評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。試乗車は「マツダ・プレマシー」(3代目)です。
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デビューは2010年。試乗車は排気量2000cc、4WDの4ATモデルでグレード「20E」です。両側スライドドアのオプションを装備。
プレマシーのハンドリングについてはちょっとビックリしました。良いトコロがとても良いんです。ファントゥドライブに興味をお持ちでしたら試乗してみて下さい。ライバルと比較してもレベル高いです。
ステアリングを回すフィールは独特。
フィール自体は油圧パワーステアリングのよう。独特な部分は、駐車場レベルのごく低速では、ハンドルは重いしひっかかり感もある。
しかし走り出すと、ものすごく軽くなる。普通の日本車とは違った感覚なので慣れが必要。
ワインディングでは、前後のバランスの良さに驚かされる。コーナーでハンドルを切った際に、リアがあまり遅れないし、前後のロール量に違和感がない。
サスペンションはショックアブソーバーの縮み側減衰力が低めなので、ほどほどの速度でもロール量は大きい。ロールスピードも速い。
ハンドル中立付近はダル目ながら、切り込んだ先では機敏にノーズが反応してくれる。
コーナーリング中でも微調整に応えてくれる。これだけ柔らかめのサスペンションでノーズが反応してくれる辺り、ボディの剛性感を感じる。リアが遅れず付いてきてくれる点もしかり。
また、目一杯ブレーキングし、ブレーキをゆっくりリリースしながらハンドルを切っていく場面でも、リアのスタビリティは高い。
条件が良ければ下りでもフルブレーキングができる。筆者レベルの腕だと、意図的でないとリアはブレイクしなそうだ。
条件が良いコーナーは少なめ
エンジンパワーは少なく、ミッションのギヤ比も合いにくいけど、立ち上がりで高回転を使える場面ではフロントを少し暴れされる事が出来る。
軽〜いハンドルなので、ステアリングインフォメーションは感じにくいため、フロントの手応えがなくなったのはわかりにくい。けど、さすがにタイヤが暴れる感覚はと伝わってくる。
ハンドルを素早く右に左に振る、緊急回避運動。プレマシーでもやってみました。
グッと切ってグッと戻す。
プレマシーはリアがそんなに遅れず付いてきます。
重心高いミニバン系でもそうでなくても、リアはワンテンポ遅れ、ロールが残るのが一般的。
しかしプレマシーでは、フロントに近い感じでリアがロールし、サッと元に戻る。繰り返しになるがサスが柔らかいのになんで?と考えてしまう。
これにより、大きなメリットがある。リアシートにゲストをお迎えしているとき、ゲストに気を遣って丁寧な運転をするわけだが、気を遣う量が減る。自分が不快にならないように運転すれば良いんです。
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
ABSを効かせてみる安全性テスト。時速80kmからのブレーキングでは、かすかにタイヤが鳴る状態でABSが効く。
ブレーキペダルの剛性感が高いので、ABS作動時の「コツコツ」がしっかりとペダルに伝わってくる。
ブレーキペダルの剛性はちょっとしたスポーティカーレベルでロードスターとも遜色ないほど扱いやすい。
減速はもとより、ブレーキをリリースする際も思い通りに操作できるので、楽しく快適に走行できる。
ブレーキング時は、ピッチング剛性低く、かなり前のめりになる。しかしフロントタイヤ側の効きが強いのもあり、不安感は全くない。
丁寧なブレーキングには神経を使う。でもいざという時やブレーキングを楽しみたい時には問題なし。
タイヤ銘柄はダンロップSPスポーツと、なんちゃってで有名な銘柄だけど、絶対的な減速力はまずまず。
プレマシーは取り回し性が良く、狭いところでも困りにくい。フロントのボンネットは見えないが、なぜかそれでもライバル車より車両感覚は取りやすく、斜め前も見やすい。バックもしやすいし、コーナーでも先が見えて安心。
このように運転しやすいので、女性の方にもとってもオススメしたいと思うが、少しだけ気を付けた良いポイントがある。試乗車を見に行ったらぜひチェックしてみて下さい。
いままでトヨタ車や日産車ばっかりで、マツダ車の文化に触れたことがなければ、このあたりをチェックしてみて下さい。
クルマの基本性能でいえば、国産でもっとも真面目と思えるマツダ。少しのガマンで耐えられれば乗っているうちに慣れてしまうハズです。
ハッチドアが軽く滑らかな車種ってあんまりない。しかしカローラフィールダーがやってくれました。軽く開いて軽く閉まる。さらに滑らかな操作感。
今後、このレベルが当たり前になることを望みます。
プレマシーのフロントドアは軽く閉まる上、ポンッとかドスンっといい音がします。
重厚な、「ボムッ」という音ではありませんが、軽く閉まる上に快音というドアはそんなにありません。これは良いもの感バッチリで、所有欲を満たしてくれるはず。
VWのドアはしまり音がとてもいいと言われますが、あれなんか、「ガチャ」っという感じ。
質感に好みがミックスされるこのあたり、個人的にはVWのそれは全然良いとは思いません。VWのドア締まり音より、プレマシーの方が快感を得られます。
自動スライドドアはエンジンを掛けている際には、停止してブレーキを踏んでいる場合のみ開きます。ゆっくり走りながら、スマートキーのスイッチを利用して、などなど試してみましたが、開きませんでした。
リアのテールゲートの開閉、こちらもシフトをDレンジに入れていると開きません。
ついでにシフトロックの解除、特にスイッチもなく、小さなメクラブタも外してみましたが、違いました。シフトロックの解除、これはシステムスタートのダミーキーを2つ回した状態でシフトロック解除になります。
試乗車は2台2グレードです
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フロントシートのカップホルダー。グラグラで500ミリのペットボトルはホールドしてくれない。350ミリ缶専用かも?
サイドブレーキのリリースはボタンがアレなので、注意して下まで降ろす必要がある。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。