「間違いいっぱいの自動車選び」。試乗車はアルト(2015年式)。
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スズキ・アルト(型式HA36S)CVTモデルの試乗レポートです。多くの話題を持って登場した「地味だけど地味じゃない」1台。
2014年12月にデビューした8代目アルト。軽量ボディという話題性を持って登場しています。最軽量モデルで610kg、一般的なCVT搭載グレードでも650kg。
これって凄いよね、ケーハクと思えるモデルチェンジも多い中で、今回のアルトは気合入ったモデルチェンジだと思います。
普通では見向きもされないような”地味なクルマ”が”話題のクルマ”になっているし、だからこそ筆者も、試乗してみたくなりました。
狙って安っぽくデザインされたような内外装もトピックス。ゴーサインを出された方は半端ないw
インパクトある内外装デザイン、軽量ボディ、さらにはAGSと話題豊富です。
試乗車は2015年式アルト(型式HA36S)。グレードは「L」、ミッションはCVT。
下から2つ目のグレードで車両価格は約89万円。現在までの走行距離は約1万km。
このグレードは85万円〜というラインナップの中で最もポピュラーなグレードだと思われ、カタログ及び車検証記載の重量は650kg。
装備的な部分ではスマートキーなし、リモコンキーなし。試乗車にはCDプレーヤーと運転席シートヒーターが付いてました。
※車両型式がHA36Vになるバンモデルは、約70万円〜。
アルトで話題になる特徴は大きく3つ。
どんな特徴かといえば、とにかく実用車らしく感じさせるような特徴が揃っている。だからメーカーの狙いやコンセプトは明確。机上的なキャラクターも明確。
ということで、経済性の高さを強調する特徴が揃う。あえてまとめるほどじゃないねw
※車重はライバルのミライースも軽いです。イースも同じ650kg。
感覚的には昔のクルマを目指してるように感じられる。原点は移動の手段。馬より速く、雨風しのげるというあたりが原点だろうか。
そして軽自動車の原点といえば経済性の高さ。
実際に試乗しての感想は、一言でとってもマジメ。「まじめ、まじめ、まじめ」というコルトのCMを思い出したw
そう、不真面目なイメージを漂わせながらも、実はドライバーのことを重要視してくれている。走れば何でもいいって感じじゃないよ。
見える部分は行き過ぎなほど安っぽい。そのわりに車両価格はそんなに安くない。
ミライースと比較すれば割高感強い価格設定だったりする。
ただ、ハンドルを握ると、例えば軽量ボディのネガティブさは大きくないし、運転しやすさに関してはけっこう頑張ってるんじゃないかと思わせてくれる。以下、そういった部分をじっくり。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」
「スタッフの日常」として、アルトで気楽にドライブしている動画を作りました。
お題はアルトにピッタリ、簡単にできて効果を実感しやすい「低燃費運転」についてです。
エンジン型式はおなじみの「R06A」。アルトのモデルチェンジに合わせて改良されたようだけど、体感できる違いはなかった。
印象はやっぱり、こもり音が強いながらもガラガラ音が少なく、不快感の少ないエンジン。CVTとの組み合わせでは、CVTのフィーリングでかなり損をしているんじゃないかという部分が相変わらず。
比較すればダイハツのエンジンほどガサツなノイズは出さず、日産/三菱のエンジンより力強さがあって、ホンダのエンジンより静かに感じられる。
好みで順位付けをすれば、ホンダの軽自動車用エンジンには質感・ドライバビリティ・パワー感で負け、アルトのR06Aは2番手かな。
不快じゃないエンジンノイズという点で、やっぱり優秀だったアルトのエンジン。
同じうるさい3気筒エンジンと言っても、メーカーによって全然違う。車内が狭いこともあるが、一部の普通車より乗員同士の会話がしやすいとまで思ったりもした。
上は試乗前の予想からの範囲内。試乗して”良いな”と思ったのが、ハンドルに伝わる振動の少なさ。
アイドリング中とかエンジン回転数が上がっている時、フロアやペダルには振動が伝わってくるんだけどハンドルの微振動はかなり小さい。
軽くハンドルを握るというか、触れる程度で運転していると、この微振動というのはメチャクチャ気になるもの。
足に伝わる振動は我慢できるけど、手に伝わる振動ってほんときっつい。
アルトでは普通レベルのステアフィールというか、ライバル車同等かそれ以上に走りやすいステアフィールを持ちながらも、伝わってくる振動が気にならないって部分がスバラシイ。
この質感を何年キープしてくれるのか?耐久性は不安だけどね。
