がらず、フロントがブニュ〜っという感じで沈む。
ぎゅ〜っとペダル踏んで、スッと戻して操舵したり、最大舵角で全リリースするように組み立てたり、扱いやすいです。楽しいしいざという時はきっと安全と思えます。
コーナーや挟路地で気になる、ZR-Vのボディ見切りと車両感覚のとりやすさについて。
Aピラーは細く感じられ、ドライバーから見て外側に寄る感覚。理想を言えばもう少し近いほうが好ましいけど、コーナーでも邪魔になりにくいです。
ピラーとドアミラーの隙間も大きい。でもね、そもそもシートが下がらない(位置が高い)から、この隙間から奥を覗くという場面にならない。
シートリフターは上げる方向に大きく動きます。
ミラーが目線の高さにくれば隙間が重要。例えば横断歩道など隙間が重要になる。ZR-Vは上から見える感じ。
代わりに左側ドアミラーは後ろ寄りに思え、視線移動にかかる時間が長い。ダッシュ横幅が広いクルマほど、ミラーは前方に欲しくなる。ZR-Vだけじゃなくてね。
結局どこかしらは死角になるんだから、ドアミラーの見やすさを優先して欲しいのが率直な意見。ただ、体型や地域によって意見分かれそうとも思う。
前方はボンネットがよく見えます。左前は最近のホンダ車らしい見え方。内側のプレスラインがハッキリ見えて、その先にフェンダーラインが少し見えます。
ボンネットはよく見えて、ダッシュの奥行きはミニバンほどじゃなくても長め。内装インパネも幅広く広がる。これらによってクルマが大きく感じられます。
1840mmという全幅は、今やそんなに大きいわけじゃない。カタログ上の寸法ではなく、乗った感じで大きい小さいと、感想は出てくるもの。車選びではその感覚を信じたほうが良いです。
もちろん「大きなクルマが好き」という方も多くいらっしゃるので、どっちが好きかという話。筆者は小さく感じられる大きなクルマが好みです。
真横と斜め後ろには、特別な感想ないです。ZR-V試乗中、困ることもありませんでした。
天地方向にも前後方向にも広いわけじゃないし、Bピラーだって細いわけじゃない。
でも、巻き込み確認ができない!って思うクルマよりは全然いい!
リアサイドガラスが四角く見えるのはちょっと意外ですね。
ZR-V、真後ろの視界は、特別な感想あり!
下の写真、ヘッドレストがガシッとシートバックにささり、上面がフラットなのがおわかりいただけると思います。
コンパクトカー的な作りで、上級車らしさはありません。
その代わり、後方の視界は良いです。
加えて、ルームミラーはベゼル(フチ)が狭く、いわゆるフレームレスタイプ。前方の圧迫感を軽減してくれています。
販売競争力という面では、ハリアーみたいにデジタルインナーミラーが欲しいけどね。わずかでも応答遅れ(遅延)を嫌っての判断なのかな。
デジタル最大の問題は応答速度と遅延。いやホンダもホンダeで使ってたねw
バックモニターに映るライン。複数本あるのが一般的で、ZR-Vもしかり。これってなんとなくの目安かと思っていたけど、どうやら意味があるらしい。
例えば、もっとも近いラインは、テールゲートを開けることのできる目安みたい。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部画像は拡大します。
価格を基準に、装備と乗り味を考察。乗り心地やハンドリングなど走行レビューもしっかり詳しく。
誓います!安易に「コスパ高い」なんて言葉は使いません。「何乗ってもコスパ」そんな意味ないコンテンツはレビュー以下の人気稼ぎだと思っています。
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ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。
経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。
少々変わった人生、かも。詳しくはプロフィールページで!著者:ヒラリー男爵
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転でインプレ。
受け売りではなく、カタログ的ではなく、レビューです。
評論家様との違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
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