間違いいっぱいの自動車選び。クロスビーの試乗レポート。
3ページ目
スズキ・クロスビー、グレード:ハイブリッドMV、2024年式MN71S)。2017年12月もしくは2018年1月登場のSUVタイプ。
語りだしたらキリがない。まるで輸入車みたいなクロスビーの走行フィール。個性的なクルマが欲しい!マニアが選びそうなクルマが欲しい!ピッタリです!
ダンパー弱く、バネは強く。フロントは柔らかく、リアは硬い。
スズキ的だけどそれがわかりやすい。ダンパーがヘタっているわけじゃないです。
2024年式でoddメーター5000km。お顔もマイナーチェンジ後のお顔です(Fグリルが異なります)
まずはこの特性が個性的。自分の持ってるバランスからすると、ぶっ飛んでます。
クルマが行きたい方向をステアリングで感じられる!これがクロスビーの楽しいところ。楽しいし、滑らか運転にも繋げられる。
クロスビーはコンパクトだから、取れるラインが広い。楽しいし、難しい。
プラスして、コーナー途中でアクセル踏めば、外に膨らもうとする感覚が伝わってくるし、アクセル離せば内に入ろうとする。
後述するブレーキが惜しい!
パワステモーターの容量が小さいのかもしれないけれど、反力の変化とか、タイヤの様子とか、路面からのショックとか伝えてくる。
ということで電動パワステのフィール。
パワステは、押さえつける方向の感覚。今は軽くするだけがパワステじゃないのよね。
中心は固めようと働くし、戻してくる時はわざとらしい。
ここは今ひとつなんだけど、素早く回せば軽くスコンと周る。つまり効きは強くない。タイヤのよじれとか、反力の弱さを教えてくれる感覚。
実際は、速度に合わせて必要な早さでハンドル切るのが正解。スパスパ切らなくてもいろいろ感じられます。
上質ではないけどクルマらしさが素敵。安っぽいけど楽しい。上質になればなるほどつまらなくなって、語ることがなくなっていく一面。モノとしては成熟だけどね。
速度を上げて走ってみる。
ハンドルをスパッと回すと、初期にグラッとロールして、そのさきでビシッと支えてくれる。
単純に柔らかいサスペンションほど、ペタンとロールするわけじゃないです。
スパっと切ればロールスピードは早い。一方で、ある程度のロールで止めてくれる。バネの硬さかもしかしたらスタビライザーが抑えると思われます。
ステアリングの反応自体はまったり。でも軽量でコンパクトなディメンションだから、素早く切ればクックっと動く。
ステアリングインフォメーションが感じやすいので、クルマに合わせて走れば滑らかで楽しい!でも、難しい方に分類できると思います。
クロスビーの価格と乗り味。前編では乗り心地と静粛性といった快適性と、運転席と助手席でのギャップなどまとめています。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
1000ccターボと組み合わされるトランスミッションはステップ式の6AT。今では貴重な、CVTではない6ATです。
ゆっくりした変速やフワッとした加速始めとか、穏やかさを感じた6ATです。
良いのか悪いのか?筆者としては期待以下。
6ATってことでワクワクしてたんだよね。マツダの6ATと同じようなフィールを期待しちゃってたから、そうではなかったという。
トルコンスリップやロックアップ率、変速の時にはロックアップを解除してギヤを変える。ここがマッタリしています。
マッタリしている理由。もしかしたら、フロントがピョコピョコしやすいから、敢えてなのかもしれません。
変速時はいったん駆動が抜けて、もう一度駆動がかかる。車両を不安定にする要因ですし、コクっとしたショックにも繋がる。
クロスビーはフロントダンパーが柔らかいので、ピッチング(前後の揺れ)が出やすい。これでもたまにフロントの揺れが気になります。
これならCVTだって良いんじゃないかと思ったり。でも、6ATを搭載してほしいモデルで搭載してもらえないのが現状。
AT欲しいと言ったら...悩ましいです。
試乗したグレード「ハイブリッドMV」はパドルシフト付き。シフトセレクターで「Mレンジ」を選択すると、ずっとマニュアルモードで走れます。
加速していく時はレッドゾーンまで余らせて自動シフトアップ。ターボ車だし回す意味がないということでしょう。
5000回転でグッと加速力を増しますから、5500回転で手動シフトアップ、シフトダウンはお好きな回転数を狙っていつでも。楽しいと思います。
操作が難しい!同乗者を思いやる運転はものすごく難しいです。逆に、攻略する喜びはありますし、細かいことを気にせず走れる楽しさ。そうとも思います。
クロスビーのブレーキペダルは、ペダル踏力が軽く、ストローク量が長く、奥の狭い領域でクッと効く。
言葉だけで、難しさが伝わるんじゃないかな?