CVTはギクシャク感が強くてイマイチ。同じスズキのワゴンRやハスラーと似た特性ながら、今回試乗したアルトでは特にギクシャク感が目立ちました。
ライバル比較ではダイハツの方が乗用車的な質感が高く、加速減速時に違和感が少ないと思います。
アルトのCVTを具体的にみれば、ダウン方向にはもっさり、アップ方向には早すぎなくらいに変速。
加速したい時、特に中間加速はものすごくレスポンス悪く、昔のCVTみたいに再加速する。踏みまししてから再加速まで1秒。エンジンのレスポンスなんて全く関係なしw
逆に一定速度に達してアクセルを緩めた時。ストンと回転数が落ちるんだけど、不快なショックが伝わってくる。
音と衝撃がね、わずかだけど気持ちよくないショック。
発進時は1人乗車と2人乗車の時に印象が変わったし、それ以外の要素でも印象が変わったり。
例えば発進時に「これはシングルクラッチか?」なんてギクシャクするときもあったし、普通に発信できる時もあった。ギクシャクする時はより丁寧にアクセル踏みこんでも一緒。
ゆっくりアクセルを踏んでいく時、回転を上げようとしたり下げようとしたりで機械が迷っている。
「迷っている」というのが正確な表現かはわかんないけど、踏み込む速度を検知してくれないっぽい。
そういえばVWのDSGでもそんな時があった。運転の仕方が悪い可能性も少し。
60歳を過ぎた父親とギクシャクの話をすると、「ギクシャクなんて気にしなきゃいい」という。確かにその通りなんだけど、本人は3年おきにクルマを買い換えるw
つまり気にしたら負けということだろうと解釈させて頂きました。
昔の軽自動車って、評価どうこうのレベルじゃなかったんだろうね。それと比較すれば全く問題ありません。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」
アルトのメーターに表示される車載燃費計での燃費。メーター内には平均燃費と書かれているが、比較的短い区間で算出される燃費と思われる。
アルトをお借りして最初の3日間ほど、あんまり良くない数値が表示されてました。数値にして16km/L前後。
市街地メインだけど大渋滞というわけでもなく、ドライバーを変えても表示される燃費は変わらない。これは満足できない数値。
しかしその後、ガソリンを給油してしばらく走ってからはグングン燃費アップ。
徐々に20km/Lが確認できるようになり、夜間の幹線道路を走って、田舎道を走りに行くパターンを繰り返したら最終的には23km/L台が表示されるようになった。
田舎道走ればプリウスやアクアと同レベルの、25km/Lを超えそうな勢い。
ガソリンに問題があったと仮定すれば、正常な状態に戻ったか近づいたんでしょう。以前ミライースを試乗したときと同じような燃費で安心した。
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アルト
HA36S - R06A 660cc 2014年〜
確認中
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国産車バッテリー
エンジン質感 | |
ダイハツと比較すればマイルドな音質。 |
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駆動系質感 | |
CVTだけどギクシャク感あり。 |
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足回りの質感 | |
リアシートは思ったより乗り心地よし。 |
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内装の質感 | |
昔の軽自動車みたいだ。 |
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外装の質感 | |
これって狙ったチープさだよね。 |
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快適性 | |
1人乗車だと思ったより快適。 |
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感じる気合 | |
軽量ボディのネガティブさは小さい。気合を感じさせてるね。 |
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お買い得度 | |
安さをウリにしてるけど、安っぽい割にそんなに安くない。イースと比較しちゃうとね。 |
夜間、メーター内の白い照明はかなり眩しい。燃費は試乗時、23km/L台も表示された。
助手席下にエネチャージ用バッテリーが搭載。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。