評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。試乗車は「マツダ・プレマシー」(3代目)です。
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デビューは2010年。試乗車は排気量2000cc、4WDの4ATモデルでグレード「20E」です。両側スライドドアのオプションを装備。
プレマシーの2列目シートは、疑似キャプテンシートとベンチシートを使い分けることができ、さらにキャプテンシートではセンター部分を1.肘掛け、2.ウォークスルー、3.カップホルダーと、変更できる。
2列目シート(セカンドシート)は基本キャプテンシートで、シートアレンジによりベンチシートに。
違いは3列目にウォークスルーできるかできないかだけなので、どちらも快適性は一緒。
どちらかといえば、キャプテンシートが表すプライベート感覚。心理的なイメージの方が大きいだろう。
快適性以外の違いといえば、カップホルダーを利用する場合には、キャプテンシートに限られる。
センターのウォークスルー部にカップホルダーが来る。
また小さなお子様がいる場合はベンチシートが便利。
この場合はキャプテンシートはあきらめる。そうすると、カップホルダーとウォークスルーは諦めることに。
広さは、身長182cmの男性がドライビングポジションをとった状態で、
特筆すべき点は、2列目の乗り心地も悪くないという点。
例えばホンダのミニバン、スポーティグレードでは「超」が付くほどリアサスが固い。それと比較すればプレマシーは全然快適。また低価格コンパクトセダンのリアシートよりも快適。
3列目シート(サードシート)、こちらはあまりに狭いため、チェックはなし。座れないことはないが、3列目に座ると2列目のスペースが足りなくなり、座れなくなってしまう。
3列目シートに大人が座った格好を見ると、なぜかおかしく、笑いが止まらなくなってしまった(スミマセン)。
ネタとして提供されるだけの3列目。いえいえ、吸音材としての意味だってあります。
乗降性についてはスライドドア+ウォークスルーで良好。広さ的には小学生低学年くらいまでの専用シートといった感じです。
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
3列目を起こしている状態でのラゲッジスペース。筆者的には想像以上に奥行きが長かった。幅が広いこともあり、この状態でもスイフトなどコンパクトカーに近い広さと使いやすさはあると思う。
プレマシーは全長4585mmで3列シートのクルマ。3列目はたたみっぱなしが正解でしょう。それならばステーションワゴンの代わりとしても使える。
3列目シートを利用する機会があるのなら、全長の長い3列シートミニバンがオススメ。セレナとかステップワゴン、ウィッシュとか。価格帯は近くてもジャンルが異なります。
信号の少ない道をメインに、ワインディングと流れの良い市街地を走った今回、プレマシーの燃費は車載の燃費計で「8.5km/L」。
条件は、4WDモデルだが常にFFモードで走行。アイドリングストップはなし。
両側自動スライドドア付きで車重は1590kg。ワインディングでは踏める部分はアクセル全開。
それ以外では燃費走行を心がけ、無駄なアイドリングはほとんど無し。エアコンは常時オン。
プレマシーのアクセルはアクセル開度10%を越えたところから、かなりスロットルが開いてしまう。
アクセル開度半分でスロットル全開に近い状態となる。
そんな状態なので、ATは高めの回転数をキープしようとし、意図的にアクセルを戻さないと低回転で使ってくれない(走ってくれない)。
巡航となればまめにロックアップしてくれるが、アクセルペダル開度5%あたりまででコントロールしなければならないので、燃費を気にして走ろうとすると、とにかく疲れる。
スロットルがあまり開かないアクセル領域をもう少し増やして欲しい。
もしくは思い通りに省燃費走行をするために、エコモードのようなスイッチを付けて欲しい。
ミッションが5ATになり、アイドリングストップが付くFFモデルなら、燃費は10km/Lには届いて欲しい。それくらいは走ってくれないと困ります。でないと、大排気量車と変わらなくなってしまいますから。
プレマシー1番のライバルと思われるトヨタ・ウィッシュ。ウィッシュの燃費はというと、同じような場所を走って燃費13〜15km/L。1800ccFFモデル。車重1360kg。車載の燃費計の数値。
ウィッシュで瞬間燃費計を見ながらエコラン&長距離ドライブをしていれば、17km/Lは走ってしまうので、燃費で比較すればプレマシーはちょっと厳しい。
その分ウィッシュは全体的にチープ。燃費と加速力だけ優れています。
同じくライバルのストリームの燃費、試乗したコースは違うけど数日間の試乗総合で12km/L。ストリームの時はちょうど1日、雨天の日もありました。
同乗者による手元のストップウォッチでプレマシーの中間加速力を計測してみました。
計測条件は大人の男性2人乗車。ガソリン残量はメーター読み4分の3。風はほぼなし。タイヤ空気圧フロント2.2キロ、リヤ2.2キロ。道路は直線。
速度はメーター読み。他車のタイムが少ないので比較は難しいです。
正確性はさておき、このタイムはとっても遅い。1200ccのK13マーチと同じくらい。
”身長182cmの男性”がドライビングポジションを取った状態で、2列目リアシートをチェック。
背が低めの3列シート車で、価格帯は200万円前後というのが、プレマシーのポジション。
プレマシーのサイズは、全長4585×全幅1750×高さ1615mm。価格は売れ筋グレード「20E」で190万円。
ライバルはOEM供給されている日産・ラフェスタハイウェイスター、トヨタ・ウィッシュ&アイシス、ホンダ・ストリーム。それぞれの特徴を簡単にランク付けするとこんな感じです。
プレマシーとラフェスタハイウェイスターは同じクルマ。ウィッシュとアイシスも基本は同じクルマ。ということで、基本は3車が競合ということになります。
ボディサイズの横幅はプレマシー&ラフェスタが大きいですが、ドアミラー端から端の幅は、ウイッシュ&アイシスと同じ1980ミリ。ボディサイズはどれもほとんど一緒です。
このクラス、ターゲットとなるユーザーはお子様が幼稚園までのご家庭らしい。でも、セダンもコンパクトカーもイヤだ。かといってミニバンもイヤだという方には絶好の選択肢となり得るクラスなんです。
試乗車は2台2グレードです
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センター上部の液晶表示部。左から外気温時計、時計、エアコン情報、燃費関連情報が表示される。
基本はキャプテンシートの2列目。シート座面の高さは低め。プレマシーの2列目は状況に合わせてのシートアレンジが可能。
カップホルダーモード。右側シート座面を起こすと中央部分の収納または取り出しが出来る。
ベンチシートモード。左側シート座面を起こすと中央部分の収納または取り出しが出来る。
3列シートを起こすとラゲッジスペースは最小限。とはいってもコンパクトカークラスに近いだけのスペースは残る。
ラゲッジアンダートレイ。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。