ペダルの遊びが大きく、ブレーキブースターが強い感じで、踏むのも抜くのも難しいです。
簡単に頭を下げるし、簡単に頭を上げる、ので、ブレーキ操作は一段と難しく。
丁寧に踏もうとすれば、効き始めが遅れその先が強く。もしくは減速しすぎちゃったり。
またわずかに抜いてコントロールしようとすれば、抜きすぎて踏み直したり。
挙動の一つ一つで、常にフロントが揺すられます。
荒っぽいなら荒く乗っちゃえばいい!本音です!
中途半端に上質なら、荒っぽいほうがいい!というのはいつも思います。細かいこと気にしなくていいからね。
動画撮影中も、フロントが揺れようが気にしない。これがレビューのテンション上げる。さらに、クルマなんだから揺れて当然でしょ!?クルマらしい楽しさと表現させていただきます。
コーナーや挟路地で気になる、ボディ見切りと車両感覚のとりやすさについて。
Aピラーは立っていて、ドライバーに近くて、すごく条件いいです。望み得る最良と思えるデザイン。車両感覚でいっても視界的な面でも良さがわかりやすい。
Aピラーは寝ていると、同じ太さでも専有面積が増えます。つまり視界がいいのは立っているタイプ。
もうひとつ。Aピラーの付け根の延長にタイヤがあるイメージ。タイヤの位置感覚はこれで掴みやすさが変わってくる。
これでいっても、クロスビーはかなりいいです。
ボディ前方は、良いんだけど凄いとまでは言えないレベルで良いレベル。
一般的なSUV車と同じような感覚です。
ボンネットが見えるのは利点。ただ形状がうねっていて角も丸いので、直感的でなく、隅まで見えるわけじゃないのが少し惜しい。
上記はたいした事じゃないんだけど、ダッシュボード先端が高く、ワイパーが大きく邪魔をする。なので覗き込まないと、上の写真のようには見えません。
このあたりライバルのライズが勝ってるから、クロスビーはライズに続く形になります。
筆者はペダル操作を最優先でドラポジを決めます。どのクルマに乗っても神経質なほどで、靴も決まった靴じゃないと、満足に運転できません。
足からドラポジを決めていって、その時にダッシュボードが高いクルマと低いクルマがあるわけでございます。
シート高を上げれば良いという話じゃなくて、ドラポジからみたダッシュ高です。
斜め後ろは、乗員がいる時に良さを味わえます。
乗員の頭が、ちょうどCピラーに被り、視界を遮りません。
人がいてもいなくても、見える景色は一緒、というのが良いです。
ドアミラーは左側が近く、視線の移動量少なく見やすい。いつでも確認できるから頻繁に確認できる。前方から目を移す時間も最小限。
コンパクトボディの良さがこんな部分でも感じられます。
縦方向にも広いミラーで見やすいです。ボディ全高が高いクルマ(着座位置が高い)は、ミラーも縦に広い方が運転しやすい、と思う。
もうひとつ。ドアミラー前の視界を確保するということで、ミラーは年々、後ろに下がってきました。
ミラーがドライバーに近づき、ボディ横幅はワイドに。こうなってくると左側ドアミラーはドライバーの真横くらいになってきています。
なので、視線の移動量が大きくなる。なので、クロスビーみたいなクルマの価値が高くなる。ともね、思います。
系列サービスです!
法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。
セディナなど法人ETCカード
系列サービスです!
「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。