「間違いいっぱいの自動車選び」。試乗車はアルト(2015年式)。
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スズキ・アルト(型式HA36S)CVTモデルの試乗レポートです。多くの話題を持って登場した「地味だけど地味じゃない」1台。
移動の手段なら内装なんてなくてもいいでしょ。そう訴えかけてくるようなアルトの内装。パネルは配線や金属が隠す機能パーツなんだからねw
中央で輝くCDプレーヤー(標準装備)が異様に立派に見えるインパネ。これ以下はないでしょってくらい最低レベルの質感。
内装は車両価格や車格がダイレクトな部分。誰が見てもわかりやすい。これは素材感でレトロ感を狙っちゃったか?センタークラスター下部なんて20年前の軽自動車みたい。
見栄えに関しては自分のクルマでなければ別にいいんだけど、メーター内の照明は無駄に眩しい。中央でアクセルワークに合わせて光る照明は照度調整に連動せず、夜間は邪魔者以外の何物でもない。筆者のみならず、普段テレビの輝度を最大にして見るユーザーでも眩しいと言っていた。
購入を考えていらっしゃるなら、外が暗くなってからのチェックをぜひ!
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
一部画像はクリックで拡大します(横長画像など)。
写真はアルトより2年ほど古いミライース。およそ85万円の主力グレード。
ミライースは現代の軽自動車っぽい造形。天地方向のボリューム感あって奥行き感も強い。
アルトと比較すれば相当立派に見える。インパネだけでなくシートやドアトリムなどもね。
どうせ安っぽいなら極端にプレーンなアルトに魅力を感じる部分もある。他からの見栄が気になったら「これは会社のクルマなんだ」と思えばいい。一方でミライースはかなりプライベート感覚。おばちゃんらしさも少々。
アルトが20年前の軽自動車なら、ミライースは20年前のカローラw 冗談だけどそんなに外してないと思う。どっちが若々しいかと言われればアルト。どっちが立派かって言われれば迷うこと無くミライース。
ミライースは最もベーシックな75万円のグレードでもそう変わらない質感というのは凄い。
左の画像がアルト、右の画像がミライース。めちゃくちゃ商用車的なアルトに対して、乗用車的気配りを感じるミライース。写真にはないがドアトリム(内張り)のデザインなんかもそう。
アルトが60万円、ミライースが100万円と言っても誰も驚かないよね。見た感じからして、ミライースのほうが乗り心地が良さそうにも見える。ダイハツ/トヨタの上手い部分かなw
しかし!見た目とは裏腹に、乗ると評価は真逆。アルトのリアシートのほうが乗り心地よし。
試乗時に気づいたネタ的な何か。
画像はワイパーレバー。これを上に上げる時のクリック感が気持ちいい!
これは1回だけワイパーを動かす機能で、筆者は良く使う機能。なぜかここだけ高級車レベルw
画像はエアコン操作部。ここの操作性の悪さはお察しの通り。
ウリャっと叩くような雑な操作がピッタリで、間違っても丁寧に扱うようにしてはだめw
シフトセレクターの操作性も一緒。アルトだから許せる。
ラゲッジ内張りをメクッてみたら、ちょっとした工夫がされていた。デコボコで音を打ち消し静粛性向上が想像できる。
メーカーが研究し、コストを割いて採用してるくらいだから、しっかり効果あるんだろう。素人目に見ても、低周波の低いノイズには吸音材より効果あるかもね。
採用されているのはアルトだけじゃないだろうけど、軽く唸らせてくれる部分。
最初に運転して降りた時、ドアとフェンダーの合せ目が気になった。パッと見てわかるだけのズレというか段差がある。個体差かもしれない。
「作り悪いなぁ」といっても走行性能には関係なし。念のため助手席側と比較してみたら一緒だったのでご安心を。
軽自動車のミッションが4ATメインからCVTメインに代わり、動力性能的にはかなりレベルアップしたと思う。
ターボ無しの660ccでも、タイトな合流や上り坂以外では実用上十分な加速性能なんじゃないかと。
多くの軽自動車で実用上十分だとすると、車重が軽いから加速が良いなんて感じる部分はあんまりない。
特にCVTの場合は、発進直後からガバッとアクセル全開とか、非常に限られたシチュエーションで違いがあるくらいだろう。どちらかといえば、与えられたスロットル特性とCVT特性の方が、影響が大きいんじゃないかと思う。
なのでこのアルトもCVTだと、”軽い”という予備知識が無ければ特別なことはなかった。予備知識を元に感覚を澄ませば、使っている回転数が低いんじゃないかって感じはするけどね。CVTが最も燃費の良い回転数を使ってくれているんでしょう。
逆にいえば、乗員が1人増えて重量が増しても、クルマがが重い!とは感じなかった。体重65kgで重量1割アップだけど、出だしや最大加速時も、加速力自体の差は気になるほどじゃない。
そうは言っても、車重も倍くらいになれば、日常で重さを感じます。ダイハツ・ウェイクは車重1000kg超え。ヘビー級です。
ミッションがもし5MTだったら、違いが体感できると予想。発進時に使う半クラッチの時間とか、シフトチェンジのタイミングとか、アクセル踏み込み量とか、さらにはアクセルOFF時、ノーズダイブ速度なんかにも違いが出るんじゃないかと思う。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」
先代あると(アルトエコ)ではタイヤ接地面の不自然さが気になった。細いタイヤでさらに接地面積を減らす設計。
内側が路面と設置しないような形状で、普通のタイヤじゃないみたい。まるで専用の特殊タイヤ。
今度のアルトは普通です。正確に言えば普通に見えます。これもなんかショルダーが立ち過ぎな気も...。
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ハッチ内側に付けられている内張りの内側。防音構造になっていた。
内装の見た目的質感と操作的質感は昔の軽自動車と大差なし。
広さは十分。乗り心地も悪くない。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。